少女風呂

１）受付の女の子

　外観はありふれた銭湯だった。しかしお湯の代わりに、真っ裸の少女たちがそのバスタブの中に入っている。
　少女たちは隙間もないほど、びっしりと肩を寄せ合って、その湯船の中にぎゅうぎゅう詰めになっていた。

　「お客さんが入ります！」

　どう見ても幼い女の子だ。数学じゃなくて、まだ算数を勉強しているくらいの年齢かもしれない。
　番台で受け付けをしてくれた女の子は、僕をその湯船の前まで案内した。

　やたらとハキハキとして口調で、僕に終始、笑顔を向けてくる。
　髪型は三つ網みで、パッと見た感じ、初恋のゆかりちゃんに似ていてドキッとしてしまった。僕が小学生のときに好きだった女の子に。

　「このお風呂に入ってもらうんですけど、よろしいですか」

　女の子は少し不安そうな表情で僕に言った。

　「は、はい」

　僕の目のやり場に困りながら、その少女風呂を眺めた。
　受付の女の子と同じくらいの年齢の女の子もいる。それより、もう少し上の年齢の女子もいるようだ。
　とにかく共通していることは、誰も服を着ていないこと。
　あまりにぎゅうぎゅう詰めになっているせいで、乳首は見えないけど、胸の膨らみや、そのすべすべした綺麗な肌は、銭湯の明るい蛍光灯に照らされて、しっかりと見える。

　みんな、裸だからか、とても恥ずかしそうな表情を僕に向けてくる。
　しかし恥ずかしそうでありながらも、誰もが僕をとても歓迎するような眼差しを向けてくれていた。

　「では、まずこちらへ。脱衣所で服を脱いで下さい」

　受付の女の子は、僕にそう言って歩いていく。まだその少女風呂を眺めていたかったが、これからゆっくりと満喫できるのだ。僕は慌てて彼女のあとに従う。