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第3章 墓場とラーメン
6.脳内グルメレポート
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器を目の前にして、改めて強く感じるのは、やはり香りの良さだ。魚介出汁と醤油の豊かな香りに誘われて、食欲を止められる訳がなかった。
レンゲを使ってスープを口に含むと、舌先から鮮烈に旨味が広がり、豊かな香りが鼻腔に駆け抜けた。
『うわ、うっっま……』
あまりの衝撃に語彙力の死滅した感想が漏れてしまう。
私は取材の事など、頭からすっぽりと抜けてしまい、気付けば無心で麺を啜り上げていた。麺の固さや喉越しも良く、濃い目のスープとバランスが取れている。
『チャーシューも柔らかくて美味しい……』
しっかりと厚みがあるのに、箸でも切れるくらい、良く煮込まれていた。
予想を超えた美味しさに、神様も私も、暫く無言でラーメンを食べ進めた。近づきすぎて、湯気で眼鏡も曇りがちだ。
(そろそろいくかな……)
煮卵は大好きなので、あえて後半にとっておいたが、私は先程の夕陽のようにオレンジ色に輝くそれを、満を持して口に放り込んだ。とろりと味の染みた黄身がもたらす幸福感に打ち震えていると、隣で神様は丼を持ち上げてスープを飲み干していた。
(確かにこんなに美味しいなら、店や店主が多少不気味でも、また食べてみたいと思うよなぁ……)
私も最後までスープを飲み干し、ひと心地ついたところで、取材の事を思い出した。
レンゲを使ってスープを口に含むと、舌先から鮮烈に旨味が広がり、豊かな香りが鼻腔に駆け抜けた。
『うわ、うっっま……』
あまりの衝撃に語彙力の死滅した感想が漏れてしまう。
私は取材の事など、頭からすっぽりと抜けてしまい、気付けば無心で麺を啜り上げていた。麺の固さや喉越しも良く、濃い目のスープとバランスが取れている。
『チャーシューも柔らかくて美味しい……』
しっかりと厚みがあるのに、箸でも切れるくらい、良く煮込まれていた。
予想を超えた美味しさに、神様も私も、暫く無言でラーメンを食べ進めた。近づきすぎて、湯気で眼鏡も曇りがちだ。
(そろそろいくかな……)
煮卵は大好きなので、あえて後半にとっておいたが、私は先程の夕陽のようにオレンジ色に輝くそれを、満を持して口に放り込んだ。とろりと味の染みた黄身がもたらす幸福感に打ち震えていると、隣で神様は丼を持ち上げてスープを飲み干していた。
(確かにこんなに美味しいなら、店や店主が多少不気味でも、また食べてみたいと思うよなぁ……)
私も最後までスープを飲み干し、ひと心地ついたところで、取材の事を思い出した。
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