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イケメン星人、イケメンデス登場7

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イケメン星人、イケメンデス登場7

「ユリ!」
めちゃくそ格好いい! と、ホの字になった美和、たまらずユリに駆 け寄ろうとする。

「来るな! まだダメ!」

 ユリはビシッと引き締めるような声を出すと、まだ終わっていないとつぶやく。

「く……ユリぃ」

 グググっと体を起こすイケメンデス、その姿は見事なカエル人間であり、美和をホレさせたイケメンの面影はまったくない。

「ユリぃ!」

 ギン! っとイケメンデスがデカい両目に力を込めた。それを見た瞬間、ユリの体がビキビキっと固くなって動かすのが苦しくなった。

「な……」

「さすがだな、ユリ、動きづらくなっても身を守る光の鎧は継続させて」

「む……」

「だがなぁ、ユリ……一か所だけ穴があるぞ」

「穴?」

 するとイケメンデス、気合と共に夜空へとジャンプ。そして空中にて巨大なヒキガエルになった。だが思うように動けないユリは上空にデカブツが発生したという情報を地面の影でしか見れない。

「前後左右を光の鎧で守っても、上が開いているんだよなぁ!」

 巨大ヒキガエルの声が聞こえたとき、ユリが青ざめてゾクっとなったとき、ドーン! っと巨大な音が生じる。

「ユリ!」

 美和がたまらず叫ぶ。

「がははは、のしいかの出来上がり!」

 言った巨大ヒキガエル、してやったり! とうれしそうな声を出したあげく、ぷぅ! っと連続して屁をコキまくる始末。

「む!」

 このとき由良にビリっと電気みたいなモノが走った。そしてすぐさま理解する。

「ユリがピンチになっている!」

 由良、急ぎ玄関から靴を取って部屋に戻ると、気合のかけ声を放つ。

「パイ・マイ・ミー」

 すると由良の姿が変わる。上は薄手ミリタリージャケット、中はVネックの白Tシャツで豊かさと同時に、プクッとやわらかい谷間がばっちり、そして下はミリタリーパンツという格好にチェンジ。

「ユリ、いま行くよ!」

 ガラっとドアを開けベランダに立った由良、グッとかがみ込んでから腕を伸ばし月夜に向かって上がっていった。

「くぅ……」

 一方こちらはドロドロになって立ち上がるユリ、顔をしかめるのはカエルのこいた屁のニオイをかがされたから。

「乙女に臭いニオイを嗅がせた罪は重い」

 ユリが九節鞭を取りだす。

「九節鞭か……」

 人間形態戻ったイケメンデス、九節鞭はヌンチャクより厄介そうだと警戒する。

「見せてやる、乙女怒りの九節鞭!」

 ユリが右腕を振るとヘビのように動く九節鞭がうねりながら、その胴体を伸ばしながらイケメンデスに向かっていく。

「伸びるのか」

 夜空へ上がって逃げようとするイケメンデス。

「逃がすか!」

 ユリの声と同時に九節鞭が地面から上に向かって動きだす。

「ふん、いくら伸びて追いかけようと……」

 イケメンデスが急カーブをかけて上から横へ広がるように逃げようとする。

 ところがここでおどろいた事に九節鞭の先が割れた、まるで頭が二つになったみたいに。

「双頭!?」

 おどろいたイケメンデスの片足に九節鞭が絡みつく。

「し、しま……」

 空中でバランスを崩すカエル人間。

「乙女に向かって屁をこいた報い、今こそしかと受け取れ!」

 怒りに燃えるユリがグワーっと両腕を振り下ろすと、哀れカエル人間の体は固い地面にたたきつけられるのだった。

「やだ、ユリ……めちゃくちゃかっこういい!」

 安全な場所から見ていた美和、改めて、改めてユリに惚れ直していた。

 小学生の頃からずーっとユリとは親友だった。そしてユリのキャラは少しクールっぽいと思ったりもしていた。しかしこんな戦いを見せられてしまうと、イケメン好きの女子たる美和が、同性のユリと愛し合いたいなんて考えそうになってしまう。

「く、ユリ……」

 ユラユラっと立ち上がるイケメンデス。もう勝負はついたとユリは言いかけた。でもそれが油断というモノだった。

「くらえ!」

 突然に叫んだイケメンデス、グワっと両腕を左右に広げるとその胴体から緑色な光の線が大量に放たれる。

「あぅ!」

 両目を大きく開いておどろくユリ、光が自分を突き抜けたと思った次、体にしびれが走って立っていられなくなる。

「ハハハハ、甘い、甘い」

 笑うイケメンデス、片膝をついて動けないユリに近づく。

「ユリ、おまえ……ムカつくキャラではあるけれど、顔はいいよなぁ、しかもなかなか乳もデカめ。どうよ、マジでおれの女にならないか?」

「ふん、だれがカエルの彼女になるもんか」

「気が強いなぁ、ユリは」

 動けないユリの頬に片手を当てるイケメンデス、おれと愛し合おうぜと言いながら、カエル人間の顔面を近づけていく。どうやらユリと熱い口づけを交わし、そのままこの場で愛し合おうなどと男らしい事を思っているようだ。

 だがそのとき、上空が少しまぶしいと思われた。なんだ? とイケメンデスが顔を上げると、空から日本刀を持った由良が向かってくる。

 ドーン! すごい音がしたのは、イケメンデスが間一髪で由良の振り下ろした攻撃を避けたから。そのせいで地面に穴ができたせい。

「げ……カエル人間」

 由良は敵の顔を見てギョッとする。

「ったく、また新しいのが出てきた。誰だおまえは? しかし……かなりの巨乳だな、うほ!」

「わたしは由良、正義を愛するパイ・マイ・ミーな戦士」

 この展開を見た美和はまた驚いた、由良も正義の味方だったの? と。

(ん……だけど……ユリの方がかっこういいかな)

 安全な場所でギャラリーをやると、好き勝って思ったりするのが人であった。

「ユリ、ここはわたしが引き継ぐ」

 由良はユリを守るように前に立つ。ところがユリはそれはイヤだとか言い出すのだった。
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