少女風呂(童話風)

アッシュ出版

文字の大きさ
23 / 26

23)やる気満々な感じ

しおりを挟む
 あやかちゃんは、更衣室でダイゴ君と一緒に裸になりました。彼の変化した性器も見ました。
 もしかしたらそれを最初に目撃したのは彼女かもしれません。
 ダイゴ君のこれまでの人生、ご両親やお姉ちゃん、友達に裸を見られたことがあったに違いありませんが、しかし勃起した性器を見られた経験はないと思います。
 あやかちゃんは初めてそれを目撃したのです。

 自分の裸を見て、男の子が興奮してそれが変化していくその様。
 悪い気はしなかったのです。それどころか、あやかちゃんは自分でも驚くような感情を覚えていました。
 何と言うかエッチな気分というか、女として自分の魅力を自覚出来て嬉しかったというか。

 「この子、私の身体で興奮するんだ。そんなに見たいんだ? じゃあ、見せてあげるね!」

 「どこがいい? やっぱりおっぱいなのかな? お尻でもいいよ。え? 股を開いてって? ダイゴ君って本当にエッチね。でも、ダイゴ君なら、見せてあげてもいいかな・・・」

 「嘘、やっぱり見せてあげないよ。おあずけだかんね・・・」

 「でも、私のこと、好きって言ったら見せてあげてもいいかな」

 あやかちゃんは独りで、そんなことを考えたりしていました。
 そして興奮していました。欲情していました。

 女の子がエッチな気分になるとどんな感じになるのか。
 多分、濡れます。
 女の子のあの部分が濡れます。
 で、きっと入れたくなります。挿入したくなります。

 え? 処女はそんなところまで思い至らないですって? 
 はあ、そうかもしれませんね。
 でも本能というのがあるはずで、その濡れた空虚な部分を満たして欲しいとかなんかそんな感じになると思うのです。
 少なくとも、あやかちゃんはなりました!

 私がダイゴ君のあの部分に座ってもいい(実は挿入してもいいという意味)。そんな決心を固め始めていました。

 「えーと、つまりさ、現時点では誰も座る希望者いないの?」

 あやかちゃんはさりげない口調を装い、尋ねます。

 「うん、いない」

 ちかちゃんは答えます。

 「でも誰か座らないといけないわけでしょ・・・」

 「そうなんだよね」

 「だったら、仕方ないのかなあ」

 あやかちゃんは言います。やりたくはないけれど、私がその仕事、引き受けるしかないってわけね。わかりました。

 あやかちゃんはさりげなく言っているつもりでしたが、やる気満々な感じが透けていました。
 ちかちゃんたちはあやかちゃんよりも年齢が上なので、そういう感情の機微を見逃しません。

 (ふーん、この子、ダイゴ君とやりたいんだな)

 (じゃあ、絶対に、やらせてあげない)

 ちかちゃん、胡桃ちゃん、光ちゃん、そのトリオは心の中で同じことを考えていました。
 あやかちゃんの希望を満たしてあげるのは、同じ女子として嫌。そんな感じなのです。

 「わかった、あやかちゃん、嫌そうにしてるみたいだから、他の子に頼むね」

 ちかちゃんは言います。

 「うん、むりにやらせるのは、こっちも嫌な感じだし」

 胡桃ちゃんも続きます。

 「え? え?」

 あやかちゃんはこの急展開に驚きます。

 わ、私、別に嫌じゃないよ。

 しかし、そんなことは言えません。
 そういう行為が好きな女の子だと、他の女子に思われてしまうことほど、屈辱的なことはありませんよね。

 「よ、よかった、安心した」

 あやかちゃんは顔を引きつらせて、そう言います。

 「そうでしょ。じゃあ、いいよ。もうあっち行ってて」

 あやかちゃんにイジワル出来て、ちかちゃんたちは満足ですが、その選択肢はなくなってしまいました。
 では誰にやらせるべきか? 三人は再び顔を見合せます。

 そこで目に入ったのは、まなみちゃんでした。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

離婚した妻の旅先

tartan321
恋愛
タイトル通りです。

妻の遺品を整理していたら

家紋武範
恋愛
妻の遺品整理。 片づけていくとそこには彼女の名前が記入済みの離婚届があった。

秘事

詩織
恋愛
妻が何か隠し事をしている感じがし、調べるようになった。 そしてその結果は...

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

処理中です...