息吹アシスタント(息吹という名の援護人)

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129・愛しのスーパードールまりあ2

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129・愛しのスーパードールまりあ2


「ハッ……」

 真正面に向き合った和磨に衝撃が走った。それは26年生きて初めて経験するモノだった。

「えぇ?」

 向き合うデカいガラスケースの中に何があるか? てっきり人間もどきなドールがいるのだろうと想像していたわけである。そしてどれほど念入りに作られていようと、所詮はドールと笑ってやるつもりでもいた。

 しかしいま和磨は……何度か両目をゴシゴシこすっても、どういう頭を持って見つめても実際の人間としか見取れなかった。

「な、生身の人間……し、しかもすごい爆乳……」

 そのつぶやきこそすべて。動かないというのは危なっかしいとは思いつつ心を奪われる。身長は165cmくらい、ショートレイヤーで色白ふっくらすごいグラマーで美爆乳の持ち主というドールの特徴に心惹かれて止まない。なぜならモロに好みでドストライクなエンジェルだったからだ。

「いらっしゃいませ」

 突然に声をかけられおどろく和磨、股間に手を当ててうっとりしていたから、顔を赤くし慌てふためるは避けられない。

「あ、いや、その……」

 和磨、これは恥ずかしいぞ! と思ったので、自分のプライドを守るためにも言い放った。

「これ人間だろう……生身だろう、絶対ドールなんかじゃない。こんなのって犯罪、いったい何を考えているんだよ!」

 人として極めて正しい事を言いながらも、内側に立っている女の豊満な乳房に恋焦がれるって目を向けたりする。

「あ、そう思います? ですよね、そう思いますよね。でもこれほんとうにドールなんですよ。人類の英知を結集して作られたと言ってもよい、1000年に一度の傑作と言ってもよい、太陽系で最大の偉業と言ってもいい、それくらいすごいスーパードール、その名もまりあ、まりあちゃんです!」

「ま、まりあ? これが人形? うっそ……」

「かわいいでしょう? しかもすごいグラマーさんで美爆乳で魅惑的でしょう? もうメロメロにされちゃいますよね。ちょっと待っていてくださいよ、すぐ戻ってきますから」

 店員はそう言うと一度姿を消した。なんだ? とか思ったり、待ってられねぇよと呆れたりするのがふつうかもしれない。だが和磨は店員がいなくなると、ここぞとばかりガラスケースに両手を当て、魅力的な女子に一目ぼれしてしまった少年みたいに顔を赤らめポーっとした目で呆ける。

「ま、まりあ? なんてかわいくて……す、すごい爆乳……うそだ……人間なんだろう、演技しているんだろう?」

 ごくりと飲んでまりあの顔と豊満過ぎる乳房をジーっと見つめた。さすれば当然、青春時代を思い起こすように熱い状態がズボンの内部でも起こる。それは男なら誰しもが経験する、一生持ち続けたい情熱そのもの。

「お待たせしました」

 ここでまた突然に店員がやってきたからたまらない。慌ててガラスから離れたが、みっともない姿を見られたと思って和磨はいたたまれなくなる。だがそんな男に対して店員は大いに理解を示す。

「いいんですよ、全然恥ずかしくなんかないですよ。まりあちゃんは魅力的ですもの。そして魅力的な女の子にドキドキするのは男の宿命ですからね」

 店員はそう言うと両手に持っているモノをスーッと前に差し出した。それを見た和磨は仰天して思わず声を出してしまう。

「はぁ? なんだ急に……」

 赤い顔をする和磨が見るのは、俗にいうリアルおっぱい、しかもすごい豊満さで本物にしか見えないから怖い! というモノがのっかった土台。それについて店員は説明をし始めた。

「これはまりあちゃんの美爆乳と同じモノです」

「え?」

「まりあちゃんは人肌の体温を持ったり動いたりしゃべったりできます。でもまぁ、これはあくまでただの部分サンプル。温度はないです。でも触ってみてください、そしてびっくりしてください。そしてこう考えてみてください。この信じられない気持ち良さに人の温もりが宿ったら、いったいどうなる? と」

「さ、さ、さわ、触ってもいいのか?」

「お客さんはまりあちゃんみたいな爆乳さんは嫌いなのですか?」

「そ、そ、そ、そんなわけ……ねぇよ、モロにすごい好みだけど」

「だったらどうぞ。あ、もしかして土台をわたしが持っているから恥ずかしいってことですか?」

「ま、まぁな……」

「すみません気が利かなくて」

 店員は謝るとすぐ近くに置いてあった大きなテーブルの上にブツを置いた。そしてどうぞ味わってみてくださいと言って、一旦その場から離れる事にした。それは実に男らしいさみしい心に寄り添ったやさしさ。

「ま、まりあってすごい……」

 つぶやく和磨、ガラスケース内に立っている等身大のまりあと、テーブルの上に置かれたモノを交互に見てまりあのすごい美爆乳にはげしくドキドキする。それはまるでピュアな少年心を思い出して気恥ずかしくなる感覚でしかない。

「い、いや、でも所詮はドール、作り物。どんなにすごいとか言っても、所詮は人間のやること。おれは騙されない、おれは騙されないからな」

 言いながら和磨はサンプルに……自分の手では到底包み込めないって豊満なモノを掴んで揉んでみたりした。

「え、えぇ……」

 ムニュっと来るやわらかい弾力と揉み応え、それは神がかりを通り越し、宇宙の常識を超越したレベル。

「こ、こんな……」

 ものすごい手触り、ものすごい揉み応え、ものすごいキモチよさ。店員が言っていたようにこれには温もりがない。だがそれでも両目がトロっとさせられるほどキモチがいいのだ。もしこれに温もりがあったら……まちがいなく、我を忘れて甘えまくるだろう。

「どうですか?」

 ここでまた店員がイヤなタイミングで再来。いや、もしかするとこういうタイミングがどうのと心得ているのかもしれない。和磨にしてみれば揉み解してうっとりしている最中を急には中断できないからして、他人には見られたくない表情をばっちりさらけ出してしまう。

「いえいえ、恥ずかしがる事ないですよ。それを揉んでキモチいいと思わない方がおかしいんです、まして男ならね」

 店員はそう言うとガラスメースを見ながらつぶやく。このスーパードールは人肌の温もりを持ち、しかも自分の意思でしゃべり動き、あげく購入者好みの女として生きる事ができるのですよと。

「マジかよ……」

「えぇ、だからスーパードールなんです」

「自分で動く……しゃべる……持ち主好みの女……しかも人肌の温もりありって、そんな……」

 和磨はそうつぶやくと……まりあが欲しいと思った。いや、それはたんなる物欲とはちがう。最愛の人を見つけたのにジッとしていられるわけがないだろうという情欲。

「えぇ、まりあちゃんは持ち主好みの女として自ら動きしゃべり温かさを持つ、すごくいい子ですよ、わたしも欲しいくらいですよ」

 店員は何気につぶやいているが、それは和磨のまりあが欲しいって心を確実に突く。もしかすると商売上手ってやつかもしれない。

「あ、あのさぁ、これ……まりあって……いくら?」

「え、購入されるのですか?」

「い、いや、値段を聞いてみたいだけ……」

 店員ここでなぜか残念って顔をつくる。そういうのを見せられると、ますますもってスーパードールが欲しいってキモチにさせられる和磨だった。

「お客さん、仕方のない話として……まりあちゃんは高いですよ」

「いくらだよ、言えよ」

「聞くと幻滅とか生じるかもしれませんよ」

「いいから言えよ!」

「まりあちゃんはざっと100万円です、ごめんなさいね」

「え、100万円?」

 和磨がひとまずおどろいたとき、店員はちょっと失礼しますとかいって場所を離れた。おそらく、その行為も計算なのだろう。なぜなら店員がいなくなってまりあと向き合う和磨にしてみれば、100万円って……買えるんじゃないか? って考えに傾く。いやいやもっとハッキリ言えば、まりあが欲しいって思いの炎が火力を上げる。

「こ、こんなすごいのが100万円……100万円で……まりあといっしょになれる。まりあといっしょになったら……さみしい人生とさようならできるのかもしれない」

 ハァハァ……と苦しそうにやりながら、ガラスに両手を当ててまりあを見る和磨の表情はカンペキに恋する者の色でしかなかった。
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