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────変わりゆく僕らの日常▼前編▼

▽進級▽

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鈍感な咲夜は自分の気持ちが恋であることを知らず、咲夜に想いを寄せ素直に“好きな人はいる”と答えた葵。

伝わらない想い。
すれ違う想い。

お互い想い合っているのに歯車は狂ってゆく。

「葵を誰にも取られたくない」
咲夜。
「咲夜が変わってゆくのが嫌」
な、葵。

いつしかそれは辛い現実から目を背けることに繋がって行くのだ。

「葵の恋を応援しなければいけない」
と思い込む咲夜。
「どうすれば伝わったのだろう?」
と思い悩み、恋を無くしてしまいたいと思い始める葵。

だが、二人に立ちはだかる辛い出来事が皮肉にも二人を結びつけることになる。

それは後の二人の運命をも、大きく変えてゆく。

変わりゆく僕らの日常は、まるで泥舟のように危うくいつ沈んでもおかしくはない。

誰が助けてくれると言うのだろう?
無力な僕らに愛の手を。
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