幼馴染を追って異世界へ〜『¥300,000,000』廃課金した最強アカウントをLv1からやり直し、「超重力」属性を使って〜

甲殻類

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7章 魔導学園 1年生編

91話 可憐

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「えーっと今回は前回魔導修練際の話で時間がなくなって話せなかった魔法とスキルの発動限界について説明する」



 俺は日本で寝ながら受けていた授業よりも集中してウタゲ先生の説明を聞く。

 この異世界では、走れば疲れて走れなくなるように魔法、スキルも使い続ければ使えなくなる。

 走ったら減っていくスタミナに対し魔法やスキルはその魔法スキルの位に応じて消費量が異なる。ここで言うランニングとダッシュの差みたいなものだ。

 この魔法とスキルを発動できる量は生まれつき変わってくる。努力で補うことは可能だがスタミナと同じように全てを努力で補うことは不可能。

 なので、自分が魔法とスキルどちらが多く放てるのか試してみて得意な方を伸ばしていくのがこの世界ではベターらしい。

 これは俺達転生者で言うSPとMPだが異世界の人たちはこれを感覚で行なっているのに対し俺達は視覚的に確認できる。

 このアドバンテージは大きいものがある。



 だが、スタミナも限界が来て最後の一滴を振り絞れるように魔法やスキルも条件によっては空っぽでも使用することが出来ることがあるという。

 これは俺の感覚だが火事場の馬鹿力に近いところがあるのだろう。



 そしてこれが起こった後その人の魔法とスキルを放てる量が増大し成長するらしい。



 筋トレで筋肉を壊して肥大化するようにスキルや魔法も使い切ってさらに振り絞ると大きくなるのだろう。



 だがこれは俺達にとって言わせればレベル上げのことを指す。単純にその人がレベルが上がっているんだろう。

 あとこの世界に来てからの努力値、これによる恩恵もあると考えられる。



 この世界の人達はSPとMPは時間で回復するものでその日使い切っても次の日にはもう全回復しているという。

 さすがにしっかりとした休みが必要なので戦闘中に自然回復することは殆どない。



 勿論こういったことは魔法やスキル、アイテムを使って解決することが可能だ。



 そんなこんなを真剣に聞いていたらあっという間に午前の授業が終わったしまった。



 五教科をやるよりもこっちの方が面白くていい。なんだかゲームの解説を聞いているみたいで暇を持て余さない。



 俺は席を立ち1人で適当な売店で昼ごはんを購入する。



 シロネ、ユイ、エーフは3人でやってるみたいだし、トルスとバルトは2人で、エルはトレインとセアと3人でそれぞれ皆特訓している。



 なんだか……俺……いやこれ以上言うと悲しくなるから考えるな。

 みんな悪気があるわけではないのだから——



 この辺りは日本でも異世界でもそんなに変わらないな。ま、そもそもそんなに簡単に人が変わるはずもないけど……



 そんなこんなで1人で木の木陰で休みながら昼休みを過ごす。これならハヤトにレベル上げ手伝ってもらえば良かった。



 昼ごはんを食べ終えたら毎朝やっているランニングをしながらみんながどんな特訓をしているのか見て回る。

 バルトとトルスは2人でただひたすらに実践を積む、SPとMPが無くなったら残り時間を基礎トレーニングや柔軟で時間を潰していた。



 シロネ、ユイ、エーフはシロネが軸となって俺がやっていたような特訓をしており、時には2対1で実践を交えてお互いアドバイスし合うというなんとも綺麗に計画された特訓だった。

 最後にエル達だが、あの3人はそれぞれ個が強いため成立するか心配だったがそれは俺の考えすぎだということがすぐに判明する。

 3人はシェル先生を相手に3対1で実践を積んでいた。ちょうどトレインが前衛、セアが中衛、エルが後衛なのでそれぞれが自分の長所を活かせる特訓だった。

 何故だかシェル先生も楽しそうだし意外と仲良くやっているんだな……



 俺はそれぞれの特訓を遠目に見学した後結局図書館に来てしまった。



 ここの雰囲気がすごく落ち着くからなのかもしれない。



 いつも通り一瞬寮に戻り読み終えた本を2冊ほど図書館に返却する。本来なら俺はそのまま帰るが今日は自然と以前見つけた地下へ続く本棚型の扉を押し開き階段を下っていた。

 薄暗い階段を下りている途中図書館にはそぐわない金属音が徐々に大きくなっていく。すると、以前来たときは気づかなかったが地下の図書館に続く階段の他にもう1つさらに地下へと続く階段を見つける。



 少しの好奇心と今の心境からそのさらに地下へと続く階段へ足を進める。階段を1段下りるごとに金属音が3dbずつ大きくなっていく。



 なんとなく誰がいるかは想像がつくが一応万が一ということもあるので階段の終わりにある空間を使って中の様子を確認する。

 中は地下の図書館とは違って地面をそのままくり抜いていて装飾は一切なく中央に闘技場の3分の2くらいの大きさの整地された土のフィールドが広がっている。


 その中央であの時会った少女が鉱石で出来たゴーレムと戦っていた。あのふわふわした感じからは想像出来ないほどの身の捌きで正直驚いている。

 恐らくあのゴーレムは特訓用で学園から支給されているアイテムだろう。一定時間経つか最初に設定した合言葉を言うことでゴーレムは消滅する。

 あのゴーレムは学園で支給されている中でも最も最上級のやつだった覚えがある。確かあれは実力が一定以上先生から認められていないともらえないはずだ。まぁ最上級と言ってもDレベルのゴーレムだからあまりいい特訓とは言えないな……

 中央で戦っている少女は両手にゆるく丸めに曲がった桜色の刀剣2本で戦っており相当疲れているのか動きが鈍い。

 そして、疲れからか足が絡まり尻餅をついてしまう。だが、ゴーレムはそんなこと御構い無しで攻撃してくる。こう言う時の為に合言葉は決めてあるんだが何故だかその少女は合言葉を口にしない。

 そろそろ止めないと大怪我してしまうのでこの辺りで俺は軽く闇魔法を発動しそのゴーレムを叩き潰す。

 地面に叩きつけられた衝撃でゴーレムはバラバラに分散しそのまま役目を終え消滅する。

 流石にここまでやって姿を見せないのは気まずいので俺は少女の前に姿を現す。

 その少女は疲れているのか俺の姿を見ても特に驚かず、まずは息を整わせることを優先させたらしい。

 そして少女は何故か俺を睨みつけていた。





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