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2021’11
朱色の雫
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弦景真朱 様作
あらすじ引用
ーー私は、一年前に殺した婚約者のことを陥れた時雨伯父上を探している。
宇宙界きっての大国、ナルス。
ナルスは、双子の長によって建国された。
しかし、臣下の手によって初代の双子の長は不遇の死を遂げる。
今では大国に成長したナルスの次代長の候補、朱己(しゅき)。
代々長(おさ)には魂の核(センナ)を生み出す力、破壊する力が受け継がれており、次代長候補である朱己も現在の長である父・壮透(そうとう)から授かる。
ときを同じくして、朱己の側近である婚約者が伯父の謀略に嵌まり、朱己へ刃を向けた。婚約者を止めようと試みるも、止めることができず、自らの手で彼のセンナを砕き、処刑した。
婚約者を失ったことによる深い心の傷を抱え、朱己は心の壁を厚くしていく。
婚約者の処刑から一年程経った頃、仇敵である伯父と遭遇するも取り逃し、次の側近を決めろと父から通告されるが、心の整理が追いつかずにいた。
民からの密告で怪しい者が居ると報告を受け、視察するという名目で人間界に降りると、そこには人間から迫害されている霊獣夫婦がいたーー。
婚約者を陥れた伯父上の目的とはなんなのか?
一国の長として、本当に必要なものとは何か?
日々葛藤しながら傷つきながら、再び周りを信じていくことができるのか、もがきながら生きていく異世界ファンタジー。
異能力によって繰り広げられる愛憎と戦闘の物語がお好きな方は是非御手にとってご覧ください。
【簡単なあらすじ】
ジャンル:ハイファンタジー
双子は不吉とされている大国ナルスにて、次代長の候補である主人公は伯父の策略により側近であり婚約者であった者を自ら手にかけてしまう。その死から一年後、仇敵である伯父と遭遇する。危険な目に遭うことは分かっていたものの、その心の傷は深く側近を迎えることができないでいた。そんな彼女はある報告の真実を確かめるべく、ある村に向かったのだが……。
【物語の始まりは】
大国ナルスを建立した、ある双子の長とその弟の物語から始まっていく。罠にはめられたと解釈することのできる流れだが、この双子の物語は大国ナルスの歴史の一部に過ぎないと思われる。本編に入ると、次代長候補である朱己の視点から始まっていく。
【舞台や世界観、方向性(箇条書き)】
多視点からなる群像劇。
中央は中央、地方は地方で治めているという世界観のようである。
センナというものが存在する世界。
中央には、ナルスを統治する長と、長が率いる十二祭冠と呼ばれる十二人の各属性の最高位に君臨する臣下たち、その家族が暮らしている。
十二祭冠というのは名前が決まっているようである。
【主人公と登場人物について】
この物語の主人公である朱己は、伯父の謀略にて婚約者を自ら手にかけなければならなかった。本編が始まって早々、襲われているが相手を罰することなく帰していることから、簡単に人を手にかける人物ではないと思われる。
婚約者を手にかけてから側近を置かない主人公。その理由は、後に明かされていく。
【物語について】
プロローグ部分で語られている双子の長。その後国がどうなったのかについても後に詳しく語られている。序盤ではいろいろと謎の多い物語である。
前述したように、本編は主人公が地方から申し立てをしに来た者に襲われるところから展開されていく。二度も命を狙われたものの、主人公は彼を罰することなく人をつけ、送り返そうとしていた。しかし、彼らは何者かに襲われ命を奪われてしまう。その調査に、十二祭冠の二人を調査に向かわせたところ、犯人は伯父だと判明する。彼の目的は主人公である朱己。中央の守りを強固なものにしようとした矢先、彼女の元にその伯父が現れる。彼の話しから、まだ彼女の知りえない何かがありそうだ。
【良い点(箇条書き)】
・登場人物それぞれにドラマがある。出会いについてだったり、抱えているものだったり。
・登場人物それぞれに背景があることから、物語に厚みが出ていると感じる。
・登場人物画多い分、名前などに工夫が凝らされている印象。個性も強い。
・舞台設定が細かく、説明も丁寧である。
・心理描写が丁寧であり、それぞれの心の動きが分かりやすい。
・頑なに側近を迎えることのなかった主人公の新たな側近に意外性がある。
・思いやりや愛を感じる物語である。
【備考(補足)】12ページまで拝読
【見どころ】
この物語は愛に溢れている。戦闘シーンがあったり、敵と戦ったりする物語には方向性がある。例えば敵に対して善として戦う物語。その逆で善に対して敵が攻めてくる物語。この物語では、民たちを守るために国の長たちがいるという印象。主人公は策略に嵌り、側近でもある最愛の人を失ってしまう。側近とは信頼関係を築き、いざとなったら命を守ってくれる存在。しかし生きてこそなのだということを教えてくれる物語でもある。誰も誰に変わりにもなりはしないのだ。
この物語には戦う場面もあるのだが、一人一人を大切にしていることも伝わって来る。命の重さや尊さについて改めて考えさせられる作品でもある。
そして設定が細かく、世界観がしっかりしており場面などを想像しやすいと難じた。あなたもお手に取られてみてはいかがでしょうか? この物語の結末をその目で是非、確かめてみてくださいね。お奨めです。
あらすじ引用
ーー私は、一年前に殺した婚約者のことを陥れた時雨伯父上を探している。
宇宙界きっての大国、ナルス。
ナルスは、双子の長によって建国された。
しかし、臣下の手によって初代の双子の長は不遇の死を遂げる。
今では大国に成長したナルスの次代長の候補、朱己(しゅき)。
代々長(おさ)には魂の核(センナ)を生み出す力、破壊する力が受け継がれており、次代長候補である朱己も現在の長である父・壮透(そうとう)から授かる。
ときを同じくして、朱己の側近である婚約者が伯父の謀略に嵌まり、朱己へ刃を向けた。婚約者を止めようと試みるも、止めることができず、自らの手で彼のセンナを砕き、処刑した。
婚約者を失ったことによる深い心の傷を抱え、朱己は心の壁を厚くしていく。
婚約者の処刑から一年程経った頃、仇敵である伯父と遭遇するも取り逃し、次の側近を決めろと父から通告されるが、心の整理が追いつかずにいた。
民からの密告で怪しい者が居ると報告を受け、視察するという名目で人間界に降りると、そこには人間から迫害されている霊獣夫婦がいたーー。
婚約者を陥れた伯父上の目的とはなんなのか?
