13 / 19
11 ショールとお守り
しおりを挟む
「――こんにちはー」
ある日の朝に、ロンロちゃんがお家に来たよ。
「こんにちは。ロンロちゃん、今日も元気ね」
「えへへ。ルルナさんは今日の髪型も素敵です」
「ありがとう。少しいつもと違う編み込みをしてみたの。よかったらロンロちゃんもどうかしら」
「はいっ! お願いします」
ロンロちゃんのお家にはお母さんが居なくて、お父さんや兄弟と暮らしているよ。
お母さんが居ない分、ロンロちゃんは色んなことを頑張っているし、刺繍をしたり、飾り紐を編んだりして、商人さんに買い取ってもらっているんだって。可愛くて頑張り屋さんなんだよ。
「あっ、今日はルルナさんに渡したい物があるの」
ちょっぴりほっぺを赤くして、ロンロちゃんはカバンから布を取り出して、お母さんの前で広げて見せた。
「これ、私が刺繍したショールです。使ってください」
「まあっ! 素敵ね。こんなに綺麗で大きな刺繍、大変だったでしょうに」
「ルルナさんに喜んでもらえるのが楽しみで、ぜんぜん大変じゃなかったです」
ほんとに綺麗なショールだね。薄い水色の布に青色の糸で、花の模様がいっぱい刺繍してあるよ。
「優しい気持ちの込められた、素晴らしいショールだ。よかったねルルナ」
「ええ。とても嬉しいわ。ありがとうロンロちゃん」
ショールを羽織ったお母さんの肩をお父さんが抱いて立つと、すごくいい感じ。
ロンロちゃんがさっきよりほっぺたを赤くして「素敵……。理想の夫婦だわ……」なんて小さな声で言いながら、うっとりしてる。
「あっ、トトセちゃんとソソラさんにもありますよ。お守りです」
そういえば、僕のお守りも作ってくれるって言ってたね。お守りがふたつカバンから出てきたよ。
「わぁ。かっこいいお守りだね。ありがとうロンロちゃん」
翼を広げた青い鳥と、赤い太陽の模様が刺繍されてる。すごくかっこいい。
「ありがとうロンロちゃん、素敵なお守りだ」
「どういたしまして。喜んでもらえて嬉しい!」
お父さんにもお礼を言われて、ロンロちゃんも嬉しそう。今日はとてもいい日だね。
「ふふ。さあ、こっちにいらっしゃいロンロちゃん。髪を編み込みしましょうね」
「はーい!」
僕は髪が短いから、櫛でとかすくらいしかできないけれど、ロンロちゃんは髪が長くて色んな髪型にできるから、お母さんはいつも楽しそうにロンロちゃんの髪型を変えてあげてるんだよね。
「トトセ、そろそろ森へ行こう」
「うん。お母さん、ロンロちゃん、いってくるね」
「あっ、行ってらっしゃい! 気を付けてね」
「いってらっしゃい。気を付けて」
もらったお守りは長い飾り紐がついていたから、首に掛けてみたよ。お父さんとお揃いだね。かっこいいし、なんだか安心するよ。本当に守られてるみたい。
今日もこれから薬草摘みだよ。
お母さんとロンロちゃんへのお土産にできるような、美味しい木の実も見つかるといいね。お父さん教えてもらいながら頑張ろう。
ある日の朝に、ロンロちゃんがお家に来たよ。
「こんにちは。ロンロちゃん、今日も元気ね」
「えへへ。ルルナさんは今日の髪型も素敵です」
「ありがとう。少しいつもと違う編み込みをしてみたの。よかったらロンロちゃんもどうかしら」
「はいっ! お願いします」
ロンロちゃんのお家にはお母さんが居なくて、お父さんや兄弟と暮らしているよ。
お母さんが居ない分、ロンロちゃんは色んなことを頑張っているし、刺繍をしたり、飾り紐を編んだりして、商人さんに買い取ってもらっているんだって。可愛くて頑張り屋さんなんだよ。
「あっ、今日はルルナさんに渡したい物があるの」
ちょっぴりほっぺを赤くして、ロンロちゃんはカバンから布を取り出して、お母さんの前で広げて見せた。
「これ、私が刺繍したショールです。使ってください」
「まあっ! 素敵ね。こんなに綺麗で大きな刺繍、大変だったでしょうに」
「ルルナさんに喜んでもらえるのが楽しみで、ぜんぜん大変じゃなかったです」
ほんとに綺麗なショールだね。薄い水色の布に青色の糸で、花の模様がいっぱい刺繍してあるよ。
「優しい気持ちの込められた、素晴らしいショールだ。よかったねルルナ」
「ええ。とても嬉しいわ。ありがとうロンロちゃん」
ショールを羽織ったお母さんの肩をお父さんが抱いて立つと、すごくいい感じ。
ロンロちゃんがさっきよりほっぺたを赤くして「素敵……。理想の夫婦だわ……」なんて小さな声で言いながら、うっとりしてる。
「あっ、トトセちゃんとソソラさんにもありますよ。お守りです」
そういえば、僕のお守りも作ってくれるって言ってたね。お守りがふたつカバンから出てきたよ。
「わぁ。かっこいいお守りだね。ありがとうロンロちゃん」
翼を広げた青い鳥と、赤い太陽の模様が刺繍されてる。すごくかっこいい。
「ありがとうロンロちゃん、素敵なお守りだ」
「どういたしまして。喜んでもらえて嬉しい!」
お父さんにもお礼を言われて、ロンロちゃんも嬉しそう。今日はとてもいい日だね。
「ふふ。さあ、こっちにいらっしゃいロンロちゃん。髪を編み込みしましょうね」
「はーい!」
僕は髪が短いから、櫛でとかすくらいしかできないけれど、ロンロちゃんは髪が長くて色んな髪型にできるから、お母さんはいつも楽しそうにロンロちゃんの髪型を変えてあげてるんだよね。
「トトセ、そろそろ森へ行こう」
「うん。お母さん、ロンロちゃん、いってくるね」
「あっ、行ってらっしゃい! 気を付けてね」
「いってらっしゃい。気を付けて」
もらったお守りは長い飾り紐がついていたから、首に掛けてみたよ。お父さんとお揃いだね。かっこいいし、なんだか安心するよ。本当に守られてるみたい。
今日もこれから薬草摘みだよ。
お母さんとロンロちゃんへのお土産にできるような、美味しい木の実も見つかるといいね。お父さん教えてもらいながら頑張ろう。
34
あなたにおすすめの小説
番に見つからない街で、子供を育てている
はちも
BL
目を覚ますと、腕の中には赤ん坊がいた。
異世界の青年ロアンとして目覚めた「俺」は、希少な男性オメガであり、子を産んだ母親だった。
現世の記憶は失われているが、
この子を守らなければならない、という想いだけははっきりと残っている。
街の人々に助けられ、魔石への魔力注入で生計を立てながら、
ロアンと息子カイルは、番のいない街で慎ましく暮らしていく。
だが、行方不明の番を探す噂が、静かに近づいていた。
再会は望まない。
今はただ、この子との生活を守りたい。
これは、番から逃げたオメガが、
選び直すまでの物語。
*本編完結しました
【8話完結】ざまぁされて廃嫡されたバカ王子とは俺のことです。
キノア9g
BL
廃嫡され全てを失った元王子。地道に生きたいのにハイスペ幼馴染が逃がしてくれません。
あらすじ
「第二王子カイル、お前を廃嫡する」
傲慢な振る舞いを理由に、王位継承権も婚約者も失い、国外追放されたカイル。
絶望の最中、彼に蘇ったのは「ブラック企業で使い潰された前世の記憶」だった。
「もう二度と、他人任せにはしない」
前世の反省を活かし、隣国の冒険者ギルドで雑用係(清掃員)として地道にやり直そうとするカイル。しかし、そんな彼を追いかけてきたのは、隣国の貴族であり幼馴染のレオナードだった。
