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60・いじめられっ子、フュージョンで逆襲せよ4
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60・いじめられっ子、フュージョンで逆襲せよ4
「フュージョン?」
「あぁ、フュージョン、融合」
「こんな時にマンガの話を出すなんて……」
「いや、違うぞ。おれはいたって大マジメだ。なんせ一度死んだ者だからな、やろうと思えばできる」
「し、死んだ? どうして?」
「売れっ子ホストをやっていたら、客の女に刺されてしまったんだ」
「いかにもゲスって感じの話ですね……」
「まぁな、でもおれの事はどうでもいい。いまはおまえの話、フュージョンだ。言っておくがこれ1回きりだ、1回きりのウルトラチャレンジとおまえは思う必要がある」
息吹曰く、2人の融合というよりは息吹が持っている能力を勤に一時的に貸すという表現が正しい。つまり勤の内部に息吹が入った後、燃えるような思いで自己スイッチを入れることができれば、そうすれば勤は別人のごとく信じられない力と能力を出せる。
「え、そ、それってスーパーマンみたいな話?」
「ま、そういうところだ。おまえを苦しめる連中、それが何人いようと病院送りにできる。ヤンキーみたいな腐れは死ぬ寸前までいかないと学習出来ないからな、気にする必要はない」
「こ、このおれがそんなすごい事できるわけが……」
「できるとしたらやりたいか? 正直に言え、適当な返事をするな、偽りのない熱い心で答えろ!」
「そ、それは……」
勤、ここで言葉を中断して考えてみる。いやちがう、高校に入ってから現在までどのくらい自分で自分の心を殺しただろうかと。そして母親のサイフからスーッと1万円札やら5千円札などを、まるで泥棒猫みたいに何枚抜き取っただろうかと。
思えば自分にはまったく非がない。なんの落ち度もなかった。しくじりも失態も無責任もなかった。あるとすれば理不尽。相手から見てイジメやすそうだという話に当たってしまった、ただそれだけ。しかしそれだけの事にしては心の傷が大きい。
「くぅぅ!!」
怒りが湧いてきた勤はこう思う。そもそも自分は決して無感情やら気質な人間ではない。能面みたいにのっぺらな顔面で生きたことなどなかった。笑い、泣き、怒り、そして叫んだりしてきた。それら当たり前を奪われ、傷ついても傷つかない人間みたいに振舞うクセがついてしまった。それは誰のせい? それはどう考えてもあいつらのせいと震えが大きくなる。
「息吹さん……おれ焼けるほどくやしいです。おれ自分の名誉を取り戻したい、そうして……その上で親に謝りたい」
「よし、わかった。ただし! この話には絶対必要なモノがある」
「な、なんですか?」
「おまえの根性だ。考えてみろ、これまで散々にイヤがらせされても感情がないみたいにして逃げてきたやつが、明らかな別人パワーで暴れるんだ。そうすると当然、その後どうなる? って話がくる。おれはずっとおまえの中にいるってわけにいかないし、そんな趣味もない。一回力を貸してやりたいと思っただけだ。だから戦って相手を倒したら、その後は元のおまえで生きていかねばならない。その落差を乗り越えるためには、おまえが根性を出して戦う男であり続ける必要がある。それができるか!?」
「ぅ……」
「おれはおまえの親でも兄でもないからな、長く待つのはごめん。だからあと10秒以内に答えろ。10・9・8・7・6・5・4・3・3・2・1」
「や、やります。根性入れます、だから一回だけ……力を貸してください。お願いします!」
「やると言ったな? もうその責任からは逃げられないぞ?」
「背負います。おれ……もうこんな自分がイヤだから」
「よし……」
「じゃぁ、そこに立て」
真夜中の公園につめたい夜風が吹く、それはベンチから立ち上がった勤の前髪を揺らす。
「ジッとしてろよ」
離れたところに立った息吹、そう言ってからゆっくりと歩き出す。その姿は暗い中に浮かぶ一人の男にしか見えないと勤は思った。しかし急に息吹の体がまぶしくなる。
「え……」
ユラユラっとうつくしくまぶしい輝きに包まれ息吹が向かってくる。そしてふつうなら止まるだろうって距離でもかまわずやってきて、勤がドキッとして目を大きく開いたら、さらに進んでスーッと自分の中へ入っていく。
(……)
何か言おうとして声が出なかった。その代わり開いた両手を見つめ下ろし、まぶしさが消えていく流れに息をのむ。
「こ、これでフュージョン? ほんとうに?」
勤は自分の両手を見てみる限り、どこにどのような変化があるだろうと思った。背丈も体の感じも着ている服も変わっていない。なんとなく触ってみれば、髪の毛が変貌しているって事もなさそうだ。
「え、うそ、ほんとうにフュージョンした?」
勤はスマホを取り出すと公園から出た。そして外灯の明るさを借りて確認してみる。いったいどんな顔? 不細工になっていたらいやだぞ……とか思っていた。しかし実際目の当たりにしたのは、良くも悪くも親から授かった自分の顔でしかない。
「え……おれ……なんか変な夢を見た?」
言って頬をグッとつねってみれば痛い。これで夢ならすごい事だから、やはり現実だとなる。
「えぇ、おれ具体的にどうしたらいいの? ウルトラマンに変身! みたいな道具とかないの?」
ポケットに手を入れゴソゴソやったりしてみた。しかし見た事もないアイテムが出てくるなんて事はない。
「あ……ちょっと待てよ……」
ここで勤は思い出す。たしか息吹は自己スイッチを入れろと言っていた事を、新品な記憶として脳から引っ張り出す。
「なんだろう……強くなったら井時目とかぶっ飛ばしてやりたいと思ったのにさ、これじゃぁ何ができるかわからないじゃんか。期待したのに……無条件でつよくなってあいつらをボコボコに出来ると思ったのに……息吹、息吹のやつ、おれをだましたな」
勤は公園に戻って空っぽにされてしまったポテトチップスの袋をコンビニ袋に入れると、これでは腹が減って眠れないとつぶやき、またコンビニに行くことにする。そして歩きだしたらこう思った。
(死ぬとか死にたいとか思っていたのに……やっぱり死ねそうにないな。腹が減ったからコンビニでまたポテチを買おうとか、そんなの死のうとする奴の行動かよ……ったく。しかもおれ、ポテチとかジュースを買ったら、それを家に持って帰って食べようとか考えてる。バカ……根性なし)
しかしコンビニの明るさが離れた所に見えてきたとき、フュージョンを確認したいとは思った。いま、人生は過酷モードの中にある。そこから脱出するための力が湧くかもしれないのであれば、その力を一度くらいは確認したい。死ぬのはそれからでも遅くない……などと考えコンビニの中に入っていった。
「フュージョン?」
「あぁ、フュージョン、融合」
「こんな時にマンガの話を出すなんて……」
「いや、違うぞ。おれはいたって大マジメだ。なんせ一度死んだ者だからな、やろうと思えばできる」
「し、死んだ? どうして?」
「売れっ子ホストをやっていたら、客の女に刺されてしまったんだ」
「いかにもゲスって感じの話ですね……」
「まぁな、でもおれの事はどうでもいい。いまはおまえの話、フュージョンだ。言っておくがこれ1回きりだ、1回きりのウルトラチャレンジとおまえは思う必要がある」
息吹曰く、2人の融合というよりは息吹が持っている能力を勤に一時的に貸すという表現が正しい。つまり勤の内部に息吹が入った後、燃えるような思いで自己スイッチを入れることができれば、そうすれば勤は別人のごとく信じられない力と能力を出せる。
「え、そ、それってスーパーマンみたいな話?」
「ま、そういうところだ。おまえを苦しめる連中、それが何人いようと病院送りにできる。ヤンキーみたいな腐れは死ぬ寸前までいかないと学習出来ないからな、気にする必要はない」
「こ、このおれがそんなすごい事できるわけが……」
「できるとしたらやりたいか? 正直に言え、適当な返事をするな、偽りのない熱い心で答えろ!」
「そ、それは……」
勤、ここで言葉を中断して考えてみる。いやちがう、高校に入ってから現在までどのくらい自分で自分の心を殺しただろうかと。そして母親のサイフからスーッと1万円札やら5千円札などを、まるで泥棒猫みたいに何枚抜き取っただろうかと。
思えば自分にはまったく非がない。なんの落ち度もなかった。しくじりも失態も無責任もなかった。あるとすれば理不尽。相手から見てイジメやすそうだという話に当たってしまった、ただそれだけ。しかしそれだけの事にしては心の傷が大きい。
「くぅぅ!!」
怒りが湧いてきた勤はこう思う。そもそも自分は決して無感情やら気質な人間ではない。能面みたいにのっぺらな顔面で生きたことなどなかった。笑い、泣き、怒り、そして叫んだりしてきた。それら当たり前を奪われ、傷ついても傷つかない人間みたいに振舞うクセがついてしまった。それは誰のせい? それはどう考えてもあいつらのせいと震えが大きくなる。
