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メイド喫茶でアルバイト3

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メイド喫茶でアルバイト3

 本日、学校が終わって帰宅すると、由良はとりあえず私服に着替えてから高ぶるキモチに冷静という名のブレーキをかけまくっていた。

(来た)

 奏楽がやってきたので家に上げ、すぐさま本日のミッションをスタートさせる。

「奏楽、あのさぁ……」

 由良が恥じらい色に画面を染めながら、昨日持って帰ったデカ袋の中から取り出した。何を? と言えばメイドの象徴たるカチューシャ。

「これって着けなきゃいけないの?」

「由良、それはホワイトブリムって言うんだよ、メイドのたましいなんだよ、着けるに決まっている」

「メイドのたましい……」

 由良、自分の頭にそれを軽く当ててスタンドミラーの前に立つ。

「う、うわ……恥ずかしくてたまらないよ」

 耐え難い……って表情の由良だが、奏楽の方は実にあっさりとしている。

「こういうのは続けていたら板につくってやつでしょう。制服といっしょだよ」

「奏楽ってたしか昨日言っていたよね、自分も由良も恥ずかしがり屋とかなんとか」

「言ったっけ?」

「奏楽のどこが恥ずかしがり屋……」

「前向きな性格と言って欲しいな。それより早く脱いで」

「奏楽は?」

「わたしは由良のブラ姿とおっぱいを見てから。それこそ友だちに巨乳がいるって醍醐味。ほら、早くブラ姿になって、でもゆっくりとね」

「ったく……女のくせにおっぱい星人とか」

 由良は黄色のシャツにある丸いボタンっていうのを、色白むっちりって手の先でクイクイっと動かし、シャツから束縛という言葉を切り離していく。

「やっぱり由良のブラ姿っていいわ、Fのフルカップとか谷間とか、見ているだけでとろけるわ」

 奏楽は自分が女だという事を忘れたかのように、至近距離からウヘウヘとエロ親父みたいな目線を由良の白いフルカップってふくらみや谷間に向ける。

「早く、早くブラ外して、早くおっぱい出して」

「やめてよもう……」

 奏楽に対して、おまえは男子かよ! と言いたくなるキモチを持って、由良は背中のホックを外す。そしてカップの内側でジッとしていた2人娘を外に出して解放感をゲット。

「由良ぁ……そのおっぱい触りたい……少しばっかり甘えさせて欲しい」

「却下! そんな事している場合じゃないし、そんな事するための時間じゃないし」

「わかったよ……ケチ巨乳」

 仕方なく奏楽は自分も脱ぎ始める。しかし自分の乳を見られるのはすごくイヤがったりする。

(こ、これがメイド服……)

 ふっくら巨乳を丸出しで由良はゴクリとひとつ飲む。いま、手にして見つめるメイド服、それはメイド服と聞いて浮かぶイメージのひとつそのものであり、女子の意識を別世界へ連れていくキップみたいに思われた。

(ぅ……)

 メイド服を装着すると湧き上がる不慣れゆえの気恥ずかしさ、それが脳にジュワーっと湧き上がる。そして由良の象徴たる巨乳の谷間も遠慮なく存在感をアピール。

「こ、こんなかっこうで仕事するの?」

 たまらず振り返ると、そこにはメイド服に気が終えたばかりの奏楽がいて、そりゃそうでしょう! と少し得意気な顔をしている。

「あ、あれ?」

「ふふん、わかった?」

 奏楽がフフっと笑みを浮かべるのは、メイド服にボリューム増しな谷間が浮かんでいるからだ。

「おっぱい大きくなってた?」

「いや、もうすぐBカップのAっていうのはかわっていないよ」

「でもその谷間……」

「これはメイド服をやるにあたっての谷間メイクのおかげ。店長さんに教えてもらった。まぁ、由良には関係のない話だけどね!」

「なんかトゲのある力を込めないでよ」

「でも由良、大事なのはこれからだよ」

 奏楽は由良のプクッとやわらかいって谷間をチラチラ見ながら、由良はアイドルぶった振る舞いが意外と出来ないよねとぼやく。

「意外とできないってどういうこと?」

「ほら、ちょっと愛嬌をふるまう! そういうのが出来ないから、なんかわざとらしくなるっていうか、その点ではユリに負けるんだよなぁ」

「む! ユリだったら巨乳アイドルがやれると?」

「見た目だけなら由良なんだけど、ユリの方が意外にも自然体で愛嬌ふるまうのが上手だから」

「わたし、ユリに負けるのか……」

「だからメイド喫茶で練習しよう。サラっとさりげなく愛嬌をふるまえる女子になろう」

「わ、わかった」

「じゃぁ、わたしと同じポーズをとって」

「え?」

「ほら、このハートマークは定番なんだから、これを可愛くやれないメイドなんてダサいって話になるんだから」

「こ、こう?」

「それで恥じらいを捨ててにっこり」

「ぐ……」

「じゃぁ、ハートマークのままセリフを放つよ、ウインクを忘れずにね」

「せ、セリフ?」

「あなたにこの愛をたくさん届けちゃうよ!」

「ぁう……あ、あなたにこの愛をたくさん届けちゃうよ!」

「ダメだよ由良、めっちゃくちゃわざとらしいし、心のどこかでこんな恥ずかしい事をやっていられるか! と思っているのが透けて見えてる」

「そんな、そんなつもりはないってば」

「そういうのを乗り越えないと巨乳アイドルになれないぞ」

「いや、巨乳アイドルになるつもりはないです」

「う~ん……じゃぁ、こうしよう。あまりにも冴えないから魔法の言葉をつけよう」

「魔法の言葉?」

「由良の巨乳とか谷間が映えるように、こんな風にしよう。ポヨヨ~ン! あなたにこの愛をたくさん届けちゃうよ!」

「ぽ、ぽ、ポヨヨ~ン……って、恥ずかしくてたまらないんだけど」

「だいじょうぶ、同じ事をひたすらくり返せばだんだん頭がブチ切れて吹っ切れるから」

「何回くらいやるわけ?」

「いまからお互い向き合って100回やろう」

「100回って……」

「さ、やるよ!」

 こうして2人は同じ事をくり返す。すると奏楽が言ったとおりになって、由良はだんだん恥ずかしがるのがバカらしくなってきた。

「由良、悠人が望むなら一回だけやってあげるよ! 的な、そんなサービス精神でやれば上手くやれるんじゃない」

「あ、なんか分かるような気がする」

 最初の20回辺りと比べると、85回辺りはとっても自然体みたいになっていた。

(そうか、悠人に喜んでくれるなら、一回くらいはやってあげるか!
 みたいなキモチになると吹っ切れやすい。それならやれるって気がする)

 早くも解決策を掴んだような気がした。そんな由良を見て、今度は出迎えの練習だと奏楽はいう。

「奏楽ってメイド喫茶のアルバイトって、実はすでにやっているんじゃないの?」

「やってない、ユーチューブ動画で見て勉強しただけだよ」

「なんかすでに経験者みたいなオーラが漂っているように見える」

「だって、どうせやるならちゃんとやりたいし」

「おぉ、かっこういい!」

「じゃぁ、わたしからやってみるよ」

 言った奏楽、両手で軽くスカートを持って、ヌルっとまったり感をかもしながら口にした。

「お帰りなさいませご主人様」

 それを見た由良は両目を丸くしておどろく。奏楽には絶対メイドの才能があるとし、大人になったら大金持ちの家でメイドになればいいじゃんと、ほんとうに感心してしまった。

「いいかもねぇ、思い切ってイギリスとか行っちゃおうかなぁ」

 えへえへと笑ってから顔を引き締めた奏楽、次は由良がやる番だよと審査員の表情になる。

「スカートを持つってこんな感じ?」

「ん……由良はそれをやらない方がいいかも」

「え、なんで?」

「由良の場合は、ハデさのない可愛さでおっぱいが巨乳ってボリュームだから、そこと笑顔を同時に提供した方がいいね」

「つまり?」

「両腕を下げて、両手を前で……股間の辺りで合わせてペコリとやってみて」

「こ、こう?」

「もうちょい頭を下げて……そう、それくらい! それだと巨乳ってふくらみがバッチグーに映える」

「ぅ……結局それ?」

「いや、まだあるよ、表情がダメ」

「表情?」

「せっかくペコリでおっぱいがバッチグーになっても、そのいたってふつうの表情では大無し」

「で、でも、奏楽だってサラっとした表情だったじゃんか」

「わたしのは萌えアクション付きだからいいんだよ。でも由良の場合は王道の一礼だから表情がすごく大事なんだよ」

「じゃぁどうしたらいいの?」

「そのポーズと角度のペコリは継続、顔は……両目を閉じてにっこり、やってみて」

「こ、こう?」

「ダメだよ、全然まったり感がない」

「ま、まったり感とか言われても……」

「そうだね、たとえば……悠人はけっこうエロいけれど、でもまぁ男の子はそういうもんか……って、萌えアニメの女子キャラが少しやさしく呆れてほほ笑むみたいな感じ」

「悠人、悠人か……」

 悠人を絡めてやってみると不思議と上手くやれる由良だった。

「うぉ、いまのその感じ、その顔とその巨乳があったらお客さん皆殺しって感じだよ」

「変な言い方するな……」

 かくして2人は時間が許す限り練習を続けた。そして由良はメイドをうまくこなすためのコツとかいうのをメモに書き留めておいた。

―こんな程度の笑顔ならいくらでもあげちゃうよ! 的な心でやることー

―世話が焼ける悠人の面倒を見てあげなきゃダメ! ってキモチでやることー
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