【R18】平凡な男子が女好きのモテ男に告白したら…

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「……え？」　


「やっぱりダメですか…？」



臣にはすごく申し訳ないけど
ここで断ることも僕には難しい


「いいよ…」

「え、いいんすか……？
キモくないですか…？？」

「キモくないよ」


その言葉に笑っていると手を引かれて抱きしめられる

春也の匂いがする
爽やかないい匂い


「あの、人生で1番幸せな瞬間かもしれません…」

「何言ってるの」


そんなことを言いだす春也に思わず笑ってしまう

春也はしばらく僕を抱きしめていた



「春也くん、そろそろ行かないと」


「あ、ごめん…
これ時間忘れるわ
てか、千夏さんさっきしゃがんだ時パンツ見えそうでした」　　


「もう最低！」


春也は笑いながら僕の手を引く


「こんな短いスカート男の前で履かない方がいいです
誘惑でしかないんで」

ゆ、誘惑……？！


「そんなのしてないし…」

「誘惑されますよ？
で、千夏さん
１つお願いがあるんですけど」

「ん？」


春也は僕の目を真剣に見つめる



「また俺と会ってくれませんか？」


ど、どう答えるべき？？
　
もう女装なんて一切する気はない
けどこのまま嫌だなんて言っても春也がなんだか可哀想で… 


「あ！春也ー！
見つけた！何やってんの？？
お客さん探しにいってくれたんじゃないの？？」


女の子がこっちに駆け寄ってくる
また女の子だ


「は？お前っ
今いい所なのに！！」

「そんなの関係ないから！！」


女の子は振り返ると僕を少しだけ睨みつけて、強引に春也を連れて行く

あの子春也のこと好きなんだろうなあ


「千夏さん！！俺本気ですっ」

「大声で何言おうとしてんの！」


女の子に頭を叩かれてすっかり尻に敷かれている様子だ


なんだかあっちの人の方がお似合いのような


その後は地獄のチラシ配りが終わり僕はヘトヘトになってその日の仕事を終えた


ハプニングもあって本当に疲れた…


何だか1人になって落ち着いた瞬間にトイレに行きたくなってきた

周りから目立たないような場所のトイレに来たのはいいけどどっち入ればいいんだ？！
こんな格好をしてるからと言って女子トイレには入れないし、男子トイレに入っても変に見られる


どうするべきか？
男子トイレに誰もいないからさりげなく覗き込もうとする


「あの」


背中側から声がして勢いよく振り返る

するとさっきの冷たい笑みを浮かべた女の子が立っていた

「何、男子トイレ覗き込もうとしてるんですか？？」

不審そうな顔を浮かべて僕の方を睨んでくる

「もしかしてその中に男でも誘い込もうとでもしてるんですか？？」

「いや、違くて…」

「そんな顔してビッチそうですもんね
そんなクソビッチは春也に近づかないでもらえますか？」

そう言って男子トイレの方へと背中を押される

いや、合ってはいるんだけど！君がいなくなってから行きたいんだ


「ちょ、ちょっとやめて！！」

「は？？うるさいから」