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初恋の思い出
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俺は雨宮 悠
日本からイタリアに帰る途中、ひょんな事からスイスで3泊することになった俺は久々に恋人に抱き潰され……折角のバカンスをベッドの上で過ごしていた。
冷蔵庫にたった涼に俺は声をかけた。
涼ってのは俺の恋人。イタリアはアマルフィにあるレストランのシェフでドエロいドエスは置いといて、料理の腕は極上品。これでも世界でトップ5と唱われる名コックだ。
「涼つめやすりくれよ」
「爪やすり?」
爪やすりに基本的に用がないアイツはどうやら形状が理解出来ないらしい。
「バスルームの右の引き出しの透明なケースに入ってたのを、昨日、お前になぶられる前にみた」
「言い方……」
はぁ?人の十八番とってんじゃねーよ。
「たまにはお前の口癖、俺にも使わせろ」
「賃料、高ーよ」
って下らないやり取りをしながら、涼は起きあがれなくて横になってる俺の近くにごろんと寝っ転がると、天井に広がる白い空を見ながら首だけ俺の方を向いて話し始めた。久しぶりだな……こんなのんびり過ごすの。お前が孤児院に来たばかりの頃良く二階建てベッドでこうやってた。
「思い出ばなしかよ。じじぃだな、涼は」
「そう言うな。ちょっと付き合えよ」
まっいいけどねって、もとより身体の動かせない俺は涼の思い出話に付き合った。
俺達の家は神の家。つまるところ孤児院で、俺が唯一の家族を事故で亡くしたのが9歳。俺が孤児院に入った時には既に涼はそこにいた。
あれはまだ夏の真っ盛りだった。俺達の住む孤児院はアマルフィの断崖にあり、孤児院とはいえ……かなりのすぐれものだったと思う。
「覚えてるか?夏の浜辺でコニー達とスイカ割りしたよな」
「覚えてる、覚えてる!10歳位だった。肉屋のじいさんからスイカもらったから浜辺に行こうって、お前がフォカッチャ焼いてさー、あんとき、フォカッチャじゃなくて焼きパスタ食べるってきかないミンクを、金がねーからってお前が一生懸命説得してさー。なのにミンクったらお前の気持ちも知らねーで、どっかのじじぃに焼きパスタ買って貰って……お前……あれ今思い出しても過去1キレてたぜ」
「乞食みたいな真似してんじゃねー!って」
悠はクスクス笑ってる。
「おい、悠……思い出して貰いたいのはそっちのネタじゃねーんだよ!」
あはははははははは
俺は腹を抱えて笑った。
久しぶりにこんな馬鹿笑いして……腹筋痛ー。
「なに?何を思い出してほしいんだよ、お前はさ」
すごく嫌な空気を感じ、なるたけ確信に迫らないように願う。
「スイカ割りしようって言った時、お前スイカに興味ねーって言ったじゃん」
「スイカ割りが嫌だたった訳じゃないよ……」
そういう悠の頬がピンクに染まる。
「俺はスイカ割りめちゃくちゃしたくて、折角肉屋のじいさんにスイカ貰ったんだからやろうぜ、すいか最高じゃん。でかくて丸くてそのままむしゃぶりつくしてーって言ってさ……。そしたらお前……そんなにすいかがいいのかよ!って帰っちまったんだよ」
覚えてますよ……。
「何黙ってんだよ」
「別に黙ってませんからー」
「いやいやふて腐れてんだろ?もしかして……お前って」
「涼まじうるせー。スイカはきちんと切って食べなきゃ……おスイカ様に悪いだろ?だから嫌だって言ったんだよ」
「悠……嘘をつくな。お前は嘘をつくと俺と目をあわさなくなる……」
ニヤニヤ笑うな!絶倫野郎……。
穴があったら入りてー。
あいつ絶対いわせる気だ。俺がなんであの時帰っちまったか、多分わかっちまった…………。
「死んでも言わね―」
小声でいったら、身体の向きを俺の方に変えて顔の横まで唇をすり寄せたアイツが耳元で爆弾発言をした。
「言わなきゃ公開エッチな。ヴィンセントあたりにするかー?」
言う、言う……言うからー
公開エッチとかまじであり得ない。
あの日本でのSM倶楽部とかならわかるけど……だって友達に見られながら、しかもゲイでもなんでもないヴィンセントに見られて涼に突っ込まれるって事だろう?
