【R18】平凡な男子が女好きのモテ男に告白したら…

2

「見てるんすけど」



「見てなかったよ、寝てたもん」



「寝てない、内容はしっかり聞いてんの」




誠は自分の耳を指でトントンと叩く



「次寝たら見せないからな」
　


そういうと誠は顔を上げ、腕を組んで背もたれに寄りかかる
　


本当に講義を受ける気あるのかな？




ルーズリーフに内容をまとめながら横目でチラッと誠の方を振り返ると目を閉じてた


　

「寝顔綺麗…」




思わず小声で呟いてしまうほど、綺麗な顔で目を閉じている



まあ、いっか
教材はこのままにしといてあげよ



講義が始まってしばらく経っても誠は起きる様子がない



また横を見るといつのまにまた机に顔をうつ伏せにして寝ている






僕は気にしないふりをして講義を聞いていると、横から伸びてきた手が僕の横髪に触れた



　
「な、なにっ」　


「髪サラサラしてんね」




誠は頬杖をつきながら僕の髪の束を手に取ると見つめて指を通す



「そうかな？」



「うん、女の子みたい
顔も髪も」
　


「顔もは余計だし…」



「めちゃ褒め言葉よ？」




「カッコいいが良い」




「美人ちゃんなの自覚しな
カッコいいより可愛いの方が似合ってるよ」



「そんなの嫌だ
カッコいいが良い」





誠が髪を触る際、その指が頬にも当たってなんだかくすぐったい



目線を再びルーズリーフの方に移し、講義を聞いていると誠が僕のルーズリーフを指差す


「何？」
　


「ここ間違えてね？」




講師から今出されたばかりの問題の答えを見て誠が指摘してくる



ろくに授業きいてないくせに
また僕のことからかってる




それに、この問題は講師もだいぶ難しいから解けないとおもうけど試しに解いてみてと言っていた