R18【同性恋愛】『戻れない僕らの日常』【絆・対・相編】正規ルート編

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────2章『宝船と戦艦』

■2「大里の思案」

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 ****♡Side・大里

 昼休み大里は、久隆が片倉 葵と霧島 咲夜を引き連れてランチをしているところを目撃した。

 なんでこうなった?
 いつから狂い始めていた?
 笑談していただと?
 有り得ない。

 久隆は、ずっと大里以外と関わって来なかった。家族や大崎ファミリー以外の“特別”は大里だけであり、その笑顔は自分だけに向けられていたはずで。ほぼ、苦笑いではあったが。

 なのに、何故?
 外部から突然やって来たあいつらが、久隆を笑顔にさせただと?
 内容は...、かなり卑猥だ。
 ちょっと口にはできない内容。

 いやいや、ダメだろ?
 俺たちは学園の頂点にいるんだ。
 そんな卑猥なことで盛り上がるなんて!

 ん?

 そういう問題じゃない。
 久隆が他のやつに笑顔向けることが問題なんだ。
『大崎が笑ってる。めっちゃ可愛い』
 そう呟いたヤツに蹴りをお見舞いした。
 ダメだろ。久隆は、俺が。
 この俺が、王さまにしたんだ、学園の頂点に。

 もっとも、久隆はそんなことまったく興味がなく、望んでいないようだが。
「くそッ」

 久隆のお気に入りは”霧島 咲夜”。だが、直接手を出せば大里が久隆に再起不能にされるだろう。調査報告書を穴が空くほど見つめた。

 あの三人の立ち位置を考えるべきか。
 そこに打開策がある。言うなれば..。

 大里は、カウンターテーブルに置きっぱなしになっていたチェス番から3つチェスを掴む。

 キング、ナイト、クィーン。
 重要なのは、周りからみてではなく、本人たちにとってだ、となると..ナイトは久隆。クィーンは霧島でキングは片倉か..。キングを潰せば均衡が崩れるだろう。ターゲットは”片倉 葵”だ。しかし片倉は確か、クラスが違う。

「なあ、片倉 葵の写真ある?」
 傍らに控えていた父の秘書に問う。
「はぁ、聖さん。こんなこともう止めましょうよ」
「あるなら出せ」
 秘書がしぶしぶ大里に渡す。受け取った大里はそれを見て絶句する。

 え、可愛い。
 久隆とは違うタイプだけれど。

 最近久隆と一緒にいるところはよくみかけるが、まじまじと見るのは初めてだった。

 え、ちょっと可愛すぎじゃない?

 なにこれ。しかも、調査報告書によると霧島の恋人と同等と書いてある。つまり、恋人みたいなものってことだ。いやいや、確認が取れていないだけで恋人だろ?なにアイツ!こんな可愛い子とヤっちゃってるってこと?あんなことやこんなことして、あんあん言わせてるってこと?こんなハイレベルな可愛い子を?!しかも、久隆まで惚れさせて?なんなの、霧島。けしからん!!まあ、アイツもかなりの美形だけどさあ。

 大里は片肘をついて頬杖をつく。

 そういや、6月までのK学園綺麗処ランキングで、霧島一位だったんだよなあ。つか、なんなの?そのランキング。うちの学園変じゃね?いやいや、そんなことはどうでもいいんだよ。問題は、片倉にどう近づくかってことだ。まずはそうだな、自然に仲良くならないとな。

 大里は自分の考えに、一人で赤くなったり、青くなったりしていたのだった。
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