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しおりを挟むやっぱり嘘…?でも、だとしたら何のために?
私お金持ちなんかではないし…貢げるようなお金もない。
「あー!どうしよう!!」
ベッドの上でジタバタ巨体を揺らしながら考えていると携帯が鳴る。
開いてみると、メッセージが届いていた。
"ユイさん、おはよう。改めて昨日はありがとう"
き、きた…。何て返そう…。
そんな事を悩んでるとまたメッセージが届いた。
"良かったら、また休み合う日にでも会いたいんだけどどうかな?"
昨日の帰り道なんて、今後はもう会わないだろうなんて思っていた自分が懐かしく感じる。
まさかまた誘われるなんて。
やっぱり彼には裏がある!それしか考えられない。
自分で言ってて苦しく感じてくるが、それかよっぽどのゲテモノ好きに違いない。
芸能人という仕事柄、普段から可愛い女の子に囲まれているため、きっと美的感覚がおかしくなってしまったのだろう…可哀想に…。
少し同情を感じつつ、頭の中でメッセージを考えながらゆっくりと指を動かしていく。
"こちらこそ昨日はありがとう!"
ここまでは何とか打てた。
この続きを何て返せばいいのか頭を悩ませる。
"また休み合う日があれば行こう!"
ちょっと適当すぎるかな。
けどもう書いたり消したりを繰り返し続けているためそろそろ嫌になってきたところ。目をぎゅっと瞑り、送信ボタンを押した。
すると、すぐ返事が返ってくる。
"次はユイさんの行きたいところに行こう"
行きたいところかあ。
あ、そういえば行きたいところ割とたくさんあるな。
友達が少ない私は行きたい場所も我慢しがちだった。
試しにその場所の名前を打って送ってみる。と"是非行きましょう"という返事が返ってきた。
嬉しいという気持ちもあるけど、その時に告白の返事をするべきだということに気づく。何て答えればいいのかわからない。
伊藤君はいい人だけど、とにかく自分に自信がないから…あんな人の隣を歩くのはすごく勇気が必要だ。
この前のデートで思ったけど伊藤くんはこんな私にもすごく優しいし、女の子に慣れているからかすごく気遣いもできる。私には勿体無いくらいの男の子だ。
もし、私が若くて可愛い女の子であれば、すぐ付き合うんだろうけど。なんといってももう28歳だし、容姿もいいわけじゃない。
こんな時はやっぱりあの人に相談するべきか。
「優香様、どうか助けてくださいませ……」
「は??何言ってんの??私今からデートだから忙しいんだけど」
あれ程、愚痴を言っていたのに彼氏とはまだ仲良くやっているようでホッとした。
電話越しで忙しなくガチャガチャと化粧品の当たる音がしている。
そんな状況でも電話に出てくれる優香にやっぱり優しさを感じる。
「で、要件は何?」
「あのね…この前話した伊藤くんいたじゃん
あの合コンで会った…」
「うんうん、で、この前のデートはどうだったの?うまくいった?」
さっきまで、明らかに気怠そうに話していたのに、伊藤くんとの話を持ち出した途端、声のトーンが少し上がった
「あの、それが別れ際に告白された…」
「は??!!」
さっきまで忙しなく聞こえていた化粧品を漁る音が優香の声によって全てかき消される。
耳元に当てながら通話をしていたため、耳にじんじんと響く。
「で、付き合ったの?!?!」
「ううん…まだ返事言ってない」
「まさか、初めのデートで告白してくるとは…流石の私も予想つかなかったわ…」
優香は独り言のようなトーンで呟く。
「やっぱり流石の優香でも想像つかないよね。
でもさ合コンではそんな態度じゃなかったのにいきなり告白っておかしくない?デートに誘われた時点でおかしいと思ってたけど」
「うーん、確かにねえ。ちょっと警戒はするかも。
でも、今の若い子ってよくわかんないし
ロールキャベツがなんやらとか草食とか意味わかんないっつうのに、そんな中でも積極的にアピールしてくれるなんて珍しいじゃん」
「で、今度もデート行きませんか?って言われたんだけど」
それに対して優香はすかさず答えた。
「は?何迷ってんの?そこは行きなさいよ」
「でも、もしさ遊びだったらどうしよう
ていうか、遊ばれてる説が濃厚かもしれない」
「まあ、その時はその時で遊んで貰えばいいじゃん、経験にはなるよ。
あれほどのイケメンが告ってくるってことはあんたにそれくらい魅力があるってことなんだから自信持っていいんじゃない?」
「そんなことないと思うけどなあ…」
電話越しにうーんと考え込む。
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