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『猟奇的、美形兄は』
36:弟、遭難につき
「いいか、まな」
両手を腰にあて、頭に破れたピンクスケスケおパンティを被った兄は、どや顔でベッドに腰かけた愛都を見下ろす。
これから泌尿器科について語りだすのかと思うとげんなり半分、笑い半分である。
しかし予想に反し兄の口から出た言葉は、
「雪山とは侮ってはいけない場所だ。これから素敵なお兄ちゃんが、遭難時にヤるべきことを伝授しよう」
と言い出した。
なんだか一部、おかしな発音が混ざっていた気もするが。
「遭難時には救援信号を出すと思う。そこまではいい」
あくまでも助けに来てくれた場合の注意点の様だ。
そこで兄はポケットから何かを取り出す。
「そういう時はこれをこう持って、高く振るんだ!」
「それを?!」
兄の手により掲げられているのは、どう考えてもピンクスケスケおパンティ。救助ヘリに向かってそれを振れという。
「まな。笑い事じゃない。ピンクおパンティはいつだって我らの味方だ」
──どういうこと?!
いつからパンツが味方に?
「だからな、まな。いつ何時もこうやってピンクスケスケおパンティを所持する必要がある。こと、雪山においては重要な……」
「ちょっと……人のポケットにパンツ押し込まないでよ、お兄ちゃん」
兄、京也は愛都のズボンのポケットに押し込むと『うんうん、よくやった』というように頷いている。
どういうこっちゃ。
「さあ、まな」
愛都は迷惑顔で兄とポケットを二度見する。
目が合うと慌てていつもの”お兄ちゃん、素敵ポーズ”をキメた。
「練習をしよう」
なんの練習だ!
「こう、さっと取り出してぶんぶん」
兄は自分のポケットからピンクおパンティを取り出すと高く掲げぶんぶんと振り回す。とてもシュールな光景である。
愛都はそんな兄を見ながらひきつった笑いを浮かべた。
泌尿器科について語るのもどうかと思うが、これもどうかと思う。
「取り出しづらい時は、胸ポケットに入れておくのもいいぞ!」
そんなことを力説されても、実際胸ポケットにパンツを入れていたらただの変態だ。救助ヘリが来る前に、パトカーがやって来そうである。
「頭にも装着しておけば、雪が防げる!」
そんな透けたパンツ一枚では風邪ひきそうだ。
「何か質問はあるか?」
再び腰に手をあて、教官のようにきりっとした顔で問う兄。
しかし頭にはピンクおパンティを被り、非○貞と書かれたシャツを着ているのでシュールさに磨きがかかっただけである。しかも頭のパンツには松茸が。
こんな状況で、何を質問しろというのだ、兄は。
だが愛都はこんな状況には慣れっこである。
可愛く人差し指を頬にあてると、
「忘れた時はどうしたらいいの?」
と問う。
もちろん、忘れる気満々だ。
「そういう時は、常日頃からピンクスケスケおパンティを身に着けておくことだ。いざとなったら、脱げばいい」
「ちょ……ッ」
兄はズボンを下げ、パンツ一丁という姿に。
しかし兄のパンツはピンクスケスケおパンティではなかった。
どこもかしこもはみ出まくるスーパービキニ。右から入れれば左からはみ出る代物。丸いましゅまろちゃんに至っては、しまう場所もなさそうだ。
「ぬ? こういう時は上からピンクスケスケおパンティを履いておけば問題ない」
問題しかなさそうだが、兄はそういうとグッと親指を立てる。
何もグーではない!
「ああああああああああああ! おパンティが恋しくなってきた! 明日は早く家に帰ろう」
兄はどうやらおパンティシック……もとい、ホームシックらしい。
夜は更けていく、おパンティと共に。
両手を腰にあて、頭に破れたピンクスケスケおパンティを被った兄は、どや顔でベッドに腰かけた愛都を見下ろす。
これから泌尿器科について語りだすのかと思うとげんなり半分、笑い半分である。
しかし予想に反し兄の口から出た言葉は、
「雪山とは侮ってはいけない場所だ。これから素敵なお兄ちゃんが、遭難時にヤるべきことを伝授しよう」
と言い出した。
なんだか一部、おかしな発音が混ざっていた気もするが。
「遭難時には救援信号を出すと思う。そこまではいい」
あくまでも助けに来てくれた場合の注意点の様だ。
そこで兄はポケットから何かを取り出す。
「そういう時はこれをこう持って、高く振るんだ!」
「それを?!」
兄の手により掲げられているのは、どう考えてもピンクスケスケおパンティ。救助ヘリに向かってそれを振れという。
「まな。笑い事じゃない。ピンクおパンティはいつだって我らの味方だ」
──どういうこと?!
いつからパンツが味方に?
「だからな、まな。いつ何時もこうやってピンクスケスケおパンティを所持する必要がある。こと、雪山においては重要な……」
「ちょっと……人のポケットにパンツ押し込まないでよ、お兄ちゃん」
兄、京也は愛都のズボンのポケットに押し込むと『うんうん、よくやった』というように頷いている。
どういうこっちゃ。
「さあ、まな」
愛都は迷惑顔で兄とポケットを二度見する。
目が合うと慌てていつもの”お兄ちゃん、素敵ポーズ”をキメた。
「練習をしよう」
なんの練習だ!
「こう、さっと取り出してぶんぶん」
兄は自分のポケットからピンクおパンティを取り出すと高く掲げぶんぶんと振り回す。とてもシュールな光景である。
愛都はそんな兄を見ながらひきつった笑いを浮かべた。
泌尿器科について語るのもどうかと思うが、これもどうかと思う。
「取り出しづらい時は、胸ポケットに入れておくのもいいぞ!」
そんなことを力説されても、実際胸ポケットにパンツを入れていたらただの変態だ。救助ヘリが来る前に、パトカーがやって来そうである。
「頭にも装着しておけば、雪が防げる!」
そんな透けたパンツ一枚では風邪ひきそうだ。
「何か質問はあるか?」
再び腰に手をあて、教官のようにきりっとした顔で問う兄。
しかし頭にはピンクおパンティを被り、非○貞と書かれたシャツを着ているのでシュールさに磨きがかかっただけである。しかも頭のパンツには松茸が。
こんな状況で、何を質問しろというのだ、兄は。
だが愛都はこんな状況には慣れっこである。
可愛く人差し指を頬にあてると、
「忘れた時はどうしたらいいの?」
と問う。
もちろん、忘れる気満々だ。
「そういう時は、常日頃からピンクスケスケおパンティを身に着けておくことだ。いざとなったら、脱げばいい」
「ちょ……ッ」
兄はズボンを下げ、パンツ一丁という姿に。
しかし兄のパンツはピンクスケスケおパンティではなかった。
どこもかしこもはみ出まくるスーパービキニ。右から入れれば左からはみ出る代物。丸いましゅまろちゃんに至っては、しまう場所もなさそうだ。
「ぬ? こういう時は上からピンクスケスケおパンティを履いておけば問題ない」
問題しかなさそうだが、兄はそういうとグッと親指を立てる。
何もグーではない!
「ああああああああああああ! おパンティが恋しくなってきた! 明日は早く家に帰ろう」
兄はどうやらおパンティシック……もとい、ホームシックらしい。
夜は更けていく、おパンティと共に。
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