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第018話 小室先生
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我とタダシは大分、小学校の生活に慣れてきた。
朝、タダシに迎えに来てもらって登校し、学校では授業や休み時間、給食など色々とやらなければならない事が沢山ある。
その生活の一部に担任の小室先生がいた。
先生は我の両親や、犬、学校の先生や生徒から聞こえてくる噂によると20代後半の独身男性らしい。
しかも、この学校の校長先生の娘と婚約中らしいのだ。
先生の噂は良いものばかりで、我の直感と違うが・・・先生は真面目で子供好きで誠実で誰にでも優しいらしい。
我の勘では危ない奴と出たんじゃが?我は何か間違えたところを見ていたのか、はたまた先生は裏の顔があるのかじゃ。
我は時間はいくらでもあるし、タダシと学校生活を楽しみながら先生を注意深く見ていくことにしたのである。
我は先生を観察すると同時に、あまり目をつけられないように注意しようと考えていた。
だって、観察対象にこっちが注意を向けられていたら偵察どころじゃなくなってしまうからだ・・・
今のところ、上手くいっていると思うが・・・たぶん、先生にとって我は生活態度が大人しい、タダシと仲の良い子供。こんな感じだろう。
きっと、夢にも思ってはいまい!生徒に監視されているとはな!
我は先生の情報を集めるべく、家に帰ると必ず隣の犬に会いに行くことにしていた。
我 「おい!おぬし!今日は我の担任の情報はないか?」
犬 「魔王さーん!そうですね!あるといえば、ありますかねー・・・」
我 「それはなんじゃ!はよ!」
犬 「昨日の夜なんですがねー。その先生が駅前で女性と腕を組んで歩いていたとか・・・散歩中の仲間からの情報です!」
我 「女と歩いていたのかー。たぶんそれは婚約者であろうなー。なんでも校長の娘とか、学校の先生が言っておったからなー。」
犬 「そうなんですかー。あまり、意味ない情報でしたねー・・・すんません・・・」
我 「いいんじゃ!そのままで頼む。当り前の情報も確認のためには大事なんじゃ!いつも頼りにしておるぞ!」
犬 「ありがとうございます!おいら、がんばりますんでー!」
我 「色々頼むぞ!またな!」
犬 「また!お待ちしています!」
我はタダシと公園で待ち合わせしていたので、犬とは別れを告げ公園に走った。
タダシ 「まおくーん!こっちこっち!基地つくろー!」
我 「うん!二人の秘密基地だね!!!」
我はタダシと公園の片隅に秘密基地を作る事にした。
基地といっても、八百屋でもらったでかいダンボールで作った家だ。親にバレたら怒られそうだ・・・
タダシと夢中で基地を作っているとなんだかんだで、すぐ夕方になってしまう。
タダシ 「まおくーん!もう夕方になっちゃったね!帰ろうか?」
我 「そうだね!また明日にしようか!」
我とタダシは公園の雑木林から這い出た。するとそこに小室先生が女の人と歩いてきた。
我とタダシは何故かとっさに先生から見えないように隠れていた。
犬が言っていた通り、先生は女の人と腕を組んであるいていた。かなり親しそうだった。
女の人はうれしそうに先生にしなだれかかっている。
小室 「ほらほら、まだ学校の近くだから、自重して・・・ね。」
先生は女の人をたしなめている、女の人は残念そうに先生から離れた。
我は先生の婚約者が今の女の人なのか?と一応女の人の顔を覚えた。あまり校長に似てないなーと我は思った。
先生たちは公園の奥のほうへ歩いていってしまった。
我とタダシは顔を見合わせて、先生が見えなくなってから公園を二人で出た。
タダシ 「さっき、先生が女の人といたねー。誰だろ?」
我 「うーん。先生今度、結婚するらしいよ。その相手じゃない?」
タダシ 「そうなんだー!僕知らなかったー!まおくんなんでも知ってるんだねー。すごいや。」
我はタダシに褒められて照れてしまった。
この時、我たちが見た光景は重大な事が秘められていたのだった。
朝、タダシに迎えに来てもらって登校し、学校では授業や休み時間、給食など色々とやらなければならない事が沢山ある。
その生活の一部に担任の小室先生がいた。
先生は我の両親や、犬、学校の先生や生徒から聞こえてくる噂によると20代後半の独身男性らしい。
しかも、この学校の校長先生の娘と婚約中らしいのだ。
先生の噂は良いものばかりで、我の直感と違うが・・・先生は真面目で子供好きで誠実で誰にでも優しいらしい。
我の勘では危ない奴と出たんじゃが?我は何か間違えたところを見ていたのか、はたまた先生は裏の顔があるのかじゃ。
我は時間はいくらでもあるし、タダシと学校生活を楽しみながら先生を注意深く見ていくことにしたのである。
我は先生を観察すると同時に、あまり目をつけられないように注意しようと考えていた。
だって、観察対象にこっちが注意を向けられていたら偵察どころじゃなくなってしまうからだ・・・
今のところ、上手くいっていると思うが・・・たぶん、先生にとって我は生活態度が大人しい、タダシと仲の良い子供。こんな感じだろう。
きっと、夢にも思ってはいまい!生徒に監視されているとはな!
我は先生の情報を集めるべく、家に帰ると必ず隣の犬に会いに行くことにしていた。
我 「おい!おぬし!今日は我の担任の情報はないか?」
犬 「魔王さーん!そうですね!あるといえば、ありますかねー・・・」
我 「それはなんじゃ!はよ!」
犬 「昨日の夜なんですがねー。その先生が駅前で女性と腕を組んで歩いていたとか・・・散歩中の仲間からの情報です!」
我 「女と歩いていたのかー。たぶんそれは婚約者であろうなー。なんでも校長の娘とか、学校の先生が言っておったからなー。」
犬 「そうなんですかー。あまり、意味ない情報でしたねー・・・すんません・・・」
我 「いいんじゃ!そのままで頼む。当り前の情報も確認のためには大事なんじゃ!いつも頼りにしておるぞ!」
犬 「ありがとうございます!おいら、がんばりますんでー!」
我 「色々頼むぞ!またな!」
犬 「また!お待ちしています!」
我はタダシと公園で待ち合わせしていたので、犬とは別れを告げ公園に走った。
タダシ 「まおくーん!こっちこっち!基地つくろー!」
我 「うん!二人の秘密基地だね!!!」
我はタダシと公園の片隅に秘密基地を作る事にした。
基地といっても、八百屋でもらったでかいダンボールで作った家だ。親にバレたら怒られそうだ・・・
タダシと夢中で基地を作っているとなんだかんだで、すぐ夕方になってしまう。
タダシ 「まおくーん!もう夕方になっちゃったね!帰ろうか?」
我 「そうだね!また明日にしようか!」
我とタダシは公園の雑木林から這い出た。するとそこに小室先生が女の人と歩いてきた。
我とタダシは何故かとっさに先生から見えないように隠れていた。
犬が言っていた通り、先生は女の人と腕を組んであるいていた。かなり親しそうだった。
女の人はうれしそうに先生にしなだれかかっている。
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先生は女の人をたしなめている、女の人は残念そうに先生から離れた。
我は先生の婚約者が今の女の人なのか?と一応女の人の顔を覚えた。あまり校長に似てないなーと我は思った。
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我 「うーん。先生今度、結婚するらしいよ。その相手じゃない?」
タダシ 「そうなんだー!僕知らなかったー!まおくんなんでも知ってるんだねー。すごいや。」
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