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代表戦編inランドレウス
初戦決着
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アリシアの言葉を背に受け、アルノアは大鎌を具現化した。黒い刃がまばゆい光を反射し、戦場に重厚な存在感を与える。
「行くぞ!」
アルノアは一気に地を蹴り、ダリオたちとの距離を詰める。
「来るぞ、全員気を抜くな!」
ダリオはそう叫ぶと、右手に炎、左手に水を生み出し、同時に攻撃を放った。
炎の弾丸がアルノアを包み込むように放たれる。間髪を入れずに水の刃が鋭い音を立てて追撃してきた。
「厄介なコンビネーションだな……!」
アルノアは冷静に炎をかわし、水の刃を大鎌で受け止める。刃が激しく火花を散らし、観客から歓声が上がった。
その瞬間、背後から地面が隆起し、セスが現れた。彼の拳には水と土の魔力が宿り、アルノアの背中を狙って振り下ろされる。
「甘い!」
アルノアは大鎌を回転させ、刃をセスの攻撃に向けた。水と土の魔力が鎌とぶつかり、衝撃波が周囲に広がる。
セスは攻撃を受け流され、距離を取るように跳躍したが、アルノアはすぐに追撃に入った。
セス、下がって!」
レイラが声を上げると、アルノアの足元に水が集まり、粘り気のある沼を作り出した。
「これで動きを止める!」
足を取られたアルノアだが、すぐに大鎌を地面に突き立てて跳躍。空中で鎌を振り回し、水の沼を粉々にする。
「サポート役も厄介だな……なら、まずはそっちだ!」
アルノアはレイラに向けて一直線に突進する。
「レイラには指一本触れさせない!」
ダリオが壁を作るように立ちはだかり、炎のバリアを展開した。同時にセスが地面から石の柱を突き上げ、アルノアの進路を遮る。
「邪魔だ!」
アルノアは大鎌を一閃し、炎のバリアを切り裂く。石柱も同時に砕け散り、その隙間からアルノアの影が迫る。
「しまった……!」
ダリオが思わず後退しようとした瞬間、アルノアは大鎌を反転させ、柄の部分でダリオを弾き飛ばした。
「残るはお前たち二人だな。」
アルノアはレイラとセスを鋭い眼差しで見据えた。
「アルノアの動き、止められない……!」
レイラは焦りながらも、次の水魔法を準備する。しかし、その一瞬の隙をアルノアは見逃さなかった。
大鎌を高速回転させ、巻き起こる風圧で周囲の水を蒸発させる。そして、アルノアは再び前進。
「終わりだ!」
アルノアの大鎌が一閃され、セスの武器を弾き飛ばし、レイラの魔法を掻き消した。その動きは圧倒的で、観客席からも歓声が沸き起こる。
「ふぅ……まだ終わりじゃないだろうけど、これで一つ、証明はできたはずだ。」
アルノアは静かに構えを解き、次の攻撃に備えた。
アルノアの戦いぶりを目の当たりにしたランドレウスの観客席から、ざわめきが起こった。
「やっぱりあいつ、魔法はあまり使えないんだな。」
「それで武器戦闘に専念したのか。確かに大鎌をここまで使いこなせるのはすごいけどさ。」
昔のアルノアを知る者たちは、その成長に驚きつつも、彼の魔法が不得意だった過去を思い返していた。
「アルノアって、昔から魔力のポテンシャルはあるけど、強い魔法を扱えないって評判だったよな。」
「だから武器戦闘に切り替えて、ここまで極めてきたってわけか。まあ、努力したのは認めるよ。」
そんな声が飛び交う中、アルノアは冷静に相手を見据えていた。彼は観客の言葉に耳を傾けるわけでもなく、ただ戦場に集中していた。
「勘違いされてるな……まあいいか。」
彼は心の中でつぶやき、再び大鎌を構え直す。
観客の誤解は、アルノアの過去の姿が作り上げた先入観だった。強い魔法を使えないからこそ、彼は別の道を選び、それを極めた――そんな物語が、彼の戦い方を見た人々の間で勝手に作り上げられていた。
「でも、それにしても大鎌の使い方は見事だな。」
「確かに。昔のアルノアからは想像もできないほど、今の彼は堂々としてる。」
一方で、アルノアを知らない者たちは彼の戦闘技術に素直に驚き、賞賛を送っていた。誤解されていることに気づきながらも、アルノアは何も言わず、自分の力を見せることで真実を示すつもりだった。
「魔法が得意じゃない?それでもいい。俺は俺のやり方で強さを証明するだけだ。」
彼の大鎌が戦場に風を巻き起こし、次の一手へと進む準備を整えていた。
アルノアは相手を睨みながら、大鎌を軽く振り回して構えを整えた。彼の心中には、固い決意が宿っていた。
「エーミラティスの力に頼らない――俺自身の力でこの試合を勝ち抜く。」
観客からはさまざまな声が聞こえてきた。彼の魔法能力に対する疑念や、武器戦闘の技術への驚きなど、雑多な声が入り混じっていたが、アルノアはそれを無視し、目の前の戦いに集中した。
まだ大会は始まったばかり。ここで全力を見せるのは得策ではない。他国の代表たちが観戦している中、力の片鱗だけを見せ、実力を隠すことが重要だった。
相手チームのダリオ、レイラ、セスがそれぞれ役割を果たしつつ連携してアルノアに迫る。
ダリオが前方から炎と水の混合魔法を発動し、視界を覆うような蒸気を作り出す。
「まずは撹乱してから仕掛ける!レイラ、サポートを頼む!」
レイラは迅速に回復の結界を張りながら、セスの武器に水魔法を付与する。セスはそのままアルノアに向かって突進した。
「くっ、正面からか…!」
アルノアはセスの勢いをいなすように、大鎌を横に振りつつ距離を取る。しかし、背後からは蒸気に隠れたダリオの魔法が迫っていた。
「手を抜く余裕なんてないぞ、フレスガドルの代表!」
ダリオの声とともに、炎と水が交互に炸裂する大規模な攻撃が放たれる。アルノアは瞬時に大鎌を回転させ、火柱の一部を弾きながら間合いを詰めた。
「派手なだけの攻撃だな…!」
セスが再び接近戦を仕掛けてくるが、アルノアは冷静に対処する。
「前衛勝負に勝てと言われたんだ…ここで怯むわけにはいかない!」
彼の大鎌が精密な軌跡を描き、セスの武器に水魔法を打ち消すような斬撃を入れる。
「ここで派手にやる必要はない…エーミラティスの力を使えば楽だが、それじゃ意味がない。」
アルノアは自分の身体能力と経験だけを駆使して戦った。セスの動きを封じつつ、ダリオの攻撃を回避し、レイラの結界を崩す機会を伺う。
「今だ…!」
大鎌を足元に突き立て、一気に蹴り上げるような動きで相手の陣形を乱す。ダリオの魔法が空振りし、セスとレイラが態勢を立て直そうとした瞬間、アルノアは間合いを詰めた。
「大事なのは力じゃない…タイミングだ!」
彼は素早く動き、ダリオの杖を狙った一撃を放つ。
アルノアは大鎌を軽々と振り、目の前の敵を次々と圧倒していく。
「これで終わりだ…!」
大鎌の刃がセスの武器を弾き飛ばし、その勢いで足元をすくうような一撃を繰り出す。セスは地面に崩れ落ちた。
「チッ、ここまで力の差があるとはな…!」
セスが悔しげに呟きながら後退する中、アルノアはすでに次のターゲットへと向かっていた。ダリオが水と炎の魔法を組み合わせた攻撃を放つも、アルノアは回避と反撃のタイミングを完璧に合わせ、一撃でダリオの杖を叩き折った。
「な…俺の杖を…!」
ダリオが驚愕の声を上げる間もなく、アルノアは冷静にレイラへと目を向けた。
「残るはあなただけだ。」
レイラは焦りながらサポート魔法を詠唱しようとするが、アルノアの間合いの速さに追いつけない。彼女の魔法が完成する前に、大鎌の柄が優しく彼女の額に触れた。
「降参した方がいい。これ以上の無駄な消耗は避けるべきだ。」
レイラは一瞬悩んだが、周囲を見渡しながら手を下げた。
「…わかった、降参する。」
その瞬間、会場中から大きな歓声が上がった。
一方、後衛ではアリシアがシルヴィアとカリスの大規模魔法と真っ向から渡り合っていた。
「あなたたち、これが全力かしら?」
アリシアは微動だにせず、地面から岩の槍を無数に出現させ、シルヴィアの水魔法を受け止める。同時にカリスの攻撃魔法を軽く片手で受け流し、周囲の観客にその圧倒的な格の違いを見せつけていた。
「これじゃ力比べにすらならないわね。」
アリシアの冷静な声に焦りを感じたシルヴィアは、水魔法の密度をさらに高め、カリスと連携して一斉に攻撃を仕掛ける。
「これでも食らいなさい!」
しかし、アリシアはその全てをあっさりと弾き返し、地面を拳で軽く叩いた。瞬間、大地が割れ、彼女を中心に巨大な岩の槍が連なって相手の攻撃を完全に遮断した。
「魔力の扱いが粗すぎるわ。もう少し練習してから挑みなさい。」
シルヴィアとカリスは完全に戦意を喪失し、呆然と立ち尽くした。
アルノアが軽々と前衛を片付け、アリシアが圧倒的な魔力で後衛を制圧したことで、試合はフレスガドルの勝利に終わった。
観客たちからは驚きと歓声が入り混じった声が飛び交う。
「2人だけでここまでやるなんて…!」
「アリシアはもちろんだが、アルノアも相当やるな!」
「でも、本当に魔法は使わないのか…?」
ランドレウスの者たちも思わず呟く。
「やっぱり武器戦闘に全振りしてきたのか。でもあの動きは見事だな。」
アルノアとアリシアは何事もなかったかのように戦場を後にした。試合前に決めていた通り、エーミラティスの力は一切使わず、自分たちの力だけで勝利を収めたことに、アルノアは密かに安堵していた。
「これで…少しはフレスガドルの名に恥じない戦いができたか?」
アルノアの心中の問いに、アリシアが微笑みながら声をかけた。
「ええ、悪くなかったわね。でも次はもっと見せ場を作ってもらうわよ、アルノア。」
「行くぞ!」
アルノアは一気に地を蹴り、ダリオたちとの距離を詰める。
「来るぞ、全員気を抜くな!」
ダリオはそう叫ぶと、右手に炎、左手に水を生み出し、同時に攻撃を放った。
炎の弾丸がアルノアを包み込むように放たれる。間髪を入れずに水の刃が鋭い音を立てて追撃してきた。
「厄介なコンビネーションだな……!」
アルノアは冷静に炎をかわし、水の刃を大鎌で受け止める。刃が激しく火花を散らし、観客から歓声が上がった。
その瞬間、背後から地面が隆起し、セスが現れた。彼の拳には水と土の魔力が宿り、アルノアの背中を狙って振り下ろされる。
「甘い!」
アルノアは大鎌を回転させ、刃をセスの攻撃に向けた。水と土の魔力が鎌とぶつかり、衝撃波が周囲に広がる。
セスは攻撃を受け流され、距離を取るように跳躍したが、アルノアはすぐに追撃に入った。
セス、下がって!」
レイラが声を上げると、アルノアの足元に水が集まり、粘り気のある沼を作り出した。
「これで動きを止める!」
足を取られたアルノアだが、すぐに大鎌を地面に突き立てて跳躍。空中で鎌を振り回し、水の沼を粉々にする。
「サポート役も厄介だな……なら、まずはそっちだ!」
アルノアはレイラに向けて一直線に突進する。
「レイラには指一本触れさせない!」
ダリオが壁を作るように立ちはだかり、炎のバリアを展開した。同時にセスが地面から石の柱を突き上げ、アルノアの進路を遮る。
「邪魔だ!」
アルノアは大鎌を一閃し、炎のバリアを切り裂く。石柱も同時に砕け散り、その隙間からアルノアの影が迫る。
「しまった……!」
ダリオが思わず後退しようとした瞬間、アルノアは大鎌を反転させ、柄の部分でダリオを弾き飛ばした。
「残るはお前たち二人だな。」
