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転生までの猶予30日間スタート
残り29日
しおりを挟む今までと全く同じ朝、お決まりのアニソンで目覚め、覚醒を待たぬまま身支度を終え、迎えに来た叶と一緒に登校する。
昨日の1件があり、今朝は俺の転生について詰められるかと思っていたが、そんな様子はなく、晴道先生の新作についての感想(ネタバレなし)を延々語っていた。叶は話し上手だと思う、上手い具合にネタバレをせずに相手の興味だけを誘う形で自分の感想を伝えることができる。非ヲタでも興味が湧くだろう叶の説明を聞き流して、俺は自分の2つ前を歩く少女に釘付けだった。
彼女は一緒に登校している女生徒より頭1つ小柄で、肩まで伸びたセミロングヘアと校則に少し逆らった短いスカートを風に靡かせながら談笑していた。可愛らしい、彼女にはこの言葉がピッタリだと俺は1人頷く。
何を話しているのかとても楽しそうで時には大笑いしながら真っ直ぐに歩いていく、クラスではあまり目立たない彼女だが、俺の目にはいつも輝いて見える。いつかは告白しようと決めていたが、なかなか勇気が出ずにいた。もし時間制限が無ければこのまま卒業し、連絡先も交換しないまま他人として生きていくことになっただろう。
だがしかし、今の俺は違う。勇気こそないが時間制限があることによって彼女とせめて会話したい。あわよくば付き合ってその先まで行きたいと男の欲望が騒ぎ立てている。決して下心ではない、これは純粋な恋心だ。決して下心などない。
…それは嘘だが、純粋に彼女と仲良くなりたいという気持ちに嘘はない。今日こそは一言でいい、彼女と話をしてみようと思う。
「円聞いてた?」
「あっ、うん?」
「上の空かよ、だからコレ。次読む?」
手渡されたのは晴道先生の新作、予約必須の大人気シリーズで俺が手に入らず泣く泣くネット注文したものだ。
店頭販売の特典を狙っていたが、もちろん販売直後に完売。放課後に本屋に行ってみたが1冊も残っていなかった。
「いや、明日届くからいいや」
「そか?特典の小冊子は?」
「読む!」
叶から小冊子を受け取り、彼女に視線を戻した。
もう校門にさし掛かろうとした時、待ち構えている風紀委員が視界に入ったらしく短くしていたスカートを少し下げた。
「さっきから何見て…鈴鹿?お前、も。し。や?」
「何でもねーから!」
「好き?好きなの?可愛いもんな鈴鹿。目立たないけど逆に…いい」
「叶さん、気持ち悪い」
「妹キャラだったらなお、よし」
「はいはい、もうチャイムなるから急ぐぞー」
俺は叶を置いて走り出し、「ずるいぞ!」と後ろで叫ぶ彼を無視して教室へ急いだ。
廊下の角を曲がり、階段を登ろうとすると鳩尾に衝撃。と、何か黒い物体の倒れる映像とドサッという音。
「いでっ、」
視界を降ろすとその先には尻もちをついて固まっている鈴鹿が俺を見上げていた。
勢い余ってぶつかってしまったらしい、これはなんというラッキー…いや、申し訳ないことをしてしまった。突然の衝撃で固まっている鈴鹿の為にしゃがんで顔を見た。怪我はしていないらしい、一応足や腕を見てみるが無事だった。
舐め回すような視線になっていないか不安だったが俺は紳士だと自分に言い聞かせてなるだけ意識したつもりだ。
「あ、その…大丈夫ッスか」
「うん…ビックリしただけ」
「ごめん、怪我ない?」
「大丈夫、冬木くんこそ、大丈夫だった?」
「あー、俺はもうビンビ…いや、ピンピンしてる」
危ない、緊張した勢いでとんでもない間違えを犯すところだった。
口からほぼ出かかっていたが何とか食い止められた自分を褒め散らかしたい。
「え、円に鈴鹿さん?何してんの?」
追いついた叶が階段で座り込んでいる俺らを不思議そうに見つめていた。
「俺がぶつかっちゃって」
「馬鹿だなぁ、鈴鹿さん大丈夫?」
「大丈夫…です」
円がごめんね!とお得意のイケメンスマイルを惜しむことなく披露し、彼女に手を差し出したがそれを綺麗にスルーして彼女は立ち上がりスカートの裾を払ったかと思うと、そそくさと階段を登って消えてしまった。
「え、俺…今無視されたよね?」
「ふっ、ウケる」
ハプニングだったが、こういう些細なことから攻略ルートに入ることもある。その第1歩としては中々上出来なイベントだったのではないか、とヲタク特有の思考を巡らせてみたが「大丈夫?」しか言えず、さらに「ビンビン」などという、とんでもワードを半分言いかけた俺と、優しく手を差し伸べた叶のどちら方が攻略に向いてるかといえば完全に後者だ。
まあでも、物は考えようだ。彼女は叶の手をスルーした。ということは少なくとも好感度は低い。
そして叶に彼女を攻略するつもりもない、まだ希望は絶たれたわけではないぞ、これからだ。と自分を奮い立たたせ俺たちも教室へと向かった。
一
つまらない授業、決して簡単すぎてつまらないなどという生意気な理由ではなく、分からなすぎてつまらないという一般的な理由だ。
とりあえず教科書を広げ、黒板通りにノート写してはいるが、さっぱり理解ができない。
この話を聞いてこのクラスの何割が理解しているのか定かではないが、少なくとも今回のテストは諦めようと思っているのは俺だけではないはずだ。
鈴鹿はというと、どうやら理解しているらしく黒板を真っ直ぐに見つめ教師が何やら言う度にウンウンと頷いていた。
テスト前に勉強教えてもらえたりしたらさぞかし幸せなんだろう、我が生涯に一遍の悔いなし!と叫んで死ねる気がする。
「冬木ー!冬木!」
「はいっ?!」
「問3、答えて」
問3?!問3ってなんだ?全く話を聞いていなかった、鈴鹿に夢中だった。罪な女だぜ!なんて思っている場合ではない。早急に問題を解こうとするが普段から聞いていない授業の問いなど答えられる訳もなく、俺は沈黙を決め込むことになった。
ここで陽キャなら的外れで適当な答えを言ってひと笑い起こして平穏に場を収められるだろうがら残念ながら陰キャの代表である俺は黙ることしかできない、早く次の奴に移行してくれと願うが中々次を指名する気は無いらしく、絶妙に気まづい空気が流れる。なにこれ拷問すぎるだろ。
もしかして、先生…俺の事嫌いですか?
「………4?」
「はい、正解。座ってよし」
奇跡!大奇跡!計算なぞ1ミリもしていないが当たってしまったらこっちのモンだ。
ドヤ顔したい気持ちだったが、冷静を装って着席することにした。陰キャのくせにドヤ顔なんてしたら教室の風紀が乱れる。
叶の方を見ると、「ナイス!」と口だけを動かし、たまたま当たったのを察したのかクスクスと笑っていた。
今日の俺はどうやら運がいいらしい。良い気が向いている気がする。
このままの勢いで昼休み、鈴鹿に話しかけてみようか。さっき少ししか話せなかったし、お詫びのジュースでも持って行けば掴みも完璧だろう。
思いついたなら即行、今日の山場は昼休みだ。
一
待ちに待った昼休み、俺は叶に事情を説明し自販機へと向かった。
もちろん、話しかけたいからキッカケのジュースを買いに行く。ではなく、先程のお詫びとしてジュースを貢ぎに行く。という説明だ。
自販機まで来たはいいものの、女子の好きなジュースとはなんだ。男に奢るならコーラを持っていけば大体は満足するが、相手は女子。しかも意中の相手だ。下手なものを購入してセンスのない男と思われたくは無い。
ここはイケメン叶の意見を聞いてみることにしようか。
「女子ってさあ、何飲むかな?」
「うーん、コーラか牛乳で良くね?」
「…ッスー、か」
ダメだ。こいつ顔が良いだけで非モテだった。
残念なイケメンランキングで万年1位の殿堂入り童貞だった。すっかり忘れていた。
「なんでも良いだろ、飲めれば」
「お前、ほんっとに勿体ない男…」
「ひっどーい!円くんだって童貞のくせにぃー!」
「ちょ、ばっ!童貞とか言うな!」
「早く買ってよ、俺が適当に押しちゃうよ?」
叶に急かされ、経験不足の俺が選択したのはミルクたっぷりと書かれたカフェオレ。コーヒーなら飲めない可能性もあるがカフェオレならいけるだろう、多分。
カフェオレを持って教室に戻ったが、鈴鹿の姿はない。そういえば昼休みはいつも居ない気がする、他のクラスの友達と食べているのだろうか、だとすれば朝一緒に登校していた子といる可能性が高いが、生憎コミュニティの狭い…というか叶としか話さない俺にはその子が何組に所属しているのか分からなかった。
探索に叶の休み時間を割くのが申し訳なかったのでそのまま弁当を食べ、暫く談笑しながら時間を潰した。帰ってくるのを待つしかない、探しに行くのは少し違う気がしたし、あくまでガツガツしないというのが俺のスタイルだ。
昼休み終了10分前、鈴鹿が教室に戻ってきた。席に座るには俺と叶の前を通らなければ行けない。その際に声を掛けようと決心して、鈴鹿が目の前を横切る瞬間、
「鈴鹿っ…さん!」
「はい?」
不思議そうに俺に視線を移した目の前にカフェオレを差し出した。
「これ…朝のお詫び、受け取って欲しい」
「気にしなくていいのに…冬木くん、意外と律儀なんだね」
口に手を当てて軽く笑う鈴鹿の姿はまさに天使、可愛すぎる、反則だろ。恋愛フィルター無しにしたってこの女子は可愛い。異論は認めない、俺みたいな陰キャと普通に会話してくれるだけで株が爆上がりだ。
「嫌いだったらごめん、何が好きか分からなかったから…」
「ううん、大丈夫だよ。ありがとう」
鈴鹿は俺の手からカフェオレを受け取ると、小さくお礼をして制服のポケットから何かを取り出した。
「私もお詫びしなきゃね」
差し出されたのは小さなチョコレート。
それを素直に受け取り、微かに残った彼女の温もりを噛み締めた。
「ありがとう」
「ううん、私カフェオレ好きなんだ」
「よかった」
貢ぎ作戦大成功。俺ってばセンスしかない。
下手にコーラを買わなくて良かった。彼女はカフェオレが好き、鈴鹿データベースに保存しておこう。
席に戻る鈴鹿を見送り、黙って見ていた叶に視線を戻す。
「ニヤニヤしちゃってさ」
拗ねたように口を尖らせる叶はパック牛乳を飲み干してパックを潰した。
手渡されたチョコを指さし、口角を上げて俺を見る。
「ニヤニヤしてた?」
「んーや、至って真顔だったよ。緊張しすぎ、ウケる」
「うるさ、俺は紳士だからニヤニヤしないの」
「紳士ねぇ…女子にコーラ買おうとしてたやつが?」
「なっ、買おうとしてねぇわ!」
「まぁでも、よかったねぇ喜んでもらえて」
「おう…よかった」
「俺は円くんの恋を応援しますよ」
適当な敬礼をし、叶は席に戻って行った。
応援ねぇ、果たして俺の恋は成就するのだろうか。しかし今日の目標としては達成だ。山場は越えたし、中々体力を消耗した。どうやら恋はヒットポイントをゴリゴリ削るらしい。午後の授業は睡眠で決まり。放課後は今日発売のラノベを買いに行く、帰ったら読まなければならない為授業でこれ以上体力を削るつもりはない。
歴史の教師が入室し、号令を終えた瞬間俺は机に突っ伏し睡眠を開始した。
一
睡眠を邪魔されることなく無事に1日の授業を終え、帰宅途中にある本屋に寄ると目的の本はすぐに見つかった。ラノベコーナーの新作棚に堂々と陳列された上から2番目を手に取り、レジに向かう。途中で同じ制服を来た女子が目につき、よく見てみると鈴鹿だった。
偶然そしてラッキー、もはや運命すら感じるタイミングだ。もう運命なのでは?叶にこんなことを言ったら「だから童貞なんだよ」と特大ブーメランを投げてきそうだ。
話しかけるか、否か。長考したが、鈴鹿の見ている棚を見てそっとしておいた方がいいという結論に至った。
所謂赤本のコーナーにいた彼女は県外の難関大学の名前が書かれた本を出し入れし、どれを購入しようか悩んでいるようだった。
勉強が嫌いな俺が、大学受験を真剣に考えている今の彼女と話す話題は無いし、邪魔するのも申し訳ない。どこの大学を目指しているか聞かれても何も答えられない。
会計を終え、店から出ようとした時、後ろから名前を呼ばれた気がして立ち止まった。
「冬木くん!だよね?」
鈴鹿の声だった。満々の笑みで振り返りたいがクールを気取りたい俺はポーカーフェイスのまま鈴鹿の方に向き直った。
「鈴鹿も本屋来てたんだ」
「そうなの、これを買いにきてて…」
大事そうに抱えられた赤本には都会の難関大学の名前がデカデカと記されていた。
「随分難しい大学目指してるんだね」
「まぁ…うん、受かるか受からないかは別として挑戦してみようと思って」
「へぇ…凄いな」
「冬木くんは何買ったの?」
「あー、それは…」
それ聞いちゃいます…?クラスのモブ連中ならばヲタクバレは別に何とも思わないが、鈴鹿にバレるのは少し違う、叶の例を見てクラスの女子がヲタクに厳しいことくらいは容易に想像できる。
だが、袋代をケチったせいで本を剥き出しのまま持っている。下手な嘘をつくことはできない。ここは正直に伝えるべきだろう。
「ラノベなんだけど…」
「あ、知ってる!冒険とかするやつだよね?」
「そんな感じ、知らないよね」
「読んだことはないけど、弟が読んでる」
「へぇ…いいね」
何がいいねだ。会話下手くそか、俺。
会話を続ける手段を知らないせいですごくつまらない会話になっている、気がする。俺が女なら、つまらない男認定まっしぐらだ。
「オススメがあったら今度教えてね、ちょっと興味あるんだ」
「まじでか。まかせて…選定しとくよ、読んでみたい話とか、ある?」
「うーん、冬木くんはどんなお話が好きなの?」
「異世界転生する話かな。主人公が何かの理由で異世界に飛ばされて冒険したりする話」
「面白そう、じゃあオススメの本、待ってるね」
そういうと鈴鹿は大きく手を振って本屋を後にした。
なんだか凄く距離が近づいた気がする、気のせいか?気のせいでもいい、俺に気がついて話しかけてくれたんだから結果オーライ、今日はいい日で完結だ。
彼女がラノベに興味があったのは予想外だが、これでまた話す話題が出来た。オススメの本を貸すなんてまるで青春みたいではないか。これはアレだ、最初の掴みで彼女の趣味をガッツリ掴んでラノベを好きになってもらい、休憩時間ヲタク話したり、放課後ラノベ買いに行ったり…そのままお互い好き同士になって成就ルートまっしぐらなのでは?俺の妄想は留まるところを知らず、鈴鹿ルートは脳内でどんどん攻略されていく。
俺の人生、悔いなし幸せエンドまで頑張るしかない。そうならばやることはひとつしかない。
「オススメの本…どれにしよう」
俺は帰路につきながら頭を悩ませた。
まかせて。などと言ってみたはいいものの、俺の好むラノベは大体ハーレムもので、もちろん冒険している物もあるが、果たして初心者向けだろうか。いきなり設定モリモリのラノベは導入にしてはハードルが高い。しかし、緩めのにしてもこんなモノかと思われてしまっては後がない。
読みやすくて、設定も面白い。尚且つ、次も読みたくなってしまうようなシリーズものを進めるのが最善かもしれない、ならば薦める作家は1人しかいない。
「晴道先生…感謝します」
アニメ化常連の超人気作家、導入なら晴道先生作品が1番適している。
決めた、明日はアレを持っていこう。
俺の人生は順調だ、こんなに足が軽い帰路は久しぶりかもしれない。
今日も星が綺麗だ。
異世界転生まであと28日
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