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207・(Σの輝き)身長40mになった爆乳女子、団子を食い止めろ 1
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207・(Σの輝き)身長40mになった爆乳女子、団子を食い止めろ 1
「あぁ、今日もいい天気だ」
ついこの間、巨乳ばっかりのバトル大会(195話~206話)なんてモノで勝手に結婚相手を決められそうになった息吹が午前10時の晴天を見上げる。実にホッとした、今日は晴天にふさわしく何事もなければいい……とか思いながら、のんびりキブンで繁華街を歩く。
「ん?」
デパートの近くで何やら色々置いている路上販売というのが目に入った。別に気にする必要もないはずだったが、キブンがよいせいなのかちょっと足を止めて見ることにする。
「いらっしゃいアル」
座っている30代前半くらいの男性というのが満面の笑みで息吹を見上げる。
「ここって何を売ってるの?」
とりあえず返しの礼儀として軽い笑みで質問をしてみた。
「なんでもアルね。ここは夢売り場アルよ、まさに日の出は夢の倉庫アル!」」
夢売り場とか言う割には……スカスカのガラクタばっかりに見えるなぁと思う息吹だった。
「これは?」
息吹はなんとなく立派っぽいってイメージのヘッドホンと、それに引っ付けて売るのであろう外付ハードディスクみたいなモノに指先を向ける。
「あ、ハーン! お兄さん抜け目がないアルネ。これ目玉商品のひとつヨ、夢を録画できる優れものアルよ」
「マジで?」
「本来なら300万円するアル。でも今日は特別デーアルから、たったの3万円ぽっちアル」
「3万円か……じゃぁ、このペットボトルに入っているピンクの液体は? なんかの健康食品とか?」
「これはすごいアルよ、アフロディーテもびっくり! アル。これを飲むと男が女になれるアル。多めに一気飲みすると巨乳女子になれるアル。これでなんの憂いもない喜びに満ちた人生が送れるアルよ」
「いや、戻るのはどうするんだよ」
「それはこちら白いドリンクアルよ。女は男に、女になっていた男は元にって姿になれるアル。多めに一気飲みすると天狗もびっくりな男になれるネ。どうアル? 買わないアルか?」
「どうすっかなぁ……」
ヤバい……眼前にいる奴はマジでくっそヤバい……と息吹は思った。しかしヤバい奴ながら商売を心得ているらしい。ムリヤリ買わせようって脅しには出ないが、しおらしい態度で情に訴える。
「まぁ……いいアル。冷やかしにはもう慣れているアル。みんなそうネ、面白そうとか笑顔で言うだけアル。結局何も買わないアル。でもだからといって人を恨んだりはしないアルよ。これも試練アルからネ」
普段ならそんなセリフを放たれても相手にしない息吹。しかし今日は何かひとつ買ってやってもいいかって気にさせられた。
「これは?」
大型ではないが小型でもない的な、言うなれば中くらいな大きさって感じのペンライトを指さす。これがほどよい値段なら買ってもいいかなと心備えておく。
「あ、いいのに目を付けたアル。これは通称Σカプセルアルよ」
「Σカプセル?」
「おのれのエナジーをたっぷり注入してボタンを押すと……」
「押すと?」
「目の前が光ってまばゆいシアワセに包まれるアル」
「え……それだけ?」
「話は最後まで聞くアル。おのれのエナジー、さらにはその他……など特大のエネルギーを注入し、ボタンを押しせば莫大なエネルギーを発することができるアル。そうすると……」
「そうすると?」
「数秒ほど別宇宙への入り口が開けるアルよ。知ってるアルか? 多元宇宙、パラレルワールド、別の話でいうならプランクブレーンアル!」
話せば話すほど胡散臭い……が、ほどよい愛嬌を交え情熱的に語る相手の姿に免じて買ってもいいかなと思う息吹だった。
「で、いくら?」
「ほんとうは100万円でも買えない代物アル。でも特別なルートで入手して、しかも今はサービス期間。特別に1万ポッキリネ」
「よし、じゃぁ買うよ」
「はん、しぇいしぇい!」
