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由良VSニセ由良1
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由良VSニセ由良1
話の始まりは悠人が久しぶりにやってきたジイジとバアバからお小遣いをもらったことだった。
「ちょっと散歩に行ってくる」
キブンよろしい悠人、木曜日という平日午後4時の外に出る。隣家の幼馴染みこと巨乳女子はきっと友だちを家に招いているのだろうと、自宅前にある見覚えのない自転車から察する。
(もらったお小遣いは何に使おうかな)
とってもホクホクな悠人、2万円という大金をサイフの中に潜ませ余裕のウォーキング。
「ん?」
〇〇商店街の近くまで来たら、何やらにぎわっているじゃん! という光景が目に留まる。そしてすぐさま、その理由が福引にあるのだと知る。
だが、それにしてもにぎわいが熱い。何かすごい景品があるのだろうか? そう思ったら悠人の好奇心がツンツン突かれ引っ張り込まれていく。
「さぁさぁ、どんどんチャレンジするアルよ!」
サングラスをかけた、いかにも怪しい……という男が軽快に人を煽っている。
(えっと……)
少し離れたところからでっかい張り紙を見た。そこには当たればもらえる景品がズラーっと書かれていた。そして輝ける最上段には「恋人ゲット!」 なんて魅惑の言葉があるではないか。
「恋人?」
なんじゃそれ……とまずそう思う。そして次に、そんなの危ない話だろうと警戒する。だが、町内会の福引でそこまでおそろしい話があるのだろうか? って疑問が沸き、その疑問は「もしかするとたのしい話かも?」 なんて甘い好奇心につながる。
「そこの少年、福引に興味アルか?」
ふとサングラスの別世界みたいなオーラを漂わせる男に悠人は声をかけられた。
「え、あ、いや……」
「男ならチャレンジするアルよ。男の人生は戦いの連続アル」
「で、でも、ぼく買い物とかしていないし」
「だいじょうぶ! お金を払ってくれれば挑戦できるアルよ」
なんとなく……男ならやらねばなるまい! って感じの空気が漂い始める。
「だいじょうぶアルよ、少年。最少は100円からできるからネ」
「最小?」
「100円だと当たっても取れる景品はここからここまで」
「ゴミばっかり……あ、いや、今のはひとり言」
「もし最大の1万円を払うと……」
「払うと?」
「当たったら恋人がゲットできるアルよ」
「それってどんなの?」
「ここでは言えないアル、スゴ過ぎるから」
ここで男は周りの人間に煽り温度を誘った。男ならやるべき! やらないのか? やるべきでしょう! いつ? 今しかないでしょう! と、手を叩きながら煽る。
「や、やります」
「お! さすが少年、男は戦ってナンボアルよ」
悠人、ここで……ものすごく短い時間ではあるが、まるで永久みたいな密度で深く考えた。いま手元にボーナスによって成された財産があり、それは2万円。親が聞いたら激怒するだろう、そして自分も高い確率で後悔するだろうと思うが、1万円を勉強代に使っても……まだ1万円手元に残る! と、ギャンブルに魅了されたモノの思考が悠人に発生していた。
「ひとつ聞いてもいいですか?」
「何アルか?」
「その恋人って……まさか……」
「まさか、何アル?」
「ガラクタみたいな人形とか言いませんよね?」
「それはないアル、保障するアルよ。神に誓ってそんなイカサマはしないアル」
サングラスの男、両腕を広げ空を見上げ大きな声で言った。
「我、誠実アル、我、真摯アル、我、至誠アル、我、信実アル!」
こうなるともう、やっぱり止めた……とか言えない。悠人はサイフから1万円という大物を取り出した、男子の人生は戦いなのだからと。
「ありがとうアル、しかと受け取ったアルよ」
サングラスの男うやうやしく現金を受け取ると、悠人に説明した。
「この特大モニターに特製ルーレットが映っているね。少年が回れ! と言ったら回る、そして少年は好きなタイミングでこのボタンを押すアル。銀のダイヤに止まったらハズレ、金だったら一等賞、そしてメタリックレインボーのダイヤに止まったら……」
「止まったら?」
「最高にすごい! をプレゼントするアルよ。これはほんとうにウソのない話アルよ」
悠人、ストップボタンを受け取ってからデカいスクリーンを見た。それの見た目、銀が7つ、金が2つ、そしてメタリックレインボーは1つ、単純に考えてレインボーする確率は1/10なのでは? という風になっている。
「少年、さぁ、回すアル!」
男の声に背中を蹴飛ばされた悠人、勢いよく言ってしまった。
「回れ!」
すると巨大スクリーンのルーレットが回る。それは後に引けない勝負の始まりである。メタリックレインボーを引ければよし、金ならまだ救いはあり、銀だったら人生死ぬしかない! 的なミジメという一発勝負だった。
「ん!」
押した、悠人がストップボタンを押した! するとどうだ、勢いよく回転していたルーレットが速度を落とし、神の光というゾーンに何が止まるかという緊張を見せつける。
ドキドキ……当たれ! でも……どうせ当たらないんだろうな、1万円をムダにしたってオチになるんだろうな? と悠人が胸の内でいそがしく思ったりする。
しかし! 勝利の女神は悠人という少年に微笑んだのだった。
「なんと!」
サングラスの男が絶叫。それはそうだ、神の光ゾーンに止まったのはまぶしいメタリックレインボーなのだから。
「え?」
おどろく悠人に刺さる衝撃、当たればいいのに! と思っていても、まさか当たるとは思っていなかったというものすごい棚からぼた餅の到来!
