【R18】平凡な男子が女好きのモテ男に告白したら…

近距離

「あれ？千秋さん？」


「あ、誠だ！
誠もこの授業とってるの？
人数多いし、広いから気づかなかった！」


「取ってる
千秋さん1人？」


「うん」　　



誠は男女を含めた数人と一緒にいた


「じゃあ俺隣に座っちゃお」


「え、友達はいいの？」　


「うん、大丈夫」



誠は一緒にいた友達にここに座ると告げると、上着のポッケに手を入れて僕の隣の席に座る



その時、爽やかないい匂いとほんのりタバコの香りがした



「誠ってタバコ吸うの？」



「え？匂いする？」



誠は自分の服のあちこちをクンクンと嗅いでる



「うん、今ほんのりした」　


「うわっ、匂い飛ばしてきたつもりなんだけどやっぱとんでなかったか」


「なんかワイルドでいいんじゃない？」


笑いながら言うと呆れた顔で見られる


「なんだそれ
千秋さんはタバコとか大丈夫な人？」


「そこまで気にしないよ」



「ならいいや
ちょっとだけ我慢してね」



机の上に教材を用意していると、誠が何かを思い出したような声を出した



「あっ」


「どうしたの？」


「教材忘れちった」


「なにやってんの
今日の講義は絶対持ってきてって言われてたじゃん」　



誠の目は僕の教材の方を向く
これから言われることはもうわかってる



「見せないよ！」


「千秋くん、みーせーてー」


「…いーいーよー」



まるで小学生が言うように言う誠が少し可愛いくて言い方を真似していってみる


そして、ちょうど教授が入ってきて講義が始まった




けど…



隣の誠は聞く耳を持たずに、腕を枕にして顔をうつ伏せにして寝ている
　


もう、何のために教材貸してんの



僕達の間に置いていた教材を取り上げて自分の方だけに置くと、うつ伏せで寝ていた誠の顔がこっちを向いた
　　



眠たそうな目でこっち見る