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イケメン星人、イケメンデス登場4
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イケメン星人、イケメンデス登場4
「あの、どうかしたんですか?」
美和が声をかけると、イケメンデスは好青年みたいなオーラを纏いながら、いやぁ、コンタクトレンズを落としちゃってとか言う。
「なら、いっしょに探します」
美和の声はポッとなったガールって曲が作れそうな色だった。
(ふん、いまのおれは女に不自由しない身、こんな子どもなんぞに興味はない)
しかしいっしょにコンタクトレンズを探してくれる美和から上がってくる献身的な感とか、イケメン大好きと甘えたがる子犬(メス犬)みたいな顔を見ていると、イケメンデスはこう思い始める。
(この少女、相当イケメンに弱いと見た。要するにさっくり食えるというタイプだ。しかし逆に言うと、こういうタイプを調教してみるというのはおもしろいのかもしれない)
「きみ、名前は?」
コンタクトレンズを見つけたイケメンデス、とびっきりのイケメンフェイスで美和をドキドキさせながら名前を聞く。
「美和……」
「いい名前だね、で、どうだろう、お礼にすぐそこにある喫茶店でお茶とかするのは? もちろん、ただお礼のお茶をするだけだから、それが終わったら何事もなかったようにバイバイするだけだよ」
イケメンデスはここでそれとなく寂し気な顔を浮かべたりした。実を言うとイケメンデス、昨晩の内にモテる男のイロハをしっかり勉強していた。
「え……」
年上の男、しかもイケメン、それがやわく甘えたさんみたいな顔を浮かべると美和という女子の胸にバキューン! って音が撃ち込まれる。
「あ、ごめん、ムリは言わないから」
しっかり先に自ら哀しく辞退を申し出る。
「あ、あの、いっしょにちょっとお茶するくらいなら全然だいじょうぶです」
美和が乗ってきた。来た! と思うイケメンデスだが、悪い心の持ち主という事実をイケメンフェイスで隠し繊細な男子を気取る。
喫茶店「恋の桜木」に入って向き合うと、美和はずっと顔をポッと赤くして、従順! という感じで男の話を聞き入る。
ちょろい! と思うイケメンデス、本日中にこの少女を食おうかなって考えてしまう。
「美和、今日は予定とかある?」
別にないです……と少女が返すだろうと思っていたら、予想に反して予定は一杯あると美和は即答。しかもその理由は、勉強だの友だち付き合いだのやるべき事がいっぱいだからと続ける。
(え、トロそうな感じに見えてそうでもないってタイプか? だったら押してもダメって事なんだろうかな?)
イケメンデスはここでトイレに行くと言って立ち上がった。そして狭い空間に入るとスマホを取り出し情報検索。
「えっと……トロそうに見えて警戒心がつよい女は、たとえ相手がイケメンでも即落ちは基本としてない。ただし、会って話をしてやさしくするって回数が少しでも増えればイチコロ。そのイチコロ状態になってから攻めに入るべし! か」
なるほどと学んだイケメンデス、席に戻るとさっきはごめんとまず謝る。
「え、ごめんって何がですか?」
「ん、予定がある? とか聞いた事。実はその、美和はかわいいとか思ってさ、もうちょい話をしたいとか思ってしまったんだ。でもそれはダメだよね、美和には美和の予定がある。なにより知り合ったばかりなのに親しい間柄みたいな事を求めるなんて、そんな事もわからない、おれはダメな男さ」
「そんな事ないです、ダメな男だなんて」
期待したとおり美和が食いついてきた。そこでイケメンデス、イケメンの子犬みたいな目線を浮かべながら、ちょっと話をするくらいなら……今日みたいなこの感じなら、明日もやりたい……ダメ? と、女心にナパーム弾を落とす。
「べ、別にダメじゃないです」
「ムリならムリと言って、おれ、女の子に迷惑をかける男になんてなりたくないから」
女はつよい男に惚れる、それは20世紀の古びた常識。今どきは性を感じさせないイケメン、やわい男、お金を持っている男のみが女にホレられる、それが21世紀の色恋クオリティ。
「じゃ、じゃぁ、明日もこの時間にここで」
「美和、ありがとう、すごくうれしいよ」
イケメンデス、まるで小学6年生の天真瀾漫な男子って感じの笑顔を見せつける。ズキューン! と、美和の胸にまた弾丸が撃ち込まれたのであった。
それから美和の生活が変化した。朝、昼、学校が終わるまでは同じだが、その後はひとりでさっさと帰ってしまう。ユリの相棒こと親友でありながら、ユリと過ごすよりイケメンデスと会話することが頭の中の多くを占めていく。
「美和、いっしょに帰ろう」
「あ、ごめん、今日はちょっと用事があるから」
ここでユリはサッと美和の前に立ち、最近はそればっかりじゃんか! と指摘。
「昨日もそう、一昨日もそう、その前もそう、用事ってなに? なんかやったりしているの?」
「いや、その……」
「え、なにその態度、なんか怪しくない?」
「別に怪しくなんかない」
「じゃぁ、用事って何なのか言いなさいよ」
「ユリは大事な事をわかっていない」
「は? なに?」
「女にはね、女の秘密っていうのがあるんだよ」
「へ?」
「とにかく、わたしは忙しいんだよ」
美和がユリを振り切った。女同士の友情そっちのけの感がとっても生々しかった。
(まさか彼氏でもできた?)
ユリ、美和なら変な男子にホレることはないだろうと思いつつ、なんとなく気になったので行動を開始。それは尾行といい、基本は犯罪だが正義のためといえば許される行為。
(もし彼氏ができたっていうなら、わたしに紹介しろつーの)
ユリは美和を尾行する。そしてしばらくしたら、見慣れない男が出現して美和といっしょに喫茶店に入っていった。
「へ? 誰? あんなやつ見た事ないんだけど。しかもあれ中学生でも高校生でもない、どう見ても20代の前半くらいじゃん。出会いアプリでも使ったって事なのかな?」
ユリ、少し離れたところから喫茶店のガラスに目をやる。そして白いテーブルをはさんで向き合い会話する2人を見る。
「まぁ、たしかに美和が好きそうな感じだ」
相手の男、まったく持ってユリの好みではない。だが相棒たる美和の好みだって事はわかる。
「ん……年齢差がよくない。中学生は同じ中学生、仮に年上だとしても高校生くらいと恋愛するべき。20代と中学生の恋愛なんて絶対よくない」
ユリ、電話してあの楽しそうな感じを壊してやろうかと思った。だが美和の顔には肝心なところでしっかり踏み留まるであろうって、そんな感じが見えなくもない。だから少し様子見とした。
(美和だからだいじょうぶ……そう思いたい、だからちょっと様子見)
「あの、どうかしたんですか?」
美和が声をかけると、イケメンデスは好青年みたいなオーラを纏いながら、いやぁ、コンタクトレンズを落としちゃってとか言う。
「なら、いっしょに探します」
美和の声はポッとなったガールって曲が作れそうな色だった。
(ふん、いまのおれは女に不自由しない身、こんな子どもなんぞに興味はない)
しかしいっしょにコンタクトレンズを探してくれる美和から上がってくる献身的な感とか、イケメン大好きと甘えたがる子犬(メス犬)みたいな顔を見ていると、イケメンデスはこう思い始める。
(この少女、相当イケメンに弱いと見た。要するにさっくり食えるというタイプだ。しかし逆に言うと、こういうタイプを調教してみるというのはおもしろいのかもしれない)
「きみ、名前は?」
コンタクトレンズを見つけたイケメンデス、とびっきりのイケメンフェイスで美和をドキドキさせながら名前を聞く。
「美和……」
「いい名前だね、で、どうだろう、お礼にすぐそこにある喫茶店でお茶とかするのは? もちろん、ただお礼のお茶をするだけだから、それが終わったら何事もなかったようにバイバイするだけだよ」
イケメンデスはここでそれとなく寂し気な顔を浮かべたりした。実を言うとイケメンデス、昨晩の内にモテる男のイロハをしっかり勉強していた。
「え……」
年上の男、しかもイケメン、それがやわく甘えたさんみたいな顔を浮かべると美和という女子の胸にバキューン! って音が撃ち込まれる。
「あ、ごめん、ムリは言わないから」
しっかり先に自ら哀しく辞退を申し出る。
「あ、あの、いっしょにちょっとお茶するくらいなら全然だいじょうぶです」
美和が乗ってきた。来た! と思うイケメンデスだが、悪い心の持ち主という事実をイケメンフェイスで隠し繊細な男子を気取る。
喫茶店「恋の桜木」に入って向き合うと、美和はずっと顔をポッと赤くして、従順! という感じで男の話を聞き入る。
ちょろい! と思うイケメンデス、本日中にこの少女を食おうかなって考えてしまう。
「美和、今日は予定とかある?」
別にないです……と少女が返すだろうと思っていたら、予想に反して予定は一杯あると美和は即答。しかもその理由は、勉強だの友だち付き合いだのやるべき事がいっぱいだからと続ける。
(え、トロそうな感じに見えてそうでもないってタイプか? だったら押してもダメって事なんだろうかな?)
イケメンデスはここでトイレに行くと言って立ち上がった。そして狭い空間に入るとスマホを取り出し情報検索。
「えっと……トロそうに見えて警戒心がつよい女は、たとえ相手がイケメンでも即落ちは基本としてない。ただし、会って話をしてやさしくするって回数が少しでも増えればイチコロ。そのイチコロ状態になってから攻めに入るべし! か」
なるほどと学んだイケメンデス、席に戻るとさっきはごめんとまず謝る。
「え、ごめんって何がですか?」
「ん、予定がある? とか聞いた事。実はその、美和はかわいいとか思ってさ、もうちょい話をしたいとか思ってしまったんだ。でもそれはダメだよね、美和には美和の予定がある。なにより知り合ったばかりなのに親しい間柄みたいな事を求めるなんて、そんな事もわからない、おれはダメな男さ」
「そんな事ないです、ダメな男だなんて」
期待したとおり美和が食いついてきた。そこでイケメンデス、イケメンの子犬みたいな目線を浮かべながら、ちょっと話をするくらいなら……今日みたいなこの感じなら、明日もやりたい……ダメ? と、女心にナパーム弾を落とす。
「べ、別にダメじゃないです」
「ムリならムリと言って、おれ、女の子に迷惑をかける男になんてなりたくないから」
女はつよい男に惚れる、それは20世紀の古びた常識。今どきは性を感じさせないイケメン、やわい男、お金を持っている男のみが女にホレられる、それが21世紀の色恋クオリティ。
「じゃ、じゃぁ、明日もこの時間にここで」
「美和、ありがとう、すごくうれしいよ」
イケメンデス、まるで小学6年生の天真瀾漫な男子って感じの笑顔を見せつける。ズキューン! と、美和の胸にまた弾丸が撃ち込まれたのであった。
それから美和の生活が変化した。朝、昼、学校が終わるまでは同じだが、その後はひとりでさっさと帰ってしまう。ユリの相棒こと親友でありながら、ユリと過ごすよりイケメンデスと会話することが頭の中の多くを占めていく。
「美和、いっしょに帰ろう」
「あ、ごめん、今日はちょっと用事があるから」
ここでユリはサッと美和の前に立ち、最近はそればっかりじゃんか! と指摘。
「昨日もそう、一昨日もそう、その前もそう、用事ってなに? なんかやったりしているの?」
「いや、その……」
「え、なにその態度、なんか怪しくない?」
「別に怪しくなんかない」
「じゃぁ、用事って何なのか言いなさいよ」
「ユリは大事な事をわかっていない」
「は? なに?」
「女にはね、女の秘密っていうのがあるんだよ」
「へ?」
「とにかく、わたしは忙しいんだよ」
美和がユリを振り切った。女同士の友情そっちのけの感がとっても生々しかった。
(まさか彼氏でもできた?)
ユリ、美和なら変な男子にホレることはないだろうと思いつつ、なんとなく気になったので行動を開始。それは尾行といい、基本は犯罪だが正義のためといえば許される行為。
(もし彼氏ができたっていうなら、わたしに紹介しろつーの)
ユリは美和を尾行する。そしてしばらくしたら、見慣れない男が出現して美和といっしょに喫茶店に入っていった。
「へ? 誰? あんなやつ見た事ないんだけど。しかもあれ中学生でも高校生でもない、どう見ても20代の前半くらいじゃん。出会いアプリでも使ったって事なのかな?」
ユリ、少し離れたところから喫茶店のガラスに目をやる。そして白いテーブルをはさんで向き合い会話する2人を見る。
「まぁ、たしかに美和が好きそうな感じだ」
相手の男、まったく持ってユリの好みではない。だが相棒たる美和の好みだって事はわかる。
「ん……年齢差がよくない。中学生は同じ中学生、仮に年上だとしても高校生くらいと恋愛するべき。20代と中学生の恋愛なんて絶対よくない」
ユリ、電話してあの楽しそうな感じを壊してやろうかと思った。だが美和の顔には肝心なところでしっかり踏み留まるであろうって、そんな感じが見えなくもない。だから少し様子見とした。
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