「すごいアル、ものすごくすごいアル、少年、すごい事をやってくれたアルね」
男は近くに置いていたものすごくデカいハンドベルを豪快に鳴らしまくる。それは夕方に発生したウルトラファンタジーなワンシーンだった。
話の始まりは悠人が久しぶりにやってきたジイジとバアバからお小遣いをもらったことだった。
「ちょっと散歩に行ってくる」
キブンよろしい悠人、木曜日という平日午後4時の外に出る。隣家の幼馴染みこと巨乳女子はきっと友だちを家に招いているのだろうと、自宅前にある見覚えのない自転車から察する。
(もらったお小遣いは何に使おうかな)
とってもホクホクな悠人、2万円という大金をサイフの中に潜ませ余裕のウォーキング。
「ん?」
〇〇商店街の近くまで来たら、何やらにぎわっているじゃん! という光景が目に留まる。そしてすぐさま、その理由が福引にあるのだと知る。
だが、それにしてもにぎわいが熱い。何かすごい景品があるのだろうか? そう思ったら悠人の好奇心がツンツン突かれ引っ張り込まれていく。
「さぁさぁ、どんどんチャレンジするアルよ!」
サングラスをかけた、いかにも怪しい……という男が軽快に人を煽っている。
(えっと……)
少し離れたところからでっかい張り紙を見た。そこには当たればもらえる景品がズラーっと書かれていた。そして輝ける最上段には「恋人ゲット!」 なんて魅惑の言葉があるではないか。
「恋人?」
なんじゃそれ……とまずそう思う。そして次に、そんなの危ない話だろうと警戒する。だが、町内会の福引でそこまでおそろしい話があるのだろうか? って疑問が沸き、その疑問は「もしかするとたのしい話かも?」 なんて甘い好奇心につながる。
「そこの少年、福引に興味アルか?」
ふとサングラスの別世界みたいなオーラを漂わせる男に悠人は声をかけられた。
「え、あ、いや……」
「男ならチャレンジするアルよ。男の人生は戦いの連続アル」
「で、でも、ぼく買い物とかしていないし」
「だいじょうぶ! お金を払ってくれれば挑戦できるアルよ」
なんとなく……男ならやらねばなるまい! って感じの空気が漂い始める。
「だいじょうぶアルよ、少年。最少は100円からできるからネ」
「最小?」
「100円だと当たっても取れる景品はここからここまで」
「ゴミばっかり……あ、いや、今のはひとり言」
「もし最大の1万円を払うと……」
「払うと?」
「当たったら恋人がゲットできるアルよ」
「それってどんなの?」
「ここでは言えないアル、スゴ過ぎるから」
ここで男は周りの人間に煽り温度を誘った。男ならやるべき! やらないのか? やるべきでしょう! いつ? 今しかないでしょう! と、手を叩きながら煽る。
「や、やります」
「お! さすが少年、男は戦ってナンボアルよ」
悠人、ここで……ものすごく短い時間ではあるが、まるで永久みたいな密度で深く考えた。いま手元にボーナスによって成された財産があり、それは2万円。親が聞いたら激怒するだろう、そして自分も高い確率で後悔するだろうと思うが、1万円を勉強代に使っても……まだ1万円手元に残る! と、ギャンブルに魅了されたモノの思考が悠人に発生していた。
「ひとつ聞いてもいいですか?」
「何アルか?」
「その恋人って……まさか……」
「まさか、何アル?」
「ガラクタみたいな人形とか言いませんよね?」
「それはないアル、保障するアルよ。神に誓ってそんなイカサマはしないアル」
サングラスの男、両腕を広げ空を見上げ大きな声で言った。
「我、誠実アル、我、真摯アル、我、至誠アル、我、信実アル!」
こうなるともう、やっぱり止めた……とか言えない。悠人はサイフから1万円という大物を取り出した、男子の人生は戦いなのだからと。
「ありがとうアル、しかと受け取ったアルよ」
サングラスの男うやうやしく現金を受け取ると、悠人に説明した。
「この特大モニターに特製ルーレットが映っているね。少年が回れ! と言ったら回る、そして少年は好きなタイミングでこのボタンを押すアル。銀のダイヤに止まったらハズレ、金だったら一等賞、そしてメタリックレインボーのダイヤに止まったら……」
「止まったら?」
「最高にすごい! をプレゼントするアルよ。これはほんとうにウソのない話アルよ」
悠人、ストップボタンを受け取ってからデカいスクリーンを見た。それの見た目、銀が7つ、金が2つ、そしてメタリックレインボーは1つ、単純に考えてレインボーする確率は1/10なのでは? という風になっている。
「少年、さぁ、回すアル!」
男の声に背中を蹴飛ばされた悠人、勢いよく言ってしまった。
「回れ!」
すると巨大スクリーンのルーレットが回る。それは後に引けない勝負の始まりである。メタリックレインボーを引ければよし、金ならまだ救いはあり、銀だったら人生死ぬしかない! 的なミジメという一発勝負だった。
「ん!」
押した、悠人がストップボタンを押した! するとどうだ、勢いよく回転していたルーレットが速度を落とし、神の光というゾーンに何が止まるかという緊張を見せつける。
ドキドキ……当たれ! でも……どうせ当たらないんだろうな、1万円をムダにしたってオチになるんだろうな? と悠人が胸の内でいそがしく思ったりする。
しかし! 勝利の女神は悠人という少年に微笑んだのだった。
「なんと!」
サングラスの男が絶叫。それはそうだ、神の光ゾーンに止まったのはまぶしいメタリックレインボーなのだから。
「え?」
おどろく悠人に刺さる衝撃、当たればいいのに! と思っていても、まさか当たるとは思っていなかったというものすごい棚からぼた餅の到来!
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