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しおりを挟む「それにしても仲良いね」
「あ、えっと…」
答えに迷っていると、臣は僕がさっきりっくんにされたように、肩に腕を回して僕を引き寄せた
顔まで寄せてくるから、互いの頬が触れ合ってしまう
「めっちゃくちゃ仲良いですよ」
作り笑いを浮かべて答える臣は頬の距離をさらに近づける
お陰で頬の肉に押しつぶされ、顔が歪んでしまう
「距離近!」
りっくんは驚いた顔したあとに僕達を見て笑い出す
今、笑っている君も充分距離近かったけどな…
「じゃあ、りっくんまたね!」
「うん、またね」
臣が何も言わずに去ろうとするため、服の袖を掴んで引き留める
強要するわけではないけど、最低限の挨拶くらいはしてほしい
僕を面倒だというような目を向けた後、臣はりっくんへと手を顔の横で上げて、少しだけ頭を下げた
その後、臣は先に扉へと向かい僕が通るまで扉を開けて待っていてくれる
急いで扉を通り抜けて、教室の外へ出ると中からは"臣くんバイバイ"という言葉が聞こえた
「誰??」
教室を出た途端に、臣は低く威圧感のある声で僕に話しかける
「誰って…りっくんのこと??」
「あー、ちょっと待って
今その名前言わないで」
臣は頭を乱暴にかき乱す
僕は手を伸ばして、臣の乱れた髪を整えるとその手を掴まれた
臣は周りを確認すると、臣は僕の背中に手を回し抱きしめた
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