いやいや、俺の友達ってよりむしろアイツの友達じゃねーか。
なんて事をつらつら考えながら、あの日なぁ……って話す俺も大概だ。
□□□ 20年前――
「きゃっきや――ちょっと涼兄ちゃん」
目隠しをした涼をミンク達がグルグルまわして、普通はここでコッチコッチーとか声をだすのだけれど、涼がアホな事を言ったせいで、それを感じるために何故か皆しーんとなる、スイカ割り会場。
「なあ匂いであてようや」
馬鹿な涼はそんな事を言った。
「はぁ?匂い?」
「そうそう!俺達にとって誰の匂いが一番鼻をくすぐる良い香りだ?」
皆は一斉に俺をみた……。
え――?
「悠にーちゃん!」
「そうねダントツ悠よね。悔しいけどねー」
「私もー悠のならいつまでも嗅いでいたい」
リコまで言い出した。
そんなアイツの馬鹿な発言で始まったスイカ割りが俺にはこれまた散々な有り様で……。
「涼お前スイカ好きだよな」
何気無くいったそのセリフに……自身うちひしがれる事になるなんて……。
「いやだって、あんなに丸くてでかくて……ほらなんつーかボンって感じ!最高じゃねー」
手つきがエロイ。絶対に頭の中で乳首触ってる。
「もし2個あったらボンボン!って……やっぱこうデカいのいいだろう」
おっぱいを揉むようなもにゅもにゅ動く手つきに乳首をぴんぴん弾くような指先に、アイツが女を抱く……白昼夢を見た。
「涼君エッチー」
女の子達は自身のおっぱいを寄せてあげてボンボンアピールだ。
俺には小さな乳首しか付いてない。
その頃には、自分がゲイだって自覚もあったから…かなり寂しいスイカ割り…。
「ねえねえ、私達も混ぜてよー」
近くでビーチバレーをしていたボンボンキュボーンのお姉さん方はお色気ムンムンで、将来有望な……10歳にはとても見えない筋肉ガッツンの少年に水着をチラッと引っ張り少しだけ乳首をみせていた。
涼は水着の端を自分の手で拡げ、水着の中の乳首をみていたけど、ははって笑うだけでチンコは反応していなかった。
お姉さんを交え、香り成分の悠の前にスイカを置き、目隠しをした涼をグルグルまわす。棒を持った涼は神経を研ぎ澄まし悠の前のスイカを割った。
「なにぐうぜーん?」
お姉さんの一言に涼は、あんなエロイ匂いだだもれのやつわかるに決まってる!とか失礼な事を言っていた。
「嗅いでみろよ、極上品」
クンクン嗅ぎにくる失礼なメス猫に侮蔑の眼差しを向けたが、
「私のが良い香りだよ」
と谷間に鼻を押し込まれる涼にあまりにも腹がたって俺は回りの制止もむしして帰宅した。
スイカの残骸を片す頃には俺はとっくに居なくて、涼は残りをリコ達に押し付け俺をおいかけて来た。
何故逃げたのか俺はわかってる。
何故追いかけてきてくれたのかわかって……ない。
二階建てのベッドに、寝転んでたら階段を昇る静かな足音がして、もぞもぞっと布団が捲られた。
「何してんの?涼のベッド下じゃん」
「知ってるよ……」
いつもみたいな元気な声じゃなく、なんていうか今だけは2人の世界で楽しみたい、みたいな背徳の匂いがした。
「やっぱりお前、いい匂いするよなー」
「そうか?」
涼は俺の首筋に顔を埋め、キスをした。
「まてよ、お前何してんの?」
「ごめん……」
涼はすぐに離れ、ごろんと上をむいてずらした身体が投げ出した手は指先が触れた。
俺達はゆっくり指を絡め、布団の中では、きっと息子は元気だっただろう。
どちらもその会話をせず、涼は股間を隠すように階段を降りた。
「夕飯シチューな」
俺は脱け殻になった涼の温もりを感じるように頬を布団に押し付け、その匂いと指先を思いだし、オナニーをした。
「涼で抜いた初めての日だった」
――とまあこんな事が20年まえのスイカ割りで繰り広げられた真相。
ビーチのスイカ割りは定番かもしんねーけど、俺は何度もいうようだが、スイカ割りはきらい。
スイカは女の象徴だ。
しかも割れた赤がバージン奪ったときの赤い血にみえる……。
「……ってこんな事があったよね。
だから勝手に帰りました。ごめんなさい!」
抜いた件は内緒にして、かいつまんで話した。
俺は涼の友達の目の前での公開エッチなんか、死んでも嫌で……
言いたくもない告白をさせられた。
「それってやっぱ嫉妬だよな」
嬉しそうに笑う涼に俺は……
「ちげーし」
それだけ言うのが精一杯だった。
小さな声で初めての告白をきいた。
「俺……あれが初恋だったよ」
「涼?」
だから聞かせて……
「お前は絡めたあの指先に俺達の未来を望んでいたのか?」
久しく見ない涼の涙を、俺はキスで拭ってやって教えてやった。
「一回しかいわねーよ。良くきいて……。あのころ……俺はもうお前に恋をしていたよ」
ヒトナツの思い出は爽やかとは言いがたいものだったけれど、俺達の絡まったあの指先の未来が今に続いたんだと思ったら、スイカは恋のキューピッドだったのかもしれない。
俺は無性にスイカが食べたくなった……。
日本からイタリアに帰る途中、ひょんな事からスイスで3泊することになった俺は久々に恋人に抱き潰され……折角のバカンスをベッドの上で過ごしていた。
冷蔵庫にたった涼に俺は声をかけた。
涼ってのは俺の恋人。イタリアはアマルフィにあるレストランのシェフでドエロいドエスは置いといて、料理の腕は極上品。これでも世界でトップ5と唱われる名コックだ。
「涼つめやすりくれよ」
「爪やすり?」
爪やすりに基本的に用がないアイツはどうやら形状が理解出来ないらしい。
「バスルームの右の引き出しの透明なケースに入ってたのを、昨日、お前になぶられる前にみた」
「言い方……」
はぁ?人の十八番とってんじゃねーよ。
「たまにはお前の口癖、俺にも使わせろ」
「賃料、高ーよ」
って下らないやり取りをしながら、涼は起きあがれなくて横になってる俺の近くにごろんと寝っ転がると、天井に広がる白い空を見ながら首だけ俺の方を向いて話し始めた。久しぶりだな……こんなのんびり過ごすの。お前が孤児院に来たばかりの頃良く二階建てベッドでこうやってた。
「思い出ばなしかよ。じじぃだな、涼は」
「そう言うな。ちょっと付き合えよ」
まっいいけどねって、もとより身体の動かせない俺は涼の思い出話に付き合った。
俺達の家は神の家。つまるところ孤児院で、俺が唯一の家族を事故で亡くしたのが9歳。俺が孤児院に入った時には既に涼はそこにいた。
あれはまだ夏の真っ盛りだった。俺達の住む孤児院はアマルフィの断崖にあり、孤児院とはいえ……かなりのすぐれものだったと思う。
「覚えてるか?夏の浜辺でコニー達とスイカ割りしたよな」
「覚えてる、覚えてる!10歳位だった。肉屋のじいさんからスイカもらったから浜辺に行こうって、お前がフォカッチャ焼いてさー、あんとき、フォカッチャじゃなくて焼きパスタ食べるってきかないミンクを、金がねーからってお前が一生懸命説得してさー。なのにミンクったらお前の気持ちも知らねーで、どっかのじじぃに焼きパスタ買って貰って……お前……あれ今思い出しても過去1キレてたぜ」
「乞食みたいな真似してんじゃねー!って」
悠はクスクス笑ってる。
「おい、悠……思い出して貰いたいのはそっちのネタじゃねーんだよ!」
あはははははははは
俺は腹を抱えて笑った。
久しぶりにこんな馬鹿笑いして……腹筋痛ー。
「なに?何を思い出してほしいんだよ、お前はさ」
すごく嫌な空気を感じ、なるたけ確信に迫らないように願う。
「スイカ割りしようって言った時、お前スイカに興味ねーって言ったじゃん」
「スイカ割りが嫌だたった訳じゃないよ……」
そういう悠の頬がピンクに染まる。
「俺はスイカ割りめちゃくちゃしたくて、折角肉屋のじいさんにスイカ貰ったんだからやろうぜ、すいか最高じゃん。でかくて丸くてそのままむしゃぶりつくしてーって言ってさ……。そしたらお前……そんなにすいかがいいのかよ!って帰っちまったんだよ」
覚えてますよ……。
「何黙ってんだよ」
「別に黙ってませんからー」
「いやいやふて腐れてんだろ?もしかして……お前って」
「涼まじうるせー。スイカはきちんと切って食べなきゃ……おスイカ様に悪いだろ?だから嫌だって言ったんだよ」
「悠……嘘をつくな。お前は嘘をつくと俺と目をあわさなくなる……」
ニヤニヤ笑うな!絶倫野郎……。
穴があったら入りてー。
あいつ絶対いわせる気だ。俺がなんであの時帰っちまったか、多分わかっちまった…………。
「死んでも言わね―」
小声でいったら、身体の向きを俺の方に変えて顔の横まで唇をすり寄せたアイツが耳元で爆弾発言をした。
「言わなきゃ公開エッチな。ヴィンセントあたりにするかー?」
言う、言う……言うからー
公開エッチとかまじであり得ない。
あの日本でのSM倶楽部とかならわかるけど……だって友達に見られながら、しかもゲイでもなんでもないヴィンセントに見られて涼に突っ込まれるって事だろう?
いやいや、俺の友達ってよりむしろアイツの友達じゃねーか。
なんて事をつらつら考えながら、あの日なぁ……って話す俺も大概だ。
□□□ 20年前――
「きゃっきや――ちょっと涼兄ちゃん」
目隠しをした涼をミンク達がグルグルまわして、普通はここでコッチコッチーとか声をだすのだけれど、涼がアホな事を言ったせいで、それを感じるために何故か皆しーんとなる、スイカ割り会場。
「なあ匂いであてようや」
馬鹿な涼はそんな事を言った。
「はぁ?匂い?」
「そうそう!俺達にとって誰の匂いが一番鼻をくすぐる良い香りだ?」
皆は一斉に俺をみた……。
え――?
「悠にーちゃん!」
「そうねダントツ悠よね。悔しいけどねー」
「私もー悠のならいつまでも嗅いでいたい」
リコまで言い出した。
そんなアイツの馬鹿な発言で始まったスイカ割りが俺にはこれまた散々な有り様で……。
「涼お前スイカ好きだよな」
何気無くいったそのセリフに……自身うちひしがれる事になるなんて……。
「いやだって、あんなに丸くてでかくて……ほらなんつーかボンって感じ!最高じゃねー」
手つきがエロイ。絶対に頭の中で乳首触ってる。
「もし2個あったらボンボン!って……やっぱこうデカいのいいだろう」
おっぱいを揉むようなもにゅもにゅ動く手つきに乳首をぴんぴん弾くような指先に、アイツが女を抱く……白昼夢を見た。
「涼君エッチー」
女の子達は自身のおっぱいを寄せてあげてボンボンアピールだ。
俺には小さな乳首しか付いてない。
その頃には、自分がゲイだって自覚もあったから…かなり寂しいスイカ割り…。
「ねえねえ、私達も混ぜてよー」
近くでビーチバレーをしていたボンボンキュボーンのお姉さん方はお色気ムンムンで、将来有望な……10歳にはとても見えない筋肉ガッツンの少年に水着をチラッと引っ張り少しだけ乳首をみせていた。
涼は水着の端を自分の手で拡げ、水着の中の乳首をみていたけど、ははって笑うだけでチンコは反応していなかった。
お姉さんを交え、香り成分の悠の前にスイカを置き、目隠しをした涼をグルグルまわす。棒を持った涼は神経を研ぎ澄まし悠の前のスイカを割った。
「なにぐうぜーん?」
お姉さんの一言に涼は、あんなエロイ匂いだだもれのやつわかるに決まってる!とか失礼な事を言っていた。
「嗅いでみろよ、極上品」
クンクン嗅ぎにくる失礼なメス猫に侮蔑の眼差しを向けたが、
「私のが良い香りだよ」
と谷間に鼻を押し込まれる涼にあまりにも腹がたって俺は回りの制止もむしして帰宅した。
スイカの残骸を片す頃には俺はとっくに居なくて、涼は残りをリコ達に押し付け俺をおいかけて来た。
何故逃げたのか俺はわかってる。
何故追いかけてきてくれたのかわかって……ない。
二階建てのベッドに、寝転んでたら階段を昇る静かな足音がして、もぞもぞっと布団が捲られた。
「何してんの?涼のベッド下じゃん」
「知ってるよ……」
いつもみたいな元気な声じゃなく、なんていうか今だけは2人の世界で楽しみたい、みたいな背徳の匂いがした。
「やっぱりお前、いい匂いするよなー」
「そうか?」
涼は俺の首筋に顔を埋め、キスをした。
「まてよ、お前何してんの?」
「ごめん……」
涼はすぐに離れ、ごろんと上をむいてずらした身体が投げ出した手は指先が触れた。
俺達はゆっくり指を絡め、布団の中では、きっと息子は元気だっただろう。
どちらもその会話をせず、涼は股間を隠すように階段を降りた。
「夕飯シチューな」
俺は脱け殻になった涼の温もりを感じるように頬を布団に押し付け、その匂いと指先を思いだし、オナニーをした。
「涼で抜いた初めての日だった」
――とまあこんな事が20年まえのスイカ割りで繰り広げられた真相。
ビーチのスイカ割りは定番かもしんねーけど、俺は何度もいうようだが、スイカ割りはきらい。
スイカは女の象徴だ。
しかも割れた赤がバージン奪ったときの赤い血にみえる……。
「……ってこんな事があったよね。
だから勝手に帰りました。ごめんなさい!」
抜いた件は内緒にして、かいつまんで話した。
俺は涼の友達の目の前での公開エッチなんか、死んでも嫌で……
言いたくもない告白をさせられた。
「それってやっぱ嫉妬だよな」
嬉しそうに笑う涼に俺は……
「ちげーし」
それだけ言うのが精一杯だった。
小さな声で初めての告白をきいた。
「俺……あれが初恋だったよ」
「涼?」
だから聞かせて……
「お前は絡めたあの指先に俺達の未来を望んでいたのか?」
久しく見ない涼の涙を、俺はキスで拭ってやって教えてやった。
「一回しかいわねーよ。良くきいて……。あのころ……俺はもうお前に恋をしていたよ」
ヒトナツの思い出は爽やかとは言いがたいものだったけれど、俺達の絡まったあの指先の未来が今に続いたんだと思ったら、スイカは恋のキューピッドだったのかもしれない。
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