鬼神転生記~勇者として異世界転移したのに、呆気なく死にました。~

月見酒

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第五章 依頼が無いので、呆気なく新婚旅行に行く事になりました。

第百二十三幕 エクスと正義

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 デセオ捜索を開始した千夜たち。
 発見率を上げるために二手に分かれる。
 エルフの里を中心として考えるなら右回りをミレーネ、クロエ、エルザ、左回りを千夜、エリーゼという組み合わせとなった。
 この組み合わせには幾つか理由があり、一番の理由は土地勘のあるミレーネとマップが使える千夜は別にした事だ。
 もう一つはミレーネと一番仲が良く、戦闘が起こった際でもコンビネーション力が高いクロエがミレーネ側に。そして女たちの中でも一番戦闘力の高く、経験が豊富なエルザが選ばれた。そしてあまったエリーゼが千夜と行動する事となったのだ。
 この組み合わせにしたのは千夜だ。勿論不満そうな表情をする者も居たが、もしもの事を考えるとこれ以外無いと納得するのであった。
 捜索を開始して一時間が経過したあたりで、エルザから千夜に朗報が齎される。

「主、デセオと部下数名を発見しました」
 現在は作戦行動中のためエルザは戦闘メイドとして行動している。その事に千夜は意見をするつもりはなかった。
 今回の件は私情ではあるが、冒険者として動いているわけではない。これは一つの作戦行動である。そのため公私混同をしないためエルザは戦闘メイドとして動いているのだ。

「分かった。確認する」
 マップを開き、エルザたちの居場所を確認する。

「確認した。で、現状は?」
「はい。どうやら、推測通り人間たちと何やら話し合っているようです」
「話の内容は分かるか?」
「申し訳ありません。これ以上近づくと気づかれる恐れが」
(エルザの耳を持ってして気づかれる距離)
 貴族吸血鬼であり、存在進化を果たしたエルザの聴力は半径500メートル先の足音を感知する事が出来る。ましてやスキルを使えばその距離は大幅に伸びるだろう。にも拘わらず気づかれる恐れがある。それはつまり相手はただの人間ではないということだ。
(ただの商人じゃないのか)

「人間たちの人数と構成を教えろ」
「はい。黒い上着を着た商人ブタが一人と甲冑を着込んだ兵士が数名。しかしその内一人から感じるオーラはタイガー以上、もしくは……私たちと同等だと思われます」
(存在進化を果たしたエルザたちと同等だと……)
 エルザの報告に一瞬耳を疑ったが、エルザが冗談を言わないことを千夜は知っていた。そして先日タイガーが齎した情報が頭を過ぎった。
(フィリス聖王国か……)
 まさか、こんな形で繋がるとは思っていなかった千夜は思わず笑みを零す。
 しかし、直ぐに真顔に戻る。

「エルザ、先ほど渡した記録魔水晶で密会を記録しておいてくれ」
「そう言われると思い。すでにしております」
「そうか。優秀なメイドが居て俺は嬉しいよ」
「もっ、勿体無きお言葉。恐悦至極にございます」
 俺は王様じゃないぞと内心思いながらも千夜は通信を終える。

「旦那様」
「ああ、どうやら他にも居たようだな」
 この世界に来て、初めて感じる凄まじい力の波動と殺気。その事に歓喜する己が居る事に千夜は外見だけでなく精神まで変わってしまったんだな。と心底思うのであった。
 姿はいまだ見えないが確実に近づいてくる敵に千夜はアイテムボックスから夜天斬鬼を取り出す。

「さっさと姿を見せたらどうだ」
 未だ姿を現さない敵に対して千夜は問いかける。

「やはり只者じゃありませんね。さすがはⅩランク冒険者『漆黒の鬼夜叉』さん」
 姿を現したのは白銀の鎧を着込む美青年だった。
 後ろで一束にした金髪にスカイブルーの瞳、整った顔立ち普通に声を掛けられたなら女性人は頬を赤らめるほどだ。
 しかし千夜はすぐさま警戒レベル上げる。
(やはり、存在進化しているな)
 彼から放たれるオーラの凄まじさに千夜は笑みを消した。

「初めまして。僕はフィリス聖王国七聖剣が一人、エクス・スピナと言います。どうぞスピナと呼んでください」
 笑顔で自己紹介を行うエクス。

「随分と紳士的だな。亜人種どころか混合種だぞ。つまりは俺に流れる血の半分は魔族ということだ」
 勿論嘘である。千夜は混合種ではなく鬼。

「ええ、知ってますよ。ですがどんな相手であろうと挨拶はしなければ。それが半分魔族風情の血が流れていようとも」
 けして変わることの無い口調。一部を強調することも怒気を含むこともなく言い切ったエクスに千夜は納得した。
(なるほど。エリーゼの教えて貰った通りだな。本当に人間至上主義らしい)
 その時、一つの疑問が浮かび上がる。

「一つ質問して良いか?」
「ええ、良いですよ。なんですか?」
「どうして人間が種族の中で一番だと思うんだ?」
 これが千夜の疑問だ。いや、きっと異世界人ならば誰もがそう思う疑問だろう。

「人間はどの種族よりも平均値で劣っている。身体能力ならば獣人族、魔力なら魔族、腕力ならドワーフ、寿命ならエルフ。にも拘わらずどうして人間が一番だと言いきれるんだ?」
 そんな変哲も無い疑問にエクスの眉がピクリと動く。

「そんなの決まってます。我々人間こそが神によって創造なれ、選ばれた種族だからですよ」
「そうなのか?」
「ええ! なぜなら神の象徴たる正義や光は人間にしか宿らないのですから!」
 自信気に答える姿に思わず千夜は笑いが漏れる。そんな千夜の態度にエクスは顔を顰める。

「何が可笑しいのですか?」
「いや、なに矛盾が多すぎて笑いを我慢出来なかっただけだ」
「矛盾? なにが矛盾しているというのですか?」
 首を傾げるエクス。そんな彼の表情に本当に気づいていないのかと逆に疑いたくなる千夜。

「そうだろ。神がこの世界やお前たち人間を創造したのなら他の種族はいったい誰が創造いたんだ?」
「そんな事ですか。神が我々人間を創造した際に零れた生命の粒が亜人種や魔族なのですよ。ですから神によって創られた我々人間と違い、偶然生まれた産物の亜人種や魔族は光属性を使えないのです」
「しかし、エルフは使えるよな?」
「彼らは我々が生み出された際、最もその力の波動を受けたため使えるだけです」
「なるほどな。だがそうなるとお前たちは失敗作だな」
「なに?」
 明らかに憤りを顕にするエクス。怒気を含んだ声音はそれだけで木々がざわめく。

「だってそうだろう。神は人間しか創らなかったにも拘わらず、人間は他の種族よりも劣る種族だ。それはお前たち人間が失敗作だからじゃないのか? それとも神はわざとそうしたのか。そうなると随分と悪趣味な神だな。人間を他の種族よりも劣るように創るなんて」
「黙れ」
「それにな、正義は人間だけのものじゃない。他の種族にも良い奴は沢山居る。家族を守るため身代わりになる奴だっている。逆に人間は陰湿で卑怯だよな。平然と同種を騙し、犯し、殺める。それを考えると人間の方が最悪な種族だとも言えるな」
 勿論本気で言っている訳ではない。これはただの挑発だ。ただ千夜の本心でもある。なぜなら。
(人間は貪欲だからな)
 寿命が短いからこそ、その生を順風満帆で終わらしたいという欲求。そのため人間は己が欲するものを手に入れようとする。そのためならば同じ人間であろうと平然と罪を犯すことが出来る残酷な生き物なのだ。
(ま、全員が全員そういうわけでは無いがな)
 千夜は後方にいるエリーゼに視線を向ける。
 少し悲しげな表情を浮かべている。
(少し悪いことしたな)
 そう思った千夜は、エリーゼのみに聞こえる声量で言葉を発する。

「エリーゼお前は最高の人間であり、最高の妻だ」
 その言葉にエリーゼの顔は完熟トマトのように赤くなる。

「旦那様の意地悪……」
 俯き、小声で返答する。
 そんな二人の世界になりかけていた時だった。

「黙れれえええぇぇ!」
 憤慨の咆哮が轟く。

「貴様は悪だ! 我々人間を虚仮にしたでけでなく、神を冒涜するなど万死に値する! フラガラッハ!」
 怒りの形相で睨みつけるエクスは突如何かの名前を叫ぶ。すると腰に携えていたロングソードが勝手に鞘から抜けエクスの手に収まる。

「教皇様より賜った聖剣フラガラッハで貴様を断罪する!」
 最初に会った時に浮かべていた優しげな表情は消え去り、完全に怒り狂っているエクス。そんな彼から放たれる波動はやはり尋常ではなかった。
 しかし、そんな彼のことなど千夜には眼中には無かった。千夜が見つめる先にあったのはエクスが構えるフラガラッハであった。
(面倒な武器を持ち出したな)
 前世ではオタクでもあった千夜はフラガラッハの事をしっている。そしてその性能も。

「エリーゼ、下がっていろ。悪いがこいつは俺が一人で相手をする」
「分かってるわ。今の私じゃ勝てそうに無いもの」
 自分の力量をきちんと把握し、冷静な判断が出来るようになった事に千夜は内心嬉しく思った。

「でも、勝ちなさい!」
 願いではなく、命令。その事に千夜は負けられないと覚悟を決めた。
(ま、負けるつもりは最初っから毛頭無かったが、それでも……)

「妻の我儘ぐらい叶えないとな」
 千夜は久々に強者と戦えることに笑みを浮かべ、エリーゼの我儘に闘志を燃やすのだった。

「何を戯けたことを。神を冒涜せし半魔人など、このフラガラッハをもって断罪する!」
 お前こそ本当に人間なのか、と疑いたくなるような形相。
 常人ならば戦慄し、命乞いを始めてもおかしくない殺気。
 弱者ゆえに、存在進化の恩恵が一番与えられる種族、それが人間。
 そんな存在進化を果たしハイヒューマンとなったエクスの手には聖剣フラガラッハが握られている。
 その一撃は鎧ごと切り裂き、どんな鎖であろうと切断する。
 フラガラッハを投げつければ勝手に敵を斬り殺し、主の手に戻る。また、フラガラッハにつけられた傷はどんな治癒魔法や回復ポーションを使おうとも癒える事はない。
 敵に渡れば戦いたくない相手の一人である。
 そんな相手が今、千夜の目の前に居る。
 超解析をもってエクスのステータスを覗く。


────────────────────────────────
LV47
HP 869000
MP 624000
STR 94700
VIT 89100
DEX 69900
AGI 75300
INT 62300
LUC 120

スキル
剣術LV99
体術LV96
投擲LV99
武術LV99
魔力操作LV94
威圧LV99
統制LV99
指揮LV99
浄化LV99
危機察知LV99
魔術耐性LV89
火属性耐性LV87
水属性耐性LV86
風属性耐性LV91
土属性耐性LV84
光属性耐性LV97
闇属性耐性LV99
限界突破Ⅳ

称号
聖騎士
龍殺し
断罪者

属性
水 光

───────────────────────────────

(属性は二つ。そこにいたっては常人を少し出た程度だ。だが、聖騎士という称号は初めてだな。超解析でも称号の効果を見ることは出来ないからな)
 超解析とは相手のステータス、スキル、称号を見ることが可能だ。しかしそれはスキルの中でも上位のスキルだからこそ可能なスキルなのだ。しかしスキルより上位の物がある。それが称号である。
 称号の能力を知るにはいくつかの方法がある。
 ひとつは戦闘時に分析すること。
 二つ目は教えて貰うこと。
 そして称号の能力を知ることが可能な称号を手に入れることである。
 しかし、千夜はその称号を持っていない。それに転生してからまともに称号持ちを持っている者に会っていないため一定条件を満たすことが出来ないでいた。また、持っていたとしても、大半の称号の効果を知っていた千夜は調べる必要が無かったのだ。
(そして厄介な称号を持っているな)
 断罪者。
 百鬼族の仲間の一人が持っていた事を思い出す。
 その効果は二つ。
 一つ目は全ステータス50パーセント上昇。
 二つ目は、防御不可という効果である。
 防ごうとしても、あらゆるものを一刀両断、断罪するのである。
 しかしこの称号には条件がある。
 それは、攻撃対象者が完全な悪だと認識すること。そこに個人的感情は含まれない。
 もう一つは時間制限があること。
 発動してから5分間は全ての攻撃を防げない。
 また、5分を過ぎれば次に発動するのに24時間の経過が必要という使い勝手の悪い称号でもある。
 しかし使用すれば攻撃においてこれほど最強な称号もない。

「その命をもって償うと良い! フラガラッハ!」
 エクスの呼びかけに共鳴するようにフラガラッハは甲高い声で鳴く。
 まるで剣事態に意思があるのではないかと考えていた千夜は接近するエクスに気付くのコンマ数秒だけ遅れた。
 しかし、それでもステータスにおいて圧倒的に上なのは千夜である。気を抜けば殺れる可能性も無いとは言えないが、これまでの経験から千夜が気を抜くことは無い。
 聖剣と大太刀が火花を散らす。

「流石は聖騎士。凄い力だ」
 嬉しそうにエクスに呼びかける千夜。それに対してエクスは驚愕の表情を浮かべていた。

「ありえない。聖剣フラガラッハはどんなものでも一刀両断する。ましてやXランク冒険者とはいえ、存在進化を果したハイヒューマンとなった僕の一撃を受け止める……だと……」
 これまで経験した中で自分の剣を受け止めた者は何人いただろうか。勿論同じハイヒューマンとなった者達だけだ。
 魔物も魔族もすべて聖剣フラガラッハと共に断罪してきた。
 しかし、目の前に立つ半間人は平然とエクスの一撃を受け止めた嬉しそうに笑みを浮かべて。
 そんな目の前の相手にエクスは畏怖と好奇心を抑えられなかった。

