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しおりを挟む自分が叔父さんにでもなってしまったような気分だ
「ちぃ、どうしたの?」
「あ、いやなんでもない!」
「そう?」
りっくんは少し後ろを歩く僕の腰に腕を回して、自分の方へと引き寄せる
りっくんの腕に僕の肩が当たった
良い匂いする…
校舎内に戻り2人で歩いていると、前から人が歩いてくる
「あれ?先輩!こんにちは~」
「うわ…」
「うわってなんですか!!
ひどすぎ!謝って下さいよ!!」
「痛い痛い!ごめんってば!」
たまたま遭遇したサークルの後輩のウッチーが、僕の肩をバシバシとたたいて僕へと詰め寄ってきた
これはまずい……
「可愛い後輩によくそんな冷たい態度取れますね!ひどいですよ!」
「だから、ごめんって!
次会った時にチョコ買ってあげるから落ち着いてよ!」
止もうとしないウッチーの攻撃を避けるため、りっくんの背中に周り、お腹の周りに腕を回して抱きつくと、りっくんは一瞬だけ驚いた顔をして、僕の手の上に手を重ねた
「ちぃ???」
「ごめん、今だけ我慢してね」
男に抱きつかれるなんて嫌かもしれないけど、今は緊急事態だから、ずるい僕はこの手を取る
さっき距離は取らないと決めたんだからいいよね
「え?!先輩!!
どなたですか!!こんなイケメン…」
ウッチーは途端に顔を赤くして、りっくんをチラチラと上目遣いで見る
すると、ウッチーはしばらく考え込んで僕の腕を引っ張り柱の影へと引っ張る
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