【完結】騎士団をクビになった俺、美形魔術師に雇われました。運が良いのか? 悪いのか?

ゆらり

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番外編 騎士団に復帰後のアレコレ

さああて! 新婚旅行だ! たっぷり楽しむぞ!

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 ――強烈な初夜が明けての朝……というか昼に起きて、ホテルをチェックアウトした。明け方までシてたから、起きられなかったんだよ……。

 エントランスで「良いご旅行を!」なんて言いながら見送ってくれるホテルの従業員さん達の笑顔が、どこかしら生暖かく見えたのは、気のせいだと思いたい……。

「カムロさん、体のほう大丈夫ですか」

 出発した馬車の中でこそっと聞いてみた。だ、だってさ、俺が初めて抱かれたときなんて体がギシギシいってたし、カムロさんだってキツいだろうって思ったから!

「平気ですよ。むしろいつもより調子がいいくらいです」
「……そ、そうですか」

 つやつやピカピカ。幸せいっぱいでほっぺたもほんのりピンクっぽいっていうか、血色がイイ! ですよね! 体が筋肉痛でギシギシならそんな顔してませんよね! 魔術師様の体力はどうなってんですかまったく! 

「ハス君は大丈夫ですか」
「いや、俺も別に平気でしたよ。ほとんどカムロさんが動いてたし……」

 ぬあああ、思い出してもちょっとドキドキする! 俺の上でカムロさんがエロく腰をくねらせて、あ、あれを……おっと、ダメダメだ。朝っぱら……違う! 昼間っから頭の中がショッキングピンクみたいに染まっちゃうぞ!

「……だ、大丈夫です」
「ふふ。顔が赤くなってますよ。可愛いですハス君。また、しましょうね」
「うっ、はっ、はい。カムロさんが、よければ」

 眩しい笑顔のカムロさんが、俺の肩を抱き寄せてほっぺたにキスをしてくれた。うう、仕草がイケメンすぎる! ドキドキが凄いし、顔が熱い。

「いつでもいいですよ。今夜でも」
「あ、あう。それはちょっと、心の準備が」
「準備なんてしなくても、私に身を任せていれば何の問題もありません」

 のおおおおおおお! 旦那様が男らしくて困る! どうにでもしてくれ! ってなっちゃうぞ!

 こんなだとまた、俺の方がトロトロになっちゃいますよ!、次こそは俺がしっかりカムロさんを抱いて、すんごく気持ちよくなってもらって、トロトロのぐすぐすになった可愛い姿を見たいっ! ちくしょう! リベンジマッチだ! 



 ――そんなピンク色な会話をしながら、新婚旅行をスタートさせた俺達。

 南部から近い隣国ベルカヌスの国境へと向かった。

 俺の住んでる王国と友好関係を結んでいるベルカヌスは、身分証を見せれば関所を簡単に通過できる。国境周辺は森林地帯でいかにも大自然! っていう雄大な景色が広がってる。最初の1日目は、ベルカヌス側にある巨大湖とか大渓谷が目的地だ。普段は見られないような凄い景色を楽しめるっていう評判の観光地だぞ。

「巨大湖で美味い魚が釣れるって話ですから、ちょっと釣りなんかしてもいいかもです」
「釣りですか。したことがないですね……」
「俺は子供の頃、近所の小川なんかで釣ってましたよ。夕飯のおかずにしてました」
「私も釣ってみたいです」

 よーし! 初心者の魔術師様に釣り歴ン年の俺がレクチャーしちゃうぞ!

「じゃあ、今日の予定は釣りってことで! やり方は俺が教えますよ」
「はい。お願いしますね」

 ってなことで、巨大湖へ釣りに行くことが決定!

 おや? 行きあたりばったりなのかな? とかって、思うなかれだ諸君! 行く先々の観光地は抜かりなく調べてあるし、ルートも決めてるけど、そこで何をするかはそのときの気分や天気次第ってことにしてある。

 普段は仕事があって一緒に居られる時間が短いから、2人きりの時間がたっぷりある旅行中はイチャイチャくっついて過ごすのがメインだっ! 観光ポイントをコンプリして堪能し尽くそうなんて気合を入れるつもりは、小石ほどもないのでございますよ。ははは!

「ああそうだ。少し変装でもしておきますか」
「えっ? 変装って、カムロさんが?」
「そうですよ。割と絡まれやすいので、時々してます」
「し、知らなかった……」
「敢えて言うほどのことでもありませんし、楽しい話ではないですから」

 ふっと、苦笑しながらカムロさんがコートの内ポケットから眼鏡を取り出した。シルバーカラーで、両サイドにガードが付いてる。レンズは黄色で、スマートなゴーグルみたいでカッコいいやつだ。

「今のうちに、変装した私の姿を見慣れておいてください」

 なんて言いながら眼鏡を掛けると、一瞬で髪が真っ黒になった! 

「ふえっ! ちょ! なんですかこれ! すごい!」
「ふふふ。どうですか」
「……す、すごい。もうカムロさんだって分からないくらい別人ですよ。でもイケメン! カッコいい!」
「ありがとうございます。この姿も気に入ってもらえたみたいですね。嬉しいです」
「いつものカムロさんもカッコいいけど、これはこれで素敵だと思う!」

 うおおお……。かっこいい。黒髪でゴーグル眼鏡の似合う渋イケメン! 

 いつものローブ姿じゃなくて、ハーフコート姿でロングブーツっていう動きやすいファッションをしてるカムロさんにぴったり似合ってる! ちょっと傭兵っぽくて近寄り難い感じがするのがまたいい! 

 なんだか別人過ぎて、何かの拍子に他人に話し掛けちゃったぞすみませんごめんなさい! とか、変な勘違い動揺しちゃいそうだな。き、気を付けないと。

「さて、これで心置きなく釣りもできます。外ではこの姿で過ごしますから、そのつもりで」
「はいっ! 了解です」

 俺はニコニコしながら、ビシッと敬礼をした。掛けるだけで髪色を変えられる眼鏡……。多分、カムロさんオリジナルアイテムだろうなぁ。あとでちょっと貸してもらおう。俺が掛けても髪色は黒になるのかな? とか、いろいろ気になる!

 特殊なアイテムを使った変装って、秘密任務っぽくてわくわくするよな! っていっても、カムロさんの場合は止むに止まれない事情……有名すぎる超絶美形で絡まれやすい……っていうのがあるからなんともだけど。

 ――さああて! 新婚旅行だ! たっぷり楽しむぞ!




※ハスが変装眼鏡を装着すると、金髪になります。似合わなさそうですね!
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