「なぜ、貴様は僕の一撃を受け止められる! 僕はハイヒューマンなんだぞ!」
 その言葉に千夜は理解する。
(ああ、こいつは存在進化を果たしたことで自分が選ばれし存在なんだと、特別なんだと、思った勘違い野郎か)
 そんな彼に千夜は冷たい視線を向けて言い放つ。

「生憎と存在進化は全種族が可能だ。ただ、そこまで至る存在がここ数百年居なかっただけの事だ。けしてお前だけでなく、人間だけでは無いからな」
「そんな筈は無い!」
「お前だって知っているだろ。神は全ての者に対して平等だ」
「っ!」
「しかし、だからなお前たち人間だけが存在進化を果たせるわけじゃない」
 その言葉にエクスの心は折れそうになっていた。
 生まれた時から魔族は悪だと、魔族と似た種族亜人も悪だと教えられてきた。その証拠に魔物や魔族たちは村を襲ったりしていた。
 しかし人間は神に選ばれた存在なんだと思っていた、いや、思い込んでいたエクスは目の前の男に否定された。

「その証拠に俺も存在進化を果たしている。それに俺だけじゃない。そこにいるエリーゼ、仲間で妻でもあるダークエルフ、エルフ、吸血鬼も存在進化を果たしている」
「ま、魔族までもが………存在進化を果たしているだと……」
「神は全ての種族に対して平等だからな。その証拠にほら」
 千夜は左手から輝く槍を出現させる。

「そ、それは光属性のホーリーランス。ま……まさか、お前」
「ああ、俺は光属性を持っている」
 その時、エクスの中で何かが折れた。何かが割れた。

「嘘だああああああああぁぁぁ!」
 怒りと悲しみが混じった叫びが魔力と共に千夜を襲う。
 そんなエクスの姿を見て千夜は笑みを浮かべるわけも、怒りを顕にするわけでもなかった。ただ悲しかった。
(似ているな)
 そう、似ているのだ。
 信じていた物が本当は違ったと知ってしまった、嘘だった時の姿に。
(こいつは昔の俺だ)

「やはり、お前は僕が断罪する。あろうことか半魔人が光属性を持っているだと! 駄目だ! ならない! あってはならない! 光属性は人間だけの者だ!」
 しかし、今の言葉で千夜は先ほどの考えを全て捨て、憤りを感じていた。
(なるほど、こいつはただ単に我儘な子供だ)

「僕の正義を持ってお前を断罪する!」
「正義ね……違うな」
「何?」
「お前のそれは正義ではない」
「な、何だと」
 千夜の言葉にエクスの怒りは溶岩の如く熱くなり、今にも爆発しそうになる。

「お前のそれはただの妬みだ」
 千夜が出した結論にエクスは何も言葉を発しない。その事に千夜は気にする事無く話し続ける。

「お前は疎ましかった。妬ましかった。世界中の殆どが人間にも拘わらず全てにおいて劣る自分が、人間が。その事を認めたくないお前は、どうせこれは神が与えた試練だ。と壊れそうになる心を落ち着かせるために、そう言い聞かせて来たんだろ。で、お前は強くなり存在進化を果たした。でこれが人間のみに与えられた神からの贈り物なんだと思い込んだか、もしくは誰かに言いくるめられたんだろう」
 淡々と語る千夜。その顔には一切の感情は無かった。

「しかし、現実は違った。その事を知ったお前は正義という言葉を使って膨れ上がる嫉妬の怒りをぶつけようとしてるだけだ」
「違う!」
「違わないさ。お前はただの正義という言葉を利用しただけの偽善者だ」
「っ!」
 爆発した。噴火した。
 エクスの中で煮え滾っていた怒りが今、この瞬間爆発し、溢れ出したのだ。
 そんな怒りの感情だけで放たれた一撃は千夜に届く前に何者かによって止められた。

「何者だ?」
 水色の長髪を靡かせる男。
 エクスと同様白銀の鎧を着込んだ青年は一瞬にしてエクスを気絶させた。

「いえ、このままだと戦争になりかねなかったので」
 噛み合っていない会話。しかし千夜は気にしない。
 ハイヒューマンの本気の一撃は大きなクレーターを作り出す。そんな物が他国ですれば国際問題に発展する事は目に見えていた。
 しかし、千夜はそんなことはどうでも良かった。
(気付かなかった)
 戦闘中とはいえ、千夜は目の前の男の存在に気付かなかったのだ。
(もしも、あのままこの男がエクスに加勢していれば、もしかしたら)
 そんな事を考えられずには居られなかった千夜だが全てたら話であるため直ぐさま思考を止めた。

「そうか。なら、俺たちはこれで失礼する」
「はい。どこかでお会いしましょう。センヤさん」
「……」
 中途半端な形での幕切れであったが、千夜は目的を果たすためエルザたちの許に向かった。
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