80 / 125
イケメン星人、イケメンデス登場1
しおりを挟む
イケメン星人、イケメンデス登場1
それはある日の夜遅くに発生した出来事だった。ひとりの女性がイソイソ夜道を歩いていたら、後ろからフッと声をかけられた。
「お姉さん」
その声は若い男性、音色はやわらかく心地よい。もしかするとイケメンなのでは! と、少し期待した女性、なんですか? と振り返る。
「ぼくとデートしませんか?」
身長175cmのくらい男はそう言った。だがそれは人の男ではなかったのだ。月夜に照らされたその顔は……カエルそのものだ!
「きゃー!!!!!」
女性は大声を出して逃げようとする。
「おのれ、また逃げる、なぜどの女も逃げるのだ。なぜこのイケメンにホレてくれないのだ!」
怒ったカエル人間の口から長い舌が勢いよく放たれる。そしてそれは、叫びながら逃げようとする女性の体をねっちゃり拘束。
「ほんぅな、ほえぇのひゃえひぃになぇぇ(女、おれの彼氏になれ!)
「いや、離して……きゃー!」
女性に思いが通じなかったことでカエル人間の怒りは頂点に達した。すると何が起こったか? 地面に映る影絵が示す展開によれば、カエル人間が女性をそのまま飲み込んだ……だった。
「うぷ……まったく、また腹がこなれるまでストレッチなどせねばならない。なぜだ、我が故郷イケメン星ではそこそこイケメンと評価があったというのに、なぜ人間の女はこのイケメンになびかないのか」
こんなつぶやきを残してカエル人間は夜のどこかへと消えていった。
そして翌朝、学校へ行くため慌ただしく動いている由良の家にインターホンが鳴る。隣に住む幼なじみの男子こと悠人がボタンを押したのだ。
「おまたせ、ごめんね、待たせて」
制服姿の巨乳女子こと由良が門の外に出る。中学の制服もおたがいばっちり板につき、2人の中学生イチャラブ感も慣れってオーラを纏ってきた。
「ずいぶん久しぶりだね、悠人がわたしを誘ってくれるなんて」
「え、そ、そうかな」
「まぁ、いいけどね、友達とか男同士の付き合いもあるだろうし、悠人はひとりで歩くのが好きって根暗でもあるし」
由良がちょっとかわいく拗ねてみせた。すると悠人、赤くしつつも真剣って顔になり、心配だから由良に言いたいと口にする。
「え、なに?」
「いや、最近カエル人間の事件が多いじゃん」
「あぁ、あれってほんとうなのかなぁ」
「でも、若い女性ばっかり狙われているっていうのは本当らしいよ。だからさ……正直由良はだいじょうぶかなって心配なんだよ」
「心配してくれるの?」
「あ、あたりまえだろう。だからさ、夜になったら何があっても出歩くなって言いたかった」
「悠人……」
由良、うれしくなって顔をほんのり赤くする。そしてスクールバッグを左肩にかけると右腕を動かして促す。
「な、なに?」
「鈍い! 腕組みを誘っているんだよ」
「う、腕組み……」
「イヤなの?」
「そんなわけない、ものすごくして欲しいけれど、朝の登校時にやると目立つから由良だってイヤじゃないかなぁと思って」
「途中までだよ、〇〇コースから行って途中まで、それなら見られる可能性度合いは低い」
「いいの?」
「早くしないと気が変わるよ?」
こうして2人は朝から順調にイチャラブモードを発動。カエル人間がどうなんて話はそっちのけで、愛しさにあふれた会話をしながら登校した。
―それから3時間後の繁華街―
「はぁ? 別れたい?」
いま、繁華街にある喫茶店、「出会いは別れの始まり」の中で、ひとりの男が彼女から別れ話を持ち掛けられていた。
「なんで? なんで別れたいとか言い出すんだよ。おれの何がいけないんだよ」
「だってあなた自分勝手だし、性格悪いし、世界も狭いしワンパターン。いいところ何もない」
女にフラれかけている男、それは西野大吾という23歳。名前とか年はどうでもよく、性格が大いに問題という男だった。
「おまえ、おれみたいなイケメンをフッてどうする気だよ、正気か?」
大吾は自分をイケメンだと思っている。アイドルみたいにキャーキャー騒がれてもおかしくないとマジに思っていたりする。
「それなのよ」
「それ?」
「あなたほんとうに自分をイケメンだと思っているの?」
「え、おれがイケメンでなかったら、イケメンって言葉の存在意義がなくなるだろう」
「わたし、あなたのその特徴は冗談だと思ったの。てっきりお笑い芸人を目指す愉快な人かと期待したりもしたの」
「はぁ? そんな目で見ていたのかよ」
「ミラーに映る自分を見てみなさいよ!」
怒った彼女、左隣にある店のガラスに顔を向け、そこに映る大吾の顔を指さす。
「あなたの顔のどこがイケメンなわけ? っていうか、その顔面をどう思えばイケメンって言葉にたどり着けるの?」
「え、どうって言われても……」
「自分がイケメンだとうぬぼれるだけなら可愛いのかのかもしれない。だけどそれで傲慢だからうざいんだわ」
「おれが傲慢、どこが!」
「なら言ってあげる。デートしてもいつも行く場所が同じ、歩くコースも同じ、会話もほとんど似たような事のくり返し。それでいて自分についてくるのが当たり前と思っている。こんなマンネリで退屈な男ってめったにいないわよ」
「ぅ……だ、だけど、性格はいいだろう」
「冗談やめてよ。自己評価が以上に高くて、自分の話ばかりして、人生悟っているような口調でありながらけっこう人の悪口は多い。それのどこが性格いいっていうわけ?」
「でもな、顔は一級品だろうが!」
「ふつうでしょう、ほんとうにふつう」
「でも強いて言えばイケメンになるはずだ」
「あなたがイケメンだったら、イケメンって言葉の価値が値崩れするわ」
「ふざけんなよおまえ」
大吾は手にしたグラスの水を彼女にぶっかけた。それだけでは飽き足らず、身を乗り出し彼女の頬にビンタする。そして店内がびっくり仰天するような大声で叫び散らした。
「ふざけるな! そもそも女が男のルックスに注文ばかり出して、自分のことを棚に上げて好き放題抜かしてきたのが諸悪の根源だろうが!」
大吾が乱れる。だから勢い余ってテーブルをひっくり返す。その上にあったグラスや皿などが床に転がり落ちて散乱。
「くっそぉ!」
連携した店員と他の客に抑えられた大吾、散々に喚き散らした後、めでたく警察のご厄介になる。そして女が死ぬほど憎い! というつよいマイナス感情を抱くに至った。
それはある日の夜遅くに発生した出来事だった。ひとりの女性がイソイソ夜道を歩いていたら、後ろからフッと声をかけられた。
「お姉さん」
その声は若い男性、音色はやわらかく心地よい。もしかするとイケメンなのでは! と、少し期待した女性、なんですか? と振り返る。
「ぼくとデートしませんか?」
身長175cmのくらい男はそう言った。だがそれは人の男ではなかったのだ。月夜に照らされたその顔は……カエルそのものだ!
「きゃー!!!!!」
女性は大声を出して逃げようとする。
「おのれ、また逃げる、なぜどの女も逃げるのだ。なぜこのイケメンにホレてくれないのだ!」
怒ったカエル人間の口から長い舌が勢いよく放たれる。そしてそれは、叫びながら逃げようとする女性の体をねっちゃり拘束。
「ほんぅな、ほえぇのひゃえひぃになぇぇ(女、おれの彼氏になれ!)
「いや、離して……きゃー!」
女性に思いが通じなかったことでカエル人間の怒りは頂点に達した。すると何が起こったか? 地面に映る影絵が示す展開によれば、カエル人間が女性をそのまま飲み込んだ……だった。
「うぷ……まったく、また腹がこなれるまでストレッチなどせねばならない。なぜだ、我が故郷イケメン星ではそこそこイケメンと評価があったというのに、なぜ人間の女はこのイケメンになびかないのか」
こんなつぶやきを残してカエル人間は夜のどこかへと消えていった。
そして翌朝、学校へ行くため慌ただしく動いている由良の家にインターホンが鳴る。隣に住む幼なじみの男子こと悠人がボタンを押したのだ。
「おまたせ、ごめんね、待たせて」
制服姿の巨乳女子こと由良が門の外に出る。中学の制服もおたがいばっちり板につき、2人の中学生イチャラブ感も慣れってオーラを纏ってきた。
「ずいぶん久しぶりだね、悠人がわたしを誘ってくれるなんて」
「え、そ、そうかな」
「まぁ、いいけどね、友達とか男同士の付き合いもあるだろうし、悠人はひとりで歩くのが好きって根暗でもあるし」
由良がちょっとかわいく拗ねてみせた。すると悠人、赤くしつつも真剣って顔になり、心配だから由良に言いたいと口にする。
「え、なに?」
「いや、最近カエル人間の事件が多いじゃん」
「あぁ、あれってほんとうなのかなぁ」
「でも、若い女性ばっかり狙われているっていうのは本当らしいよ。だからさ……正直由良はだいじょうぶかなって心配なんだよ」
「心配してくれるの?」
「あ、あたりまえだろう。だからさ、夜になったら何があっても出歩くなって言いたかった」
「悠人……」
由良、うれしくなって顔をほんのり赤くする。そしてスクールバッグを左肩にかけると右腕を動かして促す。
「な、なに?」
「鈍い! 腕組みを誘っているんだよ」
「う、腕組み……」
「イヤなの?」
「そんなわけない、ものすごくして欲しいけれど、朝の登校時にやると目立つから由良だってイヤじゃないかなぁと思って」
「途中までだよ、〇〇コースから行って途中まで、それなら見られる可能性度合いは低い」
「いいの?」
「早くしないと気が変わるよ?」
こうして2人は朝から順調にイチャラブモードを発動。カエル人間がどうなんて話はそっちのけで、愛しさにあふれた会話をしながら登校した。
―それから3時間後の繁華街―
「はぁ? 別れたい?」
いま、繁華街にある喫茶店、「出会いは別れの始まり」の中で、ひとりの男が彼女から別れ話を持ち掛けられていた。
「なんで? なんで別れたいとか言い出すんだよ。おれの何がいけないんだよ」
「だってあなた自分勝手だし、性格悪いし、世界も狭いしワンパターン。いいところ何もない」
女にフラれかけている男、それは西野大吾という23歳。名前とか年はどうでもよく、性格が大いに問題という男だった。
「おまえ、おれみたいなイケメンをフッてどうする気だよ、正気か?」
大吾は自分をイケメンだと思っている。アイドルみたいにキャーキャー騒がれてもおかしくないとマジに思っていたりする。
「それなのよ」
「それ?」
「あなたほんとうに自分をイケメンだと思っているの?」
「え、おれがイケメンでなかったら、イケメンって言葉の存在意義がなくなるだろう」
「わたし、あなたのその特徴は冗談だと思ったの。てっきりお笑い芸人を目指す愉快な人かと期待したりもしたの」
「はぁ? そんな目で見ていたのかよ」
「ミラーに映る自分を見てみなさいよ!」
怒った彼女、左隣にある店のガラスに顔を向け、そこに映る大吾の顔を指さす。
「あなたの顔のどこがイケメンなわけ? っていうか、その顔面をどう思えばイケメンって言葉にたどり着けるの?」
「え、どうって言われても……」
「自分がイケメンだとうぬぼれるだけなら可愛いのかのかもしれない。だけどそれで傲慢だからうざいんだわ」
「おれが傲慢、どこが!」
「なら言ってあげる。デートしてもいつも行く場所が同じ、歩くコースも同じ、会話もほとんど似たような事のくり返し。それでいて自分についてくるのが当たり前と思っている。こんなマンネリで退屈な男ってめったにいないわよ」
「ぅ……だ、だけど、性格はいいだろう」
「冗談やめてよ。自己評価が以上に高くて、自分の話ばかりして、人生悟っているような口調でありながらけっこう人の悪口は多い。それのどこが性格いいっていうわけ?」
「でもな、顔は一級品だろうが!」
「ふつうでしょう、ほんとうにふつう」
「でも強いて言えばイケメンになるはずだ」
「あなたがイケメンだったら、イケメンって言葉の価値が値崩れするわ」
「ふざけんなよおまえ」
大吾は手にしたグラスの水を彼女にぶっかけた。それだけでは飽き足らず、身を乗り出し彼女の頬にビンタする。そして店内がびっくり仰天するような大声で叫び散らした。
「ふざけるな! そもそも女が男のルックスに注文ばかり出して、自分のことを棚に上げて好き放題抜かしてきたのが諸悪の根源だろうが!」
大吾が乱れる。だから勢い余ってテーブルをひっくり返す。その上にあったグラスや皿などが床に転がり落ちて散乱。
「くっそぉ!」
連携した店員と他の客に抑えられた大吾、散々に喚き散らした後、めでたく警察のご厄介になる。そして女が死ぬほど憎い! というつよいマイナス感情を抱くに至った。
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
妹の仇 兄の復讐
MisakiNonagase
青春
神奈川県の海に近い住宅街。夏の終わりが、夕焼けに溶けていく季節だった。
僕、寺内勇人は高校三年生。妹の茜は高校一年生。父と母との四人暮らし。ごく普通の家庭で、僕と茜は、ブラコンやシスコンと騒がれるほどではないが、それなりに仲の良い兄妹だった。茜は少し内気で、真面目な顔をしているが、家族の前ではよく笑う。特に、幼馴染で僕の交際相手でもある佑香が来ると、姉のように慕って明るくなる。
その平穏が、ほんの些細な噂によって、静かに、しかし深く切り裂かれようとは、その時はまだ知らなかった。
中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語
jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ
★作品はマリーの語り、一人称で進行します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる