201 / 223
201・息吹争奪戦(巨乳ばっかりのバトル大会)17
しおりを挟む
201・息吹争奪戦(巨乳ばっかりのバトル大会)17
(つよい……)
左腕で脇を締め、開いた右手前に伸ばすリディエ、対戦する白い着物の女がつよいと感じる。しかしどういう風に動くか予測がつかないので様子見として突進はしない。
「んぅ!」
閻美、両手を開けたら眼前の空気をなでるように腕を回し動かす。それはゆっくりやっているはずなのだが、リディエの目には残像が映る。だから一瞬、その引きずるような動きに見惚れる。
しかし次の瞬間……ドン! 突如として眼前にいる閻美、おどろき動けないリディエを笑顔で見ながら言ってやる。
「地獄に落ちろ!」
ドーン! っと分厚い右ストレートがリディエの顔面中央に放たれる。たまらず、ズサーっと後ろに引っ張られ白いリングロープに背中が当たる。
「ほぉ……やるなぁ」
閻美は合わせた両手で音を鳴らしながら感心した。いまの右ストレートは確かに入った。だが食らう直前、わずかだがリディエは後退していた。だから直撃のダメージが大幅に軽減されたというわけである。
「んぅ!」
顔を左右に数回振ったリディエ、閻美を見てつぶやく。べつに着物で動きにくそうとか遠慮しなくてもいいのですねと。
「では」
リディエがスーッと前に出る。そこから猛烈な、大雨が正面に飛んでくるような突きの連打が閻美に向けられる。
「月下八連桜!」
リディエが吠える。
「ふん、いかに速い連打であろうと見えればどうという事はない」
閻美、スイスイっと泳ぐようにスウェーバック。余裕かましてよけまくる。だがいきなりリディエの足が動く。その長い足がおどろくほど速く中段に来た。それには閻美もぎょっとして動きが乱れた。
「八連桜開花!」
吠えたリディエのすべるように滑らかな前進と同時に放たれる。閻美はその速さに対して青ざめながら風のように後退しても逃げられなかった。
「ぶぅ!」
クリーンヒットではないがそれに近いヒット。ロープに背中が当たった閻美、ジーンっと来る痛みを鼻に感じる。だからそれははげしい怒りに変換される。
「よくも……この閻美のうつくしい顔に痛みなどを与えてくれたなぁ」
「閻美、あなたには悪いクセがあります」
「悪いクセだと?」
「余裕の持ちすぎ、自信過剰、そして自分が特別だと思いまくる傲慢さ。それらはわたしが嫌うモノ。
「そうか……わたしもリディエのような女は好きじゃない。というわけで、もう遠慮も思いやりもなし。要覚悟だリディエ」
閻美の顔からゆっくりと余裕の笑みが薄らいでいく。観客の声援はリディエ支持が多いから、それに対する不満もマイナスエネルギーの火力として投じられていく。
(実況)「あぁ~っと閻美の顔に怒りが出てきたぞ。さぁ、これはどうなりますかね?」
(解説)「美人の顔は怒ってもサマになりますね、はい」
こんな風に盛り上がっていきそうな中、立ち見しながらニマニマっと笑う者が一人いた。それはリディエを勝たせたいと思っているサキュバスだった。
「閻美みたいな女が勝ってもつまらないでしょう。プライドが高くて爆乳具合を隠す女に誰が魅力を感じるというのか。それに今回のわたしは御手洗団子の応援をしてやらなきゃいけないから、閻美には負けてもらう。つまらない女はさっさと敗北して立ち去るべし」
サキュバスは今、チェックオーバーサイズチェスターコート×白ニットコーデなんておそろしく地味な格好をしているが、これはこの場では目立たないようにするためである。いかんせんHカップの爆乳、そしてこの場の周囲にいる観客は例外なくおっぱい星人。注目されては仕事ができないということで、不本意ながらも地味でダサいという格好に甘んじている。
(ん……)
閻美、リング上でリディエとにらみ合っていたら急に体が熱くなってきた。それは戦いの心によって温度が上昇したというより、体の機能が一部破損して調整が狂ったよう。
(な、なんだ……急に熱く……)
ジワーっとまとわりつきながら半殺しのように上がっていく体温。こうなると着物というのはバカみたいに熱い。閻美の場合は涼などいっさい配慮していない。とにかく白くうつくしいという事に全力を注いでいる。よって中火で焼かれる具材みたいになっていく。
「何をボーッとしている!」
叫ぶリディエが前に出た。
「う……」
激にはげしい熱さに襲われボーッとしかけていた閻美だったが、飛んでくる攻撃をガード。
「おぉ、閻美……熱くてたまらないのに軽やかな動きだこと。だったらもっと熱くなれ、それこそぶっ倒れて病院に運ばれちゃうってくらい」
感心って顔のサキュバスがジーっと閻美を見つめながら口にする。
「ハァハァ……く、熱い……」
閻美のうつくしい顔に流れ出る大量の汗、それを見てサキュバスはケケケと笑いながら言う。
「閻美のことだからあれだけ熱くなっても着物を脱ぐとかできないよねぇ。脱げば大したモノだけど、まぁ脱げないだろうね、プライドしか取り柄のない女なんだから」
脱げるなら脱いでみやがれ! とせせら笑うサキュバス。
「でい!」
いま、リディエのうつくしい上段蹴りが閻美の首辺りに入った。
(実況)「あぁーっと! なんとうつくしい上段蹴り、美人、すごい巨乳、そして華麗につよいと揃っているぞリディエ!」
(解説)「いまのはきれいな蹴りでしたね、まるで戦う妖精みたいですね」
実況と解説がリディエをべた褒めする。すると湧き上がる観客も同じで、リディエ最高とコールし、つまらない閻美はさっさと負けやがれ! なんて事も言い出す。
「閻美……体調不良ですか? すごい汗ですよ? だったら負けを認めなさい。女らしく、潔く、わたしの負けと認めれば平和的に終了します。そんな汗、その着物を脱ぐしか解決策はないでしょうが、あなたにそれができるとは思いません」
押しているリディエが気遣うと、押されている方は大量の汗を流しながらも思いやられながらの敗北など絶対に受け入れないとする。
「誰が降参など……」
苦悩しながらも閻美はすぐ近くにいる観客のひとりが2リットルのペットボトルを持っているのを見た。中は水がマンタンだ。
「そのペットボトル、わたしにくれ!」
突然観客に向かってギブミー! をやり出す。幸いその観客は気前がよいと同時に、閻美のような女に求められると断れないという男だった。だから未開封の2リットルボトルが閻美に向かって投げられた。
「何をする気ですか?」
怪訝な顔で見張るリディエ。すると閻美、着物に両手をかけて吠えた。
「この閻美、あっさりと敗北を受け入れるような女ではない!」
(つよい……)
左腕で脇を締め、開いた右手前に伸ばすリディエ、対戦する白い着物の女がつよいと感じる。しかしどういう風に動くか予測がつかないので様子見として突進はしない。
「んぅ!」
閻美、両手を開けたら眼前の空気をなでるように腕を回し動かす。それはゆっくりやっているはずなのだが、リディエの目には残像が映る。だから一瞬、その引きずるような動きに見惚れる。
しかし次の瞬間……ドン! 突如として眼前にいる閻美、おどろき動けないリディエを笑顔で見ながら言ってやる。
「地獄に落ちろ!」
ドーン! っと分厚い右ストレートがリディエの顔面中央に放たれる。たまらず、ズサーっと後ろに引っ張られ白いリングロープに背中が当たる。
「ほぉ……やるなぁ」
閻美は合わせた両手で音を鳴らしながら感心した。いまの右ストレートは確かに入った。だが食らう直前、わずかだがリディエは後退していた。だから直撃のダメージが大幅に軽減されたというわけである。
「んぅ!」
顔を左右に数回振ったリディエ、閻美を見てつぶやく。べつに着物で動きにくそうとか遠慮しなくてもいいのですねと。
「では」
リディエがスーッと前に出る。そこから猛烈な、大雨が正面に飛んでくるような突きの連打が閻美に向けられる。
「月下八連桜!」
リディエが吠える。
「ふん、いかに速い連打であろうと見えればどうという事はない」
閻美、スイスイっと泳ぐようにスウェーバック。余裕かましてよけまくる。だがいきなりリディエの足が動く。その長い足がおどろくほど速く中段に来た。それには閻美もぎょっとして動きが乱れた。
「八連桜開花!」
吠えたリディエのすべるように滑らかな前進と同時に放たれる。閻美はその速さに対して青ざめながら風のように後退しても逃げられなかった。
「ぶぅ!」
クリーンヒットではないがそれに近いヒット。ロープに背中が当たった閻美、ジーンっと来る痛みを鼻に感じる。だからそれははげしい怒りに変換される。
「よくも……この閻美のうつくしい顔に痛みなどを与えてくれたなぁ」
「閻美、あなたには悪いクセがあります」
「悪いクセだと?」
「余裕の持ちすぎ、自信過剰、そして自分が特別だと思いまくる傲慢さ。それらはわたしが嫌うモノ。
「そうか……わたしもリディエのような女は好きじゃない。というわけで、もう遠慮も思いやりもなし。要覚悟だリディエ」
閻美の顔からゆっくりと余裕の笑みが薄らいでいく。観客の声援はリディエ支持が多いから、それに対する不満もマイナスエネルギーの火力として投じられていく。
(実況)「あぁ~っと閻美の顔に怒りが出てきたぞ。さぁ、これはどうなりますかね?」
(解説)「美人の顔は怒ってもサマになりますね、はい」
こんな風に盛り上がっていきそうな中、立ち見しながらニマニマっと笑う者が一人いた。それはリディエを勝たせたいと思っているサキュバスだった。
「閻美みたいな女が勝ってもつまらないでしょう。プライドが高くて爆乳具合を隠す女に誰が魅力を感じるというのか。それに今回のわたしは御手洗団子の応援をしてやらなきゃいけないから、閻美には負けてもらう。つまらない女はさっさと敗北して立ち去るべし」
サキュバスは今、チェックオーバーサイズチェスターコート×白ニットコーデなんておそろしく地味な格好をしているが、これはこの場では目立たないようにするためである。いかんせんHカップの爆乳、そしてこの場の周囲にいる観客は例外なくおっぱい星人。注目されては仕事ができないということで、不本意ながらも地味でダサいという格好に甘んじている。
(ん……)
閻美、リング上でリディエとにらみ合っていたら急に体が熱くなってきた。それは戦いの心によって温度が上昇したというより、体の機能が一部破損して調整が狂ったよう。
(な、なんだ……急に熱く……)
ジワーっとまとわりつきながら半殺しのように上がっていく体温。こうなると着物というのはバカみたいに熱い。閻美の場合は涼などいっさい配慮していない。とにかく白くうつくしいという事に全力を注いでいる。よって中火で焼かれる具材みたいになっていく。
「何をボーッとしている!」
叫ぶリディエが前に出た。
「う……」
激にはげしい熱さに襲われボーッとしかけていた閻美だったが、飛んでくる攻撃をガード。
「おぉ、閻美……熱くてたまらないのに軽やかな動きだこと。だったらもっと熱くなれ、それこそぶっ倒れて病院に運ばれちゃうってくらい」
感心って顔のサキュバスがジーっと閻美を見つめながら口にする。
「ハァハァ……く、熱い……」
閻美のうつくしい顔に流れ出る大量の汗、それを見てサキュバスはケケケと笑いながら言う。
「閻美のことだからあれだけ熱くなっても着物を脱ぐとかできないよねぇ。脱げば大したモノだけど、まぁ脱げないだろうね、プライドしか取り柄のない女なんだから」
脱げるなら脱いでみやがれ! とせせら笑うサキュバス。
「でい!」
いま、リディエのうつくしい上段蹴りが閻美の首辺りに入った。
(実況)「あぁーっと! なんとうつくしい上段蹴り、美人、すごい巨乳、そして華麗につよいと揃っているぞリディエ!」
(解説)「いまのはきれいな蹴りでしたね、まるで戦う妖精みたいですね」
実況と解説がリディエをべた褒めする。すると湧き上がる観客も同じで、リディエ最高とコールし、つまらない閻美はさっさと負けやがれ! なんて事も言い出す。
「閻美……体調不良ですか? すごい汗ですよ? だったら負けを認めなさい。女らしく、潔く、わたしの負けと認めれば平和的に終了します。そんな汗、その着物を脱ぐしか解決策はないでしょうが、あなたにそれができるとは思いません」
押しているリディエが気遣うと、押されている方は大量の汗を流しながらも思いやられながらの敗北など絶対に受け入れないとする。
「誰が降参など……」
苦悩しながらも閻美はすぐ近くにいる観客のひとりが2リットルのペットボトルを持っているのを見た。中は水がマンタンだ。
「そのペットボトル、わたしにくれ!」
突然観客に向かってギブミー! をやり出す。幸いその観客は気前がよいと同時に、閻美のような女に求められると断れないという男だった。だから未開封の2リットルボトルが閻美に向かって投げられた。
「何をする気ですか?」
怪訝な顔で見張るリディエ。すると閻美、着物に両手をかけて吠えた。
「この閻美、あっさりと敗北を受け入れるような女ではない!」
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
訳あり冷徹社長はただの優男でした
あさの紅茶
恋愛
独身喪女の私に、突然お姉ちゃんが子供(2歳)を押し付けてきた
いや、待て
育児放棄にも程があるでしょう
音信不通の姉
泣き出す子供
父親は誰だよ
怒り心頭の中、なしくずし的に子育てをすることになった私、橋本美咲(23歳)
これはもう、人生詰んだと思った
**********
この作品は他のサイトにも掲載しています
橘若頭と怖がり姫
真木
恋愛
八歳の希乃は、母を救うために極道・橘家の門を叩き、「大人になったら自分のすべてを差し出す」と約束する。
その言葉を受け取った橘家の若頭・司は、希乃を保護し、慈しみ、外界から遠ざけて育ててきた。
高校生になった希乃は、虚弱体質で寝込んでばかり。思いつめて、今まで養ってもらったお金を返そうと夜の街に向かうが、そこに司が現れて……。
完結【強引な略奪婚】冷徹な次期帝は、婚姻間近の姫を夜ごと甘く溶かす
小木楓
恋愛
完結しました✨
タグ&あらすじ変更しました。
略奪された大納言家の香子を待っていたのは、冷徹な次期帝による「狂愛」という名の支配でした。
「泣け、香子。お前をこれほど乱せるのは、世界で私だけだ」
「お前はまだ誰のものでもないな? ならば、私のものだ」
大納言家の姫・香子には、心通わせる穏やかな婚約者がいた。
しかし、そのささやかな幸福は、冷徹と噂される次期帝・彰仁(あきひと)に見初められたことで一変する。
強引な勅命により略奪され、後宮という名の檻に閉じ込められた香子。
夜ごとの契りで身体を繋がれ、元婚約者への想いすら「不義」として塗り潰されていく。
恐怖に震える香子だったが、閉ざされた寝所で待っていたのは、想像を絶するほど重く、激しい寵愛で……?
「痛くはしない。……お前が私のことしか考えられなくなるまで、何度でも教え込もう」
逃げ場のない愛に心が絡め取られていく中、彰仁は香子を守るため、「ある残酷な嘘」を用いて彼女を試す。
それは、愛するがゆえに彼女を嫉妬と絶望で壊し、「帝なしでは息もできない」状態へ作り変えるための、狂気じみた遊戯だった。
「一生、私の腕の中で溺れていろ」
守るために壊し、愛するために縛る。
冷酷な仮面の下に隠された、
一途で異常な執着を知った時、香子の心もまた甘い猛毒に溶かされていく――。
★最後は極上のハッピーエンドです。
※AI画像を使用しています。
与兵衛長屋つれあい帖 お江戸ふたり暮らし
かずえ
歴史・時代
旧題:ふたり暮らし
長屋シリーズ一作目。
第八回歴史・時代小説大賞で優秀短編賞を頂きました。応援してくださった皆様、ありがとうございます。
十歳のみつは、十日前に一人親の母を亡くしたばかり。幸い、母の蓄えがあり、自分の裁縫の腕の良さもあって、何とか今まで通り長屋で暮らしていけそうだ。
頼まれた繕い物を届けた帰り、くすんだ着物で座り込んでいる男の子を拾う。
一人で寂しかったみつは、拾った男の子と二人で暮らし始めた。
10秒で読めるちょっと怖い話。
絢郷水沙
ホラー
ほんのりと不条理な『ギャグ』が香るホラーテイスト・ショートショートです。意味怖的要素も含んでおりますので、意味怖好きならぜひ読んでみてください。(毎日昼頃1話更新中!)
『専属メイド全員が重すぎる愛で迫ってくる!~大学生の僕、10人の美女に24時間甘やかされ尽くす生活~』
まさき
青春
僕は、ちょっと普通じゃない日常を送ることになった――それは、専属メイドが全員僕のことを溺愛してくれる暮らしだ。
朝は髪を整えてくれるリナ、朝食で笑顔を見せてくれるミユ、どの瞬間も全力で僕を甘やかす。掃除、料理、悩み相談まで、僕のためだけに動くメイドたち。
「ご主人様の笑顔が見たいんです」
その一言で、僕の毎日はちょっとドキドキ、ちょっと幸せ。
全員が僕を独占したいと競い合う日常の中、僕はどうやってこの溺愛地獄(?)を生き抜けばいいのか――!?
甘々、至れり尽くせりの日常ラブコメ、開幕。
前の野原でつぐみが鳴いた
小海音かなた
恋愛
鶫野鹿乃江は都内のアミューズメント施設で働く四十代の事務職女性。ある日職場の近くを歩いていたら、曲がり角から突然現れた男性とぶつかりそうになる。
その夜、突然鳴った着信音をたどったらバッグの中に自分のものではないスマートフォン入っていて――?!
『ほんの些細な偶然から始まるラブストーリー』。そんなありきたりなシチュエーションにもかかわらず、まったく異なる二人の立場のせいで波乱含みな恋愛模様をもたらしていく――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる