59 / 61
番外編 「旅人にまつわる小さな物語」
ご先祖様は嫉妬深い⑤
しおりを挟む
――リヤスーダ王とその一族が居とした王城は、華やかというよりも実用的な姿をしている。
それは質素という事では、決してない。
金銀貴石の類いをあしらう部位を極限にまで減らした装飾や随所に配置された調度品などは、一見すると清貧な印象を覚えるが、そのどれもが目利きを唸らせるほど上質で、細部まで熟練した職人達の心意気が伺えるこしらえなのだ。
「――こんな自由に、城の中を見て歩けるとは思わなかった」
王城の天井が高く広い廊下を歩きながら、キュリオが思わずといった風に言った。
「キュリオさんに喜んでもらうために、コネを最大限に活用しました」
常に一般公開しているのは、外周りだけだ。城のあちこちを歩き回ることは、普段なら到底許可が下りない。実のところはキュリオを楽しませようと、割と無理を言って許可をもらったところがある。
許可を取るまでには多少骨が折れたが、彼の翡翠色の瞳が眼鏡の奥で生き生きと輝いているのを見ているだけで、その苦労が無駄にならなかったことが、カルネにとっては何よりも嬉しかった。
「俺が歴史好きだって、親戚は知ってますからね。その辺は信用してもらえましたし」
「君の人徳のお陰ということだね」
「あはは! 人徳かぁ……。まあ、そういうことかもしれませんね。これで素行が悪かったらきっと話すら聞いて貰えなかったと思うから」
今となっては主が不在となった城の中は静けさに包まれている。他の観光客を気にすることなく、キュリオと二人で満足するまで城の中を見て回ることができた。
「……城だけでなくて、もう少し特別な場所も入れますよ。城の脇にある、離れ家があるんですが、そこの庭が凄いんですよ。ちょっとしたいわくもある場所ですし、今からそこに行きましょう」
「ほう。離れ家か……」
王城の一角に、ぐるりと高い塀で囲まれた場所がある。入口が一つだけ作られていて、そこから内側に建てられている平屋造りの離れ家へと繋がる短い通路がある。
その通路を通り、あらかじめ預かっていた鍵を使い内扉を開いて、カルネ達は離れ家の中へと入っていった。
離れ家に入ってすぐのところは、広い間取りの居間だった。食事や来客との歓談に使われた場所らしく、簡素だがしっかりとした造りのテーブルと椅子が設えられていた。
正面には天井から床までの大きさの硝子窓が全面にはめ込まれている。草花や木々をあしらった真鍮製の飾り金具で縁取られたその窓の向こう側には、森と見まがうような美しい庭が広がっていた。
「病気がちだった王妃の療養のために建てられた場所だそうですが……、リヤスーダ王の時代には別の使われ方をしていたという噂もありますね。キュリオさんは、その辺の噂は知ってますか?」
説明をしていたカルネの横合いを、キュリオがすっと通り抜けていった。
突然の予想していなかった彼の行動にカルネが驚いている間に、天井から床まである大きな硝子窓に近付いたキュリオは、自然な動作で花の形をした留め金を外した。そして、硝子窓を開き向こう側に見える庭へと出て行った。
「えっ、あの、キュリオさん?」
彼はここへ来たことがあるのだろうか。
それはないはずだ。この離れ家へ入れるのは王族の縁者にほぼ限られている。こうまで慣れた動作で、よく見ないと気付けない硝子窓の留め金を外して、庭へと出ていくのはどう考えても不自然だ。そもそも、初めてここへ来たキュリオは、本当なら窓が扉のように開くことさえ知らないはずだ。
穏やかな風が、空けられた窓から中へと吹き込んでくる。慌てて後を追って外へ出てみると、キュリオの姿は既に庭にある林の奥へと消えていく。まるで彼が何か恐ろしい物にとり憑かれているかのように見えて、背筋に冷たいものが走るのを感じた。
「キュリオさん!」
背中を追いかけて庭へと走り出す。「まって、まってくださいよ!」と、呼びかけても振り返らない姿に、焦燥感が高まっていく。
庭の奥に続く小路を抜けると、古びてはいるが手入れの行き届いた四阿があった。その四阿の中にある椅子に、キュリオは腰を下ろしていた。
「はぁっ、はあ。……キュリオさん、急に一人で行かないで下さいよ」
焦りと恐怖感からか、ほんの少し走っただけで酷く息が切れた。肩で息をするカルネを見て、キュリオは「ああ、すまないね」と、申し訳なさそうに謝ってくれた。
「い、いえ。……ちょっと、驚いただけです、から……」
僅かに眉根を寄せて苦微笑する彼がほんの一瞬だけ、全く別の姿に見えてカルネは声を失った。
――長く伸ばした絹糸のように艶やかな黒髪を肩に流し、優美な衣に身を包んだ……まるで王国時代の貴人のように美しい青年だった。
息をするのも忘れて、青年を見詰めていたカルネだったが「――大丈夫かね? 急に黙ってしまって……」という彼の心配気な声によって現実に引き戻された。
「えっ、あ……、いえ、大丈夫です。はは……」
瞬きをして再び四阿の中を見遣ったときには青年の姿はなく、スーツ姿のキュリオが座っていた。今のキュリオも美青年ではあるが、一瞬だけ目にした彼と酷似した顔をした貴人は、まさに幻のように美しい姿だった。
「ここは、いい場所だ」
「そうですね……」
木々をざわめかせながら吹いてきた風が、キュリオの黒髪を揺らす。知らないうちに汗をかいていた体には、その風は心地良いものだった。体の火照りが冷めていくと、今さっきまでの焦りと恐怖は薄れて、勝手に安堵の息が小さく吐き出された。
「それにしてもキュリオさん、ここに来たことがあるみたいな感じで歩いていくから、びっくりしましたよ」
「はは。庭が見事なものだからついね……」
「ここの庭は、大切にしなくてはならないと、代々言い伝えられているんですよ。毎月庭師が入って手入れをしていて、使われていた当時のまま残されています」
「そうなのかね。それはまた……。ふふ、ありがたいことだね」
キュリオは眼鏡を外して胸ポケットに仕舞い、嬉しげに笑いながら立ち上がった。
「もっと庭を見て回っても良いだろうかね」
「ええ、いいですよ。一緒に行きましょう」
白く端正な顔が、幸せに満ちた笑みに彩られている。黒く長い睫毛に縁どられた翡翠色の瞳がこちらに向けられると、胸が妙に疼くのを感じた。突然の行動に驚きはしたが、キュリオのこんな表情を見られるのは嬉しい。
「ほんとうに、いい庭だ。とても……気が休まるよ」
「俺もそう思います。自然に出来た小さな森みたいですよね」
「そうだね。ここまで造り上げるのは大変だっただろうに。見事なものだ」
キュリオに付き添う形で、庭の散策を楽しんだカルネだったが、その間も四阿で一瞬だけ目にした……あの幻のように美しい貴人の姿が焼き付いて離れなかった。一体、キュリオは何者なのか。そんな疑問が、湧き上がってくる。
昔、この離れ家には異国の青年が食客として住んでいたと言われている。
その青年の正体や役割については複数の説があって、王子の教育係だったのだとか、闘士であったとか……突飛なところでは、不老不死の魔物であったとか、リヤスーダ王の愛妾が軟禁されていた……などというゴシップのような説まである。
正確な記録は残っていないが、彼が『住んでいた』ことだけは事実らしい。
――もしかしたらキュリオは、その青年の子孫なのかもしれない。
親しく付き合っている訳でもない他人に、貴方は一体、何者なのかとあからさまに踏み込んで尋ねるのは気が引けた。何度か、疑問を口にしそうになっては飲み込むのを繰り返し、結局は散策中に聞き出すことはできなかった。
「さて、そろそろ帰りましょうか。いい時間ですから」
「そうだね。今日は、頼もしいガイドが隣にいてくれて、とても楽しかったよ」
「俺も楽しかったです」
城の外へと出た頃には、空は黄昏色に近付いていた。もうすぐキュリオとの一日が終わる。名残惜しいくらいだが、流石に夜は帰らなくてはならない。
――今日が終われば、こんなに長い時間キュリオと一緒に行動することはもう二度とないかもしれない。
一ヵ月後にはどこかへ行ってしまうのだ。それまでに図書館で何度か会えるかもしれないが、付きまとうのは迷惑になるだろう。偶然知り合った流れでこうしてガイドを買って出たが、友人でも何でもないのだから。
そこまで考えが行き着いてしまうと、妙に胸が苦しくなった。
「ホテル、どこですか? 送っていきますよ」
「いや、そこまではさすがに」
「一人歩きは物騒ですよ。割と治安は良いですけど、事件がない訳じゃないですし」
「はは。多少は心得がある。心配には及ばないよ」
「いやでも……、やっぱり送ります。俺よりもキュリオさんは目立ちますから」
「……絡まれることはないでもないが、君を盾にする訳には……」
「二人組なら、絡まれにくいですよ絶対」
自分自身の心の変化に内心で戸惑いながら、遠慮をするキュリオに強く主張する。……何かあってはいけないから……と、言いながら、本音はもう少しだけでもキュリオと過ごしたいという想いで頭の中は埋め尽くされていた。
「ふふ、仕方ないね。では、護衛をおねがいしようか」
「はい!」
最後にはキュリオが折れて、宿泊中のホテルの前まで送っていくことになった。
それは質素という事では、決してない。
金銀貴石の類いをあしらう部位を極限にまで減らした装飾や随所に配置された調度品などは、一見すると清貧な印象を覚えるが、そのどれもが目利きを唸らせるほど上質で、細部まで熟練した職人達の心意気が伺えるこしらえなのだ。
「――こんな自由に、城の中を見て歩けるとは思わなかった」
王城の天井が高く広い廊下を歩きながら、キュリオが思わずといった風に言った。
「キュリオさんに喜んでもらうために、コネを最大限に活用しました」
常に一般公開しているのは、外周りだけだ。城のあちこちを歩き回ることは、普段なら到底許可が下りない。実のところはキュリオを楽しませようと、割と無理を言って許可をもらったところがある。
許可を取るまでには多少骨が折れたが、彼の翡翠色の瞳が眼鏡の奥で生き生きと輝いているのを見ているだけで、その苦労が無駄にならなかったことが、カルネにとっては何よりも嬉しかった。
「俺が歴史好きだって、親戚は知ってますからね。その辺は信用してもらえましたし」
「君の人徳のお陰ということだね」
「あはは! 人徳かぁ……。まあ、そういうことかもしれませんね。これで素行が悪かったらきっと話すら聞いて貰えなかったと思うから」
今となっては主が不在となった城の中は静けさに包まれている。他の観光客を気にすることなく、キュリオと二人で満足するまで城の中を見て回ることができた。
「……城だけでなくて、もう少し特別な場所も入れますよ。城の脇にある、離れ家があるんですが、そこの庭が凄いんですよ。ちょっとしたいわくもある場所ですし、今からそこに行きましょう」
「ほう。離れ家か……」
王城の一角に、ぐるりと高い塀で囲まれた場所がある。入口が一つだけ作られていて、そこから内側に建てられている平屋造りの離れ家へと繋がる短い通路がある。
その通路を通り、あらかじめ預かっていた鍵を使い内扉を開いて、カルネ達は離れ家の中へと入っていった。
離れ家に入ってすぐのところは、広い間取りの居間だった。食事や来客との歓談に使われた場所らしく、簡素だがしっかりとした造りのテーブルと椅子が設えられていた。
正面には天井から床までの大きさの硝子窓が全面にはめ込まれている。草花や木々をあしらった真鍮製の飾り金具で縁取られたその窓の向こう側には、森と見まがうような美しい庭が広がっていた。
「病気がちだった王妃の療養のために建てられた場所だそうですが……、リヤスーダ王の時代には別の使われ方をしていたという噂もありますね。キュリオさんは、その辺の噂は知ってますか?」
説明をしていたカルネの横合いを、キュリオがすっと通り抜けていった。
突然の予想していなかった彼の行動にカルネが驚いている間に、天井から床まである大きな硝子窓に近付いたキュリオは、自然な動作で花の形をした留め金を外した。そして、硝子窓を開き向こう側に見える庭へと出て行った。
「えっ、あの、キュリオさん?」
彼はここへ来たことがあるのだろうか。
それはないはずだ。この離れ家へ入れるのは王族の縁者にほぼ限られている。こうまで慣れた動作で、よく見ないと気付けない硝子窓の留め金を外して、庭へと出ていくのはどう考えても不自然だ。そもそも、初めてここへ来たキュリオは、本当なら窓が扉のように開くことさえ知らないはずだ。
穏やかな風が、空けられた窓から中へと吹き込んでくる。慌てて後を追って外へ出てみると、キュリオの姿は既に庭にある林の奥へと消えていく。まるで彼が何か恐ろしい物にとり憑かれているかのように見えて、背筋に冷たいものが走るのを感じた。
「キュリオさん!」
背中を追いかけて庭へと走り出す。「まって、まってくださいよ!」と、呼びかけても振り返らない姿に、焦燥感が高まっていく。
庭の奥に続く小路を抜けると、古びてはいるが手入れの行き届いた四阿があった。その四阿の中にある椅子に、キュリオは腰を下ろしていた。
「はぁっ、はあ。……キュリオさん、急に一人で行かないで下さいよ」
焦りと恐怖感からか、ほんの少し走っただけで酷く息が切れた。肩で息をするカルネを見て、キュリオは「ああ、すまないね」と、申し訳なさそうに謝ってくれた。
「い、いえ。……ちょっと、驚いただけです、から……」
僅かに眉根を寄せて苦微笑する彼がほんの一瞬だけ、全く別の姿に見えてカルネは声を失った。
――長く伸ばした絹糸のように艶やかな黒髪を肩に流し、優美な衣に身を包んだ……まるで王国時代の貴人のように美しい青年だった。
息をするのも忘れて、青年を見詰めていたカルネだったが「――大丈夫かね? 急に黙ってしまって……」という彼の心配気な声によって現実に引き戻された。
「えっ、あ……、いえ、大丈夫です。はは……」
瞬きをして再び四阿の中を見遣ったときには青年の姿はなく、スーツ姿のキュリオが座っていた。今のキュリオも美青年ではあるが、一瞬だけ目にした彼と酷似した顔をした貴人は、まさに幻のように美しい姿だった。
「ここは、いい場所だ」
「そうですね……」
木々をざわめかせながら吹いてきた風が、キュリオの黒髪を揺らす。知らないうちに汗をかいていた体には、その風は心地良いものだった。体の火照りが冷めていくと、今さっきまでの焦りと恐怖は薄れて、勝手に安堵の息が小さく吐き出された。
「それにしてもキュリオさん、ここに来たことがあるみたいな感じで歩いていくから、びっくりしましたよ」
「はは。庭が見事なものだからついね……」
「ここの庭は、大切にしなくてはならないと、代々言い伝えられているんですよ。毎月庭師が入って手入れをしていて、使われていた当時のまま残されています」
「そうなのかね。それはまた……。ふふ、ありがたいことだね」
キュリオは眼鏡を外して胸ポケットに仕舞い、嬉しげに笑いながら立ち上がった。
「もっと庭を見て回っても良いだろうかね」
「ええ、いいですよ。一緒に行きましょう」
白く端正な顔が、幸せに満ちた笑みに彩られている。黒く長い睫毛に縁どられた翡翠色の瞳がこちらに向けられると、胸が妙に疼くのを感じた。突然の行動に驚きはしたが、キュリオのこんな表情を見られるのは嬉しい。
「ほんとうに、いい庭だ。とても……気が休まるよ」
「俺もそう思います。自然に出来た小さな森みたいですよね」
「そうだね。ここまで造り上げるのは大変だっただろうに。見事なものだ」
キュリオに付き添う形で、庭の散策を楽しんだカルネだったが、その間も四阿で一瞬だけ目にした……あの幻のように美しい貴人の姿が焼き付いて離れなかった。一体、キュリオは何者なのか。そんな疑問が、湧き上がってくる。
昔、この離れ家には異国の青年が食客として住んでいたと言われている。
その青年の正体や役割については複数の説があって、王子の教育係だったのだとか、闘士であったとか……突飛なところでは、不老不死の魔物であったとか、リヤスーダ王の愛妾が軟禁されていた……などというゴシップのような説まである。
正確な記録は残っていないが、彼が『住んでいた』ことだけは事実らしい。
――もしかしたらキュリオは、その青年の子孫なのかもしれない。
親しく付き合っている訳でもない他人に、貴方は一体、何者なのかとあからさまに踏み込んで尋ねるのは気が引けた。何度か、疑問を口にしそうになっては飲み込むのを繰り返し、結局は散策中に聞き出すことはできなかった。
「さて、そろそろ帰りましょうか。いい時間ですから」
「そうだね。今日は、頼もしいガイドが隣にいてくれて、とても楽しかったよ」
「俺も楽しかったです」
城の外へと出た頃には、空は黄昏色に近付いていた。もうすぐキュリオとの一日が終わる。名残惜しいくらいだが、流石に夜は帰らなくてはならない。
――今日が終われば、こんなに長い時間キュリオと一緒に行動することはもう二度とないかもしれない。
一ヵ月後にはどこかへ行ってしまうのだ。それまでに図書館で何度か会えるかもしれないが、付きまとうのは迷惑になるだろう。偶然知り合った流れでこうしてガイドを買って出たが、友人でも何でもないのだから。
そこまで考えが行き着いてしまうと、妙に胸が苦しくなった。
「ホテル、どこですか? 送っていきますよ」
「いや、そこまではさすがに」
「一人歩きは物騒ですよ。割と治安は良いですけど、事件がない訳じゃないですし」
「はは。多少は心得がある。心配には及ばないよ」
「いやでも……、やっぱり送ります。俺よりもキュリオさんは目立ちますから」
「……絡まれることはないでもないが、君を盾にする訳には……」
「二人組なら、絡まれにくいですよ絶対」
自分自身の心の変化に内心で戸惑いながら、遠慮をするキュリオに強く主張する。……何かあってはいけないから……と、言いながら、本音はもう少しだけでもキュリオと過ごしたいという想いで頭の中は埋め尽くされていた。
「ふふ、仕方ないね。では、護衛をおねがいしようか」
「はい!」
最後にはキュリオが折れて、宿泊中のホテルの前まで送っていくことになった。
2
あなたにおすすめの小説
愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない
了承
BL
卒業パーティー。
皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。
青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。
皇子が目を向けた、その瞬間——。
「この瞬間だと思った。」
すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。
IFストーリーあり
誤字あれば報告お願いします!
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
あなたへの愛を捨てた日
柴田はつみ
恋愛
公爵夫人エステルは、冷徹な夫レオニスを心から愛していた。彼の好みを調べ、帰宅を待ちわび、献身的に尽くす毎日。
しかし、ある夜会の回廊で、エステルは残酷な真実を知る。
レオニスが、未亡人クラリスの手を取り囁いていたのだ。
「君のような(自立した)女性が、私の隣にいるべきだった」
エステルは悟る。自分の愛は彼にとって「重荷」であり、自分という人間は彼にとって「不足」だったのだと。その瞬間、彼女の中で何かが音を立てて砕け散る。
私の息子を“愛人の子の下”にすると言った夫へ──その瞬間、正妻の役目は終わりました
放浪人
恋愛
政略結婚で伯爵家に嫁いだ侯爵令嬢リディアは、愛のない夫婦関係を「正妻の務め」と割り切り、赤字だらけの領地を立て直してきた。帳簿を整え、税の徴収を正し、交易路を広げ、収穫が不安定な年には備蓄を回す――伯爵家の体裁を保ってきたのは、いつも彼女の実務だった。
だがある日、夫オスヴァルドが屋敷に連れ帰ったのは“幼馴染”の女とその息子。
「彼女は可哀想なんだ」
「この子を跡取りにする」
そして人前で、平然と言い放つ。
――「君の息子は、愛人の子の“下”で学べばいい」
その瞬間、リディアの中で何かが静かに終わった。怒鳴らない。泣かない。微笑みすら崩さない。
「承知しました。では――正妻の役目は終わりましたね」
手切れ金
のらねことすていぬ
BL
貧乏貴族の息子、ジゼルはある日恋人であるアルバートに振られてしまう。手切れ金を渡されて完全に捨てられたと思っていたが、なぜかアルバートは彼のもとを再び訪れてきて……。
貴族×貧乏貴族
侯爵令息セドリックの憂鬱な日
めちゅう
BL
第二王子の婚約者候補侯爵令息セドリック・グランツはある日王子の婚約者が決定した事を聞いてしまう。しかし先に王子からお呼びがかかったのはもう一人の候補だった。候補落ちを確信し泣き腫らした次の日は憂鬱な気分で幕を開ける———
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
初投稿で拙い文章ですが楽しんでいただけますと幸いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる