魔力無し転生者の最強異世界物語 ~なぜ、こうなる!!~

月見酒

文字の大きさ
56 / 274
第一章 魔力無し転生者は冒険者を目指す

第五十三話 決闘 下

しおりを挟む
「私が教えれるのは、ジンは自分の運命に納得がいかなかった。だから抗うことにした。その結果が今の彼ということぐらいよ」
「そう言えばジンも言ってたな。理不尽な運命に抗うために強くなったって」
「そう、魔力が無いから、ましてや呪いで武器どころかナイフやフォークすら持てない。そんな運命から抗うために強くなったのよ。彼は」
「でも、それと傷がどう関係してるんですか?」
「確かエミリアさんだったわね?」
「は、はい!」
「この世界で誰もが生まれつき持っている物って何かしら?」
「魔力ですか?」
「私も昔はそう思っていたわ。ジンと出会うまではね」
「た、確かに。でもそうなると………」
「ごめんなさい。言い方が悪かったわね。誰もが手にすることが出来るものって何かしら?」
「誰もが手にすることが出来る物ですか?」
 私の言葉に誰もが考え込む。

「分かったかしら?」
「いえ、分かりません」
「俺も分からないです」
「私も分かりません」
「答えは経験値よ」
「経験値ですか?」
「そうよ。戦闘で魔物や犯罪者などを倒せば得られるもの。それが経験値よ。その相手が自分より強ければ強いほど得られる経験が大きくなる。そして経験値を得て強くなることがジンにとって運命に抗う唯一の方法だったのよ」
 誰もが私の言葉に黙りこむ。

「私たちは強弱はあれど生まれつき魔力を持って生まれる。それは強くなるための最初の力。だけど魔力は色んな物に応用が出来るため我々は魔力という力を存分に発揮できる武器や道具の開発や新たな魔法の研究にどうしても目を向けてしまっている。言い換えれば私たちは魔力がなければまともに魔物と戦うことが出来ない存在ってこと。だってそうでしょ。無限の可能性を秘めている魔力を最初から手にしているんだもの。誰だってそれに注目する。私たちは色んな物を開発したり研究したり、また戦闘では作戦を考える。だけどそれは魔力があるってことが絶対条件で考えられたもの。その証拠にアンドレアの会社がそうよ」
「私の家ですか?」
「ええ、そうよ。大手の製造会社であるカピストラーノ社が製造して販売しているのは魔法武器や魔導武器。必ず魔力を必要とする物を作っているでしょ?」
『あ』
「だけどジンはそんな無限の可能性がある魔力を持って生まれなかった。誰もが持っている力を与えられなかった。だからジンは魔力が無くても強くなれる方法を考えた。そして辿り着いた答えが誰もが手にすることが出来る経験値を大量に獲得すること。その方法で戦い敵を倒すこと。その結果が今のジンよ。ましてや呪いで武器すら持てない。武器として使えるのは石ころサイズの物だけ。己の肉体と石ころだけで今の力を手にするまで戦えば傷だらけの体になってもおかしくはないわ」
「だからジン君の体には大量の傷があるんだ」
 誰もが落ち込む。大切な友達がそんな辛い人生を歩んでいたことに悲しくて仕方が無いのだろう。でもきっとジンはそれを望んではいない。なぜならジンは運命に抗うだけの力を手に入れたのだから。でも言わせて貰うわよ、ジン。

「私が初めてジンと戦ったのは学園に来る前。編入試験の次の日のことよ。その時初めて思ったのはこれほど敵として戦いたくない相手はいないって」
「ど、どうしてですか?」
「確かに魔力が無くて力が無い敵であれば怖くはないわ。でも魔力の無い強い敵ほど怖いものはないもの」
「よく意味が分からないのですが?」
 誰もが首を傾げているわね。戦ったことがある彼等でもまだ気づいていない。

「貴方たちがジンと闘った時必ず思うのが魔力が無いけど身体能力が高い敵。もっと分かりやすく言うならば肉体強化しか出来ない敵ってところかしらね。そう思わなかった?」
「その通りです」
「それは間違ってはいないわ」
「ああ、確かにそんな感じだな」
AAAノーネームのみんななら思いたる節があると思うけど、発想が普通の人間とは違うとは思わない?」
『あ』
「やっぱりあるようね。戦い方を考えてきたジンにとってそれは得意分野。ましてや魔力を持つ私たちですら思いつかないような戦い方を考え付く。それがジンの怖いところ。敵からしてみればどんな攻撃をしてくるのかまったく想像がつかない。だって魔法ありきで作戦を考える私たちとは違ってジンは魔法が使えない。言い換えれば魔法が使わない作戦を考えることが出来るし魔法有り無しの作戦を混ぜ合わせる事だってできるんだから」
 そう、それは魔力がある私たちからしてみれば異質。魔力という概念の枠組みの外に居る存在。それはなんの違和感も感じずに生きてきた私たちにとっては畏怖すべき未知数の存在なんだから。

「ましてや、あの怠惰の化身は戦いに関してはポジティブ思考。なんたって自分の呪いを己の武器として使う発想をするような人間なんだから。これほど怖いものはないわ」
「確かに」
「敵だったら戦いたくない相手ですね」
 そこまで嫌そうな顔をしなくてもいいと思うけど。ジンがちょっと可哀想に思えてくるわね。

「でも、流石のジンも2000人相手に勝てるとは思えないけどな」
「レオリオそれは仲間としてどうなんだ」
「いや、だって普通そうだろ。たった一人で2000人相手に勝てる人間なんて生徒じゃなくてもそうそういるとは思えないぞ。ましてや広範囲の魔法攻撃も使えないんだ。どうやって勝つっていうんだ?」
「そ、それは……」
 彼等はジンの本当の実力を知らない。だからそう思っても仕方が無いのかもしれない。だけど私とロイドは知っている。ジンがどこで生きてきたのか。
 でもジン、本当に分かってるの?もしもこの決闘に勝ってしまえば貴方は間違いなく注目される。だって2000人相手にたった一人で勝てる人なんて現役の軍人や冒険者にもそうそう居るもんじゃない。ましてや学生である貴方が勝ってしまえば、貴方が嫌う目立つことからは逃げることはできないわよ。本当にそれで良いの?

            ************************

「ハァハァ………ハァ…ハァ……」
 ヤバイ。流石に疲れてきた。最初から1%の力で闘っているからそこそこ体力もあるが、さすがにこの体じゃ限界があるか。
 正直数が多すぎて何人倒したかなんて覚えてもいないし、あと何人残ってるのかも分からない。

「残り半分ってところか?」
 目に見える範囲で良いならそれぐらいだろう。だけど今の体力であの数に突っ込むのは自殺行為に等しい。
 絶対後ろから攻撃を食らって終わりだな。で、そのあとはリンチだろうな。考えたくも無い結末だな。

「なら闘い方を変えるだけだ!」
 ポケットから無造作に取り出したパチンコ玉を親指で弾き飛ばす。爪が割れるんじゃないかって思えるほど高速で連射する。
 先頭に立っている生徒たちが攻撃を食らって倒れる。今ので40人は倒したか?

「土魔法と氷魔法が使えるものは前方に壁を作ってくれ!」
 その言葉でいくつかの壁が出来るが流石にこの戦闘で魔力を使い過ぎたんだろう。生徒の前方全域に出現させることができていない。間を狙って連射するが、即座に壁の後ろに縦列になって隠れる。

「射撃部隊は各班ごとに応戦開始!同士討ちはないから遠慮なく撃て!」
 こっちは隠れれる場所がないってのに。いきなりぶっ放してくるなよな。
 でも思考を止めるな。考えろ。動き回りながらも考えろ。この危機的状況を打開する作戦を。
 射撃部隊が反撃しだしから他の者たちが後ろに下がった。一部は残っているがあれはきっともしもの時に防御するつもりなんだろう。早く反撃の一手を考えないと負ける。さすがにこの弾丸の嵐を躱しきるのはそろそろ限界だし、だからといってこの中を進んで接近して闘う余力は残ってない。怪我さえしてなければ余裕で勝てるんだが。イザベラとの約束もあるし炎龍をぶっ飛ばしたとき以上の力を出すわけにもいかないしな。何か………何かないか!
 ――っ!

「マト○ックスだ!」
 誰かがそう叫ぶのが聞こえたが、今の俺に返事をする余裕はない。てかマト○ックスを知ってるんだな。
 弾丸を躱す際に目に差し込む強い光。演習場内を照らすLEDライト。
 確かあれのON/OFFは壇上の近くでやってたよな。あれか!
 壇上近くにおかれた機材。なら、狙うは唯一つだ。
 弾丸を躱しながら俺はポケットから取り出したパチンコ玉を機材目掛けて数発弾き飛ばした。

「なっ!急に真っ暗に!」
「誰か電気の復旧を急げ!」
 先生たちは大忙しだな。さてニコラスたちはというと予想通りというかやっぱりその場から動いていないな。
 気配から感じる場所と感情。突然目の前が暗闇に支配されて困惑している。
 ここがプロと学生の違いだろう。突如の緊急事態に対しての対処能力と冷静な判断力。その速度が段違いに遅い。

「全員、動くな!相手にだってこの暗闇では動けないはずだ!」
 無線機が無いとはいえ、仲間を冷静にさせるためにそんな大声で出したら自分の位置を教えているようなもんだろ。ま、このステージに障害物はニコラスの指示で出した土と氷の壁ぐらいしか存在しないから正直あまり意味をなさないが、正確な位置を把握するには十分だ。
 この連合軍を指揮しているお前の能力は今の俺には驚異的だ。

「お前から倒させてもらうよ」
「なっ――!」
 いつ電気が回復するか分からないからな今のうちに出来るだけ倒しておかなければあとあと面倒だ。
 一応リーダーは倒した。これで連携は難しいだろう。次に狙うはライゼだな。あいつも冒険科のリーダー的存在だったからな少数になったときにその力を発揮されても困る。
 適当に敵を倒すのではなく脅威になりそうな生徒を確実に気絶させていく。
 思いつく限り倒した。10人ぐらいだろうか。そうなると先に始末するなら射撃部隊の連中だろう。あいつらがいるとまともに近づけないからな。
 銃を手にする奴等の気配を感じてゆっくりと後ろから接近して静かに倒していく。まるで俺が暗殺者になった気分だな。
 だけど隠密行動はあの島では必須スキルだ。狩りをするときでも逃げるときでも必要となってくるからな。
 僅か数分足らずで射撃部隊を全滅させたこれで残りは500人ってところか。
 魔法攻撃なら俺の力で無力化できるがさすがにこの数を相手にすれば一時的に腕が使いものならなくなるだろう。

「もう少し削っておくか」
「オニガワラ・ジン!」
 やばっ!俺としたことが心の声を口にしてしまった。素直だとこう言う時不便だな。
 だけどそれが結果的に上手く行った。

「奴が中に入り込んでるぞ!」
「え?」
「そこか!」
「キャあああ!」
「誰かがやられたぞ!」
「この暗闇を利用して攻撃してくるなんて、やはり卑怯な奴だ!」
 いや、戦場に卑怯なんてないだろ。効率よく勝つ方法は如何に相手が嫌がることをするかだ。これ俺の師匠が教えてくれた言葉な。
 それにしても本当に貴族連中の頭の中には正々堂々というのが好きだな。中性時代から変わってないのか?いや、プライドが高いからこそ一騎打ちで勝ちたいんだろ。俺も男だから分からないでもないがこの状況でそれを口にしても意味無いだろ。
 で、今俺が何をしているかと言うとだな。最初の定位置に戻って観戦しています。
 恐怖に支配された仲間同士が平然と殺しあう。これほど怖い光景はないな。勉強になった。

「あ、電気が戻った」
 気がつけば電気が復旧したみたいだ。先生方お疲れ様です。

「ニコラスがやられてるぞ!」
「射撃部隊もよ!」
「きっと全部あの卑怯者の仕業に違いない!」
 全て俺のせいかよ。今倒れてる半分以上はお前等が倒したんだぞ。ま、その原因を作ったのは俺だからあながち間違ってはないか。
 さて、残り300人弱。今のコイツ等なら軽く力を出せば勝てるな。

「さて、お前等」
 立ち上がる俺に戦闘態勢になる。

「悪いが、お遊びはこれでおしまいだ。ここからは戦場の怖さを教えてやるよ」
『っ!』
 1%から1.3%に上げた俺はただ目に留まる敵から殴り飛ばす。
 右の奴。左の奴。前の奴。右の奴。そのまた右の奴。今度は左の奴。
 そんな感じで殴り、蹴りを繰り返し敵を倒していく。
 正直、俺の力が上がったこともあり目では捉えられない。ましてや指揮をしてくれていたリーダーがいないんだ。統率力を失った烏合の衆を倒すのは容易かった。
しおりを挟む
感想 255

あなたにおすすめの小説

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~

深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】 異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

修復スキルで無限魔法!?

lion
ファンタジー
死んで転生、よくある話。でももらったスキルがいまいち微妙……。それなら工夫してなんとかするしかないじゃない!

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました! 【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】 皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました! 本当に、本当にありがとうございます! 皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。 市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です! 【作品紹介】 欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。 だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。 彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。 【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc. その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。 欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。 気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる! 【書誌情報】 タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』 著者: よっしぃ イラスト: 市丸きすけ 先生 出版社: アルファポリス ご購入はこちらから: Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/ 楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/ 【作者より、感謝を込めて】 この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。 そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。 本当に、ありがとうございます。 【これまでの主な実績】 アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得 小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得 アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞 第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過 復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞 ファミ通文庫大賞 一次選考通過

俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない

宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。 不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。 そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。 帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。 そして邂逅する謎の組織。 萌の物語が始まる。

処理中です...