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ぬいぐるみの世界
六話 作戦③ (確率)
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希望が見えてきた。でも、大きな問題があることに僕は薄々気づいていた。
「カーーン!」
カンは、ぬいぐるみが入っているかごと少し離れた、台の上にいた。
「どうだった?」
「いい情報もらえたよ!」
「どんな情報?」
カンは、期待を胸に膨らませて、僕の言葉を待っている。それを見て、僕はすぐに話し始めた。
「えーとな、12月25日にメガネフレームが都会の方に運ばれるらしいよ」
「おおおおおおおお」
雄叫びのような喜び方だ。
「なら、俺たちみんなでそのトラックに乗って、都会に行こうよ! そうすれば、僕たちは、飼い主が見つかるはずだよ」
あって以来最大の微笑みを浮かべているカンを見て僕は、ある問題を伝えることに戸惑どっている。でもこれを言わないと.....。
考えても仕方ない、どちらにしてもこれは、伝えなければいけないことだから話そう。僕は、少し渋い表情を顔に浮かべながらカンに話し始めた。
「実は.................」
全てを話した。
「どうする?」
カンが、何と答えてくるか心配だ。
「そんなの決まってる!みんなで行くに決まってるだろ!」
「え!」
予想外の返答が返ってきたので、頭が少し回らなかった。
てっきり、「嘘だろー」とか「やばいじゃん」「どうするんだよ」などと甲高い声で言われると思っていた。
「何驚いてるんだよ、俺たちみんなで飼い主に会うって決めただろ! 誰かを切り捨てるような真似俺には、できないよ」
それは同感だ。目の前でぬいぐるみが傷つけられるのは、もう見たくない。
「カン~~」
僕は、涙目を目に浮かべながらカンを見つめた。
「数人、ちょっと気持ち悪い」
「なんでだよ?」
「だって、そんな涙目でジロジロ俺を見つめてるんだぜ、普通に気持ち悪いに決まってるだろ」
「そんなこと言うなよー」と言いながら、僕とカンはじゃれあっていた。
周りから見たら、いくらぬいぐるみとはいえこの光景は、気持ち悪いか。 そう思いながら、話を続けた。
「話をまとめると、3つのうち1つがあたりっていうことだよな」
カンは、軽々しく言っているけど、これはなかなか厳しいことだ。要するに3分の1が当たり。3分の1は、サイコロだったら1回振って1か2が出る確率と同じだ。しかし、3分の1は300分の100でもある。こうなると、300回のうち100回も当たるって思うけれど、300回の1回目で当たりを引いたらいいけど、もしかしたら最初から連続で200回外れてあと100回連続で当たるかもしれない。これも、3分の1だ。
3分の1は3分の1でも考え方によっては、その3分の1を引くことがとても難しいのだ。
「まあ、こんなこと説明する必要ないな」そう小声で呟いた。
「なんか言った?」
「なんも言ってないよ」
「なあカン、僕たちは3分の1にかけるってことで良いんだな?」
「俺はそうしたい!」
「じゃあそうするか!」確かに、3分の1にかけるしかない。
もっと作戦を練れば、良い方法があると思ったけどむやみに動くことができない以上この方法しかない。
それも、ホワイトさんの話によると、トラックの出発場所は、それぞれだいぶ離れているらしいから、どうしようもない。
「じゃあ、閉店後この作戦内容をみんなに伝えよう」
「了解でーす」
今の僕たちは、運に頼るしかないのか......
12月23日午後20時
続く
確率って面白いですよね。
ジャンケンも確率だけど、人によってはジャンケンは心理戦とか言ってる人もいるけど、結局は確率なんですよ。
本編の中身の確率の話にあったように、5回引けば確率的には、当たるくじ。だからと言って5回引いて当たるとは限らない。逆に言ったら、5回中、全部当たるかも知らない。
どんなことを言っても確率は確率!それを忘れないこと。あと、ちゃんとくじを引くときとかは、確率を考えて引いて見るとより楽しくくじが引けるようになると思います。ぜひ、Tryしてみてください!
「カーーン!」
カンは、ぬいぐるみが入っているかごと少し離れた、台の上にいた。
「どうだった?」
「いい情報もらえたよ!」
「どんな情報?」
カンは、期待を胸に膨らませて、僕の言葉を待っている。それを見て、僕はすぐに話し始めた。
「えーとな、12月25日にメガネフレームが都会の方に運ばれるらしいよ」
「おおおおおおおお」
雄叫びのような喜び方だ。
「なら、俺たちみんなでそのトラックに乗って、都会に行こうよ! そうすれば、僕たちは、飼い主が見つかるはずだよ」
あって以来最大の微笑みを浮かべているカンを見て僕は、ある問題を伝えることに戸惑どっている。でもこれを言わないと.....。
考えても仕方ない、どちらにしてもこれは、伝えなければいけないことだから話そう。僕は、少し渋い表情を顔に浮かべながらカンに話し始めた。
「実は.................」
全てを話した。
「どうする?」
カンが、何と答えてくるか心配だ。
「そんなの決まってる!みんなで行くに決まってるだろ!」
「え!」
予想外の返答が返ってきたので、頭が少し回らなかった。
てっきり、「嘘だろー」とか「やばいじゃん」「どうするんだよ」などと甲高い声で言われると思っていた。
「何驚いてるんだよ、俺たちみんなで飼い主に会うって決めただろ! 誰かを切り捨てるような真似俺には、できないよ」
それは同感だ。目の前でぬいぐるみが傷つけられるのは、もう見たくない。
「カン~~」
僕は、涙目を目に浮かべながらカンを見つめた。
「数人、ちょっと気持ち悪い」
「なんでだよ?」
「だって、そんな涙目でジロジロ俺を見つめてるんだぜ、普通に気持ち悪いに決まってるだろ」
「そんなこと言うなよー」と言いながら、僕とカンはじゃれあっていた。
周りから見たら、いくらぬいぐるみとはいえこの光景は、気持ち悪いか。 そう思いながら、話を続けた。
「話をまとめると、3つのうち1つがあたりっていうことだよな」
カンは、軽々しく言っているけど、これはなかなか厳しいことだ。要するに3分の1が当たり。3分の1は、サイコロだったら1回振って1か2が出る確率と同じだ。しかし、3分の1は300分の100でもある。こうなると、300回のうち100回も当たるって思うけれど、300回の1回目で当たりを引いたらいいけど、もしかしたら最初から連続で200回外れてあと100回連続で当たるかもしれない。これも、3分の1だ。
3分の1は3分の1でも考え方によっては、その3分の1を引くことがとても難しいのだ。
「まあ、こんなこと説明する必要ないな」そう小声で呟いた。
「なんか言った?」
「なんも言ってないよ」
「なあカン、僕たちは3分の1にかけるってことで良いんだな?」
「俺はそうしたい!」
「じゃあそうするか!」確かに、3分の1にかけるしかない。
もっと作戦を練れば、良い方法があると思ったけどむやみに動くことができない以上この方法しかない。
それも、ホワイトさんの話によると、トラックの出発場所は、それぞれだいぶ離れているらしいから、どうしようもない。
「じゃあ、閉店後この作戦内容をみんなに伝えよう」
「了解でーす」
今の僕たちは、運に頼るしかないのか......
12月23日午後20時
続く
確率って面白いですよね。
ジャンケンも確率だけど、人によってはジャンケンは心理戦とか言ってる人もいるけど、結局は確率なんですよ。
本編の中身の確率の話にあったように、5回引けば確率的には、当たるくじ。だからと言って5回引いて当たるとは限らない。逆に言ったら、5回中、全部当たるかも知らない。
どんなことを言っても確率は確率!それを忘れないこと。あと、ちゃんとくじを引くときとかは、確率を考えて引いて見るとより楽しくくじが引けるようになると思います。ぜひ、Tryしてみてください!
応援ありがとうございます!
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