64 / 97
7章 魔導学園 1年生編
63話 本
しおりを挟む俺、トルス、メガネくんの3人各々自分の部屋の扉の前に立ち、深呼吸。学生証を扉に翳すと扉が開閉する仕組みなので全員利き手に学生証を持つ。
最初にメガネくんが覚悟を決め扉に学生証を翳す。すると、目の前の扉がマンゴーにナイフを入れたような滑らかな動きで扉が開く。扉は両開きになっていてそれが左右にスライドして開閉する仕組みだ。
そのままメガネくんは歩みを進め部屋に入って行く。それを見てトルスも続いて部屋に入る。2人が入ったのを確認して俺も扉に学生証を翳す。
2人と同じように扉が開き中へ入る。入った矢先に迎えてくれるのが学園の校章の入った玄関マットとその上に置いてあるスリッパだ。玄関マットが置いてある所と靴置き場の間には段差があり、この辺りは見慣れた景色だ。
そのまま靴を脱ぎスリッパに履き替え目の前に続く廊下を歩く。
途中、右手にトイレがあったが流石に風呂まではなかった。
水浴びるにしてもどこでやればいいんだろうかと思ったが早く部屋が見たいので一旦後回しだ。
俺はトイレをチラ見だけして続く廊下を歩く。と、言ってもそんなに長い廊下ではないので10秒ほどで部屋に着く。部屋に入る一歩手前で止まる。
そして間髪入れずに部屋に入る。
まず、目についたのが2人で寝れるくらいの大きさがあるシングルベッドだ。シルクのような肌触りの生地で日本にいた時でもこんなベッドで寝たことはない。
掛け布団の生地も同様で保温性、排熱性両方に長けており、夏と冬両方いける。
最初はベッドにダイブしようかと思ったのだが見るからに高そうなベッドだったので通常の50%の勢いでダイブした。
ベッドで大の字で仰向けになりながらこの部屋を見渡す。
部屋の大きさはざっと18帖、1人用と考えるとなかなかに大きい。今乗っているベッドは角に置いてあり、部屋に入ってすぐ右の壁にクローゼット、左には高さ1m50cmはある本棚。ベッドの向かいに机と椅子があるここはまぁ普通の1人暮らし部屋といった感じだ。
「は~い。一旦みんな集合~」
シェル先生が俺達3人を招集する。
「一旦説明することがあるので1階に行きましょう~」
ーーーーーーーーーーーーーーーー
いつものランニングペースで学園内を走っている。学園内の地図を頭に入れたいのと早朝トレーニングをどこでやるかの選定、そしてもう1つ行きたい場所……図書館。
魔法やスキル、この世界の地図、転生者など調べたいことは山ほどある。1人何冊まで借りれるんだろうか……まぁまずは行ってみよう。
シェル先生に図書館の話を聞いたが場所が少し分かりづらいということだったので地図を描いてもらったのだが……全く読めん。自力で探そーー
それから30分ほどかけやっと図書館を発見した。以外にも寮の近くにあって探し損だった。まぁ茂みをかき分けて探すとは思いもしなかったが……
そうこの学園の図書館は2つあり、1つはすぐに見つけることが出来たが人が多くしかも貴族っぽい雰囲気の奴らがうじゃうじゃ居たので断念してきた。そしてもう一方がここなのだが、お化け屋敷という名が付いているらしい。人気が全くなく、外観は殆ど自然と一体化していて、洋館のような雰囲気だ。自然と一体化していてわかりづらいが奥行きがかなりあって見た目より建物が大きい。
俺は真っ赤に染まった若干錆びている扉の前に立つ。そして寮と同じ要領で魔法陣に学生証を翳して扉を開ける。錆びているからか扉が開くのに時間がかかる。
扉を抜けた先にすぐ見えるのが2階へ続く階段。そしてその中央にある階段の左右には所狭しと本棚が並んでいる。2階にもかなりの数本が置かれている。外からは想像も出来ないほど清潔感が保たれており、辺りを照らす光は明るすぎず暗すぎずと読書するには持ってこいの場所だった。
だが、この本の数は凄いがあの建物の奥行きからいってもっと奥に行けそうなのだが道が無い。隠し扉でもあるのかと仕掛けがないか本棚をいじってもみたが何にも反応しない。
まぁいい。一旦この中から探すか……
**
あれから1時間ほど探しているがなかなか見つからない。地図やスキル、魔法関連のものはたくさんあり逆に迷ったが、転生者についてのものだけはいくら探しても見つかることはなかった。
まぁ今日はこれくらいにして一旦借りるためにカウンターに向かう。
この学園の図書館は無人でカウンターに置かれている魔法陣の描かれた辞書のような本の上に借りたい本を数秒置くだけで貸し出しOKとなる。返す時も同様の作業をしてその本の横にある箱の中にいれるだけだ。
帰り道も同様にランニングしながら寮へ向かう。といってもすぐ近くだが……
そして黒い棟が視界に入る。
なぜ棟が色分けされているかシェル先生の話でよくわかった。これは学園内のクラスの色を示しており、俺達の配属しているクラスが黒色すなわち黒聖というらしい。他には白聖、金聖、銀聖、銅聖がある。1番成績の良いクラスが白聖ともかく強いやつがいるクラス、2番が銀聖どちらかというと戦略や後方支援など幅広いクラス、3番という訳ではないが銅聖は医療系の女子の多いクラスと分けられる。黒聖はただ単純に実力とかではなくただ単純に平民と変人が集まったクラスだ。
ちなみに2次試験で優勝したバルト、推薦の平民の子の2人だけが今回黒聖クラス以外に入ったらしい。しかもバルトは1番上の白聖クラス……大出世を果たしたなバルト。
俺は部屋に戻り、借りてきた本を一旦本棚に置き椅子に座る。明日から授業が始まり本格的な学園生活が始まる。
クラスに知らない人しかいないっていうのがないだけでましだがまぁなんとか頑張りたいが……
それに、けんについての情報も先生などと通してそれっぽい情報を聞き出したい。1番良いのは学園長だけど……面会できるのかなぁ。
あと、風呂についてだが嬉しいことに全ての寮にあるらしく。しかも1年生、2年生、3年生と別れていて実質貸切風呂だ。
しかも大浴場が付いているという。これまで水浴びしか出来なかったがついに待望の風呂にありつくことが出来た。
俺の中ではこれが今日1番最高の出来事で図書館帰りにシェル先生に聞いて思わずそのまま入りに行こうとしたがやっているのが夜の18時から22時までらしくまだ入れなかった。
風呂までこの沸き立つ高揚感を抑えながら本を読んだりしていたが全然頭に内容が入ってこなかった。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
異世界では地味な俺が、なぜか神々に最愛されて無双してる件
fuwamofu
ファンタジー
平凡な高校生・桐生ユウは、女神の手違いで異世界に転生した。
チートもスキルも貰えず、冒険者登録すらままならない落ちこぼれ……のはずだった。
しかし周囲の異常な好感度、意味不明な強運、そして隠された神格スキルによって、ユウは「無自覚に全能」な存在へと覚醒していく。
気づけば女神も姫騎士も魔王娘も彼に夢中。誤解と崇拝が加速する中、ユウの“地味な日常”は世界を揺るがす伝説になっていく。
笑いあり、胸キュンあり、ざまぁありの最強(なのに本人だけ気づいてない)異世界ファンタジー開幕!
