息吹アシスタント(息吹という名の援護人)

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76・閻美、色気リターンズ6

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76・閻美、色気リターンズ6
 

「では、始めようか」

 言った閻美が二刀流の構えに入る。

(二刀流か……)

 受けて立つ側も二刀流で身構える。しかしいま伊吹は閻美の体にあり、向こうが伊吹の体になっている。だからしていざ二刀流の乱打戦が始まると、わずかであっても身軽を満喫している方が優位になる。

「ふはははは、素晴らしい! この伊吹こと男の体で舞うように動く爽快感。これはわたしが今まで味わったことのない快感だ。興奮する、めちゃくちゃ興奮するぞ。で、そっちはどうだ? 伊吹、魅惑の爆乳で着物姿ってわたしになると動きづらいだろう? もうムダな抵抗は止めて、さっさとセックスした方がいいと思うがな」

 興奮を一切隠そうとしない閻美はノリノリだった。爆乳女という特徴から一時的に離れ、余計なモノがない伊吹という男の体になった動きやすさを大いに満喫。それにより無限のごとく湧き上がる高揚感が過剰ともいえる速度や力の発散につながる。

「ぅ……く……」

 閻美の体で二刀流といういま、内面の伊吹はヤバい気がすると思った。仮に時間をかけて閻美の体にカンペキに慣れるすれば、それならもう少し上手く立ち回れようか。しかしそういう時間を経ていないため、相手についていくのやっとという感じで息が乱れ始める。

「どうした伊吹、わたしの体はもう少し使えるはずだ。もし元に戻ったら、わたしだったらこんなにあっさり息切れしたりはしないがな」

 勝ちを確信しているふてぶてしい声がぶつかり合う刀の音に交わる。閻美は伊吹という男の体になって身軽な動きに興じられるのがすこぶるたのしいようだ。そのたのしいと思えるところが順応の早さにつながっている。

(じゃぁ、これはどうだ……)

 とても本意ではないが……としつつ、伊吹が前に出た。後方に下がるだろうと相手が思ったところで前に出ると、それは不意打ちとなり極めて短い時間だが相手を戸惑わせ動きを止める。

「ぅ……」

 閻美、ただいま伊吹の体で動いている。そして対峙するのは自分というモノ。だがそれでも男の体になっていると、目の前に大接近した自分という女の顔を見るとドキッとさせられる。

「キスでもしようか?」

 それは伊吹の放ったセリフであるが、もちろん閻美の声となって発せられる。そして軽くニコっとやさしく微笑まれるとたまらないため、目の当たりにした閻美が我を忘れボーッとしかける。

「ふん!」

 ここぞとばかり閻美こと伊吹が相手の顔面を殴る。それは自分で自分を殴るような滑稽な話ではあったが致し方なしだった。

「く……いっつ……」

 ずさーっと地面に転がった伊吹の体、そこに生じる痛みというのは当然内側の閻美にばっちり伝わり広がる。

「どうした閻美、戦っている最中に呆けるなんてアタマ大丈夫か?」

 着物の女は倒れた相手に目を向けるが、それは明らかに気の毒な人を思いやるような感じそのもの。

「く……」

 これはこれはずいぶんな屈辱だと閻美は立ち上がる。男の体になると爽快感が味わえていいと思っていたが、男ゆえ女の色気には弱い。それは生まれつき備えられた哀しい宿命みたいなモノ。男として生まれた伊吹ならともかく、女である閻美にはすぐさまコントロールなどできない。

「わたしは崇高な精神の持ち主。そんな卑怯な手には乗らない」

 気を取り直し再び二刀流に身構える。今度は接近させなければいいのだとか、接近されたら即座に顔面を殴ってしまおうなどと予め計算も立てておく。

「行くぞ!」

 再度始まった閻美こと伊吹の舞。するとどうだろう、着物姿の女がスーッと後方へと流れるようにバック。内側にあるたましいが変わると妙な動きができるようになると見せられ閻美がまたおどろく。しかしほんとうに心底おどろくのは次の瞬間であった。

 突然に着物姿の女が、着物から片方の大変に豊満でやわらかそうって美爆乳なるふくらみを取り出した。

「あんぅ!」

 それを見た瞬間、まさに目に入った瞬間、伊吹の体である閻美は脳に高圧電流が走った事を感じ取る。それは明らかに疑うことなく女のモノではない。女の人生では絶対に生じない色合いの電気。そしてそれは……とんでもない事につながる。

「はんぅぅ……」

 ドキッとした閻美、目を丸くして動けなくなっただけでなく手に持っていた刀を2本とも落としてしまう。

「な、な、な、な……」

 それはつまり……伊吹という男の体になっているゆえに避けられないこと、いわゆる勃起。つまり閻美は伊吹の体になっている最中、自分という女の爆乳を見てはげしい勃起に発展してしまったのである。

「く……ぅ……」

 戦っている最中なのに……と思うが、あまりにもギンギンはげしいので目がとろけてしまう。

「ひ、卑怯だぞ、そんな魅力的なモノを見せて人を戸惑わせるなんて!」

 そうは言いながら……爆乳というふくらみから目が離せない。それは自分のモノなのにと思いながら、ギンギンにみなぎるモノに意識を奪われ戦闘不能になってしまう。

 閻美が自分の体に戻れば、自分の乳を拝んだところで何とも思わない。しかし男と体を入れ替えていると、たとえ意識が女でも男の感覚を上手にコントロール出来ない。だからしていま、ブルブル震えるだけでは飽き足らず、手を股間に当ててしまったりする。

「まぁ、たしかに……こういうやり方は気乗りしない。正直ひどい罪悪感だ。でもこうでもしないと戦いが不利だったからな」

 閻美こと伊吹はそういうと、着物の下に沈んでいるもう片方のふくらみも外に出そうかとする。

「あぅ……や、やめ……そんな魅力的なモノを見ながら戦えるわけがないだろう」

 伊吹こと閻美は真っ赤な顔をしながら開いた右手の甲で視界を遮りつつ、とてつもなくぶっ太い血流の一点集中に戸惑いまくる。

(こ、こんなにすごいとは……)

 本来なら決して経験して味わうことのない感覚を我がモノとしている今、閻美は左手を股間に当てながら、プライドを捨ててたまるか! と思いながら、何度もハァハァ息を切らすのだった。
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