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第六章
8 愛しのライアー2
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「何をしてくれるんだ?」
ボタンを外す指に愛しさがこみ上げる。
「葵は驚くほど不器用なのだな。そんなに不器用な奴初めて見るのだよ」
内容は辛辣ながら、口に上るその音は存外優しく響いていた。
「ほら、こうやるのだよ」
東條は葵の手を上から握り第一ボタンに手をかけた。
「手を放して、東條さん」
色白の首元がピンクに染まり、甘い匂いが沸き立つようだった。振り払われた手に熱がこもる。手を嚙む飼い犬には調教が必要だと一点に血が集まった。
東條は葵の服を引きちぎりお尻が赤く腫れるまで叩きたい衝動にかられた。
白い肌に縄を食い込ませ、ヒーヒー言う葵の声で逝きたい。鞭で打たれて赤く血のにじむその肌に爪を立て、絶叫する葵の苦痛に歪んだ顔が見たい。
「許せ、葵」
小さな声で今世紀最大の懺悔をすると、その手は葵のズボンをパンツごとずり降ろした。
『やめろ東條』
自分にストップをかける声が頭の中に響く。
「東條さん、僕痛くないと感じない。乳首、嚙んで下さい」
――もういつばれてもおかしくない。
力一杯シャツを引きちぎり、ぷっくらと尖った乳首を東條の目の前に差し出した。
大きく肥大した乳首を見て東條は生唾を飲んだ。
葵はどうしても東條が欲しかったし、初めて会ったあの時から東條の声で溢れる程に葵と呼んでほしかった。
玩具で自分の体を開発しようと思う程度には葵にも好奇心もあったし、チャンスはつかむものだって思っていた。
それに、社食で働くうちに色々な噂が耳に入るようになってくる。
東條がサディストなのだと知ったのは、そんな話をしている人がいたからだ。
一回寝たら終わり。
東條の性癖に付き合えなければ途中でもセックスが中断される。そんな噂がまことしやかに流れていた。
東條は否定はしなかったし葵はそんな東條をそれでも好きだと思っていた。
東條が欲しい。噓をついてでも、葵は愛されたかったのだ。
「その薄っぺらな胸を頑張って寄せろよ。ドМらしくおねだりしろ。ほら、これでチンコの根元をしばれ」
東條の手から渡された紐に、指先がピクリと動く。
「そうじゃない、そんなに緩くちゃ苦痛も何もないだろう」
「痛くするの?」
恐怖から本音が漏れた。
「痛いようにやるんだ。お前は痛いのが快感なんじゃないのか? 俺の勘違いか。ならやめよう、お前が嫌なことはしたくない。服を着て、送って行ってあげる」
「違うよ、東條さん。嬉しくて聞いたんだ」
「そうか、なら返事はハイだ」
紐は葵の勃起前の根元に強めに結ばれ、そのまま強引に入り込んだ二本の指でもって前立腺を刺激された。膨張したチンコの根元は紐でくびれ逝きたくても逝けないもどかしさで腰を振り続けた。
「四つん這いになれ」
大好きな男の大好きなバリトンボイス。
「はい」
葵は黙って命令に従った。
「今日は少し痛いよ」
東條は手に水を付けた。
「尻を挙げろ」
言われるがまま高く尻をあげた。そこに何かが埋め込まれた。
「ンンン――、なに、きっつ」
「新作の拡張マシンだ」
――最後だ。
――きっともうばれてしまうから。
「さぁいくぞ」
――先ずは30回。
「いや、いや」
――そうだ。葵はドМではないのであった。
東條の手が葵の尻に真っ赤な跡を付けた。
「いーち」
パーンパーンとゆっくりと音がなっていく。
「ごー、ろーく」
乳首が切れそうなほど掴まれた。
「お尻が下がっているよ、葵」
「でも……」
「返事はハイでしょう」
「ハイ……」
お尻を目一杯あげ、東條の前に晒す。
「いい子だね」
――怖い。
ボタンを外す指に愛しさがこみ上げる。
「葵は驚くほど不器用なのだな。そんなに不器用な奴初めて見るのだよ」
内容は辛辣ながら、口に上るその音は存外優しく響いていた。
「ほら、こうやるのだよ」
東條は葵の手を上から握り第一ボタンに手をかけた。
「手を放して、東條さん」
色白の首元がピンクに染まり、甘い匂いが沸き立つようだった。振り払われた手に熱がこもる。手を嚙む飼い犬には調教が必要だと一点に血が集まった。
東條は葵の服を引きちぎりお尻が赤く腫れるまで叩きたい衝動にかられた。
白い肌に縄を食い込ませ、ヒーヒー言う葵の声で逝きたい。鞭で打たれて赤く血のにじむその肌に爪を立て、絶叫する葵の苦痛に歪んだ顔が見たい。
「許せ、葵」
小さな声で今世紀最大の懺悔をすると、その手は葵のズボンをパンツごとずり降ろした。
『やめろ東條』
自分にストップをかける声が頭の中に響く。
「東條さん、僕痛くないと感じない。乳首、嚙んで下さい」
――もういつばれてもおかしくない。
力一杯シャツを引きちぎり、ぷっくらと尖った乳首を東條の目の前に差し出した。
大きく肥大した乳首を見て東條は生唾を飲んだ。
葵はどうしても東條が欲しかったし、初めて会ったあの時から東條の声で溢れる程に葵と呼んでほしかった。
玩具で自分の体を開発しようと思う程度には葵にも好奇心もあったし、チャンスはつかむものだって思っていた。
それに、社食で働くうちに色々な噂が耳に入るようになってくる。
東條がサディストなのだと知ったのは、そんな話をしている人がいたからだ。
一回寝たら終わり。
東條の性癖に付き合えなければ途中でもセックスが中断される。そんな噂がまことしやかに流れていた。
東條は否定はしなかったし葵はそんな東條をそれでも好きだと思っていた。
東條が欲しい。噓をついてでも、葵は愛されたかったのだ。
「その薄っぺらな胸を頑張って寄せろよ。ドМらしくおねだりしろ。ほら、これでチンコの根元をしばれ」
東條の手から渡された紐に、指先がピクリと動く。
「そうじゃない、そんなに緩くちゃ苦痛も何もないだろう」
「痛くするの?」
恐怖から本音が漏れた。
「痛いようにやるんだ。お前は痛いのが快感なんじゃないのか? 俺の勘違いか。ならやめよう、お前が嫌なことはしたくない。服を着て、送って行ってあげる」
「違うよ、東條さん。嬉しくて聞いたんだ」
「そうか、なら返事はハイだ」
紐は葵の勃起前の根元に強めに結ばれ、そのまま強引に入り込んだ二本の指でもって前立腺を刺激された。膨張したチンコの根元は紐でくびれ逝きたくても逝けないもどかしさで腰を振り続けた。
「四つん這いになれ」
大好きな男の大好きなバリトンボイス。
「はい」
葵は黙って命令に従った。
「今日は少し痛いよ」
東條は手に水を付けた。
「尻を挙げろ」
言われるがまま高く尻をあげた。そこに何かが埋め込まれた。
「ンンン――、なに、きっつ」
「新作の拡張マシンだ」
――最後だ。
――きっともうばれてしまうから。
「さぁいくぞ」
――先ずは30回。
「いや、いや」
――そうだ。葵はドМではないのであった。
東條の手が葵の尻に真っ赤な跡を付けた。
「いーち」
パーンパーンとゆっくりと音がなっていく。
「ごー、ろーく」
乳首が切れそうなほど掴まれた。
「お尻が下がっているよ、葵」
「でも……」
「返事はハイでしょう」
「ハイ……」
お尻を目一杯あげ、東條の前に晒す。
「いい子だね」
――怖い。
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