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第14話 マージャン
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ビジネスが軌道に乗り少しばかり楽をするクセがついたら、怠け癖が頭をもたげ営業中にも関わらず店を抜け出し、一杯やりながらうまい日本飯でも食いたいという欲望にかられた。
サンホセにアサダという日本料理のレストランがあったが、僕より数年前にコスタリーカへ移住してきた少し年長の浅田氏が経営していた。
以前何度か行って彼とは知り合いになっていたので、久しぶり
に会って会食でもしようと思い立ち、夕方足を運んだ。
レストランに着くと、たまたま彼の麻雀グループが三人揃って会食雑談中であった。
約束していた四人目のメンバーが急用のため来れなくなったとかで、しょうがなく飯でも食って散会しようかというところに僕がちょうどやって来たというわけだ。
マージャン狂いの彼らにとって僕の来訪は、地獄に仏で、否応なしにただ酒をふるまわれて僕は引きずり込まれた。
前に会った時にはマージャンの勧誘を受けて「学業でそんなヒマはない」と断っていたが、今日は自分でもやってみたくなった。
相手は商社の駐在員と大使館勤務のヒマを持て余している領事であったが、大学時代以来やってなかったので、カンが鈍って負けてしまった。
それ以後は予想に違わず、それを取り戻そうとしてさらにハマッていってしまったのが運の尽きで、そのマージャン狂いの為、しばらくの間商売をおろそかにした結果、鯉の滝登りのような勢いがあった商売に陰りが見え始めた。
僕への労いから最初はおお目に見ていた新妻も店が傾きかけたら我慢できず、
「あなたって、以外と根気がない怠け者ね」
と叱咤して、これまで見たこともない形相をして怒った。
僕はすっかり面目を失しない、それ以来スッパリと止めた。
サンホセにアサダという日本料理のレストランがあったが、僕より数年前にコスタリーカへ移住してきた少し年長の浅田氏が経営していた。
以前何度か行って彼とは知り合いになっていたので、久しぶり
に会って会食でもしようと思い立ち、夕方足を運んだ。
レストランに着くと、たまたま彼の麻雀グループが三人揃って会食雑談中であった。
約束していた四人目のメンバーが急用のため来れなくなったとかで、しょうがなく飯でも食って散会しようかというところに僕がちょうどやって来たというわけだ。
マージャン狂いの彼らにとって僕の来訪は、地獄に仏で、否応なしにただ酒をふるまわれて僕は引きずり込まれた。
前に会った時にはマージャンの勧誘を受けて「学業でそんなヒマはない」と断っていたが、今日は自分でもやってみたくなった。
相手は商社の駐在員と大使館勤務のヒマを持て余している領事であったが、大学時代以来やってなかったので、カンが鈍って負けてしまった。
それ以後は予想に違わず、それを取り戻そうとしてさらにハマッていってしまったのが運の尽きで、そのマージャン狂いの為、しばらくの間商売をおろそかにした結果、鯉の滝登りのような勢いがあった商売に陰りが見え始めた。
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