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12 ちょっと楽しみだね
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お父さんと二人で森までの道を歩いていたら、レンドに会ったよ。
「おはよう」って挨拶して、いつもみたいに話そうとしたら「そ、そのお守り、誰からもらったんだよ」って、ロンロちゃんのお守りを指さししてきたよ。
「ロンロちゃんだよ。かっこいいでしょ」
「なっ、あ、あいつ……!」
なんだかよく分からないけど、凄く悔しそうな顔だね。どうしたのかな?
「おっ、俺だってお前にお守りやるよ! ロンロのなんかよりもいいやつをな」
「お守りにいいやつも悪いやつもないでしょ。ロンロちゃんのよりいいって、ロンロちゃんのお守りが悪いの?」
「ロンロのお守りなんか外しちまえよ!」
顔を真っ赤にして怒りながら、酷いことを言ってきたよ。せっかくロンロちゃんが作ってくれたかっこいいお守りなのに、なんで外せなんて意地悪なこと言うんだろうね。やっぱりレンドはレンドなのかな。がっかりしちゃうよ。
「なんでそんなこと言うの。あれだけ僕が怒ったのにまた酷いこと言うなんて、バカなのかな? やっぱりレンドって……」
「トトセ、そういうことは言わないでおいてあげなさい」
もっと何か言ってあげようかと思ったら、お父さんに止められちゃったよ。ちょっぴり困ったような笑顔で僕を見てる。
「レンド君がかわいそうだよ」
えっ、かわいそうかな。酷いことを言われてる僕の方がかわいそうな気もするけれど。
「トトセの言いたいことも分かるよ。たしかにちょっと酷いね。でも、トトセに嫌われたいから言っているのではないんだよ」
そうなんだ。でも、どうして酷い事を言うんだろうね。分からないよ。僕にはまだ難しいみたい。
お父さんが「レンド君、そんな言い方をしてはトトセに伝わらないよ」なんて言って、クスクス笑ったら、レンドの顔がまた真っ赤になったよ。笑われたのが恥ずかしいのかな。
「君の気持ちは君にしかあげられないものだから、それだけで特別だよ。他の子の事は気にしないで、君の気持ちを贈ればいいんだよ」
お父さんがニコニコしながら、レンドの頭を撫でたよ。お父さんから見ると、ちょっぴりお兄さんに見えていたレンドも子どもだよね。
「そ、そうか……。そうだよな……」
「わかってくれたかな。大切なことだよ」
「分かりました。俺、やっぱりバカだ」
「気付ける君はそうではないよ」
レンドがどうして怒ったのかよく分からないけれど、そんなよく分からないレンドとちゃんとお話をして、静かにさせちゃうお父さんは、優しくてかっこよくてすごいよね。僕もこんな風に、どんな人ともちゃんとお話をできるようになりたい。
「君は少し乱暴な言い方をする子だけど、優しい子だ。これからだよ」
「……ううっ。ありがとうソソラさん……」
あれっ。レンドが今度はちょっぴり涙目になってるよ。意地悪されてたときには分からなかったけれど、レンドには泣き虫で恥ずかしがり屋さんなところもあるみたい。なんだか可愛いね。見た目は可愛くないのにね。
「トトセが喜ぶのなら、私は誰の気持ちでも歓迎するよ」
「ほっ、本当ですか。お、俺、頑張ります!」
今度は泣きそうになっていたのに、急に元気になったよ。
「無茶はしないようにね」
「はい!」
恥ずかしがったり、涙目になったり、急に元気いっぱいになったりして忙しいね。
「トトセ! 待ってろよ! もっとかっこいいお守りを作ってやるからな! そしたら着けてくれ!」
「えっ、うん。わかったよ」
「絶対だぞ! 狩り、行って来る! じゃあな!」
「あっ、行ってらっしゃい。気を付けてね」
すごく元気に叫んで、狩り場のある方へ走って行っちゃったよ。
「元気だね。走るのもすごく速いし。僕もあのくらい速く走れるようになりたいな」
僕がそう言うと、お父さんが「あのくらいかどうかは分からないけれど、もう少し大きくなったら今より速く走れるようになるよ」と、言ってくれたよ。
レンドのくれるお守りは、どんなお守りなのかな。ちょっと楽しみだね。
「おはよう」って挨拶して、いつもみたいに話そうとしたら「そ、そのお守り、誰からもらったんだよ」って、ロンロちゃんのお守りを指さししてきたよ。
「ロンロちゃんだよ。かっこいいでしょ」
「なっ、あ、あいつ……!」
なんだかよく分からないけど、凄く悔しそうな顔だね。どうしたのかな?
「おっ、俺だってお前にお守りやるよ! ロンロのなんかよりもいいやつをな」
「お守りにいいやつも悪いやつもないでしょ。ロンロちゃんのよりいいって、ロンロちゃんのお守りが悪いの?」
「ロンロのお守りなんか外しちまえよ!」
顔を真っ赤にして怒りながら、酷いことを言ってきたよ。せっかくロンロちゃんが作ってくれたかっこいいお守りなのに、なんで外せなんて意地悪なこと言うんだろうね。やっぱりレンドはレンドなのかな。がっかりしちゃうよ。
「なんでそんなこと言うの。あれだけ僕が怒ったのにまた酷いこと言うなんて、バカなのかな? やっぱりレンドって……」
「トトセ、そういうことは言わないでおいてあげなさい」
もっと何か言ってあげようかと思ったら、お父さんに止められちゃったよ。ちょっぴり困ったような笑顔で僕を見てる。
「レンド君がかわいそうだよ」
えっ、かわいそうかな。酷いことを言われてる僕の方がかわいそうな気もするけれど。
「トトセの言いたいことも分かるよ。たしかにちょっと酷いね。でも、トトセに嫌われたいから言っているのではないんだよ」
そうなんだ。でも、どうして酷い事を言うんだろうね。分からないよ。僕にはまだ難しいみたい。
お父さんが「レンド君、そんな言い方をしてはトトセに伝わらないよ」なんて言って、クスクス笑ったら、レンドの顔がまた真っ赤になったよ。笑われたのが恥ずかしいのかな。
「君の気持ちは君にしかあげられないものだから、それだけで特別だよ。他の子の事は気にしないで、君の気持ちを贈ればいいんだよ」
お父さんがニコニコしながら、レンドの頭を撫でたよ。お父さんから見ると、ちょっぴりお兄さんに見えていたレンドも子どもだよね。
「そ、そうか……。そうだよな……」
「わかってくれたかな。大切なことだよ」
「分かりました。俺、やっぱりバカだ」
「気付ける君はそうではないよ」
レンドがどうして怒ったのかよく分からないけれど、そんなよく分からないレンドとちゃんとお話をして、静かにさせちゃうお父さんは、優しくてかっこよくてすごいよね。僕もこんな風に、どんな人ともちゃんとお話をできるようになりたい。
「君は少し乱暴な言い方をする子だけど、優しい子だ。これからだよ」
「……ううっ。ありがとうソソラさん……」
あれっ。レンドが今度はちょっぴり涙目になってるよ。意地悪されてたときには分からなかったけれど、レンドには泣き虫で恥ずかしがり屋さんなところもあるみたい。なんだか可愛いね。見た目は可愛くないのにね。
「トトセが喜ぶのなら、私は誰の気持ちでも歓迎するよ」
「ほっ、本当ですか。お、俺、頑張ります!」
今度は泣きそうになっていたのに、急に元気になったよ。
「無茶はしないようにね」
「はい!」
恥ずかしがったり、涙目になったり、急に元気いっぱいになったりして忙しいね。
「トトセ! 待ってろよ! もっとかっこいいお守りを作ってやるからな! そしたら着けてくれ!」
「えっ、うん。わかったよ」
「絶対だぞ! 狩り、行って来る! じゃあな!」
「あっ、行ってらっしゃい。気を付けてね」
すごく元気に叫んで、狩り場のある方へ走って行っちゃったよ。
「元気だね。走るのもすごく速いし。僕もあのくらい速く走れるようになりたいな」
僕がそう言うと、お父さんが「あのくらいかどうかは分からないけれど、もう少し大きくなったら今より速く走れるようになるよ」と、言ってくれたよ。
レンドのくれるお守りは、どんなお守りなのかな。ちょっと楽しみだね。
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