モンスターコア

ざっくん

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受験戦争

5話 コアの目的 12/18手直ししました

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「イテッ!」

サリアの隣から叫ぶ声が聞こえる。

「あっ!?ごめんなさい、大丈夫ですか?」

 サリアは驚きのあまり反射的にに尻尾をどけて謝罪をした。

(あれ?)

 人の有無に疑問を持ち覗き込む。しかし、そこには誰もいなかった。

「えっ?」

 戸惑うサリアを見てリュートが話しかける。

「あぁ、説明した方がいいよね?今喋ったのはそこにあるコアなんだよ、ややこしいかもしれないけど、名前もコア。僕も合ったばかりでよく知らないんだ。人間のことは、覗き見てたらしくて、ある程度は詳しいみたいだから言葉も通じるよ」

 簡単にコアを紹介した。

「触っていい?」

 サリアがリュートに聞いた。

「僕はいいけど、コアにも聞いてみて」

 リュートが言った。

「特に構わんのじゃ。雑に扱ったりするでないぞ」

 コアが返事をした。サリアがコアを持ち上げて観察する。

「本当にコアなのね、話すモンスターも噂程度なのに、話すコアって…あっ、私でも魔法使えそ…弱っ!なにこれ⁉︎あっ!ごめんなさいコア…ちゃん?」

 サリアが焦ってフォローする。

「わしのことはなんと呼んでも大丈夫じゃぞ。あと、あれぐらいで怒るほど、わしの心は狭くない」

 コアが謎の自信を胸に言った。

「コアのプライドは地に落ち切ってるもんね」

 リュートがコアを突く。

「なっ!いくらプライドが地に落ち切ったわしでも怒る時は起こるのじゃ!」

 コアが謎の力でリュートを噛んだ。

「イッタ!えっ?噛んだ?噛めるの?」

「うむ、何故かは分からん。まあ、今回は、草原の様に広いわしの心に感謝するのじゃな!」

「海じゃないの?」

 アヤメがテンプレと違う言葉を疑問思った。

「わしの心はそこまで果てしなくないのじゃ。どうじゃ?己の身を弁えるこの謙虚さ好印象じゃろ」

 コアが言った。

「自分で言ったら意味ないけどな。」

「そこも、織り込み済みなのじゃ(えっへん」

「そう…それにしても、コアって能力優秀よね。、厄介なモンスターに育ったでしょうね。もう死んじゃてるけど」

 サリアが軽くツッコミを入れつつ言った。

「そうじゃな、じゃがこの体でも復讐くらいは出来る。奴を恐怖のどん底まで落としてやるのじゃ!」

 コアが意気揚々と言った。

「いいわよ、相手が見つかったら手伝ってあげる、具体的に何する予定なの?」

 サリアがコアを机の上に置いた。

「端的に言うとじゃな、に社会的な死の恐怖を味わってもらうのじゃ。ネタなら大量にあるの。フフフッ、」

 コアが邪悪な声で言った。

「モンスターにもそう言うのあるのね。でも、殺された怨みにしては軽すぎ無い?」

「わしは、あやつのこと結構気に入っておるのじゃ、だから、殺そうとまでは思えん。」

 コアが答えた。

「でも、それは相手を殺すことにならないか?」

 カイトが聞いた。

「何故じゃ?」

「群れで孤立したら追い出されるよな。大丈夫なのか?」

「そう言うことなら大丈夫じゃ。あ奴かなり強い、群れから追い出されたくらいじゃ死なんと思うぞ。追い出されたとしても別の群れに行けばいいじゃろう。しかし、そんなに世知辛い世界だったとは見ているだけでは分からんものもあるんじゃな…」

「そうか、それならまぁ大丈夫か」

 カイトが言った。
 リュートは今、深刻な悩みを感じていた。それは、会話の行き違いである。確実に三人は相手が外生生成モンスターであると思い込んでいる。それを伝えるべきだろうか悩んでいた。

「…ねぇ、復讐相手の顔を確認しない?コアの記憶魔法で」

 悩んだ末にリュートは自分が知らなかったと言うていで話すことにした。

「そうね、コア、覗いても大丈夫?」

 サリアがコアに聞いた。

「大丈夫だぞ。ちゃんと意識しておくから、そこを探るのじゃ」

 コアが言った。
 サリアが記憶魔法を発動させた。しかし、コアの記憶を見ることは出来なかった。

「う、うーん、弱すぎるわねこれ、自分の記憶しか見えそうにないわ。これじゃあ無理そうね」

 サリアが言った。

「それじゃあ、厳しいな。てか、俺達に判別できるのか?」

カイトが頭を悩ませる。

「種族だけでも確認しといた方がいいんじゃないかな」

「種族?まぁ、種族といえば種族か…しっかし、変な言い方だな」

 カイトがリュートの言葉に少し引っかかる

「あはは、でも確認出来ないから相手のこと分からないね」

「そんな急なことなわけでもないし、後で確認すればいいだろ」

 「いや、お主はわk…」

 コアが言葉を話そうとした。その時、少しの間静かだったアヤメが遂に動いた。

「ほっ、ひゅーすとん!」

 と言って魔道具を一度高く上げてから机の上にドン!っと置いた。

「思念伝達魔法の魔道具、これがあれば見れる」


「なんだ今の?」

 カイトが言った。

「気にしないで」

アヤメが言った。そして、アヤメがコアに魔道具を貼り付けた。

「これ、頭に近いところに貼って」

 アヤメがそう言うと3人にシールを手渡した。4人はシールをこめかみや、額に貼り付けた。

「スイッチ入れるから、しっかり思い出して」

「わしの記憶魔法を舐めるでない」

 アヤメがスイッチを入れた。

ーーーーー
コアの記憶を見た終わった後。

 思念伝達によってみた光景で三人は復讐相手のが人間だったことコアの生前の姿を知った。

「ちょ、ちょっと待って、見終わってすぐで悪いんだけど、いろいろ質問させてもらっていい?」

色々と混乱した様子でサリアはコアに話しかけた。

「わしは構わんぞ」

「ありがと、えっと、あの巨大なモンスターってコア?」

「うむ、」

「あの人が復讐相手?わたし達勝てる?」

「何も勝つ必要はないのじゃ、大勢の知人の前で奴の猫を剥がし取るだけでわしは満足できる。無様な姿を晒してくれれば、なお満足じゃ」

「そ、そう…」

サリアは人口の関係から(無理そうだな~)という考え、それをグッと抑えた。

「ま、まぁ、できる限り協力するわ」

「頼むのじゃ!」

「なぁ、コアはあの人と戦ったんだろ。見てみたいんだがいいか?」

「あっ、私も見たい。見てもいい?」

 カイトとサリアがコアの闘いに興味を持ち戦闘の映像をおねだりした。

ーーーーー
 四人はコアの先頭を見終えた。

「それにしても、これ以上ないほど見事に対策されてたわね」

 コアの闘いを最後まで見てサリアが言った。

「ん、ボッコボッコだった。このあと、聞きたいことがあるからこっち来て」

 アヤメがコアを鷲掴みにして持っていった。

「コア、あの人に何かしたの?相当な怨み買ってそうだったよ、あれ?」

 リュートがコアに話しかけたが、その時には、コアはアヤメに質問攻めにされていた。

「あれモノに出来そうか?」

 カイトが言った。

「少なくても、今は無理ね」

 サリアが言った。

「学園での目標は、あの人を超えることにするよ」

 リュートが言った。

「どうしたの?いきなり、そんなこと言って」

 サリアが聞いた。

「ただの誓いだよ。絶対やるぞって言う感じの」

 リュートが答えた。

「えっと、どういうこと?」

 サリアが理解し切れずに聞いた。

「ん、んー…」

 リュートは、説明が思いつかず言葉を詰まらせた。

「それはこいつの、ルーティーンみたいなもんだからそこまできにしなくていいぞ」

 カイトが言った。

「そう、頑張ってね」

「なぁ、あれお前一回見てただろ」

 カイトがリュートにこそっと言った。

「え?なんで?」

「あれ見てお前が何も反応しないわけねぇだろ。」

「う、…」

 リュートは最後の最後で詰めが甘かった。

「俺は何も言わないで置いてやる。これだからむっつりは、」

「ちょっ、まっ…!」

 リュートは慌てて訂正しようとする。

「わかってるって、冗談だ。全く回りくどい伝え方だったがな。口で言え口で、」

「…分かったよ」

やるせない気持ちを飲み込み言った。
 不意に学園への到着を報せるアナウンスがなった。

「ねぇ、もう着くみたいよ」

 周りの席には、少し空席があるもののほぼ全ての席に人間が座っていた。どうやら、皆がコアの闘いを見ている間に、街を周り終わった様だ。
 窓の外を見ると、そこには、巨大な島があった。島の中央に高いビル群があり、そこを中心に街の様に発展している。
 島の最北側には巨大な壁があり、その奥の海を越えた先には広大な大陸が広がっていた。
 他にも、島には大きな施設が複数存在している。5人は期待に胸を躍らせていた。
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