こうして息吹はおそらく……いや、疑う余地なくどうでもいいなと思うモノを購入した。2、3回試しにカチカチやって光をつけたら、そのままゴミ箱にポイしてしまうだろうと思いながら、シャツジャケットの内ポケットに購入物を入れるのだった。
「あぁ、今日もいい天気だ」
ついこの間、巨乳ばっかりのバトル大会(195話~206話)なんてモノで勝手に結婚相手を決められそうになった息吹が午前10時の晴天を見上げる。実にホッとした、今日は晴天にふさわしく何事もなければいい……とか思いながら、のんびりキブンで繁華街を歩く。
「ん?」
デパートの近くで何やら色々置いている路上販売というのが目に入った。別に気にする必要もないはずだったが、キブンがよいせいなのかちょっと足を止めて見ることにする。
「いらっしゃいアル」
座っている30代前半くらいの男性というのが満面の笑みで息吹を見上げる。
「ここって何を売ってるの?」
とりあえず返しの礼儀として軽い笑みで質問をしてみた。
「なんでもアルね。ここは夢売り場アルよ、まさに日の出は夢の倉庫アル!」」
夢売り場とか言う割には……スカスカのガラクタばっかりに見えるなぁと思う息吹だった。
「これは?」
息吹はなんとなく立派っぽいってイメージのヘッドホンと、それに引っ付けて売るのであろう外付ハードディスクみたいなモノに指先を向ける。
「あ、ハーン! お兄さん抜け目がないアルネ。これ目玉商品のひとつヨ、夢を録画できる優れものアルよ」
「マジで?」
「本来なら300万円するアル。でも今日は特別デーアルから、たったの3万円ぽっちアル」
「3万円か……じゃぁ、このペットボトルに入っているピンクの液体は? なんかの健康食品とか?」
「これはすごいアルよ、アフロディーテもびっくり! アル。これを飲むと男が女になれるアル。多めに一気飲みすると巨乳女子になれるアル。これでなんの憂いもない喜びに満ちた人生が送れるアルよ」
「いや、戻るのはどうするんだよ」
「それはこちら白いドリンクアルよ。女は男に、女になっていた男は元にって姿になれるアル。多めに一気飲みすると天狗もびっくりな男になれるネ。どうアル? 買わないアルか?」
「どうすっかなぁ……」
ヤバい……眼前にいる奴はマジでくっそヤバい……と息吹は思った。しかしヤバい奴ながら商売を心得ているらしい。ムリヤリ買わせようって脅しには出ないが、しおらしい態度で情に訴える。
「まぁ……いいアル。冷やかしにはもう慣れているアル。みんなそうネ、面白そうとか笑顔で言うだけアル。結局何も買わないアル。でもだからといって人を恨んだりはしないアルよ。これも試練アルからネ」
普段ならそんなセリフを放たれても相手にしない息吹。しかし今日は何かひとつ買ってやってもいいかって気にさせられた。
「これは?」
大型ではないが小型でもない的な、言うなれば中くらいな大きさって感じのペンライトを指さす。これがほどよい値段なら買ってもいいかなと心備えておく。
「あ、いいのに目を付けたアル。これは通称Σカプセルアルよ」
「Σカプセル?」
「おのれのエナジーをたっぷり注入してボタンを押すと……」
「押すと?」
「目の前が光ってまばゆいシアワセに包まれるアル」
「え……それだけ?」
「話は最後まで聞くアル。おのれのエナジー、さらにはその他……など特大のエネルギーを注入し、ボタンを押しせば莫大なエネルギーを発することができるアル。そうすると……」
「そうすると?」
「数秒ほど別宇宙への入り口が開けるアルよ。知ってるアルか? 多元宇宙、パラレルワールド、別の話でいうならプランクブレーンアル!」
話せば話すほど胡散臭い……が、ほどよい愛嬌を交え情熱的に語る相手の姿に免じて買ってもいいかなと思う息吹だった。
「で、いくら?」
「ほんとうは100万円でも買えない代物アル。でも特別なルートで入手して、しかも今はサービス期間。特別に1万ポッキリネ」
「よし、じゃぁ買うよ」
「はん、しぇいしぇい!」
こうして息吹はおそらく……いや、疑う余地なくどうでもいいなと思うモノを購入した。2、3回試しにカチカチやって光をつけたら、そのままゴミ箱にポイしてしまうだろうと思いながら、シャツジャケットの内ポケットに購入物を入れるのだった。
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