幼馴染を追って異世界へ〜『¥300,000,000』廃課金した最強アカウントをLv1からやり直し、「超重力」属性を使って〜

甲殻類

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7章 魔導学園 1年生編

90話 品名

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「仕事放棄して大丈夫なのかの?」



 シロネは少し煽るように学園長に若干強めの視線を送る。私もこの視線を受けてみたい気持ちを抑えつつシロネちゃんをテーブルの下から静止するよう手を抑える。



「ほっほっほこりゃ痛いところつかれてしまったの。まぁわしの優秀な秘書ちゃんがやってくれとるから問題ありゃせんよシロネ・ラムくん」



 学園長もお返しと言わんばかりにシロネちゃんの名を口にする。学園長とはあの日以来一切面識がなくさらには顔さえ見せたこともないのに名を言い当てたのだ。



「そんなムッとした顔はせんでくれこう見えても人の顔と名前は一回見れば覚えられるってだけじゃよほらほらせっかくの甘いお菓子がまずくなるぞ」



 私もこれ以上はと思いシロネちゃんの隣に席を移動させシロネちゃんの顔を私の胸にうずくめ抱きしめる。



「な!なにをするのじゃエーフ!!」



「はいすぐ喧嘩腰にならないのシロネちゃん!」



「ほっほっほこれなら大丈夫そうじゃの」



「え?……」



「はいお待ちどうさま」



 学園長が言った言葉が聞き取り辛く聞きなおそうとしたが頼んだものが来たので思考はもうそっちにシフトしていた。



「美味しそうだねユイちゃん」



「うん。これは凄いボリューム」



「そろそろ離さぬかエーフ!ふぐっ」



 ここでやっと私はシロネちゃんを解放する。



「うむ。どれも美味しそうじゃな」



「ほうシロネちゃん私のも食べたいのかい」



「べ、別にそうではないが……」



 またこの子は……素直じゃないんだから



「ちゃんとあげるから心配しないの!ただしシロネちゃんとユイちゃんの分もちゃんともらうからね!」



「うん食べあいっこ」



「そうじゃの」











 なんだかんだで甘いものを胃袋に入れ今日はもう夜ご飯はいらないくらいにお腹が膨れてしまった。



 まさかあれで全品400ルーエとはなかなか破格だった。味も最高だったし何よりもみんなで食べれたのがほんとに幸せだった……



 それからは、まだまだ閉店まで時間があるのでルィン通りを見て回ることにした。



 シロネちゃんユイちゃんそれぞれちょっとした買い物がしたいらしく2人の買い物に付き合っていた。

 私はとくに買いたいものがあるわけではないので見ているだけだったけど……こういうのは見てるだけでも案外楽しい。



「シロネちゃんは何買ったの?」



 先に買い物を終えていたシロネちゃんに尋ねる。



「わしは体洗う用の石鹸と本を読むときに使う栞じゃの」



「本かー私そういうの苦手なの」



「読んで見ると案外面白かったりするからのおすすめじゃよ」



「今度読んでみよっかな」



「その時はおすすめを紹介するのじゃ」



 ちょうどお店を見ていると隣の出店で買い物していたユイが戻ってきた。



「ごめん待たせちゃって」



「気にするでないぞユイ。わしも待たせておるからの」



「そうそう」



「エーフは何か買わないの?」



「わ、私か……今は必要なものないし良いかな……」



 すると、今見ていた隣の綺麗なアクセサリーが売っているお店で足を止めてしまう。綺麗な髪飾りや手首につけるリング、指輪など様々な装飾品が売っていた。



 こういった装飾品は学園の授業には持ち出せないが今日みたいに出歩く時は持ち歩いても良いし買ったものを家族に送ったりもできたりする。まぁ個数制限はあるけど……



「お、お姉ちゃんたち見ていきなさいな良いもの揃ってるよ」



 優しそうな女性店員さんに言われ見ていくことにした。



「エーフも何かここで買ったらどうじゃ?」



「うーんでも私はこういうの似合わないし……」



「じゃあ私これエーフに買ってあげるよ」



 ユイちゃんが花柄の髪飾りを差し出してくる。



「ちょ、悪いよユイちゃん」



「いいの日頃のお礼」



 私は返そうとするが頑なに拒否するユイちゃん。



「それじゃわしはユイに買ってあげるかの」



 シロネちゃんも同じようにユイちゃんに学園のマークが刻まれた指輪を選び同じように購入する。



 ここまでされては私は黙っていられない。



「もう!2人共!……ありがとう!!」



 2人に私はいつもより強く抱きしめる。こういう女友達を持ったのが初めてでどう接すれば良いのか分からなかったけど本当に2人には感謝してるんだから。



「じゃあおばさんこれください」



 そう言って私はシロネちゃんには雪の結晶が描かれた扇子を買う。



「それと!これ3つください」









「それじゃまた明日ね」



「そうじゃなまた明日なのじゃ」



「うん。また明日」



 女子寮の階段を上がりそれぞれの部屋に戻る。もうすっかり日も暮れてすでにお風呂にも入ったあとだ。

 私は自室に戻り今日ユイに買ってもらった髪飾りを机の上に飾り3人お揃いで買った腕につけるバングルもその隣に飾る。

 3重の線が螺旋を描くように交差する形をしていて中央には星が刻まれている。



 今日は楽しかった。こういうのもたまには良いかもね……ただこれ買って今月はもう何も買えなさそうだ。







ーーーーーーーーーーーーーーーー





 その日から魔導修練際へ向け皆自分自身のレベルアップのため学園中のあちこちで特訓している声が聞こえるようになった。

 学園は魔法やスキルを使える場所が限られているのでその場所は日々取り合いとなっている。

 午前の授業も途中から座学と実技の2つになるらしく残り2月になったら座学は終わり実技だけの授業となる。

 そして昨日聞けなかったウタゲ先生の魔法とスキルの発動限界について話を聞ける。本でも一応読んでは見たもののやっぱり実際に魔法やスキルを使っている異世界の人の方が現実味がある意見を聞けそうだからな。

 今日は流石に遅刻はしなかったがなぜか知らないがバルトとトルスは異様に疲れていたしシロネ達は異様に席が近くなったというか仲がさらに良くなっている。エルはトレインと息が合うらしく色々魔法についてご教授を受けているらしい。

 セアもこの間以降こちらに干渉はあまりしてこずいたって普通の対応に変わっていた。エルに聞いたところだと俺達平民が弱いと魔導修練際の時に足手まといになるからあんな態度を取っていてバルトの実力を見て俺達の能力を総合的に判断して決めたらしいです。



 バルト以外の面々の実力はこれから測るらしいけど……まぁ問題はない。みんな強いからな。



 他の貴族連中は大丈夫なのかと聞いたがセアが良いと言うなら良いらしく、エル曰く黒聖クラスに入る貴族は大概変人なのでそこらへん素直——とのこと。



 意外と黒聖クラスは統率を取れているのには驚きを隠せなかった。



 ちょうどその時始業の鐘が鳴り響きウタゲ先生とシェル先生が入ってくる。



「それじゃあ始めるぞー」



 いつもに増して眠たそうだ。



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