一国の長として、本当に必要なものとは何か?
日々葛藤しながら傷つきながら、再び周りを信じていくことができるのか、もがきながら生きていく異世界ファンタジー。
異能力によって繰り広げられる愛憎と戦闘の物語がお好きな方は是非御手にとってご覧ください。
【簡単なあらすじ】
ジャンル:ハイファンタジー
双子は不吉とされている大国ナルスにて、次代長の候補である主人公は伯父の策略により側近であり婚約者であった者を自ら手にかけてしまう。その死から一年後、仇敵である伯父と遭遇する。危険な目に遭うことは分かっていたものの、その心の傷は深く側近を迎えることができないでいた。そんな彼女はある報告の真実を確かめるべく、ある村に向かったのだが……。
【物語の始まりは】
大国ナルスを建立した、ある双子の長とその弟の物語から始まっていく。罠にはめられたと解釈することのできる流れだが、この双子の物語は大国ナルスの歴史の一部に過ぎないと思われる。本編に入ると、次代長候補である朱己の視点から始まっていく。
【舞台や世界観、方向性(箇条書き)】
多視点からなる群像劇。
中央は中央、地方は地方で治めているという世界観のようである。
センナというものが存在する世界。
中央には、ナルスを統治する長と、長が率いる十二祭冠と呼ばれる十二人の各属性の最高位に君臨する臣下たち、その家族が暮らしている。
十二祭冠というのは名前が決まっているようである。
【主人公と登場人物について】
この物語の主人公である朱己は、伯父の謀略にて婚約者を自ら手にかけなければならなかった。本編が始まって早々、襲われているが相手を罰することなく帰していることから、簡単に人を手にかける人物ではないと思われる。
婚約者を手にかけてから側近を置かない主人公。その理由は、後に明かされていく。
【物語について】
プロローグ部分で語られている双子の長。その後国がどうなったのかについても後に詳しく語られている。序盤ではいろいろと謎の多い物語である。
前述したように、本編は主人公が地方から申し立てをしに来た者に襲われるところから展開されていく。二度も命を狙われたものの、主人公は彼を罰することなく人をつけ、送り返そうとしていた。しかし、彼らは何者かに襲われ命を奪われてしまう。その調査に、十二祭冠の二人を調査に向かわせたところ、犯人は伯父だと判明する。彼の目的は主人公である朱己。中央の守りを強固なものにしようとした矢先、彼女の元にその伯父が現れる。彼の話しから、まだ彼女の知りえない何かがありそうだ。
【良い点(箇条書き)】
・登場人物それぞれにドラマがある。出会いについてだったり、抱えているものだったり。
・登場人物それぞれに背景があることから、物語に厚みが出ていると感じる。
・登場人物画多い分、名前などに工夫が凝らされている印象。個性も強い。
・舞台設定が細かく、説明も丁寧である。
・心理描写が丁寧であり、それぞれの心の動きが分かりやすい。
・頑なに側近を迎えることのなかった主人公の新たな側近に意外性がある。
・思いやりや愛を感じる物語である。
【備考(補足)】12ページまで拝読
【見どころ】
この物語は愛に溢れている。戦闘シーンがあったり、敵と戦ったりする物語には方向性がある。例えば敵に対して善として戦う物語。その逆で善に対して敵が攻めてくる物語。この物語では、民たちを守るために国の長たちがいるという印象。主人公は策略に嵌り、側近でもある最愛の人を失ってしまう。側近とは信頼関係を築き、いざとなったら命を守ってくれる存在。しかし生きてこそなのだということを教えてくれる物語でもある。誰も誰に変わりにもなりはしないのだ。
この物語には戦う場面もあるのだが、一人一人を大切にしていることも伝わって来る。命の重さや尊さについて改めて考えさせられる作品でもある。
そして設定が細かく、世界観がしっかりしており場面などを想像しやすいと難じた。あなたもお手に取られてみてはいかがでしょうか? この物語の結末をその目で是非、確かめてみてくださいね。お奨めです。
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