「君がどんな立場になろうと、僕にとっては君は君だ」
落ちぶれたカイルに変わらぬ愛を注ぎ、元婚約者の悪意ある噂からも守り抜くレオナード。
すべてを失った元バカ王子が、社畜根性と幼馴染の溺愛によって幸せを掴むまでの、再起と愛の物語。
全8話。
転生したようだけど?流れに身を任せていたら悪役令息?として断罪されていた――分からないまま生きる。
星乃シキ
BL
発作の後に目覚めたら、公爵家嫡男の身体だった。
前世の記憶だけを抱えたまま生きるレイは、ある夜、男の聖女への嫌がらせの罪で断罪される。
だが図書室の記録が冤罪を覆す。
そしてレイは知る。
聖女ディーンの本当の名はアキラ。
同じ日本から来た存在だった。
帰りたい聖女と、この身体で生きるレイ。
秘密を共有した二人は、友達になる。
人との関わりを避けてきたレイの人間関係が、少しずつ動き始める。
『偽物の番』だと捨てられた不憫な第三王子、隣国の冷徹皇帝に拾われて真実の愛を教え込まれる
レイ
BL
「出来損ない」と捨てられた場所は、私の居場所ではありませんでした。
ラングリス王国の第三王子・フィオーレは、王族の証である『聖種の紋様』が現れなかったことで「偽物の番」と罵られ、雪降る国境へと追放される。
死を覚悟した彼の前に現れたのは、隣国アイゼン帝国の「冷徹皇帝」ヴォルフラムだった。
過労死転生した公務員、魔力がないだけで辺境に追放されたので、忠犬騎士と知識チートでざまぁしながら領地経営はじめます
水凪しおん
BL
過労死した元公務員の俺が転生したのは、魔法と剣が存在する異世界の、どうしようもない貧乏貴族の三男だった。
家族からは能無しと蔑まれ、与えられたのは「ゴミ捨て場」と揶揄される荒れ果てた辺境の領地。これは、事実上の追放だ。
絶望的な状況の中、俺に付き従ったのは、無口で無骨だが、その瞳に確かな忠誠を宿す一人の護衛騎士だけだった。
「大丈夫だ。俺がいる」
彼の言葉を胸に、俺は決意する。公務員として培った知識と経験、そして持ち前のしぶとさで、この最悪な領地を最高の楽園に変えてみせると。
これは、不遇な貴族と忠実な騎士が織りなす、絶望の淵から始まる領地改革ファンタジー。そして、固い絆で結ばれた二人が、やがて王国を揺るがす運命に立ち向かう物語。
無能と罵った家族に、見て見ぬふりをした者たちに、最高の「ざまぁ」をお見舞いしてやろうじゃないか!
君に望むは僕の弔辞
爺誤
BL
僕は生まれつき身体が弱かった。父の期待に応えられなかった僕は屋敷のなかで打ち捨てられて、早く死んでしまいたいばかりだった。姉の成人で賑わう屋敷のなか、鍵のかけられた部屋で悲しみに押しつぶされかけた僕は、迷い込んだ客人に外に出してもらった。そこで自分の可能性を知り、希望を抱いた……。
全9話
匂わせBL(エ◻︎なし)。死ネタ注意
表紙はあいえだ様!!
小説家になろうにも投稿
学園の俺様と、辺境地の僕
そらうみ
BL
この国の三大貴族の一つであるルーン・ホワイトが、何故か僕に構ってくる。学園生活を平穏に過ごしたいだけなのに、ルーンのせいで僕は皆の注目の的となってしまった。卒業すれば関わることもなくなるのに、ルーンは一体…何を考えているんだ?
【全12話になります。よろしくお願いします。】
追放されたおまけの聖女♂は冷徹王太子の腕の中から離してもらえない〜今さら戻れと言われても、もうこの人の魔力しか受け付けません!〜
たら昆布
BL
聖女のおまけで召喚されたと思われて追放された不憫受けが拾われて愛される話
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる