女神の代わりに異世界漫遊  ~ほのぼの・まったり。時々、ざまぁ?~

大福にゃここ

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護衛旅 依頼人の悪癖……? 1

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 移動中はのんびり狩り(遭遇したり襲って来た魔物を)をしたり、馬車の中で商品のストック作りをしたり、ハクやライムと楽しくおしゃべりしたり、野営をしながら料理のストックを作ったりして過ごした。

 途中で立ち寄った集落では夫妻が集落の調査をしている間に私たちはその土地の物を見て回り、時に買い物したり商売したりと気ままに過ごし、時に小さなアクシデントに見舞われながらもとても順調な旅路を楽しんでいた。


「うふふ♪ うふふふふふふ♪ アルフォンソ、だぁいすきよ!」
「……ああ、わたしもだよ」

「さ、寒い。寒いわアルフォンソ。頭も痛いし気分も悪いの……」
「……ああ、熱も出ているね。苦しいだろう?」

「ありゅふぉんしょ、どおしてあなたが5人もいりゅの!?」
「……オデッタ、私はここにいる1人だけだ。君が今見ているのはただの木だよ」

「お、お腹が痛い! とっても痛い!」
「……トイレに行っておいで」
「さっきも行ったばかりなのにぃ……!」

「……ヒューッ、ヒューッ、ハッハッハッハッ、ヒュー……」
「オデッタ、しっかりしろっ! アリスさん、オデッタの唇が紫色に!!」
「ん、【キュア】! ヒール……、念のためリカバー……、いや、ヒールでいっか」

 ………たまに、というか、移動中に毒キノコを見つけては、食べたオデッタがあらゆる状態異常を起こすことを除いては。

 それ以外はとても順調な旅なんだ。











 最初は突然で本当に驚いた。通り掛かった林の中できのこ狩りをしていると、

「ねえ、アリスはとても高度な【治癒魔法】が使えるのよね? もしかして、毒キノコを食べて死にかけても大丈夫なのかしら?」

「多分? 【キュア】と【リカバー】でなんとかなるレベルなら。でも、オデッタも知ってる通り、私は【鑑定】が使えるから間違って毒キノコ食卓に乗せるなんてことはしないから安心してていいよ」

「それなら安心ね! (パクッ!もぐもぐ……)」

「はっ? オデッタ!? それ毒キノコ! 早く吐き出して!!」

「(ごっくん!)う~ん? 特に苦みもなく、普通に食べられるわね……。あれぇ? なんだか目が回るぅ……」

「なんてことを! オデッタ! オデッタ!! アリスさん!」

「【キュア】!【リカバー】っ!」

 私の【治癒魔法】でなんとかなると聞いたオデッタが、手に持っていた毒キノコをなんの躊躇もなく食べてしまったのだ。
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