アルノアはレイラとセスを鋭い眼差しで見据えた。
「アルノアの動き、止められない……!」
レイラは焦りながらも、次の水魔法を準備する。しかし、その一瞬の隙をアルノアは見逃さなかった。
大鎌を高速回転させ、巻き起こる風圧で周囲の水を蒸発させる。そして、アルノアは再び前進。
「終わりだ!」
アルノアの大鎌が一閃され、セスの武器を弾き飛ばし、レイラの魔法を掻き消した。その動きは圧倒的で、観客席からも歓声が沸き起こる。
「ふぅ……まだ終わりじゃないだろうけど、これで一つ、証明はできたはずだ。」
アルノアは静かに構えを解き、次の攻撃に備えた。
アルノアの戦いぶりを目の当たりにしたランドレウスの観客席から、ざわめきが起こった。
「やっぱりあいつ、魔法はあまり使えないんだな。」
「それで武器戦闘に専念したのか。確かに大鎌をここまで使いこなせるのはすごいけどさ。」
昔のアルノアを知る者たちは、その成長に驚きつつも、彼の魔法が不得意だった過去を思い返していた。
「アルノアって、昔から魔力のポテンシャルはあるけど、強い魔法を扱えないって評判だったよな。」
「だから武器戦闘に切り替えて、ここまで極めてきたってわけか。まあ、努力したのは認めるよ。」
そんな声が飛び交う中、アルノアは冷静に相手を見据えていた。彼は観客の言葉に耳を傾けるわけでもなく、ただ戦場に集中していた。
「勘違いされてるな……まあいいか。」
彼は心の中でつぶやき、再び大鎌を構え直す。
観客の誤解は、アルノアの過去の姿が作り上げた先入観だった。強い魔法を使えないからこそ、彼は別の道を選び、それを極めた――そんな物語が、彼の戦い方を見た人々の間で勝手に作り上げられていた。
「でも、それにしても大鎌の使い方は見事だな。」
「確かに。昔のアルノアからは想像もできないほど、今の彼は堂々としてる。」
一方で、アルノアを知らない者たちは彼の戦闘技術に素直に驚き、賞賛を送っていた。誤解されていることに気づきながらも、アルノアは何も言わず、自分の力を見せることで真実を示すつもりだった。
「魔法が得意じゃない?それでもいい。俺は俺のやり方で強さを証明するだけだ。」
彼の大鎌が戦場に風を巻き起こし、次の一手へと進む準備を整えていた。
アルノアは相手を睨みながら、大鎌を軽く振り回して構えを整えた。彼の心中には、固い決意が宿っていた。
「エーミラティスの力に頼らない――俺自身の力でこの試合を勝ち抜く。」
観客からはさまざまな声が聞こえてきた。彼の魔法能力に対する疑念や、武器戦闘の技術への驚きなど、雑多な声が入り混じっていたが、アルノアはそれを無視し、目の前の戦いに集中した。
まだ大会は始まったばかり。ここで全力を見せるのは得策ではない。他国の代表たちが観戦している中、力の片鱗だけを見せ、実力を隠すことが重要だった。
相手チームのダリオ、レイラ、セスがそれぞれ役割を果たしつつ連携してアルノアに迫る。
ダリオが前方から炎と水の混合魔法を発動し、視界を覆うような蒸気を作り出す。
「まずは撹乱してから仕掛ける!レイラ、サポートを頼む!」
レイラは迅速に回復の結界を張りながら、セスの武器に水魔法を付与する。セスはそのままアルノアに向かって突進した。
「くっ、正面からか…!」
アルノアはセスの勢いをいなすように、大鎌を横に振りつつ距離を取る。しかし、背後からは蒸気に隠れたダリオの魔法が迫っていた。
「手を抜く余裕なんてないぞ、フレスガドルの代表!」
ダリオの声とともに、炎と水が交互に炸裂する大規模な攻撃が放たれる。アルノアは瞬時に大鎌を回転させ、火柱の一部を弾きながら間合いを詰めた。
「派手なだけの攻撃だな…!」
セスが再び接近戦を仕掛けてくるが、アルノアは冷静に対処する。
「前衛勝負に勝てと言われたんだ…ここで怯むわけにはいかない!」
彼の大鎌が精密な軌跡を描き、セスの武器に水魔法を打ち消すような斬撃を入れる。
「ここで派手にやる必要はない…エーミラティスの力を使えば楽だが、それじゃ意味がない。」
アルノアは自分の身体能力と経験だけを駆使して戦った。セスの動きを封じつつ、ダリオの攻撃を回避し、レイラの結界を崩す機会を伺う。
「今だ…!」
大鎌を足元に突き立て、一気に蹴り上げるような動きで相手の陣形を乱す。ダリオの魔法が空振りし、セスとレイラが態勢を立て直そうとした瞬間、アルノアは間合いを詰めた。
「大事なのは力じゃない…タイミングだ!」
彼は素早く動き、ダリオの杖を狙った一撃を放つ。
アルノアは大鎌を軽々と振り、目の前の敵を次々と圧倒していく。
「これで終わりだ…!」
大鎌の刃がセスの武器を弾き飛ばし、その勢いで足元をすくうような一撃を繰り出す。セスは地面に崩れ落ちた。
「チッ、ここまで力の差があるとはな…!」
セスが悔しげに呟きながら後退する中、アルノアはすでに次のターゲットへと向かっていた。ダリオが水と炎の魔法を組み合わせた攻撃を放つも、アルノアは回避と反撃のタイミングを完璧に合わせ、一撃でダリオの杖を叩き折った。
「な…俺の杖を…!」
ダリオが驚愕の声を上げる間もなく、アルノアは冷静にレイラへと目を向けた。
「残るはあなただけだ。」
レイラは焦りながらサポート魔法を詠唱しようとするが、アルノアの間合いの速さに追いつけない。彼女の魔法が完成する前に、大鎌の柄が優しく彼女の額に触れた。
「降参した方がいい。これ以上の無駄な消耗は避けるべきだ。」
レイラは一瞬悩んだが、周囲を見渡しながら手を下げた。
「…わかった、降参する。」
その瞬間、会場中から大きな歓声が上がった。
一方、後衛ではアリシアがシルヴィアとカリスの大規模魔法と真っ向から渡り合っていた。
「あなたたち、これが全力かしら?」
アリシアは微動だにせず、地面から岩の槍を無数に出現させ、シルヴィアの水魔法を受け止める。同時にカリスの攻撃魔法を軽く片手で受け流し、周囲の観客にその圧倒的な格の違いを見せつけていた。
「これじゃ力比べにすらならないわね。」
アリシアの冷静な声に焦りを感じたシルヴィアは、水魔法の密度をさらに高め、カリスと連携して一斉に攻撃を仕掛ける。
「これでも食らいなさい!」
しかし、アリシアはその全てをあっさりと弾き返し、地面を拳で軽く叩いた。瞬間、大地が割れ、彼女を中心に巨大な岩の槍が連なって相手の攻撃を完全に遮断した。
「魔力の扱いが粗すぎるわ。もう少し練習してから挑みなさい。」
シルヴィアとカリスは完全に戦意を喪失し、呆然と立ち尽くした。
アルノアが軽々と前衛を片付け、アリシアが圧倒的な魔力で後衛を制圧したことで、試合はフレスガドルの勝利に終わった。
観客たちからは驚きと歓声が入り混じった声が飛び交う。
「2人だけでここまでやるなんて…!」
「アリシアはもちろんだが、アルノアも相当やるな!」
「でも、本当に魔法は使わないのか…?」
ランドレウスの者たちも思わず呟く。
「やっぱり武器戦闘に全振りしてきたのか。でもあの動きは見事だな。」
アルノアとアリシアは何事もなかったかのように戦場を後にした。試合前に決めていた通り、エーミラティスの力は一切使わず、自分たちの力だけで勝利を収めたことに、アルノアは密かに安堵していた。
「これで…少しはフレスガドルの名に恥じない戦いができたか?」
アルノアの心中の問いに、アリシアが微笑みながら声をかけた。
「ええ、悪くなかったわね。でも次はもっと見せ場を作ってもらうわよ、アルノア。」
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