7 / 8
ぬいぐるみの世界
六話 作戦③ (確率)
しおりを挟む
希望が見えてきた。でも、大きな問題があることに僕は薄々気づいていた。
「カーーン!」
カンは、ぬいぐるみが入っているかごと少し離れた、台の上にいた。
「どうだった?」
「いい情報もらえたよ!」
「どんな情報?」
カンは、期待を胸に膨らませて、僕の言葉を待っている。それを見て、僕はすぐに話し始めた。
「えーとな、12月25日にメガネフレームが都会の方に運ばれるらしいよ」
「おおおおおおおお」
雄叫びのような喜び方だ。
「なら、俺たちみんなでそのトラックに乗って、都会に行こうよ! そうすれば、僕たちは、飼い主が見つかるはずだよ」
あって以来最大の微笑みを浮かべているカンを見て僕は、ある問題を伝えることに戸惑どっている。でもこれを言わないと.....。
考えても仕方ない、どちらにしてもこれは、伝えなければいけないことだから話そう。僕は、少し渋い表情を顔に浮かべながらカンに話し始めた。
「実は.................」
全てを話した。
「どうする?」
カンが、何と答えてくるか心配だ。
「そんなの決まってる!みんなで行くに決まってるだろ!」
「え!」
予想外の返答が返ってきたので、頭が少し回らなかった。
てっきり、「嘘だろー」とか「やばいじゃん」「どうするんだよ」などと甲高い声で言われると思っていた。
「何驚いてるんだよ、俺たちみんなで飼い主に会うって決めただろ! 誰かを切り捨てるような真似俺には、できないよ」
それは同感だ。目の前でぬいぐるみが傷つけられるのは、もう見たくない。
「カン~~」
僕は、涙目を目に浮かべながらカンを見つめた。
「数人、ちょっと気持ち悪い」
「なんでだよ?」
「だって、そんな涙目でジロジロ俺を見つめてるんだぜ、普通に気持ち悪いに決まってるだろ」
「そんなこと言うなよー」と言いながら、僕とカンはじゃれあっていた。
周りから見たら、いくらぬいぐるみとはいえこの光景は、気持ち悪いか。 そう思いながら、話を続けた。
「話をまとめると、3つのうち1つがあたりっていうことだよな」
カンは、軽々しく言っているけど、これはなかなか厳しいことだ。要するに3分の1が当たり。3分の1は、サイコロだったら1回振って1か2が出る確率と同じだ。しかし、3分の1は300分の100でもある。こうなると、300回のうち100回も当たるって思うけれど、300回の1回目で当たりを引いたらいいけど、もしかしたら最初から連続で200回外れてあと100回連続で当たるかもしれない。これも、3分の1だ。
3分の1は3分の1でも考え方によっては、その3分の1を引くことがとても難しいのだ。
「まあ、こんなこと説明する必要ないな」そう小声で呟いた。
「なんか言った?」
「なんも言ってないよ」
「なあカン、僕たちは3分の1にかけるってことで良いんだな?」
「俺はそうしたい!」
「じゃあそうするか!」確かに、3分の1にかけるしかない。
もっと作戦を練れば、良い方法があると思ったけどむやみに動くことができない以上この方法しかない。
それも、ホワイトさんの話によると、トラックの出発場所は、それぞれだいぶ離れているらしいから、どうしようもない。
「じゃあ、閉店後この作戦内容をみんなに伝えよう」
「了解でーす」
今の僕たちは、運に頼るしかないのか......
12月23日午後20時
続く
確率って面白いですよね。
ジャンケンも確率だけど、人によってはジャンケンは心理戦とか言ってる人もいるけど、結局は確率なんですよ。
本編の中身の確率の話にあったように、5回引けば確率的には、当たるくじ。だからと言って5回引いて当たるとは限らない。逆に言ったら、5回中、全部当たるかも知らない。
どんなことを言っても確率は確率!それを忘れないこと。あと、ちゃんとくじを引くときとかは、確率を考えて引いて見るとより楽しくくじが引けるようになると思います。ぜひ、Tryしてみてください!
「カーーン!」
カンは、ぬいぐるみが入っているかごと少し離れた、台の上にいた。
「どうだった?」
「いい情報もらえたよ!」
「どんな情報?」
カンは、期待を胸に膨らませて、僕の言葉を待っている。それを見て、僕はすぐに話し始めた。
「えーとな、12月25日にメガネフレームが都会の方に運ばれるらしいよ」
「おおおおおおおお」
雄叫びのような喜び方だ。
「なら、俺たちみんなでそのトラックに乗って、都会に行こうよ! そうすれば、僕たちは、飼い主が見つかるはずだよ」
あって以来最大の微笑みを浮かべているカンを見て僕は、ある問題を伝えることに戸惑どっている。でもこれを言わないと.....。
考えても仕方ない、どちらにしてもこれは、伝えなければいけないことだから話そう。僕は、少し渋い表情を顔に浮かべながらカンに話し始めた。
「実は.................」
全てを話した。
「どうする?」
カンが、何と答えてくるか心配だ。
「そんなの決まってる!みんなで行くに決まってるだろ!」
「え!」
予想外の返答が返ってきたので、頭が少し回らなかった。
てっきり、「嘘だろー」とか「やばいじゃん」「どうするんだよ」などと甲高い声で言われると思っていた。
「何驚いてるんだよ、俺たちみんなで飼い主に会うって決めただろ! 誰かを切り捨てるような真似俺には、できないよ」
それは同感だ。目の前でぬいぐるみが傷つけられるのは、もう見たくない。
「カン~~」
僕は、涙目を目に浮かべながらカンを見つめた。
「数人、ちょっと気持ち悪い」
「なんでだよ?」
「だって、そんな涙目でジロジロ俺を見つめてるんだぜ、普通に気持ち悪いに決まってるだろ」
「そんなこと言うなよー」と言いながら、僕とカンはじゃれあっていた。
周りから見たら、いくらぬいぐるみとはいえこの光景は、気持ち悪いか。 そう思いながら、話を続けた。
「話をまとめると、3つのうち1つがあたりっていうことだよな」
カンは、軽々しく言っているけど、これはなかなか厳しいことだ。要するに3分の1が当たり。3分の1は、サイコロだったら1回振って1か2が出る確率と同じだ。しかし、3分の1は300分の100でもある。こうなると、300回のうち100回も当たるって思うけれど、300回の1回目で当たりを引いたらいいけど、もしかしたら最初から連続で200回外れてあと100回連続で当たるかもしれない。これも、3分の1だ。
3分の1は3分の1でも考え方によっては、その3分の1を引くことがとても難しいのだ。
「まあ、こんなこと説明する必要ないな」そう小声で呟いた。
「なんか言った?」
「なんも言ってないよ」
「なあカン、僕たちは3分の1にかけるってことで良いんだな?」
「俺はそうしたい!」
「じゃあそうするか!」確かに、3分の1にかけるしかない。
もっと作戦を練れば、良い方法があると思ったけどむやみに動くことができない以上この方法しかない。
それも、ホワイトさんの話によると、トラックの出発場所は、それぞれだいぶ離れているらしいから、どうしようもない。
「じゃあ、閉店後この作戦内容をみんなに伝えよう」
「了解でーす」
今の僕たちは、運に頼るしかないのか......
12月23日午後20時
続く
確率って面白いですよね。
ジャンケンも確率だけど、人によってはジャンケンは心理戦とか言ってる人もいるけど、結局は確率なんですよ。
本編の中身の確率の話にあったように、5回引けば確率的には、当たるくじ。だからと言って5回引いて当たるとは限らない。逆に言ったら、5回中、全部当たるかも知らない。
どんなことを言っても確率は確率!それを忘れないこと。あと、ちゃんとくじを引くときとかは、確率を考えて引いて見るとより楽しくくじが引けるようになると思います。ぜひ、Tryしてみてください!
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
異世界転生した時に心を失くした私は貧民生まれです
ぐるぐる
ファンタジー
前世日本人の私は剣と魔法の世界に転生した。
転生した時に感情を欠落したのか、生まれた時から心が全く動かない。
前世の記憶を頼りに善悪等を判断。
貧民街の狭くて汚くて臭い家……家とはいえないほったて小屋に、生まれた時から住んでいる。
2人の兄と、私と、弟と母。
母親はいつも心ここにあらず、父親は所在不明。
ある日母親が死んで父親のへそくりを発見したことで、兄弟4人引っ越しを決意する。
前世の記憶と知識、魔法を駆使して少しずつでも確実にお金を貯めていく。
魅了の対価
しがついつか
ファンタジー
家庭事情により給金の高い職場を求めて転職したリンリーは、縁あってブラウンロード伯爵家の使用人になった。
彼女は伯爵家の第二子アッシュ・ブラウンロードの侍女を任された。
ブラウンロード伯爵家では、なぜか一家のみならず屋敷で働く使用人達のすべてがアッシュのことを嫌悪していた。
アッシュと顔を合わせてすぐにリンリーも「あ、私コイツ嫌いだわ」と感じたのだが、上級使用人を目指す彼女は私情を挟まずに職務に専念することにした。
淡々と世話をしてくれるリンリーに、アッシュは次第に心を開いていった。
悪役令嬢の父は売られた喧嘩は徹底的に買うことにした
まるまる⭐️
ファンタジー
【第5回ファンタジーカップにおきまして痛快大逆転賞を頂戴いたしました。応援頂き、本当にありがとうございました】「アルテミス! 其方の様な性根の腐った女はこの私に相応しくない!! よって其方との婚約は、今、この場を持って破棄する!!」
王立学園の卒業生達を祝うための祝賀パーティー。娘の晴れ姿を1目見ようと久しぶりに王都に赴いたワシは、公衆の面前で王太子に婚約破棄される愛する娘の姿を見て愕然とした。
大事な娘を守ろうと飛び出したワシは、王太子と対峙するうちに、この婚約破棄の裏に隠れた黒幕の存在に気が付く。
おのれ。ワシの可愛いアルテミスちゃんの今までの血の滲む様な努力を台無しにしおって……。
ワシの怒りに火がついた。
ところが反撃しようとその黒幕を探るうち、その奥には陰謀と更なる黒幕の存在が……。
乗り掛かった船。ここでやめては男が廃る。売られた喧嘩は徹底的に買おうではないか!!
※※ ファンタジーカップ、折角のお祭りです。遅ればせながら参加してみます。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる