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イケメン星人、イケメンデス登場6
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イケメン星人、イケメンデス登場6
陽が沈んでいく。最初は夕焼けという印象的な絵を描き、次に魔物の到来を予感させるように暗くなって、最後には魔物の潜みを連想させる夜景色が成立していった。
「イケメンデス……まだ散歩するの?」
さすがに疲れたと思う美和がつぶやく。こちらとしては早くラブホテルに行きたいなんて考えが胸に沸いている。
イケメンデス、ここで気が急いた。相手を逃がしたくないって焦りではなく、早くパーティーをやろうぜ! って興奮を抑えられなかったってこと。
「美和」
「え、ちょっと」
イケメンデスは夜中の公園に美和を引っ張り込むと、人目からぐいぐい人目から遠ざかるって場所に美和を連れ込む。
「美和」
木に美和を押し付け見つめるイケメンデス。相手もノリノリだからたのしい時間が過ごせそうだと浮き立つ。ところが美和は顔を赤くしながらも、ここではイヤだと主張。
「野外でやるなんて信じられない。そんなのロマンスの欠片もない」
自分になびいている女子からダメだしをされると、イケメンデスの中に怒りが沸いてきた。
「美和ぁ」
「え……」
ドキッとした美和が見たもの、それは月明かりに照らされるイケメン男の顔がグニュグニュっと歪んでいく。そして人間からカエルみたいな感じへと変貌していく。
「きゃー!!!!!!」
たまらず大声を出したと同時に、美和がダッシュして逃げる。
「くくく、逃げるがいい、どんどん逃げるがいい」
カエル人間に戻ったイケメンデス、必死になって逃げる美和の後ろ姿を見ながら余裕の笑いを浮かべる。そして美和は真っ青になって走る。
「ん!」
このとき、部屋で寝そべりコミックを読んでいたユリが体を起こす。
「美和? 美和がピンチ?」
ユリ、美和が危険な状態に陥っていると感じた。だからそれを無視して寝そべり続けるなんてできるはずがない。
「美和、いま行くよ!」
下から靴を持ってきたユリ、ガラっと大きい方のドアを開けてベランダに出る。そして月明かりを見上げて叫んだ。
「パイ・マイ・ミー」
指輪、輝き、そしてチャイナドレスとなってユリが夜空へと舞上がっていった。
「ゲャァハハハハハハハ!!」
笑うイケメンデス、そして口から勢いよく発せられる長い舌、それは猛スピードで必死になって逃げていた美和を捕獲した。
「ひぅ!!」
青ざめる美和、ほんの一瞬は踏ん張る抵抗を試みる。だがすぐさまグイっと引っ張られてしまう。
「や、やだぁ……」
両目にうっすらぁと涙を浮かべる美和、なぜこんな事に……と泣き叫びたくなる。
と、そのときだ! 美和を捕獲した舌を口に戻そうとしていたイケメンデス、ふと顔を上に向けた時に見たのである。
「うん?」
あれはなんだ? 人? いや、そんなわけがない、でも人にしか見えない……などと思った次、やってきたユリが叫ぶ。
「パイ・マイ・ミ―キック!」
ドカっと情け容赦なく飛び蹴りがイケメンデスの顔面に入る。
「ぐぇぇ!!」
たまらず地面に転がるイケメンデス、美和に巻き付いていた舌が離れる。
「え、ゆ、ユリ?」
地面に転がってからハッと目を向ける美和、その両目はチャイナドレスになって戦う女という友人の姿を捉えたのだった。
「美和は渡さない」
そう言って美和を守らんと立ちはだかるユリ、その姿はとても凛々しい。
「ゆ、ユリ……ユリって正義の味方だったの?」
「美和、ここはわたしに任せて早く逃げて!」
ユリに言われ従い逃げた。しかし美和は安全という場所からそっとバトルを見守る。それは安全なところから見てコーフンしたいではなく、ユリがかっこういいと胸が熱くなっていたから。
(ユリ……チャイナドレスがよく似合っている。しかも巨乳って特徴が目立っていて、それでいてかっこういいとか……)
こんな風に美和が見守っていると知らないユリがヌンチャクを取り出す。
「ヌンチャクかぁ? そんなモノでこのイケメンデスを倒せるかなぁ?」
カエル人間は笑った。自分には電光石火って速度で相手を捕獲する舌伸ばし攻撃がある。それと比べれば、超接近戦しかできないヌンチャクなどは明らかに分が悪い。
「おまえ、名前は?」
「ユリ」
「ユリ、おれの女にならないか?」
「カエル人間の彼女になる趣味はない」
「ケッ、だったら……おれに食われろ!」
怒りを持ってガッと口を開くイケメンデス、その口から下品な舌先が目にも止まらぬ速さで飛び出す。
(ユリ!)
見守る美和、あの舌にユリが捕まったら……と、たまらず両目を閉じる。
(捕らえた、これで終わり!)
イケメンデスがそう思って勝利を確信、だがそのとき突如としてユリの体がキュワっと光りだす。そして次の瞬間……たまらない! とばかりにイケメンデスが舌を引っ込めた。すると口から少しばかりの血が滴る。
「ユリぃ」
憎い……とばかりにユリを見つめるイケメンデスの目は、ユリの体に浮かぶ光がトゲ付きの鎧みたいになっている事を捉える。
「そんなのが速いとか笑止千万! 見せてあげる、ほんとうの速さってやつを」
いまユリとイケメンデスの距離はそれなりにあり、ヌンチャク攻撃は絶対に届かない。しかもユリはイケメンデスより背が低い。
「おもしろい! その、ほんとうの速さとかいうのを見せてもらおうじゃないか」
イケメンデスがそう言って笑っていたら、笑っている最中においてユリの姿が眼前にあった。空中に浮かび、機関銃みたいな攻撃を醜いカエルの顔面に与えるところだった。
「カエル、覚悟! おらぁぁぁぁぁぁぁ」
速い、速い、まるで光が乱舞するような速度でヌンチャクが舞う。ドスドスっとむごたらしい音を立てても、いっさい手加減しないユリがいて、最後は右腕を思いっきり横に振り、鉄の痛みをカエルの頬にプレゼントするのだった。
「ひっでぇ……ユリ……おまえは鬼か……」
顔面凸凹、お気の毒……となってイケメンデスが冷たい地面にバッタリと倒れる。
陽が沈んでいく。最初は夕焼けという印象的な絵を描き、次に魔物の到来を予感させるように暗くなって、最後には魔物の潜みを連想させる夜景色が成立していった。
「イケメンデス……まだ散歩するの?」
さすがに疲れたと思う美和がつぶやく。こちらとしては早くラブホテルに行きたいなんて考えが胸に沸いている。
イケメンデス、ここで気が急いた。相手を逃がしたくないって焦りではなく、早くパーティーをやろうぜ! って興奮を抑えられなかったってこと。
「美和」
「え、ちょっと」
イケメンデスは夜中の公園に美和を引っ張り込むと、人目からぐいぐい人目から遠ざかるって場所に美和を連れ込む。
「美和」
木に美和を押し付け見つめるイケメンデス。相手もノリノリだからたのしい時間が過ごせそうだと浮き立つ。ところが美和は顔を赤くしながらも、ここではイヤだと主張。
「野外でやるなんて信じられない。そんなのロマンスの欠片もない」
自分になびいている女子からダメだしをされると、イケメンデスの中に怒りが沸いてきた。
「美和ぁ」
「え……」
ドキッとした美和が見たもの、それは月明かりに照らされるイケメン男の顔がグニュグニュっと歪んでいく。そして人間からカエルみたいな感じへと変貌していく。
「きゃー!!!!!!」
たまらず大声を出したと同時に、美和がダッシュして逃げる。
「くくく、逃げるがいい、どんどん逃げるがいい」
カエル人間に戻ったイケメンデス、必死になって逃げる美和の後ろ姿を見ながら余裕の笑いを浮かべる。そして美和は真っ青になって走る。
「ん!」
このとき、部屋で寝そべりコミックを読んでいたユリが体を起こす。
「美和? 美和がピンチ?」
ユリ、美和が危険な状態に陥っていると感じた。だからそれを無視して寝そべり続けるなんてできるはずがない。
「美和、いま行くよ!」
下から靴を持ってきたユリ、ガラっと大きい方のドアを開けてベランダに出る。そして月明かりを見上げて叫んだ。
「パイ・マイ・ミー」
指輪、輝き、そしてチャイナドレスとなってユリが夜空へと舞上がっていった。
「ゲャァハハハハハハハ!!」
笑うイケメンデス、そして口から勢いよく発せられる長い舌、それは猛スピードで必死になって逃げていた美和を捕獲した。
「ひぅ!!」
青ざめる美和、ほんの一瞬は踏ん張る抵抗を試みる。だがすぐさまグイっと引っ張られてしまう。
「や、やだぁ……」
両目にうっすらぁと涙を浮かべる美和、なぜこんな事に……と泣き叫びたくなる。
と、そのときだ! 美和を捕獲した舌を口に戻そうとしていたイケメンデス、ふと顔を上に向けた時に見たのである。
「うん?」
あれはなんだ? 人? いや、そんなわけがない、でも人にしか見えない……などと思った次、やってきたユリが叫ぶ。
「パイ・マイ・ミ―キック!」
ドカっと情け容赦なく飛び蹴りがイケメンデスの顔面に入る。
「ぐぇぇ!!」
たまらず地面に転がるイケメンデス、美和に巻き付いていた舌が離れる。
「え、ゆ、ユリ?」
地面に転がってからハッと目を向ける美和、その両目はチャイナドレスになって戦う女という友人の姿を捉えたのだった。
「美和は渡さない」
そう言って美和を守らんと立ちはだかるユリ、その姿はとても凛々しい。
「ゆ、ユリ……ユリって正義の味方だったの?」
「美和、ここはわたしに任せて早く逃げて!」
ユリに言われ従い逃げた。しかし美和は安全という場所からそっとバトルを見守る。それは安全なところから見てコーフンしたいではなく、ユリがかっこういいと胸が熱くなっていたから。
(ユリ……チャイナドレスがよく似合っている。しかも巨乳って特徴が目立っていて、それでいてかっこういいとか……)
こんな風に美和が見守っていると知らないユリがヌンチャクを取り出す。
「ヌンチャクかぁ? そんなモノでこのイケメンデスを倒せるかなぁ?」
カエル人間は笑った。自分には電光石火って速度で相手を捕獲する舌伸ばし攻撃がある。それと比べれば、超接近戦しかできないヌンチャクなどは明らかに分が悪い。
「おまえ、名前は?」
「ユリ」
「ユリ、おれの女にならないか?」
「カエル人間の彼女になる趣味はない」
「ケッ、だったら……おれに食われろ!」
怒りを持ってガッと口を開くイケメンデス、その口から下品な舌先が目にも止まらぬ速さで飛び出す。
(ユリ!)
見守る美和、あの舌にユリが捕まったら……と、たまらず両目を閉じる。
(捕らえた、これで終わり!)
イケメンデスがそう思って勝利を確信、だがそのとき突如としてユリの体がキュワっと光りだす。そして次の瞬間……たまらない! とばかりにイケメンデスが舌を引っ込めた。すると口から少しばかりの血が滴る。
「ユリぃ」
憎い……とばかりにユリを見つめるイケメンデスの目は、ユリの体に浮かぶ光がトゲ付きの鎧みたいになっている事を捉える。
「そんなのが速いとか笑止千万! 見せてあげる、ほんとうの速さってやつを」
いまユリとイケメンデスの距離はそれなりにあり、ヌンチャク攻撃は絶対に届かない。しかもユリはイケメンデスより背が低い。
「おもしろい! その、ほんとうの速さとかいうのを見せてもらおうじゃないか」
イケメンデスがそう言って笑っていたら、笑っている最中においてユリの姿が眼前にあった。空中に浮かび、機関銃みたいな攻撃を醜いカエルの顔面に与えるところだった。
「カエル、覚悟! おらぁぁぁぁぁぁぁ」
速い、速い、まるで光が乱舞するような速度でヌンチャクが舞う。ドスドスっとむごたらしい音を立てても、いっさい手加減しないユリがいて、最後は右腕を思いっきり横に振り、鉄の痛みをカエルの頬にプレゼントするのだった。
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