戦神(せんじん)の魂と経験共有で強くなる~白き戦神の冒険譚~

ルキノア

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代表戦編inランドレウス

初戦通過チームと敗者復活戦

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大会初戦が終わり、勝者として次の試合へ進んだのは各国の1位チームが5つ。フレスガドルの2位チームを含む敗者5チームは、敗者復活戦へと回されることとなった。この復活戦は、5チームすべてが同時に戦う混戦形式で行われ、会場は再び熱気に包まれる。

 フレスガドル2位チームの敗者復活戦

敗者復活戦の舞台に立つフレスガドル2位チーム。ユリウス、シエラ、ヴィクトール、リリアン、デクスターの5人は、フレスガドル代表1位チームにこそ及ばなかったものの、その実力は他国の1位チームにも引けを取らないと評されていた。

初戦ではボルタジアの1位チームに敗れたが、それは相手の緻密な戦略と圧倒的な連携に一歩及ばなかっただけのこと。観客の間でも「アルノアとアリシアがいなければ、彼らがフレスガドル1位だったはず」と囁かれていた。

敗者復活戦が始まり、他の4チームが混乱しながらも戦況を読み合う中、フレスガドル2位チームは一瞬の隙もなく整然とした布陣を組み、圧倒的な力を発揮し始める。

「みんな、私に続け!」リーダーであるユリウスが声を上げると、全員が完璧なタイミングで動き出した。

シエラが精霊魔法で自然を操り、敵チームの進行を封じ込めると、ヴィクトールが光の槍を次々と投げ込み敵を削っていく。さらに、リリアンが光属性の回復とバフで仲間を強化し、デクスターがその頭脳と予測力で的確な指示を出していく。

他のチームがバラバラに動いている中、フレスガドル2位チームはユリウスを中心にした完璧な連携で敵を次々と撃破。

「シエラ、右側の地形を操作して敵を押し込め!」
「了解!」シエラが精霊魔法を発動し、地面を隆起させて敵を孤立させる。

孤立した敵に対して、ヴィクトールの光魔法が炸裂。リリアンのサポートで彼の攻撃力がさらに強化され、敵は次々と戦意を喪失していった。

「さすがに強すぎるだろ…」観客席から驚きの声が上がる。
「こんなチームがフレスガドルの2位だなんて、本当に信じられない。」

試合が終わる頃には、フレスガドル2位チーム以外のすべてのチームが倒されていた。その圧倒的な勝利に、他国の観客たちは驚愕を隠せない。

「フレスガドルの冒険者養成システムは一体どうなってるんだ…?」
「これで2位だって?1位チームのアルノアとアリシアがどれだけ化物か想像もつかないな。」

試合を終えたユリウスたちは静かに立ち去ろうとするが、その背中には自信と余裕が滲んでいた。

「まぁ、当然の結果ね。」リリアンが微笑みながら髪を整える。
「次の試合が本番だな。ここで終わるわけにはいかない。」デクスターが冷静に呟く。
「そうだな。フレスガドルの名をもっと広めるためにも、次も全力でいこう。」ユリウスがチームを見渡し、そう言葉を締めくくった。

フレスガドル2位チームの存在が、他国の代表チームと観客たちに強烈な印象を与えたことは間違いなかった。

 大会初日の熱気が収まると、観客席や魔道通信を通じて試合を見守った視聴者たちは、さまざまな感想を胸に秘めていた。その中で実況者は、1日を締めくくる総評を語り始める。

「さて、初日が終了しました!各国の1位チームが見せた圧倒的な実力、そして完成された戦術の数々、まさに“王者”たる貫禄を存分に感じさせる試合展開でしたね!」と力強く語り、強豪チームへの称賛を送った。

しかし、それに続く形で異例の存在にも触れる。
「そして、今回特に注目すべきは“聖天アリシア率いる異色のチーム”です!2人という少人数編成ながら、アリシア・グラントの圧倒的な力と、アルノア選手の巧みな戦術と戦闘技術が組み合わさり、観客に強烈なインパクトを与えました!」

その言葉は観客や他国のチームにも波紋を広げた。誰もが彼らを“異色”と表現せざるを得なかったものの、同時にその潜在力には無視できないものを感じていた。

「果たして彼らが、この激戦の中でどこまで勝ち進むのか――それとも、2人という編成の弱点が露呈するのか?明日以降の展開も、ますます目が離せませんね!」

実況者の言葉は、視聴者たちの期待を一層膨らませ、アルノアとアリシアのチームに対する注目度を一気に高めたのだった。

 ランドレウスの外れに位置する、今は使われなくなった古い教会。そのひび割れた窓から差し込む月光の中、一つの影が静かに動き出していた。胸には鈍い輝きを放つ十字架のネックレス。その者は、ひざまずき祈るように低い声で何かを呟いていた。

教会の奥には数人の者たちが集まり、それぞれ異なる武器を手にしていた。彼らは全員若く、目には狂信にも似た熱が宿っている。集団の中心にいるリーダー格の男が口を開いた。
「破壊神の力が目覚める時だ。誰も知らないその存在を、我らが証明する。白き若葉が芽吹く大会、その場所こそが我らの舞台となる。」

破壊神――その名を知る者はほとんど存在しない。この世界の大半の人々にとって、それは神話や作り話に過ぎなかった。しかし、この教会に集まる者たちは違った。彼らは破壊神にまつわる禁忌の知識を知り、その力の片鱗に触れていた。

「多くの観客が見守る中、その存在を明らかにする。それによって、この世界に秩序を取り戻すのだ。」
「犠牲を恐れるな。この計画が成功すれば、我らは新たな時代の先駆者となる。」

彼らの言葉には狂気と目的意識が混在していた。大会という大勢の観客が集まる場で、何かを起こそうとしているのは明らかだった。しかし、それが破壊神とどう関わるのか、彼らの真意はまだ謎に包まれている。

影たちは立ち上がり、月光の中に姿を溶け込ませるように一人また一人と教会を後にした。彼らが目指すのは、アルノアたちが戦うあの大会会場だった。
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