「息吹さん……おれ焼けるほどくやしいです。おれ自分の名誉を取り戻したい、そうして……その上で親に謝りたい」
「よし、わかった。ただし! この話には絶対必要なモノがある」
「な、なんですか?」
「おまえの根性だ。考えてみろ、これまで散々にイヤがらせされても感情がないみたいにして逃げてきたやつが、明らかな別人パワーで暴れるんだ。そうすると当然、その後どうなる? って話がくる。おれはずっとおまえの中にいるってわけにいかないし、そんな趣味もない。一回力を貸してやりたいと思っただけだ。だから戦って相手を倒したら、その後は元のおまえで生きていかねばならない。その落差を乗り越えるためには、おまえが根性を出して戦う男であり続ける必要がある。それができるか!?」
「ぅ……」
「おれはおまえの親でも兄でもないからな、長く待つのはごめん。だからあと10秒以内に答えろ。10・9・8・7・6・5・4・3・3・2・1」
「や、やります。根性入れます、だから一回だけ……力を貸してください。お願いします!」
「やると言ったな? もうその責任からは逃げられないぞ?」
「背負います。おれ……もうこんな自分がイヤだから」
「よし……」
「じゃぁ、そこに立て」
真夜中の公園につめたい夜風が吹く、それはベンチから立ち上がった勤の前髪を揺らす。
「ジッとしてろよ」
離れたところに立った息吹、そう言ってからゆっくりと歩き出す。その姿は暗い中に浮かぶ一人の男にしか見えないと勤は思った。しかし急に息吹の体がまぶしくなる。
「え……」
ユラユラっとうつくしくまぶしい輝きに包まれ息吹が向かってくる。そしてふつうなら止まるだろうって距離でもかまわずやってきて、勤がドキッとして目を大きく開いたら、さらに進んでスーッと自分の中へ入っていく。
(……)
何か言おうとして声が出なかった。その代わり開いた両手を見つめ下ろし、まぶしさが消えていく流れに息をのむ。
「こ、これでフュージョン? ほんとうに?」
勤は自分の両手を見てみる限り、どこにどのような変化があるだろうと思った。背丈も体の感じも着ている服も変わっていない。なんとなく触ってみれば、髪の毛が変貌しているって事もなさそうだ。
「え、うそ、ほんとうにフュージョンした?」
勤はスマホを取り出すと公園から出た。そして外灯の明るさを借りて確認してみる。いったいどんな顔? 不細工になっていたらいやだぞ……とか思っていた。しかし実際目の当たりにしたのは、良くも悪くも親から授かった自分の顔でしかない。
「え……おれ……なんか変な夢を見た?」
言って頬をグッとつねってみれば痛い。これで夢ならすごい事だから、やはり現実だとなる。
「えぇ、おれ具体的にどうしたらいいの? ウルトラマンに変身! みたいな道具とかないの?」
ポケットに手を入れゴソゴソやったりしてみた。しかし見た事もないアイテムが出てくるなんて事はない。
「あ……ちょっと待てよ……」
ここで勤は思い出す。たしか息吹は自己スイッチを入れろと言っていた事を、新品な記憶として脳から引っ張り出す。
「なんだろう……強くなったら井時目とかぶっ飛ばしてやりたいと思ったのにさ、これじゃぁ何ができるかわからないじゃんか。期待したのに……無条件でつよくなってあいつらをボコボコに出来ると思ったのに……息吹、息吹のやつ、おれをだましたな」
勤は公園に戻って空っぽにされてしまったポテトチップスの袋をコンビニ袋に入れると、これでは腹が減って眠れないとつぶやき、またコンビニに行くことにする。そして歩きだしたらこう思った。
(死ぬとか死にたいとか思っていたのに……やっぱり死ねそうにないな。腹が減ったからコンビニでまたポテチを買おうとか、そんなの死のうとする奴の行動かよ……ったく。しかもおれ、ポテチとかジュースを買ったら、それを家に持って帰って食べようとか考えてる。バカ……根性なし)
しかしコンビニの明るさが離れた所に見えてきたとき、フュージョンを確認したいとは思った。いま、人生は過酷モードの中にある。そこから脱出するための力が湧くかもしれないのであれば、その力を一度くらいは確認したい。死ぬのはそれからでも遅くない……などと考えコンビニの中に入っていった。
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