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────6章『絆』
■9「解決の糸口」
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****♡Side・大里
「は?!なんだって?!」
大里が久隆から届いた位置情報で居場所を確認していると、葵から連絡が来る。
『早く来て!久隆くんが連れて行かれちゃう!』
一体どういうことだと思っていると、
「どうした?」
と、佐倉。確か佐倉は、喧嘩が強かったと聞いたことがある。
「久隆たちが絡まれてるらしい」
「なんだと?!」
「場所はすぐそこなんだが」
大里が説明している間にも、佐倉は通りから端のほうへ向かって歩いていた。大里たちはそれを追う。
「どっち」
「あっち」
佐倉の問いに大里が指を差すと、彼は和と咲夜に
「和と、お姫はここ居てな。いくぞ、大里」
と指示を出し走り出し、その後を大里は追う。佐倉にとって久隆は、雇い主の大事な子息だ。
「片倉ッ!久隆!」
大里は声を張り上げ名前を呼ぶが、その声はお囃子の音やざわめきに書き消されてゆく。
連れていかれるってどういうことなんだ?
そもそも、久隆はそんなに弱くないはず。
一応護身術だって身についている。
「久隆くんを離してよッ」
と、ある路地までたどり着くと葵の声が聞こえ、佐倉が突撃して行き大里もそれに続いた。
「坊を離せ!」
よくまあ浴衣でそんな身軽だな、と思うほどに佐倉は身軽に久隆の腕を掴んでいた輩に、跳び蹴りをしている。
「ぐはっ」
「なっ!なんだ?!」
佐倉は浴衣の裾をまくりあげると、二人目の股間を思いっきり蹴りあげた。
「ぐふっ」
「片倉、大丈夫か?」
「俺は平気、それより久隆くんが」
大里は葵の指さす方に目を向け久隆の姿を捉えると駆け寄る。視界の端に、佐倉が三人目の腹を思いっきり蹴飛ばす様子が入った。
「久隆!」
久隆はガタガタと震えており、大里は彼の頬にそっと触れる。
「大丈夫か?ゆっくり深呼吸して」
「大里..」
我に返った彼が言われた通り深呼吸をする。大里は何かあった時の為に、彼の借りてきたPTSDに関する文献に一通り目を通しており、そこに深呼吸のことが書いてあったのだ。
「あーもしもし?」
声のする方へ眼を向ければ、佐倉が悪漢を警察に引き渡そうと電話をかけているようである。
「もう、大丈夫だ。安心しろ」
大里は久隆の腕を引き、立ち上がらせると優しく抱きしめ、その背中を撫でた。
「大里..咲夜には秘密にして」
と、久隆。
「心配するな」
「久隆くんッ」
そんな二人の様子をみていた葵が近寄ってくると、久隆は大里から離れ彼を抱きしめた。
「守ってあげられなくてごめんッ。俺..」
と、久隆。
「久隆くん、大丈夫だよ。大丈夫だから」
安心させるように葵は言う。一番ショックだったのは久隆なのだ。
「それより、ちょっと提案があるの」
葵が大里に目配せをする。どうやら内緒の話らしく、大里はそっと二人から離れることにした。
「え?でも...」
「やってみる価値はあると思うの」
どんな内容かはわからないが、二人は真剣に話し合っている。その後、警察が来て事情聴取を受けた大里たちは、花火どころではなかったのだった。
「は?!なんだって?!」
大里が久隆から届いた位置情報で居場所を確認していると、葵から連絡が来る。
『早く来て!久隆くんが連れて行かれちゃう!』
一体どういうことだと思っていると、
「どうした?」
と、佐倉。確か佐倉は、喧嘩が強かったと聞いたことがある。
「久隆たちが絡まれてるらしい」
「なんだと?!」
「場所はすぐそこなんだが」
大里が説明している間にも、佐倉は通りから端のほうへ向かって歩いていた。大里たちはそれを追う。
「どっち」
「あっち」
佐倉の問いに大里が指を差すと、彼は和と咲夜に
「和と、お姫はここ居てな。いくぞ、大里」
と指示を出し走り出し、その後を大里は追う。佐倉にとって久隆は、雇い主の大事な子息だ。
「片倉ッ!久隆!」
大里は声を張り上げ名前を呼ぶが、その声はお囃子の音やざわめきに書き消されてゆく。
連れていかれるってどういうことなんだ?
そもそも、久隆はそんなに弱くないはず。
一応護身術だって身についている。
「久隆くんを離してよッ」
と、ある路地までたどり着くと葵の声が聞こえ、佐倉が突撃して行き大里もそれに続いた。
「坊を離せ!」
よくまあ浴衣でそんな身軽だな、と思うほどに佐倉は身軽に久隆の腕を掴んでいた輩に、跳び蹴りをしている。
「ぐはっ」
「なっ!なんだ?!」
佐倉は浴衣の裾をまくりあげると、二人目の股間を思いっきり蹴りあげた。
「ぐふっ」
「片倉、大丈夫か?」
「俺は平気、それより久隆くんが」
大里は葵の指さす方に目を向け久隆の姿を捉えると駆け寄る。視界の端に、佐倉が三人目の腹を思いっきり蹴飛ばす様子が入った。
「久隆!」
久隆はガタガタと震えており、大里は彼の頬にそっと触れる。
「大丈夫か?ゆっくり深呼吸して」
「大里..」
我に返った彼が言われた通り深呼吸をする。大里は何かあった時の為に、彼の借りてきたPTSDに関する文献に一通り目を通しており、そこに深呼吸のことが書いてあったのだ。
「あーもしもし?」
声のする方へ眼を向ければ、佐倉が悪漢を警察に引き渡そうと電話をかけているようである。
「もう、大丈夫だ。安心しろ」
大里は久隆の腕を引き、立ち上がらせると優しく抱きしめ、その背中を撫でた。
「大里..咲夜には秘密にして」
と、久隆。
「心配するな」
「久隆くんッ」
そんな二人の様子をみていた葵が近寄ってくると、久隆は大里から離れ彼を抱きしめた。
「守ってあげられなくてごめんッ。俺..」
と、久隆。
「久隆くん、大丈夫だよ。大丈夫だから」
安心させるように葵は言う。一番ショックだったのは久隆なのだ。
「それより、ちょっと提案があるの」
葵が大里に目配せをする。どうやら内緒の話らしく、大里はそっと二人から離れることにした。
「え?でも...」
「やってみる価値はあると思うの」
どんな内容かはわからないが、二人は真剣に話し合っている。その後、警察が来て事情聴取を受けた大里たちは、花火どころではなかったのだった。
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