英雄将軍の隠し子は、軍学校で『普通』に暮らしたい。~でも前世の戦術知識がチートすぎて、気付けば帝国の影の支配者になっていました~
ヒミヤデリュージョン
ファンタジー
帝国辺境でただ静かに生き延びたいだけの少年・ヴァン。
彼に正義感はない。あるのは、母が遺したノートに記された、物理法則を応用した「高圧魔力」の理論と、徹底した費用対効果至上主義だけだ。
敵国三千の精鋭が灰燼城に迫る絶望的状況。ヴァンは剣を振るわず、心理戦と補給線攪乱だけで、たった三日で敵軍を撤退させる。
この効率的すぎる勝利は帝国の中枢に届き、彼は最高峰の帝国軍事学院への招待状を手に入れる。
「英雄になりたいわけじゃない。ただ、母の死の真相と父の秘密を知るため、生き残らなきゃならないだけだ」
無口最強の仮面メイド・シンカク、命を取引に差し出した狼耳少女・アイリ。彼は常にコスパの高い道を選び、母の遺したノートの謎、そして生まれて一度も会ったことのない父・帝国大元帥のいる帝都の闇へと踏み込んでいく。
正義も英雄も、損をするなら意味がない。合理主義が英雄譚を侵食していく、反英雄ミリタリー学園ファンタジー。
借金5億で異世界転移、よりによって金本位制の世界だった
夜明け一葉
ファンタジー
32歳の個人トレーダー・佐藤慧は、5年間の雪辱を賭けたトレードで5億円の借金を抱え、意識を失った。目覚めると、そこは剣と魔法が存在する見知らぬ世界だった。常識が通じない異世界で、金貨を見るだけで嘔吐する「金アレルギー」を抱えながら、若き冒険者リナと出会い、生き延びる術を探し始める。諦めることだけができなかった男が、新たな世界で再び立ち上がる異世界サバイバル譚。
辺境で静かに暮らしていた俺、実は竜王の末裔だったらしく気づけば国ができていた
平木明日香
ファンタジー
はるか五億四千万年前、この星は六柱の竜王によって治められていた。火・水・風・土・闇・光――それぞれの力が均衡を保ち、世界は一つの大きな生命のように静かに巡っていた。だが星の異変をきっかけに竜の力は揺らぎ、その欠片は“魂”となって新たな生命に宿る。やがて誕生した人類は文明を築き、竜の力を利用し、ついには六大陸そのものを巨大な封印装置へと変えて竜王を眠りにつかせた。
それから幾千年。
現代では六つの大国がそれぞれ封印を管理し、かろうじて世界の均衡を保っている。しかし各地で異常な魔獣が出現し、封印の揺らぎが噂されはじめていた。
そんな世界を気ままに旅する青年がいる。名はブラック・ドラグニル。三年前からハンターとして魔獣を討伐し、その肉を味わいながら各地を渡り歩く放浪者だ。規格外の実力を持ちながら名誉や地位には興味がなく、ただ「世界のうまいものを食べ尽くす」ことを楽しみに生きている。
ある日、光の王国ルミナリア近郊で王女ユリアナが大型魔獣に襲われる事件が起きる。死を覚悟した騎士団の前に現れたブラックは、その怪物をわずか数十秒で討ち倒す。彼にとっては雑魚同然だったが、その圧倒的な強さは王国中に知れ渡る。王女は自由に生きる彼の姿に心を奪われるが、ブラックは次の目的地へ向かう計画を練るばかり。
だが彼自身はまだ知らない。
自らが竜族の末裔であり、世界を再び“統合”へ導く鍵となる存在であることを。
竜の封印が揺らぐとき、自由を愛する青年は世界の命運を左右する選択を迫られる。
これは、竜の記憶と人の魂が交錯する壮大なファンタジー叙事譚である。
出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜
シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。
起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。
その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。
絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。
役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。
神様、ちょっとチートがすぎませんか?
ななくさ ゆう
ファンタジー
【大きすぎるチートは呪いと紙一重だよっ!】
未熟な神さまの手違いで『常人の“200倍”』の力と魔力を持って産まれてしまった少年パド。
本当は『常人の“2倍”』くらいの力と魔力をもらって転生したはずなのにっ!!
おかげで、産まれたその日に家を壊しかけるわ、謎の『闇』が襲いかかってくるわ、教会に命を狙われるわ、王女様に勇者候補としてスカウトされるわ、もう大変!!
僕は『家族と楽しく平和に暮らせる普通の幸せ』を望んだだけなのに、どうしてこうなるの!?
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
――前世で大人になれなかった少年は、新たな世界で幸せを求める。
しかし、『幸せになりたい』という夢をかなえるの難しさを、彼はまだ知らない。
自分自身の幸せを追い求める少年は、やがて世界に幸せをもたらす『勇者』となる――
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
本文中&表紙のイラストはへるにゃー様よりご提供戴いたものです(掲載許可済)。
へるにゃー様のHP:http://syakewokuwaeta.bake-neko.net/
---------------
※カクヨムとなろうにも投稿しています
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる