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小話的なもの
わああああああ! い、言っちゃったぞおおぉ!
しおりを挟むその後も、着実にスキルアップしていった先輩。
ついにクラさんに餌付け……じゃない、差し入れを開始した。
「ナイブレイド様……あの、よろしければ、こちらをお召し上がりください」
なんて言って、ランチボックスに詰めた料理を渡す先輩。
団員のみんなは、最初はランチボックスを覗き込んで「凄く美味そうですね! ひと口……ごふっ!(セリド先輩の拳が入った!)」なんてやってたけど、そのうち見守るだけになっていった……。
あれ? みんな先輩がクラさんの胃袋掴もうとしてるの気付いたのかな?
変だなぁと思いながら、騎士団の食堂で同期のセブナスと昼飯を食べながらそれとなーく、先輩は最近クラさんにちょこちょこ差し入れしてるよな……って感じの話をしてみたら……「あれだろ? セリド先輩、クラさんにベタ惚れだもんなー! とうとう攻略始めたんでしょ?」って、爆弾発言された!
スープ吹くところだったわ!
「えっ、ベタ惚れって知ってたのか! い、いつから……」
「ハスぅ、鈍すぎない? ナイブレイド団長代理が来た初日からもうメロメロだったじゃん」
「しょ、初日にだってえぇ! お、俺、全然気づかなかったぞ!」
「あはははは! ハスらしー!」
バシバシと俺の背中を叩きながらゲラゲラ笑うセブナス。
「イテテ! やめろって! ……みんな応援してるのか」
「いや、セリド副団長が嫌がるだろうから黙って見守ろうって話になっててさー、振られるのかくっつくのかどっちだって賭けてるよー。あっ、ハスがいつ気付くかっていう賭けもしてたな」
「お前らなぁ! その賭け金の一割俺によこせバカあああぁ!」
「あははは! ごめーん! 今度驕るー!」
「お前も賭けてたのかよ! コノヤロー!」
もめる俺達の向こう側で、差し入れを食べたクラさんが、「いつも思うが、美味だな。どこの料理人が作ったのだ?」なんて聞いちゃってた。
あああ、聞かれてしまった! って顔してる……というか、言ってなかったのか!
先輩は薄っすら顔を赤くして「あ、あの、それは……その……」なんてどもりながら返事に困りだしちゃったぞ。
……せ、先輩、なんだか空気がピンクですよ!
だ、大丈夫かな?
「わー、もしかして手料理? やるねぇ先輩ってば」
「俺が教えたんだよ」
「あ、そっか。なるほどー」
困り顔で、どんどん顔が赤くなっていく先輩。
そんな先輩の様子に、クラさんが「どうしたのだセリド、体の具合でも悪いのか」とか言って、先輩の額に手を当てちゃったりしている。
あああ! 余計に赤くなるから止めてあげてぇ!
「うっ、その、具合は悪く、ありません……」
プルプル震えている先輩。な、涙目っ!
「しかし、熱いぞ。熱が出ているのではないのか?」
違う! 違うんですよ、クラさん! そういうことじゃないからあぁ!
気付いたら食堂にいた他のみんなも、先輩とクラさんに注目していた。
な、なんだか大変なことになってきたぞ……!
ど、どうしたらいいんだ! お、俺が言った方がいいのか?
『クラさんの胃袋を掴みたいから、先輩は料理を俺に教わったんですよ!』
……とか、言うのか?
この雰囲気で言えるかああああ! 絶対に違う気がするぞ!
「あの、わ、私が作ったんです」
わああああああ! い、言っちゃったぞおおぉ!
※急展開はお好きですか?
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