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思いがけない課外授業~1
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日々坦々とした時間が過ぎ行く。
その穏やかな日常を打ち砕く出来事。
メルやこの年頃の少女なら誰でも夢見る運命の転校生……ではなかった、がそれは突然やってきた。
雲ひとつない晴れた空、穏やかで温かい風が心地よい日のこと。
彼女はいつもの日課、いや、……多少ぎりぎりに登校し、ようやく息を整えたところであった。
本日の授業内容をPCで確認しながら、風でぼさぼさになった美しい髪を櫛でといていく。
出席をとりおえた教官は静かに出席簿を閉じると、さらに鋭い目つきとなり生徒全員に話しかける。
「本日の1限目は調合の予定だったが、急遽1年全体の課外授業、いや野外実戦に変更となった」
「ーーえっ?? 野外実戦ってことは街の外でピクニック」
つい言葉がでてしまう。
「いや、ピクニックじゃないし」
メルとピナのナイスなボケ突っ込みに、急な実戦訓練に戸惑いの表情だった生徒達の緊張が解けたようだ。
そして教室内にはクスクスと笑いがこぼれたのであった。
ここの教室や他の教室にいる1年生はほとんどが実戦経験がない、いや逆に実戦経験がある者のほうが珍しいのである。
それ以前に街の住民のほとんどのものが、結界内から1度も出ずに生活し生涯を終えるので、実戦をおこなうほうが稀である。
街や村は結界で守られ、その区間の移動も安全な馬車で行き来する現代では、本来の冒険者の数も激減していた。
徒歩の一般人が、街道や森で少し凶暴な熊や動物などに遭遇すれば危険かもしれないが、そのレベルの危険など、特殊科の新1年である彼女・彼らでも中等部で基礎訓練済みである為問題なく対処できる。
冒険者見習いといっても、一般人とは生まれながらにして反射神経・筋力などは桁違いなのである。
それで普通の人は、冒険者に絶対かなわないかといえば、一概にそうではない。
資質をもちながら、様々な事情により学園の特殊科に進まない場合もある。
さらに身体能力は普通の人と変わらない冒険者も数多くいる、しかしその場合かなりのレアな能力をもっているのだが。
科学が発達した現在、普通の人であっても、金さえあれば身体能力の強化や魔法は使用することが可能になっている。
ただし小型PC内蔵機械で制御しているため、時間や使用回数など様々な制限はある。
またそのような場合、普通は冒険者の資格は得られない。これがこの国で大きな社会問題にもなっているのだが。
「この馬鹿ものどもがーーー今日は半仮想空間での実習じゃない実戦だ、気を引き締め真面目にやらないと、大怪我じゃ済まないぞ本当に命を落とすぞ。それでもいいのかお前らはーーーー」
緊張感のない彼女達の雰囲気に、少し苛立ちを見せた教官が怒号を発した。
……それまで騒がしかった教室内がシーンと静まり返る。
う~ん、やっぱり教官は怖い、そうねこれはよく言われる鬼教官ね。でもまぁ今回は私達が悪いかな。
「しかしまぁ、今回の実戦は真剣にやればお前らの実力なら大丈夫だ、それに教官も各班につけるからな、そして今回の装備は標準(ノーマル)以上の装備なら可とする、壊れかけとか数日手入れしてない装備は問題外だ」
「では教官、魔法の制限はあるのでしょうか」
そこに、クラスメイトの魔法使いであろう風貌の男子生徒が質問する。
「……そっ、そうよ私もそれが聞きたかったのよ、いや本当よ」
「魔法は発動させ成功したことのある魔法までとする、契約したもののいままで成功したことのないものは駄目だが、装備での補助があるなら可能とする 」
通常魔法は長い呪文を読み上げて、それぞれの精霊などと契約するのが一般的です(これがまた長ったらしくてめんどくさいのよ)
でも契約さえ済ませておいて、自分の能力に問題がなければ名称を発するだけで発動(ただし名称発動は威力が多少落ちる)可能よ。もちろん自分のLV以上のでも契約できることはあるけど。
……まず確実に使ったあとぶっ倒れるし、副作用で頭痛がね~~これがまたキツイのよ二日酔いの起き抜けに……って違う、私は未成年で若いのよ、お酒なんて飲まない。
使用回数は本人の力量次第、私の魔力と総量は1年でトップクラス、初級なら数十回は楽勝よ、楽勝。
(1年の一般の特殊科の生徒で1つの魔法の平均2~5回って所かな、そうねまさに自分の完璧さが怖いわ)
さらに道具は何個までですか? と他のクラスメイトが確認していた。
「そうよね~~そこ重要、あまりたくさんだと重くて動きが鈍るしね、私はか弱い神官だから軽装備までなのよ」
「実戦なので、アイテム倉庫に入れれるだけ入れておけよ」
「は~~い、でも金欠の人はどうすれば……」
皆が席を立ち準備に取り掛かる。
少し経ったころ、廊下から駆け込んできた人物が教室の扉を開けた。
「ウル先セイ、準備デキ次第、生徒ヲ校庭マデオ願イシマス」
その人物はどうにも、見た目もしゃべりも機械的であった。
簡単に言えば見た目は、表情のない金属で出来た人形(ざっくりと言ってしまえば超簡易的なロボット)
「はい、わかりましたQ12先生」
※Q先生(機械憑依生命体)
物理的な身体を持たず、ある宝石らしきものに宿り生まれてくるらしいがその生態は多くの謎に包まれている。
人間に模倣した機械で作られた依代に、その宝石を体内にセットすることで憑依して自立活動することが可能。
別に体内は機械(鎧のように空っぽでも可能)でなくてもかまわないが、その場合簡単な作業しか出来ない。難しい作業や高度な技術が必要な場合は精密機械のロボット並みの身体が必要となる。
そしてこの学園の多くの雑用をこなしている(この学園には用務員や教官、さらに研究者としてかなりの人数の機械憑依生命体が働いている)
そしてこの学園の彼らはすべてQ先生と呼ばれている、基本的に彼らの多くは個々の自我があまりなく、宝石を通して繋がっている(ある程度成長すると宝石から欠片が生まれ、それにより分裂する。それが1個体から多数の個体となり宝石を通し繋がるが、他の宝石の個体とは繋がることは出来ない)
(う~~ん、体に刻印があるからわかるけどなければわからないよ絶対、だって見た目全部同じ人型のロボット? 中等部時代から見ているけどやはり区別つかない、う~~ん一応繋がってるから区別する必要はないと思うけど)
メルは額にしわをつくり悩んだような表情であった。
「よーーしお前ら、装備完了したら者から校庭にいそげ、薬等不足してる者はすぐに購買部にいって調達してこいーーでは急げ」
皆各々準備を進めている中、メルは教室で1人なにもしていない人物にきがついた。
「ねえ、準備しないでいいの?」
しかし話しかけたが反応がない、メルが心配になって顔を覗き込むと。
「……zzz」
(寝ていた、まったくこの子は~~)
「ちょっとナナ起きて~~もうみんな行っちゃったよ~~」
「……ん、メル? ……何?」
……などと、寝ぼけた表情のナナと呼ばれた、小学生と間違うほど小柄な少女。
※ナナ・F・シルフィー
私の親友、エルフ(森の狩猟民族)彼女はその中でも、ある森にのみ生息するといわれている特殊なエルフの種族。
まぁ言わなくてもわかると思うけど、通常より恐ろしく長生きする種族で耳が長いのが特徴。
成人するまで身体が成長し、それ以降はものすごくゆっくりと成長(歳を取る)する。
天使族と並んで線が細く美男美女が多い。さらに弓や魔法が得意で、さまざまな特殊能力があるといわれている。
彼女の特殊能力は超感覚(ものすごい距離であっても集中すれば、極僅かの時間だがまるで至近距離にいるように見える。それ以外の詳細は不明)
いつも眠そうな顔をしてるけど、魔法の実力はトップクラス(学園入学時の魔法適正能力1位なのだが、生来のめんどくさがりやであまり真面目に授業を受けない)
身長150センチ(本人申告は151cm)足らずで、綺麗な長い金髪サイドテールの、ついついお持ち帰りしたくなる人形の様な少女。
彼女は普通の制服ではあるけれど、成長を見越してかサイズが2つばかり大きいのを着用している。
この子も可愛いけど、私も男子達から良く噂されているのよ、この新1年の中でもっとも可憐で美少女ってね。
……実は(動かなければ)可憐で(見た目だけ)美少女(胸がないのは残念)なのだが、それは彼女の名誉の為黙っておくことにしよう。
「まったくも~~あんたって子はいつもマイペースなんだから」
そう言いながらも彼女は、ナナと呼ばれた小さい少女の手を取り購買部へと向かった。
2人が到着した時には特殊科がある校舎の購買部はすでに戦場であった、皆薬・武器・防具を求め我先にと争っていた。
ここは先に説明したように広大な敷地に数多くある校舎の中の1つ、特殊科1年と特殊科の中でもさらに特別な1年のクラスがある校舎である。
2~3年は隣接してるが普通科などは別の校舎となっている。只の学園の購買といってもそこは特殊科、広さが半端ではなかった。
普通のコンビニくらいなら軽く20店舗は入るほどの広さで、さらにそこらの武器屋などとは比べようもない数の武器・防具などが所狭しとばかりに並んでいる。
しかし一般の街に置いてあるような実践向きの品(高い品質の高級品)は置いてはいない。
2人はその光景に圧倒され立ち尽くしていた。
「あ~あどうしょっかな、武器・防具は神官だから今の装備(制服)でいいとしてエナ薬はほしいかな」
あまりの人数に少しうんざりとした表情のメル。
「まぁしょうがないか、とりあえず特攻して買ってくるわね」
よーしいっちょいきますか、などと聞こえそうなポーズで腕まくりしている彼女。
そしてまさに、彼女がその戦場へ特攻しようとした所をナナの小さな手が止めた。
「ん? ナナどうしたのっ……て、なんでエナ薬がそんなに……ってしかも、そっそれは最高級のエナ薬じゃないの」
※エナ薬=魔力小回復(小瓶・ユン〇ルサイズ)
失った魔力(精神力)を一定時間(約1時間ほど)の間だけ回復させることが出来る薬。
只魔力が回復しても各魔法には1日の使用限界数(個人の能力で変化する)がある為、未熟な低レベルの者がすべて使い切った場合摂取しても意味がないことになる。
その魔法薬の中でも最高級(完全近く回復)といわれているものがナナの小さな手の中に持ちきれないほどの数があった。
それは学生しかも一般の1年生では買えないような高価な物である(もちろん普通の1年ではそこまでの魔力量がないので必要ない。2~3年であっても普通は必要ない高価な品物。この学園の購買部では取り寄せ以外では入手不可能なのである)
通常の1年であればノーマル(1番安い)のマナ薬で十分回復するので、1人3~5本あれば問題ないことになる。
この薬は魔法使いや、メルの様な神官には必須アイテムといえよう。
この世界にはゲームのような体力回復薬などは存在していない、メルたち神官の回復魔法も傷のみを塞ぐだけであり失った体力は戻らない。
そうよねーーだって魔力が尽きた私なんて、ねぇ~~わかるよね。
戦闘ができないし~~只の可憐な美少女でしかないじゃない ん? なんか頭にツッコミがきたような気がする……誰?
あっ、言い忘れましたがこれは独り言ではなく、私がいつか執筆しベストセラーを生み出す為に必要な、脳内記録のようなものなの、けっして電波やかわいそうな子ではありません。
で、話を戻します、あまり飲み過ぎは禁物ね、激しい動きでお腹痛くなるし。
それにそんなに大量に飲めないって、大体1人3~5個基本かな(ユ〇ケル瓶サイズ)
私やナナやピナなんかは魔力総量が多いからそれ以上は必要なんだけどね、だから5段階あるマナ薬のノーマルプラス(下から2番目)を5~8本くらいかな。
「どうしたのよ、なんで、ナナがそんな物を大量に……」
私は……彼女に恐る恐る尋ねてみた。
「ん、作った自分で、多分大丈夫…………なはず(ボソッ)」
ふむ、よく見ると良くできた手書きのラベルの最高級の後ろに(仮)と貼ってあった……いいのかなこれは。
「作ったって……最高級エナ薬は薬学に精通した最終学年ですら、本当に極一部の生徒が作れるかどうかなのに」
「ん、クリスと調合した、だから多分それに近いくらいの……おそらく……(ボソッ)」
「その最後にボソっといわれると、なんか心配になるんだけど、まぁあのクリスとの共同作業で作ったものならいいか~~」
彼女はそれで本当に良いと思っているのであろうか、どうにも心配になってくるが。
その2人の所に毛玉がふわふわ飛んできて合流した、モー君・クリス・ピナであった。
「うむ、なんとか買えたよ。見てくれこの造形美と機能性にあふれるフルプレートアーマー(全身鎧、学割で銀貨10枚人気商品)を」
全身から喜びがあふれるくらい、とてもご機嫌な様子のモー君であった。
「「「ーーーーハァ? 」」」
その言葉に一瞬、その場にいた私達女性陣の時が止まった…………いや、聞き違いだったのかな。
「「「フルプレートアーマー? 」」」
私達3人(クリス以外)の声が重なった、そうだよね皆も思ってるよね(聞き間違いではないみたい)
「モー君って手足、いや体ってどこ? そもそも目は見ればわかるけど、本体って毛玉の顔じゃなかったの!!」
うんうんと皆が(周囲にいた同級生達も)頷いた、そーだろう、そーだろう誰でも思うよね。
結構長い付き合いだけど、やはり謎が多いわねモー君は。
「みんな何いってるんだ、このアーマーぴったりじゃないか、なぁクリス」
「あっ、……あぁそうだな」
私は言葉を失い黙り込むが、心の中で(これはボケでツッコミ入れて良いのか……と考えていた)
このモー君、実はかなりのアイテム・武器オタク(コレクター)なのよ。珍しいものやレアモノに目がないので有名。
「……っと、まぁいいや、それじゃあみんな校庭へ行きましょう」
あっ、と先ほど出てきた、この世界(この国のみ使用可能)での通貨を簡単に説明しておきますね。
大きく分けて金貨(約1万)銀貨(1000円)銅貨(100円)の3種類。大体そちらで言う500円硬貨くらいかな。でも一応これは基本サイズではってこと、それ以上のサイズもありますが、それはまたいずれ。
その穏やかな日常を打ち砕く出来事。
メルやこの年頃の少女なら誰でも夢見る運命の転校生……ではなかった、がそれは突然やってきた。
雲ひとつない晴れた空、穏やかで温かい風が心地よい日のこと。
彼女はいつもの日課、いや、……多少ぎりぎりに登校し、ようやく息を整えたところであった。
本日の授業内容をPCで確認しながら、風でぼさぼさになった美しい髪を櫛でといていく。
出席をとりおえた教官は静かに出席簿を閉じると、さらに鋭い目つきとなり生徒全員に話しかける。
「本日の1限目は調合の予定だったが、急遽1年全体の課外授業、いや野外実戦に変更となった」
「ーーえっ?? 野外実戦ってことは街の外でピクニック」
つい言葉がでてしまう。
「いや、ピクニックじゃないし」
メルとピナのナイスなボケ突っ込みに、急な実戦訓練に戸惑いの表情だった生徒達の緊張が解けたようだ。
そして教室内にはクスクスと笑いがこぼれたのであった。
ここの教室や他の教室にいる1年生はほとんどが実戦経験がない、いや逆に実戦経験がある者のほうが珍しいのである。
それ以前に街の住民のほとんどのものが、結界内から1度も出ずに生活し生涯を終えるので、実戦をおこなうほうが稀である。
街や村は結界で守られ、その区間の移動も安全な馬車で行き来する現代では、本来の冒険者の数も激減していた。
徒歩の一般人が、街道や森で少し凶暴な熊や動物などに遭遇すれば危険かもしれないが、そのレベルの危険など、特殊科の新1年である彼女・彼らでも中等部で基礎訓練済みである為問題なく対処できる。
冒険者見習いといっても、一般人とは生まれながらにして反射神経・筋力などは桁違いなのである。
それで普通の人は、冒険者に絶対かなわないかといえば、一概にそうではない。
資質をもちながら、様々な事情により学園の特殊科に進まない場合もある。
さらに身体能力は普通の人と変わらない冒険者も数多くいる、しかしその場合かなりのレアな能力をもっているのだが。
科学が発達した現在、普通の人であっても、金さえあれば身体能力の強化や魔法は使用することが可能になっている。
ただし小型PC内蔵機械で制御しているため、時間や使用回数など様々な制限はある。
またそのような場合、普通は冒険者の資格は得られない。これがこの国で大きな社会問題にもなっているのだが。
「この馬鹿ものどもがーーー今日は半仮想空間での実習じゃない実戦だ、気を引き締め真面目にやらないと、大怪我じゃ済まないぞ本当に命を落とすぞ。それでもいいのかお前らはーーーー」
緊張感のない彼女達の雰囲気に、少し苛立ちを見せた教官が怒号を発した。
……それまで騒がしかった教室内がシーンと静まり返る。
う~ん、やっぱり教官は怖い、そうねこれはよく言われる鬼教官ね。でもまぁ今回は私達が悪いかな。
「しかしまぁ、今回の実戦は真剣にやればお前らの実力なら大丈夫だ、それに教官も各班につけるからな、そして今回の装備は標準(ノーマル)以上の装備なら可とする、壊れかけとか数日手入れしてない装備は問題外だ」
「では教官、魔法の制限はあるのでしょうか」
そこに、クラスメイトの魔法使いであろう風貌の男子生徒が質問する。
「……そっ、そうよ私もそれが聞きたかったのよ、いや本当よ」
「魔法は発動させ成功したことのある魔法までとする、契約したもののいままで成功したことのないものは駄目だが、装備での補助があるなら可能とする 」
通常魔法は長い呪文を読み上げて、それぞれの精霊などと契約するのが一般的です(これがまた長ったらしくてめんどくさいのよ)
でも契約さえ済ませておいて、自分の能力に問題がなければ名称を発するだけで発動(ただし名称発動は威力が多少落ちる)可能よ。もちろん自分のLV以上のでも契約できることはあるけど。
……まず確実に使ったあとぶっ倒れるし、副作用で頭痛がね~~これがまたキツイのよ二日酔いの起き抜けに……って違う、私は未成年で若いのよ、お酒なんて飲まない。
使用回数は本人の力量次第、私の魔力と総量は1年でトップクラス、初級なら数十回は楽勝よ、楽勝。
(1年の一般の特殊科の生徒で1つの魔法の平均2~5回って所かな、そうねまさに自分の完璧さが怖いわ)
さらに道具は何個までですか? と他のクラスメイトが確認していた。
「そうよね~~そこ重要、あまりたくさんだと重くて動きが鈍るしね、私はか弱い神官だから軽装備までなのよ」
「実戦なので、アイテム倉庫に入れれるだけ入れておけよ」
「は~~い、でも金欠の人はどうすれば……」
皆が席を立ち準備に取り掛かる。
少し経ったころ、廊下から駆け込んできた人物が教室の扉を開けた。
「ウル先セイ、準備デキ次第、生徒ヲ校庭マデオ願イシマス」
その人物はどうにも、見た目もしゃべりも機械的であった。
簡単に言えば見た目は、表情のない金属で出来た人形(ざっくりと言ってしまえば超簡易的なロボット)
「はい、わかりましたQ12先生」
※Q先生(機械憑依生命体)
物理的な身体を持たず、ある宝石らしきものに宿り生まれてくるらしいがその生態は多くの謎に包まれている。
人間に模倣した機械で作られた依代に、その宝石を体内にセットすることで憑依して自立活動することが可能。
別に体内は機械(鎧のように空っぽでも可能)でなくてもかまわないが、その場合簡単な作業しか出来ない。難しい作業や高度な技術が必要な場合は精密機械のロボット並みの身体が必要となる。
そしてこの学園の多くの雑用をこなしている(この学園には用務員や教官、さらに研究者としてかなりの人数の機械憑依生命体が働いている)
そしてこの学園の彼らはすべてQ先生と呼ばれている、基本的に彼らの多くは個々の自我があまりなく、宝石を通して繋がっている(ある程度成長すると宝石から欠片が生まれ、それにより分裂する。それが1個体から多数の個体となり宝石を通し繋がるが、他の宝石の個体とは繋がることは出来ない)
(う~~ん、体に刻印があるからわかるけどなければわからないよ絶対、だって見た目全部同じ人型のロボット? 中等部時代から見ているけどやはり区別つかない、う~~ん一応繋がってるから区別する必要はないと思うけど)
メルは額にしわをつくり悩んだような表情であった。
「よーーしお前ら、装備完了したら者から校庭にいそげ、薬等不足してる者はすぐに購買部にいって調達してこいーーでは急げ」
皆各々準備を進めている中、メルは教室で1人なにもしていない人物にきがついた。
「ねえ、準備しないでいいの?」
しかし話しかけたが反応がない、メルが心配になって顔を覗き込むと。
「……zzz」
(寝ていた、まったくこの子は~~)
「ちょっとナナ起きて~~もうみんな行っちゃったよ~~」
「……ん、メル? ……何?」
……などと、寝ぼけた表情のナナと呼ばれた、小学生と間違うほど小柄な少女。
※ナナ・F・シルフィー
私の親友、エルフ(森の狩猟民族)彼女はその中でも、ある森にのみ生息するといわれている特殊なエルフの種族。
まぁ言わなくてもわかると思うけど、通常より恐ろしく長生きする種族で耳が長いのが特徴。
成人するまで身体が成長し、それ以降はものすごくゆっくりと成長(歳を取る)する。
天使族と並んで線が細く美男美女が多い。さらに弓や魔法が得意で、さまざまな特殊能力があるといわれている。
彼女の特殊能力は超感覚(ものすごい距離であっても集中すれば、極僅かの時間だがまるで至近距離にいるように見える。それ以外の詳細は不明)
いつも眠そうな顔をしてるけど、魔法の実力はトップクラス(学園入学時の魔法適正能力1位なのだが、生来のめんどくさがりやであまり真面目に授業を受けない)
身長150センチ(本人申告は151cm)足らずで、綺麗な長い金髪サイドテールの、ついついお持ち帰りしたくなる人形の様な少女。
彼女は普通の制服ではあるけれど、成長を見越してかサイズが2つばかり大きいのを着用している。
この子も可愛いけど、私も男子達から良く噂されているのよ、この新1年の中でもっとも可憐で美少女ってね。
……実は(動かなければ)可憐で(見た目だけ)美少女(胸がないのは残念)なのだが、それは彼女の名誉の為黙っておくことにしよう。
「まったくも~~あんたって子はいつもマイペースなんだから」
そう言いながらも彼女は、ナナと呼ばれた小さい少女の手を取り購買部へと向かった。
2人が到着した時には特殊科がある校舎の購買部はすでに戦場であった、皆薬・武器・防具を求め我先にと争っていた。
ここは先に説明したように広大な敷地に数多くある校舎の中の1つ、特殊科1年と特殊科の中でもさらに特別な1年のクラスがある校舎である。
2~3年は隣接してるが普通科などは別の校舎となっている。只の学園の購買といってもそこは特殊科、広さが半端ではなかった。
普通のコンビニくらいなら軽く20店舗は入るほどの広さで、さらにそこらの武器屋などとは比べようもない数の武器・防具などが所狭しとばかりに並んでいる。
しかし一般の街に置いてあるような実践向きの品(高い品質の高級品)は置いてはいない。
2人はその光景に圧倒され立ち尽くしていた。
「あ~あどうしょっかな、武器・防具は神官だから今の装備(制服)でいいとしてエナ薬はほしいかな」
あまりの人数に少しうんざりとした表情のメル。
「まぁしょうがないか、とりあえず特攻して買ってくるわね」
よーしいっちょいきますか、などと聞こえそうなポーズで腕まくりしている彼女。
そしてまさに、彼女がその戦場へ特攻しようとした所をナナの小さな手が止めた。
「ん? ナナどうしたのっ……て、なんでエナ薬がそんなに……ってしかも、そっそれは最高級のエナ薬じゃないの」
※エナ薬=魔力小回復(小瓶・ユン〇ルサイズ)
失った魔力(精神力)を一定時間(約1時間ほど)の間だけ回復させることが出来る薬。
只魔力が回復しても各魔法には1日の使用限界数(個人の能力で変化する)がある為、未熟な低レベルの者がすべて使い切った場合摂取しても意味がないことになる。
その魔法薬の中でも最高級(完全近く回復)といわれているものがナナの小さな手の中に持ちきれないほどの数があった。
それは学生しかも一般の1年生では買えないような高価な物である(もちろん普通の1年ではそこまでの魔力量がないので必要ない。2~3年であっても普通は必要ない高価な品物。この学園の購買部では取り寄せ以外では入手不可能なのである)
通常の1年であればノーマル(1番安い)のマナ薬で十分回復するので、1人3~5本あれば問題ないことになる。
この薬は魔法使いや、メルの様な神官には必須アイテムといえよう。
この世界にはゲームのような体力回復薬などは存在していない、メルたち神官の回復魔法も傷のみを塞ぐだけであり失った体力は戻らない。
そうよねーーだって魔力が尽きた私なんて、ねぇ~~わかるよね。
戦闘ができないし~~只の可憐な美少女でしかないじゃない ん? なんか頭にツッコミがきたような気がする……誰?
あっ、言い忘れましたがこれは独り言ではなく、私がいつか執筆しベストセラーを生み出す為に必要な、脳内記録のようなものなの、けっして電波やかわいそうな子ではありません。
で、話を戻します、あまり飲み過ぎは禁物ね、激しい動きでお腹痛くなるし。
それにそんなに大量に飲めないって、大体1人3~5個基本かな(ユ〇ケル瓶サイズ)
私やナナやピナなんかは魔力総量が多いからそれ以上は必要なんだけどね、だから5段階あるマナ薬のノーマルプラス(下から2番目)を5~8本くらいかな。
「どうしたのよ、なんで、ナナがそんな物を大量に……」
私は……彼女に恐る恐る尋ねてみた。
「ん、作った自分で、多分大丈夫…………なはず(ボソッ)」
ふむ、よく見ると良くできた手書きのラベルの最高級の後ろに(仮)と貼ってあった……いいのかなこれは。
「作ったって……最高級エナ薬は薬学に精通した最終学年ですら、本当に極一部の生徒が作れるかどうかなのに」
「ん、クリスと調合した、だから多分それに近いくらいの……おそらく……(ボソッ)」
「その最後にボソっといわれると、なんか心配になるんだけど、まぁあのクリスとの共同作業で作ったものならいいか~~」
彼女はそれで本当に良いと思っているのであろうか、どうにも心配になってくるが。
その2人の所に毛玉がふわふわ飛んできて合流した、モー君・クリス・ピナであった。
「うむ、なんとか買えたよ。見てくれこの造形美と機能性にあふれるフルプレートアーマー(全身鎧、学割で銀貨10枚人気商品)を」
全身から喜びがあふれるくらい、とてもご機嫌な様子のモー君であった。
「「「ーーーーハァ? 」」」
その言葉に一瞬、その場にいた私達女性陣の時が止まった…………いや、聞き違いだったのかな。
「「「フルプレートアーマー? 」」」
私達3人(クリス以外)の声が重なった、そうだよね皆も思ってるよね(聞き間違いではないみたい)
「モー君って手足、いや体ってどこ? そもそも目は見ればわかるけど、本体って毛玉の顔じゃなかったの!!」
うんうんと皆が(周囲にいた同級生達も)頷いた、そーだろう、そーだろう誰でも思うよね。
結構長い付き合いだけど、やはり謎が多いわねモー君は。
「みんな何いってるんだ、このアーマーぴったりじゃないか、なぁクリス」
「あっ、……あぁそうだな」
私は言葉を失い黙り込むが、心の中で(これはボケでツッコミ入れて良いのか……と考えていた)
このモー君、実はかなりのアイテム・武器オタク(コレクター)なのよ。珍しいものやレアモノに目がないので有名。
「……っと、まぁいいや、それじゃあみんな校庭へ行きましょう」
あっ、と先ほど出てきた、この世界(この国のみ使用可能)での通貨を簡単に説明しておきますね。
大きく分けて金貨(約1万)銀貨(1000円)銅貨(100円)の3種類。大体そちらで言う500円硬貨くらいかな。でも一応これは基本サイズではってこと、それ以上のサイズもありますが、それはまたいずれ。
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しかし、ある時から状況は一変する。彼女を馬鹿にし嘲笑っていた人間が怯えたように見てくるのだ。
私、寝てる間に何かしました?
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