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第1章 青年と少年
青年と少年 1
しおりを挟む朝、先生からメールが届いたのには少しだけ驚いた。
自分はひどい問題児であるから故に、学校で呼び出されることはしょっちゅうだったけれど、メールが来たのは初めてだったからだ。
あー。何の用事かな、とは思ったが何せ思い当たる節があり過ぎるので何とも言えない。
この前、他の学部の教授が使役する使い魔を丸焦げにした件か。それとも、数日前に提出したレポートの趣旨がずれまくってた件か、またそれの提出が一週間遅れたことか。
そんな事を考えながら学校へ向かう支度を整える。
本当は寮に入りたかったのだが、両親にものの見事に反対され、別荘にメイドや執事やその他諸々と生活することになった。
「じゃあ、僕は行ってくるんで、後のことお願いします!」
そう言って家を出ると、目の前には車が止まっていた。雨が降っているから、ぎりぎりまでは僕を濡らさないようにという配慮らしい。
雨の日限定だけれども、何せここは霧の都ロンドン。雨続きの日々なんてざらなので、殆どが車通学だ。
「あー。今日は現代魔術学部の正門まででお願いします」
「おや、全体基礎学部ではなく」
「はいっす。ウィル先生からお呼び出しを食らっちゃって」
「なるほど、くれぐれも教授様に御迷惑をおかけなさらぬようにと奥方様が仰っていましたね。何があったかお聴きしても?」
「いやー。思い当たる節があり過ぎるっていうか、だからこそ理由がないっていうか。まぁ、言って聞いてみないとわからないっすね」
その言葉に納得したのか、運転手は最短ルートで現代魔術学部(略して現代学部)の校門に車をつけてくれた。
「さて、セオフィラス様。着きましたよ」
「ありがとうございました!では、また放課後に」
僕は、セオフィラス・エルフォード。エルフォード家の嫡男であり、現代学部教授、通称ウィル先生の弟子である。
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