幼馴染を追って異世界へ〜『¥300,000,000』廃課金した最強アカウントをLv1からやり直し、「超重力」属性を使って〜

甲殻類

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7章 魔導学園 1年生編

65話 犯罪

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「お!アキト~みんなこっちのクラスにいたのかよー」



 こちらに手を振りながらバルトはウタゲ先生の横に移動する。いつも通りの能天気ぶりだ。みんなバルトと目を合わせないように顔を伏せたり目を逸らしたりしていて乗り遅れた俺だけが目を合わせてしまう。

 無視は可愛想なので手首を適当にひねり手を振り反応を返してやる。



「あーほらっ自己紹介しろ」



「了解ウタゲちゃん。俺はバルト・ベルだよろしくな!」



「ウタゲちゃん止めろつった……だろうが!」



「危ねっ!」



 ウタゲ先生の右ストレートをギリギリでいなすバルト。バルトも反射神経は良いので体が勝手に反応して咄嗟に躱してしまう。いつもなら追撃を加えてただろう場面だったが流石におふざけが過ぎたことを悟ったのか切り替える。



「はぁーまあいい。で、こいつのせいで遅れたと言ったが昨日未明女子寮に男が忍び込んだという報告を聞いてな。最初は私の所に他の先生達からクレームが嵐のように来たんだ。そりゃ黒聖クラス担当だから真っ先に犯人扱いだまったく。そんで今日蓋を開けてみたらなんと白聖クラスの奴がやったことが分かったんだ」

「こいつは寮の塀をよじ登って侵入したんだが……実は学生証には1つ隠し機能が付いていて本来は立ち入り禁止の区域、ここで言う学園外とか男でいうと女子トイレや女子寮その逆もそうでちゃんと正規に手続きをして入らないと学園の方に証拠が残る仕組みになっているんだ。そんで今日バルトは一発アウトくらって即黒聖クラス落ちってわけ」



「いやぁ~それほどでも~」



「ほめてねぇっ!!」



「痛でぇッ!!」



 今度はちゃんとバルトの頭にげんこつがヒットしその痛みでバルトは悶えている。身長差があるのでウタゲ先生がちょっとジャンプして殴るのはなんか可愛らしく思える。



「ほっら席行け」



「ウィッス」



 バルトはこちらに来て俺の後ろの席に着く。



「で、どうだお前さんはこれで気が済んだか?」



 さっき意義を申し立ててきた貴族令嬢にウタゲ先生が投げかける。



「えぇ、確かに理由は分かりました。ですが、まだこの平民達と授業を受けなければならない理由はお聞きしてないんだけど?」



「この学園では地位は関係ないとなっとるだろうが……」



 教卓に頬杖を付き呆れた表情でウタゲ先生はその貴族令嬢の相手をする。



「ええ確かに学園の方針は知っていますわ。ですが、優秀な私がこんな平凡以下の平民達と一緒に学んでも何の効果もありませんし、なんといっても不愉快ですわ!」



 俺も思わず机の上でこけそうになる。まぁこの子達の年齢はまだ高校生いかないくらいの年齢だったはず……確か15歳から学園に入学出来るんだったよな……

 この理由も分からなくもない。いつもちやほやされてきて育ちいつも下に見てきた対象といきなり対等と言われても納得出来ないのものだろう。

 だからって自己中心的な考えなのは変わりない。さて、ウタゲ先生はどうするか……

 俺はウタゲ先生を観察しているとふと思いつめたように顔を伏せる。そして、これで俺は何となく察してしまう。そう、ウタゲ先生は笑いを抑えるために顔を伏せただけだ。

 何か悪巧みしてるに違いない。



「確かにそうかもしれんな。名前を何という?」



「私はセア・レインと申しますわ」



「そうか、ならセア・レイン、好きな平民出身の奴と戦わせてやるよ。そんでセアが負けたら大人しく言うことを聞く。で、選んだだやつが負けたら平民出身のやつら全員このクラスから追い出そう」



 まさかここまでとは……メガネくん達もみんな引きつった顔でウタゲ先生を見ている。そう、さっきのバルトの件があったのでみんな強く言い返せないのだ。

 あと、勝負の対価のバランスが取れていないのが少々鼻につく。こっちは全員出て行くんだからあっちもそれくらいの対価を差し出してもいいもんだが……

 ま、これもバルトのせいで言い出せる訳もなく。



「そう……それならいいわ」



「どうせこの後は施設案内だ。ついでに闘技場でやっていこうか」



 そしてウタゲ先生は俺達の反対側に座っている人達を睨みつけ。



「おい!他にもいるんだろう。この際面倒臭いからやりた奴は名乗り出ろ!!」



 どうやらどうしても激しいことをしたいらしくさらに発展させて行くウタゲ先生。流石に止めに入ろうかと思って口を開こうとした時。

(このままやってやろうじゃないかアキト)



 シロネから和衷協同で話しかけてくる。みんなの目も以外とやる気に満ち溢れていて面倒くさがっていたのは俺だけのようだ。



「面白そうじゃねぇかよ……」


 後ろでバルトが口を滑らしていた。

 はぁ~分かったわーったよ。やればいいんだろ……

 やるならやるで俺も火に油とさらに着火剤を加えてもっと燃やしてやるよ。



「おい!どうせなら元平民対元貴族チーム戦ってのはどうだ」



 俺は大きな声でしっかり聞こえるよう言って。他の奴らを煽っていく。



「いってくれるわね」「平民にも身の程知らずがいたもんだ」



 それを聞いた元貴族のやつらもみんなウタゲ先生の案に賛同した。



 とりあえず適当に学園内の案内をウタゲ先生がカンペをみながら興味のなさそうに棒読みで進めて行く。

 まぁ早朝トレーニングとかで学園内の大体の地形や施設など把握してるから今更感があったので特にどうでもいいが……



 そして、徐々にウタゲ先生の口調のテンポが良くなり、説明の終わりを知らせてくれる。

 そう、最後に2次試験でも使った、ルィン魔導学園競技場第一施設に到着する。

 1度経験しているのでそれほど驚くことはないがやはりこの大きさには何度見ても感服させられる。今日はドーム状の天井は閉まっており少し残念だったが、まぁ高さ制限がかかるだけなので特に問題はないだろう。それに高さ制限つっても気にする必要がないくらい高い。

 到着してすぐ、俺達は控室を貴族チームと平民チームで別れて作戦会議の時間を貰う。

 作戦会議制限時間は30分。こちらは顔見知りだからいいがあっちは大丈夫なのだろうか……



「さて、作戦だがどうしようか?」



「「力でゴリ押し」」



 うん、聞いた俺が悪かった。いつも通りバルトとトルスは脳筋プレーがいいらしい。



 はぁ~もう少し学んで欲しいものだ。



「相手の戦力がどれほどかわからないし今回は見渡しがいいただの闘技場だ。立地条件を活かすことが出来ない。だから、普通に前衛中衛後衛と役割分担するのが無難じゃないかな?」



 メガネくんは流石だ、分かっている。



「いいかも……」「うむそれがいいのじゃ」



 みんな(2人以外)思っていたことはほぼ一緒だったのですぐに決まる。後はある程度段取りを決めて作戦会議終了だ。

 人数差はこちらに合わせてくれるしシロネもいるしで何とかなるだろ……

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