フェイサーガ

第08話 惨殺劇

フェイはものすごく清清すがすがしい朝を迎えた。こんなに気分がいいのは、久しぶりだ。
しかも、良い夢を見た。フェイが奴らを皆殺しにした事をロッキに報告するとロッキが涙を流して喜んでフェイを抱きしめてくれる夢だった。
フェイはその夢を見て、初めて幸せというものを感じたのである。

フェイは身支度を整え、奴らを全員集めるようにと命令した。
フェイは興奮していた、あと少しで自分を幸せにできると信じて疑わないのだから・・・

フェイ　「皆のもの！おはよう！清清しい朝じゃないか？皆には素晴らしいプレゼントを贈ろうと思う！もう悩んだりイライラしなくてすむのだぞー！！！」

奴らは全員喜んだ。きっと勘違いしているのだ。フェイが村を襲うのも女を犯すのも解禁してくれたと・・・

フェイ　「さらばだ！！！クズども！！！！」

奴らは全員フェイを讃たたえ崇あがめていたが、フェイの言葉を聞いて？？？っとなり理解不能になったのか静かになった。

フェイ　「どうおりゃーぐああああー！！！！」

フェイはいままでで一番に念じている、雄たけびをあげながら・・・
すると、奴らは段々体が膨らみはじめる、どんどん風船のごとくに、奴らは自分たちではなにもできない、どうしようもないのだ！皆恐怖と痛みでぎゃーぎゃー騒いでいる。
もうこれ以上体が膨らむ限界まできたところで、一旦変化が止まる。
フェイは両腕を高く掲げ、その後両腕を思いっきり振り下ろす動作をしながら、叫んだ。

フェイ　「はい！！！」

フェイのはい！の合図で一斉に奴らはバンっという音とともにちりぢりになった・・・
フェイの目の前は奴らの汚い血と肉で溢あふれていた、地獄絵図とはこのことか・・・というほどに赤と緑の海が出来上がっていた。
奴らへのプレゼントとは死だったのだ・・・
フェイは満足だった。いままでで一番能力を使えたし、奴らを一掃できたのだから。

フェイ　「やったー！！！うまくいったー！！！ロッキ喜んでくれるかな！！！」

フェイの体は血と肉でドロドロだ。自分がどうなっているかなんてフェイはどうでもいいのだ。ロッキさえ喜んでくれれば・・・
フェイは早くロッキに報告したかった。いいや、褒めてもらいたかった。
ロッキはどうしているかを考えた、そうだ、怪我をしていたっけ、あそこで別れてから一日も経っていないし、もしかしたらアタシの足の速さで追いかければ追いつくかも！と思いたった。
フェイは自分の体がどうなっているかも考えず、ロッキに会うことだけを考え走り始めた。まるで狩りの後の熊か狼のように・・・