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しおりを挟む「俺がこの大学きたばかりの時さ、あいつらとたまたま校門ですれ違ったんだよ
そしたら俺に向かって、わざとらしい英語で罵ってきたから英語で煽り返したらあいつらがなんか知らないけど、俺に興味示してきてさ」
これは漫画の話なのか、あるいはドラマの話なのか、ここから青春ストーリーでも始まりそうな展開になってきた
それに、英語で喧嘩を売られて、英語で喧嘩を買うなんて…
そういう世界に縁のない僕はその話を聞いて驚きを隠せない
そんなことが現実にあるのかと感じたけど、あの人たちなら血の気が多そうだし絡んでくるというのはあり得ない話ではないかもなんて偏見をぶつけてしまう
「で、そこからどうしたの?
喧嘩になったの?!」
「いや、向こうが手出そうとしてきたから、俺もそこで喧嘩になるかと思ってたんだけど、そいつの腕固めたら騒ぎ出してさ帰っちゃったんだよね
それ以来、講義とかで会うとさ、ずっとあんな感じなの」
つまり、あの人たちはりっくんに服従したってことだと思うんだけど、それにりっくんは気づいてないのかな…
「りっくんはどうなの?
あの人たちが近くにいることは」
「嫌ってわけじゃないけど、あいつらガラ悪いから人がさらに近づかなくなった
元から腫れ物みたいに扱われてたのに、さらに遠のいたからなんだか疎外感があるなって感じ」
「なるほど…」
「まあ、別にそこまで困ってないし」
確かにりっくんの見た目は近寄り難い感じがあるというか、美形独特の神聖なオーラを纏っているから自分が近づいてはいけないのではないかという錯覚に陥りそうになる
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